JPS6256734B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回路の力率を改善するために回路の無
効電力を検出し、あらかじめ設定した投入値ある
いは遮断値を越えるとコンデンサを投入あるいは
遮断する信号を出力し、この信号により複数個の
コンデンサを開閉する開閉器を制御する力率自動
調整装置に関するものである。

従来の力率自動調整装置は回路の無効電力を検
出しこの値があらかじめ設定された投入点を越え
ておればコンデンサ投入信号を出力し、遮断点を
越えておればコンデンサ遮断信号を出力すること
によりコンデンサを開閉する開閉器を制御し、力
率改善用コンデンサを回路に接続したり、あるい
は切り離したりする方式が一般的である。そして
上記開閉器は大別して常時励磁式と瞬時励磁式の
二種類がある。常時励磁式は制御コイルを励磁し
ている問題点がONし励磁を解くと接点はOFFす
るものである。

一方瞬時励磁式は別名ラツチ式とも呼ばれ投入
用の制御コイルと遮断用の制御コイルを各々具備
し、投入用の制御コイルを一定の短時間励磁する
と接点はONし、遮断用の制御コイルを一定の短
時間励磁すると接点はOFFするものである。

しかして従来の装置の出力信号は、上記２種類
の開閉器のいずれか一方にしか接続できないよう
な専用の構成となつているため例えば常時励磁式
用につくられた従来装置では瞬時励磁式の開閉器
には直結できず、途中に複雑なシーケンス回路を
必要とした。同様に瞬時励磁式用につくられた従
来装置では常時励磁式の開閉器に直結できなかつ
た。そのため例えば既設の盤の改造などですでに
取り付けてあつた従来装置を他の盤に移しかえて
使用する場合他の盤にとりつけてある開閉器が瞬
時励磁式で従来装置が常時励磁式である場合は上
記のような問題が生じた。

本発明は上記のような従来のものの欠点を除去
するためになされたもので、瞬時励磁信号を発生
する回路を備え、この回路の出力信号をフリツプ
フロツプ回路に記憶して常時励磁信号をつくり、
両者の信号のうち使用したい信号をゲートで切替
て使用するように構成することにより常時励磁式
と瞬時励磁式の両方の出力のうちいずれか使用し
たい方を出力できる力率自動調整装置を提供する
ことを目的とする。

以下図面にもとづき本発明の一実施例について
説明する。第１図において１は計器用変圧器、計
器用変流器を介して回路の無効電力を検出する無
効電力検出部であつて、回路の瞬時無効電力に比
例した信号を出力するものである。この出力はあ
らかじめ投入点設定部２で設定された設定値と投
入点比較部３で比較され設定値を越えておればタ
イマ回路部４に信号を出力する。この信号はコン
デンサ投入信号であつて、タイマ回路部４はこの
信号によりタイマ設定部５に設定された時間を計
時し、その時間径過と同時に信号を出力する。こ
のタイマ回路部４はコンデンサの臨界点付近での
不要動作を防止するために要するものであつてこ
の信号により瞬時励磁信号発生部６が動作し、瞬
時励磁信号を出力する。この出力はアンドゲート
７ａを通つて第１の順序制御回路部８ａに入力さ
れる。第１の順序制御回路部８ａは複数個のコン
デンサを制御する場合例えば第２図に示すように
No.１〜No.５のコンデンサを矢印方向に順番にサイ
クリツクに制御する信号をつくる回路であつて、
アンドゲート７ａを通過する信号を計数するモデ
ユルｎのカウンタとデコーダを使用すればｎ回路
用の順序制御回路を容易に実現できる。第１の順
序制御回路部８ａの出力はフリツプフロツプ回路
９をセツトし信号のあつたことを記憶する。なお
第１図では説明の便宜上、フリツプフロツプ回路
を二回路分だけ図示しているが、コンデンサが例
えばｎバンクあれば以下に述べるゲート回路１０
およびリレー回路１１と同様にｎ回路あるもので
する。

このフリツプフロツプ回路９は常時励磁信号を
つくるためのものであつて、ここに記憶された信
号はゲート回路１０に入力される。ゲート回路１
０は切換スイツチ１２により常時励磁信号と瞬時
励磁信号を切換えるものであつて、例えばコンデ
ンサ開閉器が常時励磁式の場合常時励磁信号を選
ぶようにスイツチ１２をセツトすればフリツプフ
ロツプ回路９の信号がゲート回路１０を通過しリ
レー回路１１に入力される。リレー回路１１は接
点信号をつくりこの信号により常時励磁式のコン
デンサ用開閉器を制御し、コンデンサを投入す
る。

一方コンデンサ用開閉器が瞬時励磁式の場合
は、瞬時励磁信号発生部６の信号と順序制御回路
部８ａの信号をアンドゲート１３ａを通してとり
出し、ゲート回路１０へ入力する。切換スイツチ
１２を瞬時励磁信号を選ぶようセツトすれば瞬時
励磁信号はゲート回路１０を通過しリレー回路１
１にて接点信号をつくる。この信号は瞬時励磁式
のコンデンサ開閉器を制御し、コンデンサを投入
する。

