JPS626537B2 - - Google Patents

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JPS626537B2
JPS626537B2 JP7273378A JP7273378A JPS626537B2 JP S626537 B2 JPS626537 B2 JP S626537B2 JP 7273378 A JP7273378 A JP 7273378A JP 7273378 A JP7273378 A JP 7273378A JP S626537 B2 JPS626537 B2 JP S626537B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
acid
aromatic carboxylic
cumic
carbon dioxide
Prior art date
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Expired
Application number
JP7273378A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55322A (en
Inventor
Masakazu Toyora
Tetsuo Iwaki
Makoto Yasuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP7273378A priority Critical patent/JPS55322A/ja
Publication of JPS55322A publication Critical patent/JPS55322A/ja
Publication of JPS626537B2 publication Critical patent/JPS626537B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は芳香族カルボン酸のアルカリ塩水溶液
からクミン酸を有効に回収する方法に関する。 シメンをアルカリ水溶液の共存下にそのイソプ
ロピル基を酸化し、ついで酸分裂反応によつてク
レゾールを製造することは公知である。このよう
にポリアルキルベンゼンを酸化し、分解すること
によつてクレゾール、ハイドロキノン、レゾルシ
ン等のフエノール類を製造することができる。こ
の際、副反応生成物としてクミン酸(イソプロピ
ル安息香酸)、トルイル酸、アセチル安息香酸、
カルビノール類、フタル酸等が生じることは避け
がたく、これらは通常酸化反応生成物をアルカリ
水溶液で洗浄することにより、製品のフエノール
類からアルカリ水溶液として分離されている。当
該水溶液中には上記のような種々の芳香族カルボ
ン酸が含まれているので、それぞれ分離回収して
有効利用することが望ましい。 このような芳香族カルボン酸アルカリ塩混合物
水溶液から芳香族カルボン酸を酸析する方法とし
て、特公昭46−23723号公報があり、当該水溶液
のPHを調節して、クミン酸、トルイル酸などのア
ルカリ安息香酸類と、アセチル安息香酸、テレフ
タール酸およびイソフタール酸の類との二つのグ
ループに分離回収することが開示されている。こ
れによつて分離されたアルキル安息香酸類はさら
に酸化して、イソフタル酸、テレフタール酸に転
換することが示されている。 なるほどこの方法によれば、副反応生成物をイ
ソフタル酸、テレフタル酸として有効に使用でき
るが、これらのジカルボン酸類は他に安価な製造
法が確立され工業的規模で生産されているため魅
力ある方法とは言えず、それよりも優れた製造方
法が見出されていない副反応生成物の各成分をそ
れぞれ単独で選択的に分離することができれば一
層望ましいと言える。 また上記公報では、酸析を硫酸、塩酸、硝酸、
燐酸などで行うとしている。しかしこれらの酸を
用いると、酸析後の水溶液は硫酸を使用する場合
にボウ硝として利用できる程度でその他の酸を用
いた場合は廃棄、焼却処分する他はなく、経済的
に不利である。 本発明者らは、これらの点を検討した結果、芳
香族カルボン酸アルカリ水溶液に二酸化炭素を15
気圧以上の加圧下に接触させることにより、クミ
ン酸のみが選択的に回収できることを見出し、さ
らに回収後の当該水溶液を洗浄液あるいは中和液
として再使用できることを見出し、本発明に到達
した。 すなわち、本発明は芳香族カルボン酸アルカリ
