JPS6261830B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガスバーナへのガス量を大流量からと
ろ火相当の小流量までの流量調整を行なうように
したガス流量制御装置に関し、最少流量の確保、
ユニバーサル化、作動角度の縮少化をしてコンパ
クト化を目的としている。

従来、ガス流量制御は閉子によるガスコツク
や、バイパスノズルの使用による流量切替ガバナ
を用いての流量調整であり、ガスコツクにおいて
は火力を小さく調整するときに操作が困難で火が
消えてしまい、バイパスノズル使用では流量変化
が断続的であるという欠点があり、またガス種に
より調整が違いユニバーサル性がないという欠点
や、またガバナにおいては環境変化によるばらつ
きが大きく、調圧作業を伴いさらには装置として
もコンパクト化することが難しいという欠点があ
る。

本発明は、これらの欠点を解消するものであ
り、以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図は、本発明の実施例を示す回路図であ
る。ガス通路を開閉する器具栓１と流量制御装置
２を接続し、さらにノズル３、燃焼バーナ４を接
続し、器具壁５の外部にて器具栓１、流量制御装
置２をツマミ６，７にて操作するようにしたもの
である。

第５図は、前記流量制御装置２の流量変化を示
すもので、横軸は操作角度、縦軸は流量である。

第３図は本発明の構成断面図、第４図は部品分
解外観図である。第２図において、８はガス入
口、９はガス出口、１０は本体外枠である。１１
はコントローラパツキング、１２はコントローラ
プレートであり、第６図に示すようにコントロー
ラプレート１２は、４種類のガスに対応するイ
（LPG用）、ロ（13A用）、ハ（6BC用）、ニ（4B
用）四組の通過孔１２ａが設けてあり、一組の通
過孔１２ａには、そのガス種に対応して、最大流
量と最少必要流量の孔径の孔Ａ，Ｂが設けた複数
個からなる。コントローラパツキング１１には、
第７図に示すようにコントローラプレート１２の
一組の複数の通過孔１２ａと一度に連通する大き
さの通過口１１ａを有しており、そして本体外枠
１０に固定するために、３カ所の凸部２５と通過
口１１ａの周囲に位置する突出部２５ａを設けて
いる。また、コントローラパツキング１１はその
平坦な面１１ｂ上をコントローラプレート１２が
摺動するため通過口１１ａが変形するのを防ぐよ
うに、３カ所の凸部２５のうち、２カ所の凸部２
５をできるだけシールに問題のない距離まで通過
口１１ａに近づけた位置に設けるようにしてい
る。また、コントローラプレート１２は、コント
ローラパツキング１１の上を回転摺動することに
より、各組イ〜ニの通過孔１２ａのうち一組を選
択することができ、選択された一組の通過孔１２
ａ、コントローラパツキング１１の通過口１１ａ
と対応しているので、そのコントローラパツキン
グ１１上をある角度で円周方向に摺動することに
より、複数個の通過孔１２ａが開閉され、通過す
る流量が第５図に示されるようになる。そして、
コントローラパツキング１１に凸部２５を設ける
ことにより、本体外枠の装着面部分の平面度の厳
しい要求を切削により対処でき、逆に本体外枠の
装着部分に凸部を設けると、平面度を出す後加工
ができず、結果的にはガスのシールができなくな
るという欠点を解消することができる。

コントローラパツキング１１とコントローラプ
レート１２の摺動状態を第８図に示す。

コントローラプレートは第６図に示すように、
摺動による摩耗の孔詰まり防止用として、通過孔
は段付として、孔径の大きい（流量に無関係）方
をコントローラパツキング１１の面と接触するよ
うにしている。

さらにコントローラパツキング１１とコントロ
ーラプレート１２との間のガスのシールは、コン
トローラプレート１２上よりスプリング１３を用
いて付勢力を加えている。そして、スプリング１
３には、コントローラプレート１２の回転摺動を
スムーズにさせるため、また、スプリング１３と
の摩耗をなくし、円周方向摺動によるスプリング
の回転を防ぐため、スプリング１３の上下にスプ
リング受け１４，１４′を設けている。したがつ
て、本体外枠１０に締めつけられるカバー１５と
接触する面でスプリング受け１４が回転する。１
６はコントローラシヤフトで、コントローラプレ
ート１２の軸孔１２ｂにコントローラシヤフト１
６を回り止めして嵌合し、Ｅ型止め輪２６にて抜
け防止をしている。カバー１５は貫通孔１５ｂを
コントローラシヤフト１６に貫通させ、ガスシー
ルはＯリング２１により行なうとともに本体外枠
１０に固定する。また、カバー１５にはコントロ
ーラプレート１２のガス種に応じたイ〜ニ組のガ
ス通過孔１２ａに応じてガス種を示す表示部１５
ａを設けてある。さらにこのカバー１５より突出
したコントローラシヤフト１６の部分１６ａに
は、現在、コントローラパツキング１１の通過口
１１ａに対応させたコントローラプレート１２の
一組のガス通過孔１２ａが例えばLPGを選択して
いれば、このガス種を示す表示部１５ａに合せて
指示板１７ａの取付孔１７ａを嵌合させて回り止
めし、さらにＥ型止め輪２２をコントローラシヤ
フト１６に係合させて押えと抜け止めをはかつて
いる。１８は一端部に四角形の角孔１８ａを有す
る操作棒で、角孔１８ａをコントローラシヤフト
１６の上端に、コントローラプレート１２のイ〜
ニ組のガス通過孔１２ａに合せて四辺を形成した
四角形の角形部１６ｂに嵌合し、さらに棒押え１
９と蝶ナツト２０により着脱自在に固定してい
る。そして、この操作棒１８はコントローラプレ
ート１２をコントローラシヤフト１６を介して回
転させ、コントローラパツキング１１の通過口１
１ａに対する一組のガス通過孔１２ａの重合度合
いによりガス流量を調節する。また操作棒１８は
カバー１５の上面に設けた一対の回転範囲規制突
部１５ｃの範囲において回転し前記ガス流量を調
節するもので、現在、選択している一組のガス通
過孔１２ａをこえて隣の一組のガス通過孔１２ａ
が通過口１１ａに合わせられないようにしている
ものである。そして、器具壁５の外部に出た操作
棒１８をツマミ７で操作するようにしている。

