JPS6268828A - 透明カセツトライナ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は磁気テープを保持する透明性のあるシート（
カセットライナー）に関するものである。

〔従来の技術〕

一般番こ、コンパクトカセット、マイクロカセットまた
はビデオカセットなどの中に納められている磁気テープ
を保持するカセットライナーとして、近時透明性および
ファツション性などに対する需要家の要望までも加えら
れて、低摩擦、耐摩耗性、平滑性などの優れた素材の開
発が急がれている。

そこで、これらの要求される性質を満たす素材としてポ
リエステル樹脂が注目されてはいるが、この樹脂は摩擦
係数が大きく、摩擦異音を発したり、長時間の使用によ
って摺動面に傷がつき白化現象を起こす。したがって、
この樹脂の摩擦係数を下げるために表面にシリコーン油
を塗布する方法が採られているが、このような方法は充
分なものではなく、長時間の使用に伴ってシリコーン油
層が剥離して摩擦係数が元に戻るという欠点がある。ま
た、これとは別の樹脂として摺動特性の優れた超高分子
量ポリエチレンが使用されている場合もあるが、このよ
うなポリエチレンは溶融粘度がきわめて大きく、主とし
て圧縮成形法番こよって成形され、この成形体を刃物で
シート状にスカイブした後圧延して透明性を増大させる
ことになるが、スカイブの刃の痕跡の乱反射をなくすこ
とができず、透明性は充分とは言えず、さらに圧延によ
って保持用シートの寸法に打抜いた後の内部応力による
寸法の経時変化が大きい等の欠点があり、また高密度ポ
リエチレンも摺動特性が悪く、腰の強さが弱い等の理由
からいずれもほとんど実用化されていない。

〔発明が解決しようとする問題点９ 以上述べたとおり、従来の技術においては低摩擦、耐摩
耗性、平滑性等とともに経済性をも同時に満足させる透
明カセットライナーは未だ実用化されていないという問
題点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この発明はコロナ放電
、プラズマエツチングもしくは熱アルカリ等の物理的も
しくは化学的処理瘉こよって表面を活性化された透明性
のあるポリエチレンテレフタレートフィルムの面に、−
ＣｘＦ２ｘ−０−（ここにＸは整数）を主要な構成要素
とし少なくとも一方の末端にエステル基もしくは水酸基
を有するパーフルオロポリエーテルの被膜を、膜厚が０
．０１〜５．０μｍになるように被覆した透明カセット
ライナーとする手段を採用したものである。以下その詳
細を述べる。

通常二軸延伸された透明性のあるポリエチレンテレフタ
レートフィルムの表面は不活性で接着性が劣る。そこで
必要ならば脱脂等の洗浄操作は言うに及ばず、表面を活
性化するための処理が不可欠であり、そのための具体的
方法としてコロナ放電、プラズマエツチング、熱アルカ
リ等の物理的もしくは化学的な処理を挙げることかでき
るが、これらの処理方法については特に限定するもので
はなく常法に従えばよい。

つぎに、少なくとも一端にエステル基もしくは水酸基を
有する主要な構成要素が−ＣＸＦ２ｘ−Ｏ−（ここでＸ
は整数）であるパーフルオロポリエーテルの被膜はこの
高分子物を溶解させる高フツ化有機溶剤（たとえばフレ
オン等）に均一に溶解させた液を塗布することをこよっ
て形成されるが、塗布の具体的方法としては浸漬法、ス
プレー法、刷も塗り法、ロールコータ−法、カーテンコ
ーター法など広く一般に採用されている塗装方法を適宜
利用すればよい。ついで風乾や加熱等の通常の方法によ
って溶媒を除去する。なお、この際の膜厚については、
基材のフィルム面に均一な被膜を形成するうえからは少
なくとも０．０１μｍは必要であり、ある程度の寿命を
考慮するならば０．１μｍ程度以上が好ましく、また逆
に被膜を必要以上に厚くすることは、パーフルオロポリ
エーテルの未反応物が相手材である磁気テープに悪影響
を及ぼしたり表面にほこりを付着させるなどの性能上の
支障を生じたり、または経済上（コスト面）からも不利
を招くなどの理由から５，０ｐｍ　Ｊｆｌ下（好ましく
は４．０μｍ以下）を上限の一応の目安とすればよい。

そして、カセットライナーの必要特性の一つに静電防止
性があるが、その対策として帯電防止剤を同時に塗布し
たり、または基材フィルム中に練り込むこともこの発明
に同等支障を来たすものではない。

