JPS6256215B2 - - Google Patents

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JPS6256215B2
JPS6256215B2 JP56156467A JP15646781A JPS6256215B2 JP S6256215 B2 JPS6256215 B2 JP S6256215B2 JP 56156467 A JP56156467 A JP 56156467A JP 15646781 A JP15646781 A JP 15646781A JP S6256215 B2 JPS6256215 B2 JP S6256215B2
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JP
Japan
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sodium aluminate
aluminate solution
gallium
vanadium
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Application number
JP56156467A
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English (en)
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JPS5858239A (ja
Inventor
Koichi Yamada
Takuo Harato
Yasuo Shinya
Hisakatsu Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/421,838 priority patent/US4421615A/en
Priority to AU88741/82A priority patent/AU551935B2/en
Priority to EP82305166A priority patent/EP0076163B1/en
Priority to CA000412496A priority patent/CA1212077A/en
Priority to DE8282305166T priority patent/DE3276824D1/de
Publication of JPS5858239A publication Critical patent/JPS5858239A/ja
Publication of JPS6256215B2 publication Critical patent/JPS6256215B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B58/00Obtaining gallium or indium

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はバイヤー法またはその改良法によつて
ボーキサイトからアルミナを製造するに当り循環
使用されるアルミン酸ソーダ溶液から極めて経済
的かつ簡単なプロセスで効率よく金属ガリウムを
製造する方法に関するものである。 ガリウムは地殻中に広く分布存在しているが特
定の鉱石が存在しない。 しかるにガリウムはその性質がアルミニウムに
類似しているためにボーキサイトをアルカリ蒸煮
してアルミナを製造するバイヤー法においてアル
ミナとともに溶出し、アルミン酸ソーダ溶液を循
環使用している間に循環アルミン酸ソーダ溶液中
に通常0.1g/〜0.3g/のガリウムとして蓄
積されるので、現在工業的規模での金属ガリウム
の製造は主としてこのバイヤー液より製造されて
いる。 しかしながら、バイヤー工程の水酸化アルミニ
ウム析出工程から分離される分解液中には不純物
として一般にバナジウム50mg/〜500mg/、
リン50mg/〜500mg/有機質炭素5g/〜
30g/が含有されており、この分解液中よりガ
リウムを電解析出せしめる場合、これら不純物が
その電解析出を妨害し、著しく電解効率が悪いか
全く析出しない。それ故従来ガリウムを含有する
アルミン酸ソーダ溶液からの金属ガリウムの製造
方法としては (1) バイヤー法での循環アルミン酸ソーダ溶液を
冷却してバナジウム等の不純物を析出除去した
後、該アルミン酸ソーダ溶液を撹拌した水銀陰
極を用いて直接電解し、ガリウムをガリウムア
マルガムとして電解析出せしめ、ついでアルカ
リ液で解汞し、アルカリガレート液とした後、
ステンレススチールのような固体電極を使用し
て金属ガリウムを回収する方法(米国特許第
2793179号明細書) (2) 水銀を陰極とする食塩水電解より得られるナ
トリウムアマルガムとバイヤー法の循環アルミ
ン酸ソーダ溶液とを接触させ、ガリウムをガリ
ウムアマルガムとして固定し、ついでアルカリ
液で解汞し、アルカリガレート液とした後固体
電極を使用して金属ガリウムを回収する方法
(西独国特許第1260797号明細書) (3) バイヤー法での循環アルミン酸ソーダ溶液に
二酸化炭素、炭酸等の酸性物質を添加し、液中
の大部分アルミニウム分を水酸化アルミニウム
として析出分離するか、またはカルシウム化合
物を添加することにより溶液中の大部分アルミ
ニウム分をカルシウムアルミネートとして不溶
化分離せしめることにより液中のガリウムとア
ルミニウムの比率を高め、ついで上記処理液に
再び酸性物質を添加し、含水ガリウム酸化物と
