JPS6261754B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は床材および該床材を用いた施工方法に
関するものである。

従来、この施工方法として根太組みした床構造
部材の床面全面に、合板、繊維板などの下地材を
釘により固定して下貼りした後、その下地材表面
にクツシヨンフロアーシート、カーペツトなどの
床化粧材を接着して敷き詰める方法（前者）、 表面に任意化粧加工を施し、かつ本実加工を施
された床材（一般に1′×6′サイズ）を根太上に載
置し、その雄実に釘を打ち込み、この雄実に雌実
を嵌合し、床材相互を連接し、床材を敷き詰め、
フロアーを形成する方法（後者）が用いられてい
る。

しかし前者の方法は下地材を施工後、床化粧材
を敷き詰めるため、下地材の釘打ちが脳天釘打ち
によつて行なえる利点があるが、下地貼り化粧材
貼りの２工程を要し、施工工程が手間取る欠点が
ある。

後者の方法においては第１の床材を壁内、幅木
によつて隠される部分に脳天釘打ちした後、反対
側の雄実部に釘打ちを行ない第１の床材を固定す
る。

つぎに第１の床材の雄実部に連接されるべき第
２の床材の雌実部を嵌合し、他方の雄実部に釘打
ちを行なう。

このようにして順次床板を全面に敷き詰め、打
頭が表面に現れることなく施工できる点は備えて
いる。しかし後者の方法においてもなお次の理由
から手間がかかりすぎる欠点を伴う。

すなわち、一般に床構造部材である根太間隔に
合せて１尺巾の床材が用いられているが、このよ
うに小巾の床材に化粧材貼りするのには施工の手
間がかかり過ぎるからである。

このような手間を省くため、予め表面化粧した
床材の巾を広くして脳天釘打ちによる施工も考え
られるが、釘頭が床表面に現われ、意匠性が低下
する。また釘打ちの結果、床材のへこみ、または
ささくれ、釘頭の出つ張りなどによるひつかかり
などが発生し易い。

さらにまた上記のような施工手間を省くため、
根太間隔を広くして床材の巾を広くすることも考
えられるがこの場合は根太間で床材のたわみが生
ずる。

さらに釘打ち個所を根太１本置きにして固定す
ることも考えられるが、固定されていない床材と
根太との接触部で歩行時下快音を発生する。

本発明は以上のような従来の床材の施工上の手
間を省略し、しかも意匠性を低下することなく、
かつ、床材の完全な施工を可能とすることを目的
とするものである。

以下図面に記載された本発明の実施例について
説明する。まづ、本発明床材の製造順序を第２図
について説明する。

なお、第２図はスケルトン式説明図であるので
各部材の関連寸法は正確でない。

板状基板１の表面に一定間隔に感圧接着剤を
塗布した両面テープ２をその下面剥離紙を除去
し上面剥離紙３ｕのみを残して貼着する。（第
２図） 板状基板１は木板、合板、繊維板、木片板な
どの木質材料からなる。また板状基板１は予め
その相対する木口の２辺あるいは４辺に雄実６
雌実７を施しておくのが普通である。

本発明床材は少なくとも３本以上の根太に掛
け渡される大巾のものであつて、両面テープ２
を床材中間位置の根太９との対応する位置に貼
着される。

一般に床構造部材である根太９の間隔は予じ
め想定できるので、この想定された間隔にした
がつて両面テープ２を貼着すればよい。

つぎに両面テープ２を貼着した板状基板１の
表全面に酢酸ビニールなどの合成樹脂接着剤４
を100〜200ｇ／m²塗布する。この際、両面テー
プ２の上面剥離紙３ｕは残置したままとする。
（第２図） つぎに接着剤４の塗布された板状基板１の表
面に化粧材５を載置し、貼着する。（第２図
） 化粧材５としては合成樹脂のシート状物、た
とえば厚手の塩化ビニール、ポリエステルなど
の樹脂シート、またはこれら樹脂シートを発泡
した発泡性クツシヨンシート、あるいは表面に
繊維物を埋め込まれた（あるいは貼着された）
カーペツトなどが用いられる。なお前記シート
状物にはエンボス加工を施しておいてもよい。

化粧材５は両面テープ２上ではそのテープ２
上面に残置された上面剥離紙３ｕのため床材１
に貼着されることなく、浮いた状態となつてい
る。

化粧材５は両面テープ２の部分で盛上つた状
態となるから、化粧材５が薄手のものである
と、テープ２の部分が不陸として現れ易い。こ
のため意匠性の低下することがあるので、化粧
材５は厚手のもの、またはカーペツトのような
ものが好ましい。

