JPS626198B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子式の計算機能付薄型懐中時計に関
する。

近年、電子式の置時計、腕時計等が開発され実
用化されているが、最近ではさらに電子式の薄型
懐中時計が考えられている。この薄型懐中時計は
略手帳のような形をしており、蓋を閉じた状態で
は時刻のみが表示され、蓋を開いて中のスイツチ
操作を行うことによつて時刻に関連する他の情報
表示、例えばカレンダの表示が行われるようにな
つている。このように従来の薄型懐中時計では、
時刻以外の表示に切替える場合には、蓋を開く操
作とスイツチ操作が必要となり、その操作が面倒
である。

本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、蓋
を開くだけで時刻表示から他の表示に切替えるこ
とができる操作の簡単な計算機能付薄型懐中時計
を提供することを目的とする。

以下図面を参照して本発明の一実施例を説明す
る。第１図及び第２図は本発明の薄型懐中時計の
斜視図を示すもので、薄型時計本体１に対し、蓋
体２がヒンジ３ａ，３ｂを介して開閉自在に装着
されている。上記時計本体１内には、詳細を後述
する計時回路、演算回路等が設けられる。また、
上記時計本体１の上面には、上記計時回路から出
力される計時情報あるいは演算回路からの演算情
報を表示する表示部４が設けられると共に、上記
計時回路、演算回路等に指令を与えるキー類５が
設けられている。そして、蓋体２には、表示部４
に対向する部位に窓６が設けられており、蓋体２
を閉じた状態で外部から表示部４が視認できるよ
うになつている。さらに、上記時計本体１には、
第３図ａ，ｂに示すようにヒンジ３ａ，３ｂが装
着されている側に近接してスイツチ７が設けられ
る。このスイツチ７は、操作部７ａが時計本体１
の上側に突出して設けられると共にスプリング７
ｂによつて常に上方への偏倚力が与えられてお
り、蓋体２を閉じた時に蓋体２が操作部７ａを押
圧してスイツチ７を閉成するようになつている。

次に上記時計本体１内に設けられる電子回路の
構成について第４図により説明する。第４図にお
いて１１は２ⁿHzの基準パルス信号を発生するパ
ルス発生器で、このパルス発生器１１から出力さ
れる基準パルス信号は、秒分時カウンタ１２へ入
力される。この秒分時カウンタ１２は入力される
基準パルス信号をカウントして「秒」「分」「時」
単位の時刻情報を得るもので、この秒分時カウン
タ１２から出力される24時間周期の信号が日月年
カウンタ１３へ送られる。上記秒分時カウンタ１
２及び日月年カウンタ１３の内容設定及び修正
は、時計機能制御キー１４によつて行なわれる。
しかして、上記秒分時カウンタ１２から出力され
る計時情報は、第１の表示制御手段であるアンド
回路１５へ加えられ、日月年カウンタ１３から出
力される「日」「月」「年」の情報はアンド回路１
６へ加えられる。また、上記アンド回路１５に
は、前記スイツチ７を介して＋Ｖつまり“１”信
号与えられる。さらに、このスイツチ７を介して
得られる“１”信号は、インバータ１７を介して
タイマ１８及びアンド回路１９に加えられる。上
記タイマ１８は“１”信号が入力されると一定時
間計時動作信号として“１”信号を出力するもの
で、その出力信号は第２の表示制御手段であるア
ンド回路１６に加えられると共にインバータ２０
を介してアンド回路１５に加えられる。そして、
上記アンド回路１５，１６の出力はオア回路２１
を介して表示装置２２へ送られて表示される。し
かして、前記パルス発生器１１の出力は、演算制
御部２３へタイミング基準信号として送られる。
この演算制御部２３はテンキー、フアンクシヨン
キー等の演算用キー２４の最初の操作から演算終
了まで、即ち蓋体が閉じられるまで、出力線２５
ａから“１”となる演算中信号を出力する。また
演算制御部２３の出力線２５ｂからは演算データ
が出力される。演算制御部２３の出力線２５ａか
ら出力される演算中信号は、第３の表示制御手段
を構成するアンド回路１９及びインバータ２６に
加えられ、インバータ２６の反転出力はアンド回
路１５，１６に加えられる。そして、上記アンド
回路１９の出力は、オア回路２１を介して表示装
置２２へ送られる。

