JPS62628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、洗濯時にはパルセータを回転させ、
脱水時には脱水兼洗濯槽を回転させる脱水洗濯機
の循環フイルター装置に関するもので、パルセー
タの回転力により得た循環水流を利用して糸くず
の除去を行うために、その循環水流を通過させる
水路構造の改良に係るものである。

従来この種フイルター装置の要部を第３図に示
す。これによれば、脱水兼洗濯槽ａの内壁面に沿
つて形成された凹部ｂ内の一対のリブｃ，c′とカ
バーｄとで水路を形成するが、カバーｄを脱水兼
洗濯槽ａに取付けるには、凹部ｂ内でかつリブ
ｃ，c′の外方に設けた複数対の角穴ｅ，e′に、カ
バーｄの側面に設けられた複数対の爪部ｆ，f′を
着脱自在に係合させていた。ｇ，g′は更に取付け
を確実にするねじである。

ところが、上記構成では、爪部ｆ，f′が角穴
ｅ，e′より脱水兼洗濯槽ａ外周面側へ飛び出る
為、脱水兼洗濯槽ａを内包する水受槽（第３図に
は図示せず）内に浮遊する糸くずが、この爪部
ｆ，f′にからみつき、連続して運転させるうちに
徐々に糸くずが成長し、ついには、脱水兼洗濯槽
ａの脱水回転時、成長した糸くずが水受槽に接触
し、大きな音を発生させるものであつた。

本考案はかかる従来の問題を簡単なる構造にて
解決するものであり、以下、その一実施例を第１
図、第２図を参照して説明する。

図において、１は外枠、２は周側壁に多数の水
抜き用小穴３を有する脱水兼洗濯槽であり、中央
内底部にはパルセータ４が配してあり、上部開口
縁にはバランサー５が取付けてある。

６は脱水兼洗濯槽２を内包する水受槽であり、
底部には、モータ７、脱水・洗濯切替機構８等を
取付けた基板９が固着してある。基板９は防振装
置１０を介して、ロツド１１により外枠１上部角
隅より垂下支持されている。１２は水受槽６底部
に形成された排水口であり、コツク１３を介し
て、排水ホース１４により外部へ連通している。

１５は脱水兼洗濯槽２を補強する補強板、１６
は脱水兼洗濯槽２と補強板１５を固定保持した脱
水シヤフトフランジで、中央の脱水軸１７の回転
により、脱水兼洗濯槽２を回転させる。１８はパ
ルセータ４を回転させる洗濯軸である。

１９はパルセータ４の裏面に設けられた羽根で
ある。パルセータ４は脱水兼洗濯槽２の底面凹部
２０に収納され、底面凹部２０下面には吸入口２
１が、底面凹部２０の外周壁には吐出口２２がそ
れぞれ形成してある。そして、吐出口２２と連接
するように凹部２３が、脱水兼洗濯槽２内壁に沿
つて縦長に形成されている。

２４，２４′は凹部２３内に設けられた一対の
リブ、２５は凹部２３を覆うカバーであり、前記
一対のリブ２４，２４′とこのカバー２５とで水
路２６が形成される。２７，２７′は凹部２３の
一対のリブ２４，２４′外側に設けられた一対の
突起であり、カバー２５裏面に設けられた一対の
爪部２８，２８′が着脱自在に係合する。２９，
２９′はカバー２５の取付けをより確実にするた
めのねじである。

３０はフイルター３１を保持するフイルターフ
レームであり、フイルター３１が水路２６の上方
部に連通するようにバランサー５に着脱自在に固
定されている。洗濯すすぎ時に洗濯物より出た糸
くずは水抜き用小穴３より水受槽６内に流出し、
パルセータ４の回転による羽根１９のポンプ作用
で吸入口２１を介して底面凹部２０へ入る。又、
直接槽２内より底面凹部２０へ吸い込まれる水流
もある。底面凹部２０へ入つた糸くずは、パルセ
ータ４裏面の羽根１９の力で吐出口２２より水路
２６へ送り込まれ、フイルター３１によつて補獲
される。

上記構成において、水路２６を形成するための
カバー２５の取付けは、凹部２３に従来のように
穴を設けて行うものではなく、前記穴を貫通した
爪部に、脱水兼洗濯槽２の外周面側において糸く
ずがまつわりつくといつたことがなく、脱水回転
時に異常音を発することはないとともに、一対の
突起２７，２７′及びカバーの爪部２８，２８′は
水路２６を形成する一対のリブ２４，２４′の外
側方に位置しているため、爪部に糸くずが付着
し、水路２６をふさぐことはない。

以上のように本考案は脱水兼洗濯槽の内壁面の
凹部に突起を設け、この突起にカバーの爪部を着
脱自在に係合することで、リブとカバーとによつ
て水路を形成するものであり、特に脱水兼洗濯槽
に突起を形成するといつた構成により、爪部に糸
くず等がまつわりつくことがなくなり、カバーの
着脱に支障を生じないとともに脱水回転時におけ
る異常音の発生を防止できる。さらに、突起と爪
部の係合は水路を形成するリブの外側方にて行つ
ているため、爪部に糸くず等が付着し、水路をふ
さぐことを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例における脱水洗濯機の
縦断面図、第２図はその循環用の水路構成を示す
要部分解斜視図、第３図は従来の同要部分解斜視
図である。 ２……脱水兼洗濯槽、４……パルセータ、２０
……底面凹部、２１……吸入口、２２……吐出
口、２３……凹部、２４，２４′……リブ、２５
……カバー、２６……水路、２７，２７′……突
起、２８，２８′……爪部、３１……フイルタ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯時にはパルセータを回転させ、脱水時には
   前記パルセータを中央内底部に配した脱水兼洗濯
   槽を回転させる脱水洗濯機であつて、脱水兼洗濯
   槽の底部にパルセータを収納する底面凹部を形成
   し、この底面凹部の下面に吸入口を、外周壁には
   吐出口をそれぞれ設け、前記吐出口と連接する凹
   部を脱水兼洗濯槽内壁に沿つて縦長に形成し、前
   記凹部内方に設けた一対のリブと前記凹部を覆う
   カバーとで上方部がフイルターに連絡した水路を
   形成し、前記リブの外側方に突起を形成し、この
   突起に前記カバー裏面に形成した爪部を着脱自在
   に係合して、カバーを脱水兼洗濯槽に取付けてな
   る脱水洗濯機の循環フイルター装置。