そして、ガス器具が使用するガス種を変える場
合には流量制御装置２も前記変更したガス種に合
わせてコントローラパツキング１１の通過口１１
ａに対応するコントローラプレート１２のイ〜ニ
組のいずれかの一組を選択してその通過孔１２ａ
を前記通過口１１ａに合わせるのである。すなわ
ち、棒押え１９、蝶ナツト２０、操作棒１８をコ
ントローラシヤフト１６から取外し、そして、指
示板１７を例えばLPGの表示部１５ａから4Bの
表示部１５ａに合わせると、これに連動してコン
トローラシヤフト１６とコントローラプレート１
２が回転しニ組の通過孔１２ａが通過口１１ａに
合うことになる。その後は、回転範囲規制突部１
５ｃの内に操作棒１８を位置させて角孔８ａをコ
ントローラシヤフト１６の角形部１６ｂに嵌合
し、さらに棒押え１９と蝶ナツト２０をコントロ
ーラシヤフト１６に嵌合および締付け固定するの
である。

なお、コントローラシヤフト１６が軸方向にず
れた時でもコントローラプレート１２は動かない
ようにコントローラシヤフト１６のＥ型止め輪２
６とコントローラプレート１２の間に遊び２７を
形成している。また、コントローラシヤフト１６
の回転中に傾いてコントローラプレート１２がこ
じられシール不良にならないように、コントロー
ラプレート１２との間に厚みを考慮して遊びをも
たせ、コントローラプレート１２が浮いたり、ず
れたりしないように余裕をもたせている。

さて、コントローラプレート１２を回転摺動さ
せるためのコントローラシヤフト１６との嵌合、
コントローラパツキング１１の本体外枠１０への
取付け、コントローラシヤフト１６を動作させる
ための操作棒１８との嵌合時における公差のばら
つきにより、コントローラプレート１２のコント
ローラパツキング１１に対する回転摺動におい
て、工数度の範囲でシール角度がばらつくため、
最少流量を保証するのに、最少孔と隣接する通過
孔との間隔を角度において、公差の最大ばらつき
以上に設けてシール角度をとり、隣接する通過孔
からのリークにより、最少流量が大きくなるのを
防ぐようにしている。

また、コントローラパツキング１１の通過口１
１ａの形状をＬ字形として、作動角度を小さく
し、かつ直線に近い階段状変化の流量特性が得ら
れるようにしている。したがつて、第６図に示す
ように、コントローラプレート１２の通過孔１２
ａの配列は、同一円周上に設けず、半径方向にず
らして、各ガス種の流量変化が得られるように、
作動角度が小さくできるようにして、イ〜ニ組の
通過孔１２ａが設けられ、一つのコントローラプ
レート１２で各ガス種に対するユニバーサル性が
得られるようにしている。発熱量が高いLPGや
13Aなどのガス種においては、流量が少ないた
め、通過孔径は小さくなり、流量変化がなめらか
に得られるには、数個の通過孔の開閉による流量
制御が必要なため、通過孔が複数個必要となる。
すなわち、第６図に示したイ組とロ組の各通過孔
１２ａであり、第８図にはイ組の通過孔１２ａと
コントローラパツキング１１の通過口１１ａとの
対応関係を示している発熱量の低い都市ガスにお
いては、流量が大きいので、少しの面積変化で流
量が変化するので大きい通過孔（第６図のニ組に
おけるＡ）と最少流量を保証する最小孔（第６図
のニ組におけるＢ）を設けて、なめらかな流量変
化が得られるようにしている。なお、第６図のハ
組の通過孔１２ａも、第６図のニ組の通過孔１２
ａと同じである。

