JPS6137964Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガスバーナヘのガス量を大流量から
「トロ火」相当の小流量までの流量調整を行なう
ようにしたガス流量制御装置に関し、平面シール
により数個の孔を開閉操作し流量変化を得られる
ようにしたもので、特に制御する通過孔を段付孔
として、流量変化が急激に変化せず、なめらかに
得られるようにし、摩耗及びゴミによる孔詰まり
及び孔の成形性を良くすることを目的としたもの
である。

従来、ガス流量制御は、閉子によるガスコツク
や、バイパスノズルの使用による流量切替ガバナ
を用いての流量調整であり、ガスコツクにおいて
は、火力を小さく調整するときに操作が困難で、
火が消えてしまうバイパスノズル使用では、流量
変化が断続的であるという欠点また共通としてガ
ス種により調整が違いユニバーサル性がないとい
う欠点、またガバナにおいては、環境変化による
ばらつきが大きく、調圧作業を伴い、さらには装
置としてもコンパクト化することが難しいという
欠点がある。

本考案は、これらの欠点を解消するために、平
面シールにより数個の孔を開閉操作するようにし
たものであるが、実用性、耐久性、製造工程面に
おいて難しい点もみられた。

本考案は、これらの欠点を解消するものであ
り、以下本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図は、本考案の一実施例を示す回路図であ
る。ガス通路を開閉する器具栓１と流量制御装置
２を接続し、さらにノズル３、燃焼バーナ４を接
続し器具壁５の外部にて器具栓１流量制御装置２
をツマミ６，７にて操作するようにしたものであ
る。

第２図は、段付の場合と段付でない場合の流量
変化を示すもので、横軸は操作角度、縦軸は流量
である。

第３図は本考案の構成断面図、第４図は部品分
解外観図である。８はガス入口、９はガス出口、
１０は本体外枠である。１１はコントローラパツ
キン、１２はコントローラプレートで、ガス種に
対応して最大流量と最小必要流量の孔径に設定し
た複数の通過孔２３が設けられ、そしてこのよう
な通過孔２３がガス種（ガスの種類）に応じ数組
が、さらに設けられている。また、通過孔２３の
うち、径の小さいものは段付孔にしている。すな
わち、通過孔２３は途中で孔径を変え、出口側で
ある孔径の小さい流量制御孔２３ｂと入口側でコ
ントローラパツキン１１に面する孔詰まり防止用
の径大孔２３ｂとからなる。コントローラパツキ
ン１１には、その一組の通過孔を包含する通過口
を有しており、本体外枠に固定するために、３ケ
所の凸部と通過口部の突出部を設けている。

コントローラプレート１２は、コントローラパ
ツキン１１の上を摺動することにより、各組の通
過孔のうち一組を選択することができ、選択され
た一組の通過孔は、コントローラパツキン１１の
通過口と対応しているので、そのコントローラパ
ツキン上をある角度で円周方向に摺動することに
より、複数個の通過孔が開閉され、通過する流量
が第２図に示されるようになる。すなわちコント
ローラプレート１２は通過孔２３を流量制御孔２
３ｂと孔詰り防止用の径大孔２３ａとで構成し、
かつ入口としての径大孔２３ａを有する面をコン
トローラパツキン１１に接しているので、回転摺
動による流量変化は出口である流量制御孔２３ｂ
で行なわれるものの、径大孔２３ａの部分から始
まるため、第２図の点線Ｂで示す段付孔でない通
過孔に比べ実線Ａで示すように、より流量変化を
なめらかにできる。また、回転摺動による摩耗で
生じる屑などは径大孔２３ａの内面に逃げとどま
り、径小な流量制御孔２３ｂにまで至つて孔詰り
をさせることがない。

ガスのシールは、コントローラプレート１２上
よりスプリング１３を用いて負荷を加えている。
スプリング１３には、摺動をスムーズにさせるた
め、またスプリング１３との摩耗をなくし、円周
方向摺動によるスプリングの回転を防ぐため、ス
プリング１３の上下にスプリング受け１４，１
４′を設けている。したがつて、本体外枠１０に
締めつけられるカバー１５と接触する面でスプリ
ング受けが回転する。コントローラプレート１２
にコントローラシヤフト１６を嵌合し、Ｅ型止め
輪に抜け防止をしている。このコントローラシヤ
フト１６にカバー１５を嵌合させ、ガスシールは
Ｏリングにより行ない、カバー１５より出た部分
には、ガス種を示す指示板１７をはめ込み、さら
にその上をＥ型止め輪で抜けを防ぎ、その上に操
作棒１８をはめ込んでいる。操作棒１８はさらに
その上から、棒押え１９と蝶ナツト２０により締
めつけられ固定されている。器具壁５の外部に出
た操作棒１８をツマミ７で操作するようにしてい
る。