水溶液からクミン酸を回収する方法において、当
該水溶液中の芳香族カルボン酸のうち50重量%以
上がクミン酸である当該水溶液に、二酸化炭素を
15気圧以上の加圧下に接触させて、当該水溶液か
らクミン酸を分離することを特徴とするクミン酸
の回収方法に関する。 本発明においてはクミン酸のみを有効かつ選択
的に回収するために、芳香族カルボン酸アルカリ
塩水溶液中の全芳香族カルボン酸のうちクミン酸
(異性体を含む)が50重量%以上、好ましくは55
重量%以上さらに好ましくは60重量%以上の範囲
にあることが必要である。本発明では、シメンを
アルカリ溶液の存在下に酸化した際に生ずる副反
応生成物からなる芳香族カルボン酸アルカリ塩水
溶液を用いることが好ましい。この場合、水溶液
中の芳香族カルボン酸濃度あるいはクミン酸濃度
を調整するため、必要に応じて蒸留、抽出等の操
作をしてもよい。 通常、当該水溶液中にはクミン酸、トルイル
酸、アセチル安息香酸、カルボキシフエニルジメ
チルカルビノール等の解離度の類似したカルボン
酸が存在するため、クミン酸の割合を全芳香族カ
ルボン酸の50重量%以上としなければ、選択的な
酸析を行うことはできない。 本発明では二酸化炭素は15気圧以上の加圧下に
該水溶液と接触させられる。この場合の酸析条件
は水溶液中の芳香族カルボン酸の濃度にもよる
が、芳香族カルボン酸濃度が1ないし25重量%程
度であれば温度は60℃以下、とくに常温以下5℃
が好ましい。本発明では二酸化炭素の圧力は15気
圧以上である。該圧力が30気圧以上ではクミン酸
の回収率は多少増加する程度で大差はないもの
の、15気圧未満ではクミン酸の純度及び回収率が
共に低下するので、本発明では二酸化炭素の圧力
は前記範囲で行われる。反応時間は長くとも4時
間で十分である。 また二酸化炭素を送入して酸析を行い、クミン
酸を分離するには通常の過によることもできる
が水に不溶性の有機溶媒とくに好ましくはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素
溶媒を該水溶液に添加して、析出するクミン酸を
水溶液相から有機溶媒相に抽出分離することが好
ましい。 本発明では二酸化炭素を使用するので、クミン
酸を回収した後、当該水溶液はシメンの酸化反応
生成物からクミン酸等の有機酸類をアルカリ水溶
液層に除去するときの洗浄液あるいはクミン酸等
の有機酸類を中和するときの中和液として再利用
することができる。この場合、必要に応じてクミ
ン酸を回収した後の水溶液を濃縮して、さらに二
酸化炭素を送入して、さら酸析を行つた後に、水
溶液を洗浄液あるいは中和液として再利用するこ
とが好ましい。 この場合、酸析によつて生成した炭酸水素ナト
リウムからは、炭酸ナトリウムを容易に回収する
ことができ、シメンの酸化工程におけるアルカリ
源として、あるいは酸分裂反応後に供給する中和
液のアルカリ源として再利用することができる。 また炭酸水素ナトリウムから回収される二酸化
炭素は本発明において再利用することができる。 本発明によれば、芳香族カルボン酸アルカリ水
溶液からクミン酸を選択的に回収することができ
る。これは二酸化炭素が当該水溶液中へ溶解する
ことにより、クミン酸の溶解度に変化をもたらし
たことも寄与していると予想される。本発明によ
ればクミン酸を回収する際の芳香族カルボン酸水
溶液弐PHが6以上であつても、クミン酸を有効に
回収することができる。 以下実施例を示す。 実施例 1 アルカリ水溶液の存在下にシメンを酸素含有ガ
スで酸化してシメンヒドロオキシドを製造する際
に副生する有機酸類を水酸化ナトリウム水溶液で
洗浄した。この水溶液中の主な成分は第1表の如
くであつた。この水溶液(常温)にヘキサンを当
該水溶液の容量の1/4量添加し、撹拌しながら二
酸化炭素を送入し、20気圧で2時間撹拌した。そ
の後30分静置して油相を分離し、ついで油相中の
ヘキサンを蒸留によつて除去し、純度99.2%のク
ミン酸を得た。処理前後の各成分の濃度および回
収率を示す。 また処理前の水溶液中の全芳香族カルボン酸に
対するクミン酸の割合は63.3wt%となる。
【表】 比較例 1 水溶液中の全芳香族カルボン酸に対するクミン
酸の割合が39.5wt%の割合について実施例1と同
様の条件でクミン酸を回収した。結果を第2表に
示す。得られたクミン酸の純度は54.8%でありク
ミン酸の回収率は全体で78.5%であつた。
