JPS625750Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動販売機に関し、特に商品売切検
出スイツチの改良に関するものである。

自動販売機においては、商品が売切れたとき、
これを検出して販売可能状態をリセツトする必要
がある。このため、従来では例えば実公昭48−
33359号公報に示されるとおり、商品検出レバー
を、商品の取出し手段の近傍で、傾斜棚やコラム
のような商品貯蔵室内に一端が突出するように商
品スプリングで付勢して設け、該商品検出レバー
の他端で例えばマイクロスイツチを作動するよう
になし、商品売切時に検出レバー先端が貯蔵室内
へ突出したとき、その他端がマイクロスイツチを
オンになし、これにより商品売切れ状態を電気信
号として検出し、その検出信号で販売制御回路を
不動作丈態に置くようにしている。

ところで多くの自動販売機では、商品貯蔵室内
の搬送方向は上から下に向う方向であり、商品の
充填は商品搬送方向と略直角方向から行なわれ
る。

それ故、上記従来の商品売切れ検出の構成にお
いては、商品売切れ後は商品貯蔵室内に商品検出
レバーの先端が突出しているので、商品貯蔵室へ
商品を充填する際、この検出レバーの先端に商品
が引つ掛り、商品を充填しにくかつたり、検出レ
バーが曲がつて検出動作ができなかつたりする欠
点があつた。

本考案は、上述した欠点を除去し、商品貯蔵室
への商品の充填を容易にし、かつ充填時に商品検
出レバーの曲がり等の変形をおこすことなく、し
たがつて誤動作のない自動販売機の売切検出スイ
ツチを提供することを目的とする。

本考案は、自動販売機の商品取出し位置近傍に
て商品貯蔵室の側壁から該貯蔵室内へ一端が突出
するようにスプリングで付勢されて設けた商品検
出レバーと、該商品検出レバーの該一端が上記貯
蔵室内へ突出したときに該検出レバーの他端でオ
ンとされるスイツチとを有する商品売切検出スイ
ツチにおいて、該商品検出レバーの上記一端には
商品検出ローラが該貯蔵室の商品移動方向に回転
可能なように設けられており、かつ該商品検出ロ
ーラは少くとも一端面が傾斜したかさ形に形成さ
れていることを特徴としたものである。

この構成によれば、商品売切れ時に商品検出ロ
ーラを有する商品検出レバーの一端が商品貯蔵室
内に突出し、他端がスイツチをオンして商品売切
れを検出する。その後、貯蔵室へ商品を横方向か
ら充填すると、商品の先端がローラのかさ形の傾
斜面に当り、ローラを貯蔵室外に押し出す。これ
により、商品の充填が滑かに行なわれる。

以下、本考案を、図面に示す実施例について、
詳細に説明する。

図は、傾斜棚とバケツト型取出し方式の自動販
売機へ本考案を適用した実施例を示すもので、第
１図および第２図を参照して、傾斜棚１の下端に
隣接してバケツト２が回転可能に設けられ、バケ
ツト２の矢印Ａ方向の一回転で、バケツト２中の
商品１０が排出され、傾斜棚１中の商品１０がバ
ケツト２中に受けられ、次回の排出に備える。こ
うして傾斜棚１中の商品すべての排出が終ると商
品売切れとして機械の動作を停止しなければなら
ない。このため売切検出スイツチが設けられる
が、この実施例では、傾斜棚１の下面でバケツト
２の近傍に開口３を設け、この開口３に入り込む
ようなローラ４をレバー５の先端に回転可能に支
持している。レバー５は固定ピン６へ枢軸支持さ
れ、ローラ４が開口３から傾斜棚１の上方へ突出
するように、スプリング７で付勢されている。レ
バー５がスプリング７によつて付勢方向へ回転さ
れたとき、レバー７の他端で作動されるように、
マイクロスイツチ８が設けられている。