次に上記のように構成された本発明の動作を説
明する。パルス発生器１１から出力される基準パ
ルス信号は、秒分時カウンタ１２に常時入力され
て計時動作が行なわれている。そして、この秒分
時カウンタ１２から24時間毎に出力される信号
は、日月年カウンタ１３に送られ、このカウンタ
１３において「日」「月」「年」に対するカウント
動作が行われる。上記秒分時カウンタ１２及び日
月年カウンタ１３に対するデータ設定並びに内容
修正は時計機能制御キー１４によつて行われる。
しかして、第１図に示すように蓋体２を閉じてい
る場合には、スイツチ７が閉成しており、スイツ
チ７を介してアンド回路１５に“１”信号が与え
られてる。また、この状態ではタイマ１８の出力
が“０”であると共に、演算制御部２３の出力線
２５ａから出力される演算中信号が“０”であ
り、従つてインバータ２０，２６の出力が“１”
となつてアンド回路１５のゲートが開かれる。こ
のため秒分時カウンタ１２から出力される計時情
報がアンド回路１５を介して表示装置２２へ送ら
れ、第５図ａに示すように「時」「分」「秒」に対
する時刻表示が行われる。

しかして、上記のように時刻表示が行われてい
る状態で、第２図に示すように蓋体２を開くと、
スイツチ７が開放し、スイツチ７を介してアンド
回路１５に与えられる信号が“０”となり、アン
ド回路１５のゲートが閉じる。このため秒分時カ
ウンタ１２から表示装置２２へ送られる計時情報
はアンド回路１５で阻止され、時刻の表示が一時
中断される。一方、スイツチ７から出力される信
号が“０”になると、インバータ１７の出力が
“１”となつてタイマ１８へ入力される。このタ
イマ１８は“１”信号が入力されると一定時間
（例えば５〜10秒間）“１”信号を出力し、アンド
回路１６に与える。この時、インバータ２６の出
力は“１”となつているので、タイマ１８の出力
が“１”状態に保持されている間アンド回路１６
のゲートが開かれ、日月年カウンタ１３の内容が
アンド回路１６及びオア回路２１を介して表示装
置２２へ送られ、第５図ｂに示すように「年」
「月」「日」の日付表示が行われる。この日付け表
示が行われている間、インバータ２０の出力が
“０”となり、スイツチ７が閉成されてもアンド
回路１５の出力を禁止している。

また、蓋体２を、開いてキー類５、つまり演算
用キー２４を操作した場合は、演算部２３の出力
線２５ａから演算中信号“１”が出力され、アン
ド回路１９に与えられる。上記演算中信号はさら
にインバータ２６を介して“０”に反転されてア
ンド回路１５，１６に加えられる。このためアン
ド回路１５，１６のゲートが閉じ、秒分時カウン
タ１２による時刻情報及び日月年カウンタ１３に
よる日付情報に対する表示が禁止される。また、
蓋体２を開いた場合、スイツチ７が開放するため
上記したようにインバータ１７の出力が“１”と
なつてアンド回路１９に加えられている。このた
めアンド回路１９に演算制御部２３から演算中信
号が与えられた際にアンド回路１９のゲートが開
き、演算制御部２３の出力線２５ｂから出力され
る置数データ、演算データ等がアンド回路１９及
びオア回路２１を介して表示装置２２へ送られて
表示される。そして、演算処理を終了した後、蓋
体２を閉じれば、初期状態に戻り、秒分時カウン
タ１２から出力される時刻情報が表示状置２２に
おいて表示される。

次に第６図により本発明の他の実施例について
説明する。この実施例は時刻表示機能の他にカレ
ンダ表示機能を備えたもので、第４図の実施例と
同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略
する。第６図において３１は秒分時カウンタ１２
から24時間毎に出力される信号をカウントして曜
日情報を得る曜日カウンタで、その内容設定及び
修正は時計機能制御キー１４によつて行われる。
そして、上記曜日カウンタ３１のカウント内容が
アンド回路３２を介して表示装置２２へ送られ
る。上記アンド回路３２には、タイマ１８及びイ
ンバータ２６の出力がゲート制御信号として与え
られる。また、上記タイマ１８及びインバータ２
６の出力は、アンド回路３３に加えられ、このア
ンド回路３３の出力が表示装置２２に加えられ
る。この表示装置２２は、セグメント表示部３
４、曜日表示部３５、カレンダ表示部３６からな
つており、セグメント表示部３４にオア回路２１
の出力、曜日表示部３５にアンド回路３２の出
力、カレンダ表示部３６にアンド回路３３の出力
が与えられる。しかして、上記表示装置２２にお
ける各表示部３４，３５，３６は第７図に示すよ
うな構成となつている。すなわち、セグメント表
示部３４は、第５図の場合と同様に「時」「分」
「秒」あるいは「年」「月」「日」を表示する６桁
の数表示セグメントからなつている。曜日表示部
３５は、７個の表示素子３５ａ〜３５ｇからな
り、カレンダ表示部３６の上部に直線的に配設さ
れて日曜日から土曜日までの表示を行う。また、
カレンダ表示部３６は「１」〜「31」の数表示素
子からなり、通常のカレンダと同様に１行が７日
間の配列となつている。この場合、カレンダ表示
部３６の表示素子の各列に対して曜日表示部３５
の表示素子３５ａ〜３５ｇが対応するように素子
の配列が行われる。さらに、セグメント表示部３
４とカレンダ表示部３６とは、その位置が重複し
ているが、その重複部分においてはセグメント表
示部３４の各セグメントの間にカレンダ表示部３
６の表示素子が位置するように配置される。