【表】 実施例 2 実施例1において、二酸化炭素送入時の圧力を
20気圧から16気圧にした外は実施例1と同様にし
て行つた結果を第3表に示した。 比較例 2〜3 実施例1において、二酸化炭素送入時の圧力を
10気圧および5気圧とした以外は実施例1と同様
にして行つた結果を第3表に示した。
【表】 処理前の水溶液中の全芳香族カルボン酸に
対するクミン酸の割合は63.3wt%
比較例 4〜7 実施例1において、二酸化炭素を用いる代わり
に常圧で硫酸を使用して水溶液中のPHを第4表に
示した如くして酸析を行つた以外は実施例1と同
様にして行つた結果を第4表に示した。
【表】 処理前の水溶液中の全芳香族カルボン酸に
対するクミン酸の割合は63.3wt%。硫酸を用
いて酸折。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芳香族カルボン酸アルカリ塩水溶液からクミ
    ン酸を回収する方法において、当該水溶液中の芳
    香族カルボン酸のうち50重量%以上がクミン酸で
    ある当該水溶液に、二酸化炭素を15気圧以上の加
    圧下に接触させて、当該水溶液からクミン酸を分
    離することを特徴とするクミン酸の回収方法。 2 芳香族カルボン酸アルカリ塩水溶液がシメン
    をアルカリ水溶液の存在下に酸化した際に生ずる
    副反応生成物からなる芳香族カルボン酸アルカリ
    塩水溶液であることを特徴とする特許請求の範囲
    1記載の回収方法。 3 当該水溶液及び二酸化炭素を共に60℃以下と
    することを特徴とする特許請求の範囲第1ないし
    2のいずれかに記載の回収方法。 4 当該水溶液にさらに水不溶性の有機溶媒を添
    加し、クミン酸を当該有機溶媒相に回収すること
    を特徴とする特許請求の範囲1ないし3のいずれ
    かに記載の回収方法。 5 水不溶性の有機溶媒が炭化水素溶媒であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲4記載の回収方
    法。 6 二酸化炭素の送入によつて当該水溶液を強撹
    拌することを特徴とする特許請求の範囲1ないし
    5のいずれかに記載の回収方法。 7 芳香族カルボン酸アルカリ塩水溶液に二酸化
    炭素を送入して、クミン酸を回収し、必要であれ
    ばさらに他の芳香族カルボン酸を回収した後の当
    該水溶液を、洗浄液または中和液として使用する
    ことを特徴とする特許請求の範囲1ないし6のい
    ずれかに記載の回収方法。
JP7273378A 1978-06-17 1978-06-17 Recovery of cuminic acid Granted JPS55322A (en)

Priority Applications (1)

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JP7273378A JPS55322A (en) 1978-06-17 1978-06-17 Recovery of cuminic acid

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JP7273378A JPS55322A (en) 1978-06-17 1978-06-17 Recovery of cuminic acid

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Publication Number Publication Date
JPS55322A JPS55322A (en) 1980-01-05
JPS626537B2 true JPS626537B2 (ja) 1987-02-12

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JP5435365B2 (ja) 2010-08-03 2014-03-05 株式会社デンソー 車両用障害物検知装置
JP6528382B2 (ja) 2014-10-22 2019-06-12 株式会社Soken 車両用障害物検出装置
JP6206605B2 (ja) * 2015-06-12 2017-10-04 Dic株式会社 組成物及びそれを使用した液晶表示素子

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