コントローラプレートのガス種に対応して、コ
ントローラシヤフトの先端の操作棒との締付部の
形状がつくられ、指示板を回転することにより、
ガス種の転換ができ、カバーには、そのガス種が
わかるように表示をしている。したがつてその
時、操作棒は外してまたはめるという形となる。
またコントローラシヤフトが上下方向にばらつい
て動くことが生じるため、スプリングの負荷がば
らつくようなことがあるのを防ぐように、コント
ローラシヤフトとコントローラプレートの嵌合に
おいてコントローラシヤフトが上下方向に動いて
も、コントローラプレートはスプリングに押えら
れて動くことがないように嵌合部に遊びをもうけ
ている。また、コントローラシヤフトの傾きに対
してコントローラプレートの傾きの遊びに対して
は、コントローラプレートの厚みをコントローラ
シヤフトの接触部での傾きの遊びでの吸収をはか
つている。

さて、コントローラプレートを摺動させるため
のコントローラシヤフトとの嵌合、コントローラ
パツキンの本体への装着、コントローラシヤフト
を動作させるための操作棒との嵌合等による公差
のばらつきにより、コントローラプレートのコン
トローラパツキンに対する摺動において、工数度
の範囲でシール角度がばらつくため、最少流量を
保証するのに、最少孔と隣接する通過孔との間隔
を角度において、公差の最大のばらつき以上に設
け最少孔が塞がれた、隣接する通過孔からのリー
クにより、最少流量が大きくなりすぎるのを防ぐ
ようにしている。

また、コントローラパツキンの通過口の形状を
〓として、作動角度を小さくし、かつ直線に近い
階段状変化の流量特性が得られるようにしてい
る。したがつて、第４図に示すように、孔の配列
は、同一円周上に設けず、半径方向にずらして、
各ガス種の流量変化が得られるように、作動角度
が小さくできるようにして、数グループの通過孔
が設けられ、一つのコントローラプレートでガス
種に対するユニバーサル性が得られるようにして
いる。発熱量が高いLP、13Aなどのガス種にお
いては、流量が少ないため、孔径は小さくなり、
流量変化がなめらかに得られるには、数個の孔の
開閉による流量制御が必要なため、通過孔が複数
個必要となる。発熱量の低い都市ガスにおいて
は、流量が大きいので、少しの面積変化で流量が
変化するので大きい通過孔と最少流量を保証する
最小孔を設けて、なめらかな流量変化が得られる
ようにしている。

以上のように本考案によれば次のような効果を
奏する。

(1) コントローラプレートの通過孔を、出口とし
ての径小な流量制御孔と入口としての径大な孔
詰り防止用の径大孔からなる段付孔としたの
で、流量は径大孔の部分から変化し、より流量
変化をなめらかにでき、また必要とする流量の
部分を幅広く得ることができる。

(2) またコントローラプレートは径大孔のある面
をコントローラパツキンと密接させているの
で、径大孔にゴミなど逃げとどまり、径小な流
量制御孔に詰らないため正確に流量制御が行な
える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるガス流量制
御装置の正面図、第２図は同流量特性を示す特性
図、第３図は同要部断面図、第４図ａ，ｂは同コ
ントローラプレートの平面図および断面図であ
る。 ２……流量制御装置、３……ノズル、４……燃
焼バーナ、１１……コントローラパツキン、１２
……コントローラプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス種によつてそれぞれ定められた複数組のガ
   ス通過孔を有するコントローラプレートと、前記
   コントローラプレートと密着し、前記複数組のガ
   ス通過孔のうち一組の通過孔を包含する通過孔を
   有するコントローラパツキンと、前記コントロー
   ラプレートと連結し、かつ前記コントローラプレ
   ートと連動する回転自在なるコントローラシヤフ
   トと、前記コントローラプレートを前記コントロ
   ーラパツキンに密着させるよう付勢するスプリン
   グとを備え、前記コントローラプレートはその通
   過孔を、入口としての径大孔と、出口としての径
   小な流量制御孔からなる段付孔にし、かつ径大孔
   のある面を前記コントローラパツキンと密着させ
   たガス流量制御装置。