第８図はコントローラプレート１２とコントロ
ーラパツキング１１との作動状態図で、実線で示
す最大流量時と一点鎖線の最少流量時、破線の中
間流量時の位置を示している。前記一点鎖線の最
少流量時では、通過孔１２ａの最小孔Ｂが塞がれ
ることのないように隣接する通過孔１２ａとの位
置を十分余裕をもたせている。コントローラパツ
キング１１の形状Ｌにより、半径方向のシール制
御も可能となり、一枚のコントローラプレート
に、全ガス種の通過孔を設けることができる。

次に器具栓ツマミ６と流量制御装置２の連動機
構について説明する。

操作棒ピン２３は操作棒１８にかしめられ、ま
た戻し棒２４は器具栓ツマミ６に組み込まれ、器
具栓ツマミ６の回転により操作棒１８は操作棒ピ
ン２３と戻し棒２４との接触により連動し器具栓
１を閉に回すと操作棒と連動し再点火時には流量
が最大位置（例えば第８図の実線で示す位置）に
あるようにしている。したがつて点火においては
いつも最大流量での燃焼からはじまるようにし、
点火不良またはバツクフアイア防止となる。接触
する範囲は器具栓１を回すとガスが通過しはじめ
る角度の直前のガスの通らない、器具栓の回転角
度の範囲としている。したがつて、器具栓を閉の
方向に回して炎が消えたところで、操作棒を操作
しても、器具栓ツマミとは連動するが、生ガスは
放出しないという点で安全である。

このように本発明は、それぞれのガス種におけ
る複数個の通過孔において、大流量の孔からまた
「トロ火」相当の最少流量の孔までに段階的に数
個の孔を設けて、その通過孔を開閉することによ
り、流量制御が的確にできるようにしたので、調
理の種類、あるいは調理過程に応じたガス流量の
調整を行ない、適切な調理を可能ならしめること
ができる。また、ガス種の選択により、ユニバー
サル性を有し、外部からの操作により、サービス
におけるガス転換の調整作業を容易にすることが
できる。器具栓ツマミと操作棒の連動により、点
火操作時コントローラプレートの孔は最も大きい
ので、点火不良、バツクフアイアの防止となる安
全設計である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるガス流量制
御装置の正面図、第２図は同要部断面図、第３図
は同装置の主要素分解斜視図、第４図は同装置の
コントロールプレート、シヤフト、カバーの外観
斜視図、第５図は流量特性を示す特性図、第６図
ａ，ｂはコントロールプレートの平面図、断面
図、第７図ａ，ｂ，ｃはコントロールパツキング
の平面図、断面図、裏面図、第８図は同コントロ
ールプレートの要部平面図である。 １……器具栓、２……流量制御装置、１１……
コントローラパツキング、１１ａ……通過口、１
２……コントローラプレート、１２ａ……ガス通
過孔、１５……カバー、１５ａ……表示部、１６
……コントローラシヤフト、１７……指示板、１
８……操作棒、２３……操作ピン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ガス入口とガス出口を有する本体外枠と、こ
   の本体外枠に設け、ガス入口とガス出口の間を連
   通および遮断する回転自在な器具栓と、この器具
   栓の下流に位置して本体外枠に設け、ガス出口へ
   流れるガス流量を調節する流量制御装置とを備
   え、この流量制御装置は本体外枠に固定し、かつ
   ガスの通過口を有するコントローラパツキング
   と、このコントローラパツキングに密接し、前記
   通過口に連通する、少なくとも最小流量と最大流
   量の各ガス通孔を有し、かつこの複数のガス通過
   孔を一組として都市ガス、プロパンガス等の各種
   ガスに対応した複数組のガス通過孔を回転方向に
   沿つて設け、回転により前記通過口に対するガス
   通過孔との重合で流量を調節するコントローラプ
   レートと、このコントローラプレートをコントロ
   ーラパツキングに密接させるスプリングと、前記
   本体外枠に取付け、前記コントローラプレートの
   各組のガス通過孔に対応した各種ガスを示す位置
   に複数の表示部を設けたカバーと、このカバーを
   貫通して本体外枠外に突出するとともに前記突出
   部に前記表示部の数に応じた角形部を形成し、一
   端部を前記コントローラプレートに取付け、この
   コントローラプレートを回転させるコントローラ
   シヤフトと、このコントローラシヤフトに回り止
   めして固定し、かつ回転させて前記カバーの表示
   部に合せることにより、コントローラシヤフト、
   コントローラプレートも回転し、コントローラパ
   ツキングの通過口に対するコントローラプレート
   の一組のガス通過孔を前記カバーの表示部に合せ
   て選択させられる指示板と、常に回転範囲が前記
   選択したガス種の範囲に規制され、かつ前記コン
   トローラプレートが選択したガス種に応じたコン
   トローラシヤフトの角形部に差換可能に固定した
   操作棒と、この操作棒に設け、かつ点火時に前記
   器具栓のツマミ操作に連動して前記操作棒、コン
   トローラシヤフト、コントローラプレートを回転
   させ、コントローラプレートのガス通過孔が最大
   流量になるようにする操作ピンとからなるガス流
   量制御装置。