JPS5823356Y2 - 一槽式脱水洗濯機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一槽式脱水洗濯機において、洗濯時およびす・
ぎ時に洗濯物より発生する糸屑等の捕集装置に関するも
のである。

従来のこの種の脱水洗濯機においては、回転翼下方の内
槽の底部に通孔を設けて外槽と連通させ、かつ内槽側壁
に設けた脱水孔とによって洗濯水又はす・ぎ水を外槽ま
で注入し、洗濯時およびす・ぎ時の回転翼のポンプ効果
によって水を脱水孔−外槽一回転翼底部一内槽の順に循
環させ、回転翼下方の内槽底部に設けたフィルタによっ
て洗濯水又はす・ぎ水中に含まれる糸屑を捕集していた
。

ところで最近の節水型脱水洗濯機においては、洗濯時お
よびす・ぎ時に内槽にのみ水をため、（内槽側壁に脱水
孔を設けない）排水は内槽の高速回転による遠心力によ
り内槽上部に設けた排水孔より外槽に排出する方式をと
っている。

この節水型脱水洗濯機においては前記のように外槽と内
槽との間に水の循環が行なわれないので糸屑の捕集がき
わめて困難である。

本考案はこの節水型脱水洗濯機に適した糸屑捕集装置を
提供することを目的とする。

本考案の実施例を図面について説明する。

１は外槽、２は外槽カバー、３は排水口である。

４は外槽１の底部中央に設けられた水蜜部５によって保
持された主軸部で、洗濯兼脱水槽（内槽）６を支持する
カップリング７と結合している。

８は裏面に羽根８′を有する回転翼で、主軸部４内にこ
れと同軸に設けた回転軸によって駆動される。

内槽６は上端開口部にバランスリング９を備え、上部周
壁には複数個の排水孔１０を有し、底部中心の開口部は
カップリング７にビス１２によって固定された断面り型
の押えリング１１の７ランジ１１′と結合している。

１３は内槽６の外側に、その周壁から底面に沿って縦方
向に設けた断面コ型の糸屑捕集溝で、その垂直部には両
側に縦方向の１対のリブ１４を有し、水平部には両側に
段部１５を形成し、かつ、その水平部の先端には水はけ
用の間隙１６を有する仕切りブ１７が設けである。

この仕切りブ１７の高さは段部１５の高さより低くしで
あるので、水平部の先端には通路１８を形成する。

なお水平部の先端はさらに延びて押えリング１１の下に
ビス１２によって固定されている。

１９は糸屑捕集溝１３の開口部にはめこまれる糸屑捕集
カバーで、その垂直部と水平部の境界は肉薄部２０を形
成しており、垂直部は複数個の透孔２１を縦方向に有し
、裏面には前記リブ１４と係合する１対のＬ型突条２２
が設けである。

