JPS5843382B2 - 液相酸化反応残留物の処理方法 - Google Patents

液相酸化反応残留物の処理方法

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JPS5843382B2
JPS5843382B2 JP6074876A JP6074876A JPS5843382B2 JP S5843382 B2 JPS5843382 B2 JP S5843382B2 JP 6074876 A JP6074876 A JP 6074876A JP 6074876 A JP6074876 A JP 6074876A JP S5843382 B2 JPS5843382 B2 JP S5843382B2
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water
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residue
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哲夫 水上
正紘 猪狩
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、脂肪族モノカルボン酸を溶媒として触媒の存
在下にバラキシレンを分子状酸素によって酸化して得ら
れた反応混合物よりテレフタル酸を分離し、溶媒を濃縮
して得た酸化反応残留物の処理方法に関する。
テレフタル酸は工業上、バラキシレンを原料として、酢
酸のような脂肪族モノカルボン酸溶媒中で、コバルト、
マンガンのような重金属化合物および臭化ナトリウムな
どの臭素供与物等からなる触媒の存在下に、分子状酸素
により液相酸化して製造される。
バラキシレンの液相酸化反応の混合物から、生成したテ
レフタル酸を分離した母液には、使用した溶媒、酸化時
副生した水、触媒の重金属化合物および臭素供与物の他
に、溶解したテレフタル酸とバラキシレンの酸化中間体
、酸化副生成物などからなる有機不純物を含有している
ここで、使用した溶媒と触媒の重金属化合物および臭素
供与物を回収して再使用することが、工業上重要な意味
があることは明らかである。
使用した溶媒と水は通常母液を蒸発し、更に蒸留するこ
とにより、分離されるが、残りの成分は母液の蒸発残留
物中に含まれる。
この残留物中には、上記の成分以外にバラキシレンの酸
化反応の途中で生じたバラキシレンの酸化反応を抑制又
は禁止する物質が含まれて2おり、この全量をそのまま
酸化反応器に循環することは工業上不可能である。
すなわち全量を循環使用した場合、循環回数と共に、こ
れら酸化反応抑制物や禁止物質が蓄積されるため、無限
循環使用を常とする工業的方法においては用いることが
できない。
このため、従来テレフタル酸製造の触媒成分の回収方法
として、残留物に水を加えて抽出した後、分離した液相
に炭酸アルカリを加える方法(特公昭44−24571
号、46−14339号、特開昭47−23385号、
47−34088号、49−123191号、49−1
30383号など)、残留物を灰化した後、灰を溶解し
て炭酸アルカリを加える方法(特開昭50−51994
号)、さらにはイオウ化合物と酸素含有ガスの存在下水
を加えて抽出し、濃縮して酸化反応器へ循環する方法←
特開昭49−106986号)などが提案されている。
前2者については工程が複雑であり、またアルカリや酸
などの使用量も多く、経済的に有flでない。
イオウ化合物と酸素含有ガスを用いる方法は、残留物中
の無機不純物イオンたとえば、反応器の腐蝕により生じ
た鉄イオンなどを除去する効果があるが、水溶性の有機
不純物で酸化反応を阻害する物質については、除去する
ことが出来ない。
本発明者らはこの点に関して詳細に検討した結果、本発
明に至ったものである。
即ち本発明の要旨は、バラキシレンの酸化反応により生
成した反応混合物よりテレフタル酸を除去し得られた反
応母液から蒸留又は蒸発により水および脂肪族モノカル
ボン酸を除去した残留物に水を加えて、スラリー化した
後、固液分離した液相を酸化反応器に循環する方法にお
いて(1)残留物に加えるべき水、又は(2)水を加え
て生成したスラリー、または(3)固液分離した液相に
臭素分子を加えることを特徴とする方法である。
本発明において対象とする残留物はバラキシレンを脂肪