次に遮断の場合について説明する。無効電力検
出部１の信号と遮断点設定部１４の設定値に対応
する信号は遮断点比較部１５にて比較され遮断点
を越えておれば遮断信号を出力する。遮断信号は
タイマ回路部４を動作させ前述の場合と同様にタ
イマ設定部５の設定時間を計時し、設定時間径過
時に信号を出力する。この信号はアンドゲート７
ｂ通つて第２の順序制御回路部８ｂに入力され
る。第２の順序制御回路部８ｂの動作は遮断信号
により動作する点を除けば第１の順序制御回路部
８ａと同一の働きをするもので、フリツプフロツ
プ回路９をリセツトする。従つて前記の投入信号
はリセツトされる。よつて切換スイツチ１２が常
時励磁式にセツトされているとすればリレー回路
１１の出力は常時励磁式で接点がOFFになる信
号が出力され、コンデンサ用開閉器は遮断状態に
なり、コンデンサは回路から開放される。

瞬時励磁式の場合は前記と同様にアンドゲート
１３ｂを通過した信号がゲート回路１０を通り、
リレー回路１１に入力されて遮断用接点信号がつ
くられ、コンデンサ用開閉器に入力されコンデン
サ遮断状態になり、コンデンサは回路から開放さ
れる。

本発明には下記の効果がある。

(1) 本発明の力率自動調整装置は、常時励磁式の
コンデンサ開閉器にも使用できるし、また瞬時
励磁式のコンデンサ開閉器にも使用できる。

(2) 従つて、一方のコンデンサ開閉器から他方の
コンデンサ開閉器への流用、逆に他方のコンデ
ンサ開閉器から一方のコンデンサ開閉器への流
用が容易にできる。

(3) コンデンサ盤の移設や改造工事を非常に円滑
に行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回路構成図、
第２図は順序制御動作を説明する図である。 図中、１は無効電力検出部、２は投入点設定
部、３は投入点比較部、４はタイマー回路部、５
はタイマ設定部、６は瞬時励磁信号発生部、７
ａ，７ｂ，１３ａ，１３ｂはアンドゲート、８ａ
は第１の順序制御回路部、８ｂは第２の順序制御
回路部、９はフリツプフロツプ回路、１０はゲー
ト回路、１１はリレー回路、１２は切換スイツ
チ、１４は遮断点設定部、１５は遮断点比較部で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回路の無効電力を検出してこの無効電力に比
   例した信号を出力する無効電力検出回路と、コン
   デンサを投入すべき点をあらかじめ設定する投入
   点設定部と、前記コンデンサを遮断すべき点をあ
   らかじめ設定する遮断点設定部と、前記無効電力
   検出部および前記投入点設定部に接続され、前記
   無効電力比例信号が前記投入点を越える時にコン
   デンサ投入信号を出力する投入点比較部と、前記
   無効電力検出部および前記遮断点設定部に接続さ
   れ、前記無効電力比例信号が前記遮断点を越える
   時にコンデンサ遮断信号を出力する遮断点比較部
   と、前記投入点比較部および前記遮断点比較部に
   接続され、タイマ設定部に設定された時間を前記
   コンデンサ投入信号または前記コンデンサ遮断信
   号により計時し、その時間経過時に信号を出力す
   るタイマ回路と、このタイマ回路からの前記信号
   によつて動作され、瞬時励磁信号を出力する瞬時
   励磁信号発生部と、前記投入点比較部および前記
   瞬時励磁信号発生部に接続され、複数個のコンデ
   ンサのうち１個のコンデンサ順次選択してそのコ
   ンデンサが投入されるべきであることを表わす信
   号を出力する第１の順序制御回路と、前記遮断点
   比較部および前記瞬時励磁信号発生部に接続さ
   れ、前記複数個のコンデンサのうち１個のコンデ
   ンサを順次選択してそのコンデンサが遮断される
   べきであることを表わす信号を出力する第２の順
   序制御回路と、前記第１および第２の順序制御回
   路に接続され、前記投入信号によつてセツトされ
   るが前記遮断信号によつてリセツトされ、もつて
   前記選択されたコンデンサのための常時励磁信号
   を出力する複数個のフリツプフロツプ回路と、前
   記瞬時励磁信号発生部並びに前記第１および第２
   の順序制御回路に接続され、前記瞬時励磁信号と
   前記投入信号または前記遮断信号とを組み合わせ
   て前記選択されたコンデンサのための瞬時励磁信
   号を出力する複数個の論理回路と、前記選択され
   たコンデンサ毎にフリツプフロツプ回路および各
   論理回路に接続され、前記選択されたコンデンサ
   のための常時励磁信号と瞬時励磁信号を切換えて
   出力する信号切換え回路とを備えたことを特徴と
   する力率自動調整装置。 ２ 信号切換え回路は、コンデンサ開閉器が常時
   励磁式の場合には常時励磁信号を選ぶが、瞬時励
   磁式の場合には瞬時励磁信号を選ぶ切換スイツチ
   を含む特許請求の範囲第１項記載の力率自動調整
   装置。