〔実施例〕

実施例１； コロナ放電処理を施した厚さ５０μｍの二軸延伸のポリ
エチレンテレフタレートフィルムを、末端にエステル基
を有するパーフルオロポリエーテル（伊国モンテフルオ
ス社製＝７オンブリンＺ−ＤＥＡＬ）をフＬｚｔ７（Ｒ
１１３）で０．０５重＠％に希釈した溶液中に、一端か
ら浸漬させ、毎分約５０ｍｍの一定速度で順次引き上け
、約７０℃、１時間焼き付は乾燥し、厚さ０．２μｍの
被膜をもった透明フィルムを得た。このフィルムの光学
的特性、摩擦係数、摩擦係数の経時的変化（安定性）を
測定し、その結果を塗布物質の種類、塗液濃度、乾燥後
の被膜厚とともに表にまとめた。ここで、光学的特性は
濁度計によって測定し、摩擦係数は磁気テープの磁性面
および基材樹脂面を相手材として荷重５０ｇ、運転速度
毎秒４．８ｃｍの条件の下にラジアル式簡易摩擦試験機
（径２５ｍｍの軸にフィルム試験片を被膜コート面が接
するように懸垂させ、試験片の一端を歪計に固定し、他
の一端ζこ荷重５０ｇを負荷させて軸を周速毎秒４．８
ｃｍで回転させる方式のもの）で求め、また、測定開始
約２分後および連続約３時間後の値とを比較して、変動
が小さいものを良（Ｏ印）とし、変動の比較的大きいも
のを不良（×印）とする２段階評価をもって摩擦係数の
安定性を判定した。

実施例２および３： 表に併記したとおり、塗布物質の濃度を０．５重量％お
よび２．０重置％とじ、それぞれ膜厚を１μｍおよび４
μｍとした以外は実施例１と全く同じ操作を行なって透
明フィルムを作製した。そのフィルムの諸性質も同表に
併記した。

実施例４： 実施例１〜３において用いた末端にエステル基を有する
パーフルオロポリエーテル（フオンブリンＺ−ＤＥＡＬ
　）の代わりに、末端に水酸基を有するパーフルオロポ
リエーテル（伊国モンテフルオス社製：フオンブリンＺ
−ＤＯＬ）を用いたこと以外は実施例２と全く同じ操作
を行なって透明フィルムを作製し、そのフィルムの諸性
質を求め、結果を表に併記した。

比較例１： 塗布物質の溶液濃度を３．０重＠％とし膜厚を６μｍと
厚くした以外は実施例１と全く同じ操作を行なって透明
フィルムを作製し、そのフィルムの諸性質を求めた。そ
の結果を表Ｉこ併記した。

比較例２および３： 末端にエステル基を有するパーフルオロポリエーテル（
Ｚ−ＤＥＡＬ）の代わり（こ、末端（こカルボキシル基
を有するもの（伊国モンテフルオス社製：　Ｚ−ＡＣＩ
Ｄ　）および末端にイソシアネート基を有するもの（同
社製：　１ＤＩｓＯｃ　）をパーフルオロポリエーテル
として使用した以外は実施例２と全く同じ操作をして透
明フィルムを作製した。そのフィルムの諸性質を求め、
その結果を表にまとめた。

比較例４： パーフルオロポリエーテルの代わりにシリコーンオイル
を用いた以外は実施例２と全く同じ操作ヲ行なって透明
フィルムを作製し、そのフィルムの諸性質を求め、結果
を表に併記した。

比較例５： 表面に被膜を形成しないポリエチレンテレフタレートそ
のままのフィルムであり、そのフィルムの諸性質を求め
て結果を表に併記した。

以上の実施例１〜４および比較例１〜５の結果を比較す
ると、シリコーンオイルを塗布したもの（比較例４）は
被膜に剥離が生じて摩擦係数が増加し安定性が不良であ
るが、パーフルオロポリエーテルを塗布したものは一般
に摩擦係数の経時変化は小さく安定性は良好である。し
かし被膜厚が６μｍと厚いもの（比較例１）ではパーフ
ルオロポリエーテルが潤滑油の働きをして逆に摩擦係数
を使用時間の経過とともに低下させる傾向があるものの
、その安定性は良好ではなく、透明度も好ましいものと
は言えない。そして、パーフルオロポリエーテルの中で
も末端にエステル基または水酸基のあるものを使ったと
き（実施例１〜４）が、カルボキシル基またはインシア
ネート基のようなほかの基のものを使ったとき（比較例
２および３）よりも摩擦係数は小さくしかもその安定性
はきわめて良好であった。

〔効果〕

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. コロナ放電、プラズマエッチングもしくは熱アルカリ等
   の物理的もしくは化学的処理によつて表面を活性化され
   た透明性のあるポリエチレンテレフタレートフィルムの
   面に、−Ｃ＿ｘＦ＿２＿ｘ−Ｏ−（ここでｘは整数）を
   主要な構成要素とし少なくとも一方の末端にエステル基
   もしくは水酸基を有するパーフルオロポリエーテルの被
   膜を、膜厚が０．０１〜５．０μｍになるように被覆し
   たことを特徴とする透明カセットライナー。