従つて、傾斜棚１上にまだ商品１０があるとき
は、商品１０がローラ４の上に乗つてその重みで
ローラを押し下げている。それ故レバー５はスプ
リング７の張力に抗して回転した角度位置にあ
り、レバー５の他端はマイクロスイツチ８を作動
させない。商品１０が傾斜棚１上から全て排出さ
れたとき、ローラ４を押し下げる力が働かないの
で、スプリング７の付勢によつて、第１図に鎖線
で示すように、ローラ４が開口３を通つて傾斜棚
１上に突出するようにレバー５が回転される。こ
のとき、レバー５の他端がマイクロスイツチ８を
作動させ、マイクロスイツチ８の出力から、売切
れ検出信号を得ることができる。この売切れ検出
信号によつて販売制御回路を断にし売切れ表示を
行うようにすれば良い。

ところで、ローラ４は第２図に示すように、商
品のない状態では、傾斜棚上に突出しているか
ら、商品充填時に商品と衝突する。そこで、この
考案に従つて、ローラ４は軸方向端面４１が傾斜
されてかさ形のローラとなつている。従つて、第
２図のように、商品充填時に商品がローラ４と当
接しても、その傾斜面４１に従つて、ローラ４が
商品の進入とともに下降する。それ故ローラ４の
破損やレバーの曲がりなどの不都合を生ずること
なく商品の検出動作の信頼性も向上する。

上記の実施例では、傾斜棚１上に商品がなくな
つたら売切れ検出スイツチ８が動作するようにな
つているが、その際バケツト２中へ一つ商品１０
が残つている。従つて、バケツト２中の商品１０
も販売されてしまつた後で、売切れ検出を行なう
ためにレバー５の先端のローラ４が傾斜棚１では
なくてバケツト２に対向するように設けても良
い。このとき、バケツト２に設ける開口はローラ
４を単に通過させうるだけの形状でなくバケツト
２の回転時にローラ４に引つ掛らないような形状
にすべきである。

また、本考案は傾斜棚の貯蔵室ばかりでなく、
例えば垂直に商品を積み重ねるコラム式の貯蔵室
に対しても垂直壁を通して、検出ローラを内部へ
突出させるようにして検出レバーを設けるように
して適用できるものである。

上記から明かなように、本考案は、自動販売機
の商品取出し位置近傍にて商品貯蔵室の側壁から
該貯蔵室内へ一端が突出するようにスプリングで
付勢されて設けた商品検出レバーと、該商品検出
レバーの該一端が上記貯蔵室内へ突出したときに
該検出レバーの他端でオンとされるスイツチとを
有する商品売切検出スイツチにおいて、該商品検
出レバーの上記一端に商品検出ローラを該貯蔵室
の商品移動方向に回転可能なように設け、しかも
この商品検出ローラを少なくとも一端面が傾斜し
たかさ形に形成したので、商品の売切れ検出は、
従来同様に行なわれるとともに、商品売切れ後、
貯蔵室への商品の充填時に商品を横方向から挿入
しても、その商品の先端がかさ形の商品検出ロー
ラの傾斜面に当り、その後の挿入動作によつて、
検出ローラが貯蔵室外へ押し出される。従つて、
本考案によれば、商品の充填動作が商品検出レバ
ーによつて妨害されることなく滑かに行われ、し
たがつて、また商品充填時に商品検出レバーが変
形したりする恐れがなく、信頼性の高い商品売切
検出スイツチが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は第１図の−線での断面図である。 １……傾斜棚、２……バケツト、３……開口、
４……ローラ、５……検出レバー、６……ピン、
７……スプリング、８……マイクロスイツチ、４
１……傾斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動販売機の商品取出し位置近傍にて商品貯蔵
   室の側壁から該貯蔵室内へ一端が突出するように
   スプリングで付勢されて設けた商品検出レバー
   と、該商品検出レバーの該一端が上記貯蔵室内へ
   突出したときに該検出レバーの他端でオンとされ
   るスイツチとを有する商品売切検出スイツチにお
   いて、該商品検出レバーの上記一端には商品検出
   ローラが該貯蔵室の商品移動方向に回動可能なよ
   うに設けられており、かつ該商品検出ローラは少
   くとも一端面が傾斜したかさ形に形成されている
   ことを特徴とする自動販売機の商品売切検出スイ
   ツチの構造。