JPS6259452B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抵抗溶接を基本とした小形トランスの
リード線処理方法に関するものである。

これまでは各リード線を個々に溶接している。
電気的に同電位に結線される一対のリード線に関
しても同様である。したがつて、手間がかかる。
また、１本のリード線を接続する端子板と２本の
リード線を接続する端子板とを標準化することが
難しい。

本発明は２本のリード線をまとめて溶接するよ
うに工夫したものである。まず、例をあげて説明
する。

第１図に実施対象となる小形トランスの要部外
観を示す。これは放電灯安定器のコイル部分であ
つて、１が一次コイル、２が二次コイル２に相当
する。両者の線径は異なる。第２図は平面を表わ
す。一次コイル１のリード線６および６′は一次
二次共通端子３と一次端子４に接続され、二次コ
イル２のリード線７および７′は一次二次共通端
子３と二次端子５に接続される。

本発明は一次二次共通端子３についての発明で
であり、第３図および第４図にその詳細図を示
す。

端子３は端子板３０と端子板３０と一体となつ
た爪板８を備えている。爪板８は端子板３０の板
面と平行するように折曲げられている。この間に
太さの異なるリード線６，７を挾み溶接する。一
対の上部溶接電極９と下部溶接電極１０でリード
線６および７を溶接するが、リード線７の線経が
特に大きい。だから、リード線６の溶接がこの状
態ではできない。

本発明は第４図に示すように、溶接電極９およ
び１０に圧力を加えてリード線７を押し潰し、残
りのリード線６を爪板８と圧接させる。この結
果、リード線６，７の厚みが一致する。その後、
溶接電流を流すようにする。

実験に供した端子板３０、爪板８は厚さ0.5mm
の黄銅製のもので、全体にスズメツキが施されて
いる。爪板８の横幅は２mmである。リード線６，
７は一種のポリエステルエナメル銅線である。線
径（直径）はリード線６，７の順に0.29mm、0.35
mmである。0.26mm、0.35mmのものについても実験
した。これらの線径は安定器仕様からくるもので
あつて、任意には選び難い。以上の条件のもと
で、溶接電極９，１０の圧力を11Kg、溶接電流を
1Kアンペア、溶接時間を0.3秒とした。この結
果、0.35mmの方のリード線７が所要の程度に潰
れ、各リード線６，７が端子板３０、爪板８にう
まく溶接される。リード線６が0.29mm、0.26mmの
いずれの場合であつても同様である。このため、
その個々のものに合わせた段取り作業が不要とな
る。

以上のように、本発明は太い方の線を潰し、そ
れを細い線と一諸に溶接するものである。これだ
と、まとめて作業できるので能率的である。ま
た、ひとつの端子に各リード線を個々に溶接する
必要がないので、端子構造が特殊なものとなら
ず、一本のリード線を止めるための端子をそのま
ま転用し利用することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は小形トランスの要部斜視図、第２図は
その部分平面図、第３図は本発明方法を示す第２
図の部分拡大図、第４図は溶接後における第３図
同様の部分拡大図である。３０は端子板、８は爪
板、６と７はリード線、９と１０は溶接電極を示
す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一次コイルの一方のリード線と、一次コイル
   とは線径の異なる二次コイルの一方のリード線
   を、まとめてひとつの端子板に接続するものにお
   いて、端子板と、端子板と一体になり、端子板の
   板面と平行するように折曲げられた爪板との間
   に、以上の各リード線を並べて配置し、端子板お
   よび爪板に相対向する一対の溶接電極を配置し、
   一対の溶接電極で太い方のリード線を押し潰し
   て、各リード線の厚みを一致させ、溶接電流を流
   して各リード線を端子板および爪板に溶接するこ
   とを特徴とした小形トランスのリード線処理方
   法。