族モノカルボン酸中コバルト、マンガンなどの重金属触
媒および臭化ナトリウムなどの反応促進剤を用いて分子
状酸素により酸化することにより得られた反応生成物よ
り、テレフタル酸、脂肪族カルボン酸、水を除去した酸
化反応残留物であって、触媒組成、テレフタル酸の品質
、含有不純物組成の如何を問わない。
また濃縮の方法によって残留物中に残留する脂肪族モノ
カルボン酸の量が変化するが乾固物に対して5倍量以下
であれば適当である。
使用する水の量は残留物に対して同重量部以上であれば
よいが、しかし水は酸化反応を抑制するため、水の量が
多量の場合には、液相を反応系にもどすにあたり、液を
濃縮し、水をある程度除去する必要があり、結局濃縮に
要する熱量のロスが犬となるのみである。
従って通常1.5〜3倍量が適当である。
臭素の添加方法としては、スラリー粒子を除去する以前
に加える方法C(1) 、 (2) ]とスラリー粒子
を除去した液相に加える方法C(3) ]がある。
酸化反応器に循環した場合、十分な活性を得るためには
、(3)に比べ(1) 、 (2)では約倍量の臭素分
子を必要とする。
臭素は臭素水、液体臭素又は臭素ガスなど分子状臭素の
状態で供給することが出来るが、取扱上は臭素水、液体
臭素が便利である。
加えるべき臭素の量はテレフタル酸の製品品質または、
残留物中に含まれている酸化反応抑制または禁止物質の
量により異るが、残留物の1重量部以上、10重重量板
下、好ましくは3重量%以上、6重量φ以下であればよ
い。
また、残留物中に酸化反応を抑制する物質などが少ない
場合には、残留物の一部に本発明の臭素処理を行ない残
りは、そのまま反応系へ戻すことも可能である。
臭素分子の反応が円滑に進行する為には、脂肪族モルカ
ルボン酸と熱が必要である。
脂肪族モノカルボン酸としては酢酸が好ましく、抽出液
相中の酸濃度が5重量部以上あればよい。
残留物中に必要量のカルボン酸が残存する場合は別途に
酸を加える必要はない。
加熱は40℃以上、100℃以下が好ましい。
臭素分子は、塩素分子よりは弱いが強力な酸化力があり
、例えば水溶液中で亜硫酸、亜硝酸、過酸化水素などを
酸化してそれぞれ硫酸、硝酸、酸素と水を生成し、また
有機化合物に対しても酸化作用を呈し、例えば不飽和化
合物に付加するなどのことが知られている。
バラキシレンの酸化反応残留物を水で抽出した液相に対
する臭素分子の反応についての詳細は不明であるが、酸
化反応の抑制物質であると考えられる不飽和化合物への
付加、また同じく抑制物質であるフェノール類への置換
反応などが起っていると推定される。
前者については、液相の色相が臭素の添加前は赤色であ
るのに対して、臭素を添加して加熱するとピンク色をな
すこと、また液相の340mμでの吸光度が臭素処理後
は元の1/2〜1/3となることから推定される。
後者については、例えばバラキシレンの酸化反応の抑制
剤といわれているフェノールの水溶液に、臭素水を加え
ると2゜4.6トリブロムフエノールが生成することが
知られている。
この様な反応により液相中の酸化反応抑制物質や禁止物
質が消失する為に、酸化反応器に循環しても酢酸マンガ
ン、酢酸コバルトなどの新触媒と同一の活性を保ってい
ると考えることが出来る。
また液相中に未反応の臭素分子が残存していても、反応
系に循環すると、ただちに臭素イオンとなり、反応促進
剤となる。
臭素供与物を反応触媒として用いた場合には、臭素処理
後の水相には、触媒として反応系へ加えた結果残留物中
に同伴されている臭素イオンの他に、臭素分子から生成
した臭素イオンが検出される。
このために触媒回収率とのバランスから元の触媒と比較
して臭素イオンの量がかなり増加する場合もあるが、そ
の程度では酸化反応に対しては殆んど影響がない。
上記の方法で調製した液相はそのまま、あるいは蒸発に
よって水の一部を除去し、不足分の触媒成分を追加すれ
ばそのまま触媒として使用することが出来、繰り返しの
循環使用によっても、なんら、テレフタル酸の品質低下
をもたらさない。
以下実施例によって具体的に示す。
実施例 1 2tオートクレーブに酢酸960.9.水40.@。
酢酸マンガン(四水塩)1.05g、酢酸コバルト(四
水塩)1.50.!i’、臭化ナトリウム1.30gを
加えて、200℃に昇温しバラキシレン1.8g/鯛功
速度で120分間供給して、その間空気を9、0 N
L六輪で導入して酸化反応を行った。
反応混合物を常圧とした後、取り出し、減圧濾過してテ