上記構成において、蓋体２を閉じている場合
は、スイツチ７が閉成し、第４図の実施例と同様
に秒分時カウンタ１２から出力される時刻情報が
アンド回路１５及びオア回路２１を介して表示装
置２２へ送られ、セグメント表示部３４において
第７図ａに示すように「時」「分」「秒」に対する
表示が行われる。そして、蓋体２を開いた場合
は、スイツチ７が開放し、前記したようにタイマ
１８の出力が一定時間“１”となり、アンド回路
１６，３２，３３のゲートが開く。このため日月
年カウンタ１３から出力される日付け情報がアン
ド回路１６及びオア回路２１を介して表示装置２
２へ送られ、第７図ｂに示すようにセグメント表
示部３４において「年」「月」「日」に対する表示
が行われる。また、この際、アンド回路３３の出
力が“１”となり、カレンダ表示部３６を駆動す
る。さらに、曜日カウンタ３１のカウント内容が
曜日表示部３５へ送られ、表示素子３５ａ〜３５
ｇがその日が曜日に応じて表示駆動される。第７
図ｂでは、表示素子３５ａが表示駆動されてお
り、その日の日曜日であることを示している。上
記のカレンダ表示は、タイマ１８から“１”信号
が出力されている間継続して行なわれる。

また、上記のカレンダ表示中あるいはカレンダ
表示終了後、演算用キー２４を操作すれば、演算
制御部２３の出力線２５ａから演算中信号が出力
され、アンド回路１９のゲートが開かれると共
に、インバータ２６の出力が“０”となつてアン
ド回路１５，１６，３２，３３のゲートが閉じ、
演算モードとなつて演算データに対する表示が行
なわれる。そして、蓋体２を閉じることによつて
前記したように時刻表示状態に戻る。

以上述べたように本発明によれば、常時は時刻
表示が行われているが、蓋体を一度開くことによ
つて日付情報を切替表示し、蓋体を開いたままキ
ーを操作すると計算機能情報を切替表示するもの
であるから、時刻情報と日付情報と計算機能情報
とを効率良く切替表示できるものであります。

上記実施例では、時刻表示として「時」「分」
「秒」に対する表示を行つた場合について示した
が、「時」「分」に対してのみ表示を行わせても良
いことは勿論である。

また、表示内容の組合せは、上記実施例で示し
た他、例えば「日」「時」「分」及び「月」「曜」
「秒」を切替表示する等任意の組合せが可能であ
る。すなわち、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示す外
観斜視図、第３図ａ，ｂは同実施における蓋体に
連動するスイツチ機構部分を示す図、第４図は同
実施例における電気回路の構成例を示す図、第５
図は同実施例における表示例を示す図、第６図は
本発明の他の実施例を示す回路構成図、第７図は
同実施例における表示例を示す図である。 １……時計本体、２……蓋体、３ａ，３ｂ……
ヒンジ、４……表示部、５……キー類、７……ス
イツチ、１１……パルス発生器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基準信号を計数して時刻情報及び日付情報を
   得る時計機能と計算機能とを備えた計算機能付薄
   型懐中時計において、通常は少なくとも時、分の
   時刻情報が表示される表示部及び前記計算機能制
   御用キー類を上面に有する薄型時計本体１と、該
   時計本体の少なくとも上面を前記表示部が視認可
   能に覆う蓋体２と、該蓋体の開閉に応動し前記蓋
   体の開閉を検出するスイツチ７と、該スイツチで
   前記蓋体の閉成が検出されている時に前記表示部
   に前記少なくとも時、分の時刻情報を表示する第
   １の表示制御手段１５と、前記スイツチによつて
   前記蓋体が開放されたことが検出された際に計時
   動作を開始して計時動作信号を出力し一定時間後
   に前記計時動作信号の出力を停止するタイマ回路
   １８と、このタイマ回路から前記計時動作信号が
   出力されている間前記表示部に前記少なくとも
   時、分の時刻情報に代えて前記日付情報を切替表
   示する第２の表示制御手段１６と、前記スイツチ
   で前記蓋体が開放されていることが検出されてい
   る時に前記キーの操作によつて前記表示部に計算
   機能情報を切替表示する第３の表示制御手段１
   ９，２６とを具備したことを特徴とする計算機能
   付薄型懐中時計。