またその水平部は取手孔２３を有し、裏面にはフランジ
２４が植設しである。

この水平部の先端はフック２５を形成していて前記押え
リング１１のフランジ１１′と係合する。

なお、押えリング１１には前記通路１８と対向する部分
に通孔２６が設けである。

次にその作用を説明する。

洗濯時およびす・ぎ時において、内槽６内の水は回転翼
８の回転によって槽内を回流するが、その一部は矢印ａ
で示すように、透孔２１から糸屑捕集溝１３内に入る。

一方、回転翼８はその裏面の羽根８′の回転によって通
孔２６および通路１８を通して糸屑捕集溝１３内の水を
吸引して内槽６内に還流させる。

したがって透孔２１から糸屑捕集溝１３内に入った水中
に含まれる糸屑等の浮遊物はフランジ２４に捕捉される
。

なお、取手孔２３から入った水も同様にフランジ２４を
通過する。

また、水中に含まれる砂、ごみ等の異物２７は糸屑捕集
溝１３の水平部に沈積する。

仕切りブ１７は沈積した異物２７が羽根８′のポンプ作
用によって内槽６内に吸込まれるのを阻止する。

内槽６内の洗濯水およびす・ぎ水の排水は内槽６を高速
回転させることにより排水孔１０から外槽１内に排水す
る。

このとき糸屑捕集溝１３内の水は矢印すに示すように、
該溝１３を上昇して外槽１内に排出されるのでフランジ
２４で捕捉された糸屑および異物２７は同時に排出され
る。

以上述べたように本考案は外槽１内に回転自在に設けら
れ、上部周壁に複数個の排水孔１０を有する洗濯兼脱水
槽（内槽）６の外側に、その周壁から底面に沿って縦方
向に垂直部と水平部とよりなる断面コ型の糸屑捕集溝１
３を一体に設け、複数個の透孔２１を縦方向に有する垂
直部と、取手孔２３を有し裏面にフランジ２４を植設し
た水平部とよりなり、前記垂直部と水平部との境界に肉
薄部２０を形成する糸屑捕集カバー１９を前記糸屑捕集
溝１３の開口部にはめこみ、該糸屑捕集溝１３内の水は
、前記洗濯兼脱水槽６の内部中央に設けた回転翼８の裏
面の羽根８′によって吸引されると共に、前記洗濯兼脱
水槽６の高速回転によって前記外槽１内に排出されるよ
う構成されているので以下述べるような効果がある。

内槽６内の洗濯水又はす・ぎ水は回転翼８の攪拌作用お
よびその裏面の羽根８′のポンプ作用によって糸屑捕集
溝１３内を強制的に通過循環するので、これに含まれて
いる糸屑、異物はブラソフ２４で捕捉され、あるいは沈
積する。

この場合、吸込口になる透孔２１が内槽６の側面に縦方
向に複数個、また、底面には取手孔２３があるので洗濯
水又はす・ぎ水中のあらゆる部分から流入し、糸屑の捕
捉が効果的に行なわれる。

ブラソフ２４で捕捉された糸屑および糸屑捕集溝１３内
に沈積した砂、ごみ等の異物は排水の際の遠心力によっ
て外槽１に排出されるが、ボタン、ヘアピン等の異物は
糸屑や砂ごみ等と異なり、重量があるため、遠心力や水
流だけでは除去されない。

しかし、本考案においては糸屑捕集カバー１９の垂直部
と水平部の境界が肉薄部２０を形成し、水平部が直立可
能に形成されているので取手孔２３に指先を挿入して糸
屑捕集カバー１９の水平部を起すと、ボタン、ヘアピン
等の異物を取り出すことができ、かつ内部の掃除をする
こともできる。

以上述べたように本考案は従来の節水型脱水洗濯機では
困難とされていた洗濯水又はす・ぎ水中の糸屑等の浮遊
物および異物の捕集をきわめて容易に行なうことができ
るすぐれた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案の実施例の縦断面図、第２図：第１図Ａ
−Ｂ線の水平断面図、第３図：第１図Ｃ−り線の垂直断
面図、第４図：本考案の要部の分解斜視図。 １・・・・・・外槽、２・・・・・・外槽カバー、３・
・・・・・排水口、４・・・・・・主軸部、５・・・・
・・水密部、６・・・・・・洗濯兼脱水槽（内槽）、７
・・・・・・カップリング、８・・・・・・回転翼、８
′・・・・・・羽根、９・・・・・・バランスリング、
１０・・・・・・排水孔、１１・・・・・・押えリング
、１１′・・・・・・フランジ、１２・・・・・・ビス
、１３・・・・・・糸屑捕集溝、１４・・・・・・リブ
、１５・・・段部、１６・・・・・・間隙、１７・・・
・・・仕切りブ、１８・・・・・・通路、１９・・・・
・・糸屑捕集カバー、２０・・・・・・肉薄部、２１・
・・・・・透孔、２２・・・・・・Ｌ型突条、２３・・
・・・・取手孔、２４・・・・・・フランジ、２５・・
・・・・フック、２６・・・・・・通孔、２７・・・・
・・異物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外槽内に回転自在に設けられ、周壁の上部に複数個の排
   水孔を有する洗濯兼脱水槽の外側に、その周壁から底面
   に沿って縦方向に垂直部と水平部とよりなる断面コ型の
   糸屑捕集溝を一体に設け、複数個の透孔を縦方向に有す
   る垂直部と、取手孔を有し裏面にブラツシを植設した水
   平部とよりなり、垂直部と水平部との境界は肉薄部を形
   成し、該肉薄部を介して水平部を直立可能に構成した糸
   屑捕集カバーを前記糸屑捕集溝の開口部にはめこみ、前
   記洗濯兼脱水槽の内部中央に設けた回転翼の裏面には前
   記糸屑捕集溝内の水を吸引する羽根を設けると共に、前
   記糸屑捕集溝内の水は前記洗濯兼脱水槽の高速回転によ
   って前記外槽内に排出されるよう構成したことを特徴と
   する一槽式脱水洗濯機。