レフタル酸320gを得た。
残りの溶媒を加熱蒸発させて酢酸と水を留去して残留物
8.5gを得た。
この残留物に水30.O,!i’を加えて混合し、攪拌
下、70℃に30分間保持した後、30℃迄冷却して減
圧濾過により固液分離し、10gの水で固相を洗浄した
得られた固相は、1.89液相は46gであった。
この液相を加熱蒸発させて、25.9とし、これに酢酸
60Fを加え更に2.5%臭素水15nllを加えて、
100℃に30分保持した。
臭素添加前の液の色は赤色であるが、臭素添加直後は黄
橙色、100℃で30分後にはピンク色であった。
この液中には触媒成分として最初に使用したコバルト、
マンガン、ナトリウム、臭素の各イオンの88.92,
88.98%が含まれていた。
又遊離の臭素分子は沃素澱粉反応による方法では検出さ
れなかった。
これに不足分の成分を、酢酸コバルト(四水塩)、酢酸
マンガン(四水塩)、酢酸す) IJウム(三水塩)、
臭化ナトリウムとして補い、上記各イオンの量を最初と
同一とし、酢酸を加えて1時とした。
この調製液を用いて第1回目と同条件で酸化反応を行っ
た。
以下同様に処理して繰返し実験を行った結果を第1表に
示す。
比較例 1 実施例1において、2.5俤臭素水1511Llの添加
を行わず、他は全く同様に処理した。
結果は第2表に示す様に4−CBA1着色度共に実験の
繰返しと共に悪化する。
実施例 2 実施例1と同様に酸化反応を行い、処理して得た残留物
8.5gに、2.5%臭素水3(lを加えて混合し、攪
拌下70℃に30分間保持した。
30℃に冷却して減圧濾過により固液分離し、10gの
水で固相を洗浄した。
得られた固相は2.1g、液相は46.9であった。
この液相を加熱蒸発させて25.9とし、これに水1!
1M、酢酸961を加えた。
この液中には、触媒成分として最初に使用したコバルト
、マンガン、ナトリウム、臭素の申*各イオンの86,
90,88,130%が含まれていた。
これに不足分の成分を酢酸コバルト(四水塩)、酢酸マ
ンガン(四水塩)を加えてコバルト、マンガンイオンの
量が最初に使用した量と同一にした。
又、臭素イオンとナトリウムイオンの比が1:1となる
様に、不足分のナトリウムを酢酸ナトリウム(三水塩)
として加えた。
この調製液を用いて、第1回目と同条件で酸化反応を行
った。
以下同様に処理して繰り返し実験を行った結果を第3表
に示す。
実施例 3 実施例1と同様に酸化反応を行い、処理して得た残留物
8.5gに水30.0gを加えて混合し、さらに臭素0
.75Elを加えて、攪拌下70℃に30分間保持した
30℃に冷却して減圧濾過により固液分離し、10gの
水で固相を洗浄した。
得られた固相は2.0.!i’、液相は46.!i’で
あった。
この液相を加熱蒸発させて25gとし、これに水15g
1酢酸960gを加えた。
この液中には触媒成分として最初に使用したコバルト、
マンガン、ナトリウム臭素の各イオンの88.92,9
1,1301饅が含まれていた。
これに不足分の成分を酢酸コバルト(四水塩)、酢酸マ
ンガン(四水塩)を加えてコバルト、マンガンイオンの
量が最初に使用した量と同一にした。
又、臭素イオンとナトリウムイオンの比が1:1となる
様に不足分のナトリウムを酢酸ナトリウム(三水塩)と
して加えた。
この調製液を用いて第1回目と同条件で酸化反応を行っ
た。
以下同様に処理して繰り返し実験を行った結果を第4表
に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 脂肪族モノカルボン酸中、触媒の存在下にバラキシ
    レンを分子状酸素で酸化して得られた酸化生成物よりテ
    レフタル酸を分離し、次いで溶媒を除去して得られた残
    留物に水を混和してスラIJ−化した後、固液分離した
    液相を酸化反応器に循環する方法において、残留物に水
    および臭素を加え、あるいは水混和後のスラリーまたは
    固液分離した液相に臭素を加え、脂肪族モノカルボン酸
    の存在下に加熱することを特徴とする液相酸化反応残留
    物の処理方法。
JP6074876A 1976-05-24 1976-05-24 液相酸化反応残留物の処理方法 Expired JPS5843382B2 (ja)

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