つぎに床材１の相対する木口の２辺あるいは
４辺に雌実６雄実７を切削加工する。

ただしで述べたように予め基板１に本実加
工してある場合はこの必要性はない。

つぎに両面テープ２に沿つて化粧材５にカツ
ターを用いて切込み８を化粧材５の全巾にわた
り切り込む。（第２図） ただし、雄実６雌実７の形成はテープ２の貼
着前に予め行なつておいてもよいし、逆に切り
込み８の形成後に行なつてもよい。

以上のようにして本発明床材が得られる。

つぎにこのような本発明床材を用いたフロアー
の施工方法を第３図について説明する。

なお、第３図はスケルトン式説明図であるの
で、各部材の関連寸法は正確でない。

根太９上に板状基板１を載置する。

その際基板１前端の木口雌実７の部分は壁内
幅木によつて隠れる。そしてこの壁内、幅木に
よつて隠れる部分の化粧材５表面より釘１０の
脳天釘打ちによつて壁面側根太９に固定する
（第３図） つぎに床材１の反対後端側の雄実６に釘１０
を打ち込み、床材１の雄実６側を床材後端に位
置する根太９に固定する。（第３図） 雄実６の釘打ちは普通雄実６の凸部から釘１
０が打ち込まれる。

化粧材５の切込み８部分を第３図のように
上方にめくり上げる。（第３図） 化粧材５の切り込み８を上方にめくり上げた
ら両面テープ２の上面剥離紙３ｕを取除く。
（第３図） 第３図のように釘１０を床材中間の根太９
に両面テープ２上より打込む。

第３図のように化粧材５を両面テープ２上
に圧着して貼着固定する。かくして第１の床材
の根太９，９，９への取り付けは完了する。

つぎに第３図のように連接されるべき第２
の床材の板状基板１の雌実７を前記第１の床材
の基板１の雄実６に嵌合し、根太９上に第２の
床材を載置し、接合する。

以下同様に前記〜のサイクルが繰返され
る。

なお、前記，における工程は釘１０を上
面剥離紙３ｕより打ち込んだ後、上面剥離紙３
ｕを除去してもよい。

本発明の作用効果： 本発明にかかる床材は少なくとも３本以上の根
太９に掛け渡される大巾のもので、中間の根太９
の相当位置に切込み８を切り込んでおく。そして
施工に際しては、切り込み８をめくり上げるだけ
で床材中間の根太９に、本発明に係る床材を釘頭
を露出することなく釘打固定できる。したがつ
て、大巾の床材であるに拘らず、手間がかから
ず、体裁の良い施工ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明床材の斜視図、第１図：第
１図Ａ部の拡大断面図、第２図，，，：
本発明床材の製造順序をスケルトン式説明図で示
す。第３図，，，：本発明施工方法の工
程順をスケルトン式説明図で示す。 １：板状基板、２：感圧接着剤を両面に塗布し
た両面テープ、３：剥離紙、３ｕ：上面剥離紙、
４：接着剤、５：化粧材、６：雄実、７：雌実、
８：切込み、９：根太、１０：釘。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 板状基板１の表面にクツシヨンシート、カー
   ペツトなどの化粧材５を貼着した床材において、
   感圧接着剤を塗布した両面テープ２が、その下面
   剥離紙 を除去し、上面剥離紙３ｕのみを残置
   して基板１の表面に床構造部材である床材中間位
   置に配置される根太９の位置に合せて貼着され、 さらに、その上面に化粧材５が接続され、 該化粧材５には、両面テープ２の長さ方向に沿
   つて全巾にわたり、該両面テープ２に達する切り
   込み８が切り込まれている、 ことを特徴とする床材。 ２ 板状基板１に上面にのみ剥離紙３ｕを残置
   し、感圧接着剤を塗布した両面テープ２を、床構
   造部材である根太９の間隔に合せて貼着し、その
   表面に化粧材５を接着し、さらに該化粧材５に
   は、両面テープ２の長さ方向に沿つて全巾にわた
   り、該両面テープ２に達する切り込み８を切り込
   み、かつその木口面に本実加工６，７を施して第
   １の床材を構成し、 まづ該床材を、壁面側の根太９上に床材前端
   の木口雌実７側を壁面側として載置し、 該木口雌実７部分において、床材の化粧材５
   表面より、釘１０を脳天打ちして床材の雌実側
   を床材前端に位置する根太９に固定し、 つぎに床材の雄実６に釘１０を打ち込んで、
   床材後端位置の根太９に雄実６を固定し、 つぎに切り込み８の部分から化粧材５をめく
   り上げ、 つぎに両面テープ２の上面剥離紙３ｕを除去
   するとともに両面テープ２上より釘１０を床材
   中間位置の根太９に達するように打ち込み、 つぎに化粧材５のめくり上げた部分を両面テ
   ープ２上に圧着固定して第１の床材の根太９，
   ９，９への取付を完了し、 つぎに隣接する第２の床材前端の雌実を、前
   記第１の床材後端の雄実６に嵌合して以下前記
   〜の工程を繰り返す、 ことを特徴とする床材の施工方法。