水酸化アルミニウムを共析出せしめ、更に得ら
れた共析出物を焙焼し、焙焼後の共析出物をア
ルカリ溶液に溶解し、電解処理する方法(米国
特許第2582376号、2582377号明細書) 等の如く、一度ガリウムを何らかの化合物に転換
し、該化合物をアルカリ溶液で処理した後電解す
る方法が汎用されている。 しかしながら上記方法は高価な処理材と複雑な
処理工程を必要とし、加えてガリウム回収後のア
ルミン酸ソーダ溶液をバイヤー工程へ循環使用す
るにも使用不可能かあるいは可能であつたとして
も多大の処理費用を必要とする等の欠点を有す
る。 かかる情況下に於いて、本発明者らは極めて経
済的でかつ簡単なプロセスによりガリウムを得る
方法を見出すべく鋭意検討を行なつた結果、従来
バイヤー法によつてボーキサイトからアルミナを
製造するに当り、生成水酸化アルミニウムの純度
及び析出効率上昇の目的で実施される種々の循環
アルミン酸ソーダ溶液の精製方法のうち特定の精
製方法を組合せて実施した場合には、該精製後の
循環アルミン酸ソーダ溶液は何ら特別な処理を付
加することなく直接ガリウム回収のための電解液
とすることが可能で、かつ電解処理後の溶液も何
ら特別の処理を施すことなくボーキサイトからア
ルミナを抽出するためのアルミン酸ソーダ溶液と
してバイヤー工程に循環使用し得ることを見い出
し、本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明はバイヤー法の循環アルミン酸
ソーダ溶液からガリウムを製造する方法に於い
て、水酸化アルミニウム析出工程から分離された
アルミン酸ソーダ溶液に対して冷却、晶析または
冷却晶析に際し種子としてバナジウムおよびリン
から選ばれた元素のソーダ塩または該ソーダ塩を
含む複塩の一種又は二種以上を添加することによ
つて前記溶液中のバナジウム、リン等の不純物結
晶を析出、除去せしめ、次いで酸化処理した後の
アルミン酸ソーダ溶液か、あるいは酸化処理した
後冷却晶析または冷却晶析に際し種子としてバナ
ジウムおよびリンから選ばれた元素のソーダ塩ま
たは該ソーダ塩を含む複塩の一種又は二種以上を
添加することによつて前記溶液のバナジウム、リ
ン等の不純物結晶を析出、除去せしめた後のアル
ミン酸ソーダ溶液を電気分解に供することを特徴
とするガリウムを含有するアルミン酸ソーダ溶液
からの金属ガリウムの製造方法を提供するにあ
る。 以下、本発明方法を更に詳細に説明する。 本発明の実施対象となる処理液はバイヤー工程
系内の水酸化アルミニウムを析出処理せしめた後
のアルミン酸ソーダ循環液、好ましくは析出工程
通過後のアルミン酸ソーダ溶液を濃縮させるため
のいわゆる煮詰工程後のアルミン酸ソーダ溶液
(以下、分解液と称する。)で有機物及びリン、バ
ナジウム等の無機物等の不純物を含む分解液であ
る。 本発明方法の実施に際し、該分解液はまず冷
却、晶析又は冷却晶析に際して種子としてバナジ
ウムおよびリンから選ばれた元素のソーダ塩また
は該ソーダ塩を含む複塩の一種又は二種以上を添
加し該溶液中より無機不純物を除去する。 分解液中の不純物の平衡濃度はソーダ濃度の増
加とともに減少するので、好ましくは水酸化アル
ミニウムの析出分離後の分解液を煮詰め、冷却し
た後のソーダ濃度がNa2Oで表示して100〜400
g/の分解液を対象として冷却晶析又は冷却晶
析に際し種子結晶を添加し、該溶液中の有機物及
びバナジウム、リン等の無機物等を析出させるの
が有利である。 本発明方法に於いて不純物の析出は一般に0〜
75℃、好ましくは10〜60℃の温度において実施さ
れる。分解液中の不純物の平衡濃度は温度が低く
なるにつれて低下するので低い温度を用いるのが
有利である。晶析時間は種子添加の有無及び種子
量により一義的でないが、種子無添加の場合には
1日以上、好ましくは2〜4日、他方種子を添加
する場合には一般に10分以上撹拌保持すればよ
く、好ましくは30分〜24時保持される。 バナジウムおよびリンから選ばれた元素のソー
ダ塩またはその複塩またはこれらの混合物の分解
液に添加する場合の添加量は一般に分解液中のバ
ナジウム+リンを基準にして約30重量%以上量、
好ましくは約50〜50000重量%量である。上記ソ
ーダ塩または複塩またはこれらの混合物の添加量
が30重量%未満の場合には添加効果が小さく望ま
しくない。添加量の上限は経済性を考慮して決め
られる。上記ソーダ塩または複塩またはこれらの
混合物は溶液状で添加する場合には不純物の過飽
和度(不純物濃度―不純物平衡濃度/不純物平衡濃度)
が0.5以 上、好ましくは1以上になるように添加すること
が望ましい。 このようにしてアルミン酸ソーダ溶液中の不純
物はほぼ平衡濃度まで低下し、種子添加法にあつ
ては種子結晶に、又冷却晶析にあつては新しい結
晶として析出するので、これらの不純物結晶は析
出後、アルミン酸ソーダ溶液から沈降、過、遠
心分離等の公知の固液分離法により分離される。 種子を用いる場合には固液分離後の結晶析出物
の一部は該析出物表面を洗浄後、不純物析出用種
子として循環使用することも可能である。 本処理方法により分解液中のバナジウム、リン
等の無機質不純物量は通常450mg/以下、より
好ましくは200mg/以下に調整される。 無機質不純物処理後の分解液は次いで該溶液中
に含有されるフミン質物質を主体とする有機物を
酸化分解除去する。該有機物の酸化分解除去方法
としては当該分野で公知の方法であれば特に限定
されることなく適用され、例えば重クロム酸カ
リ、過マンガン酸カリ、過酸化水素等の酸化剤も
使用可能であるが、経済性及び処理後のアルミン
酸ソーダ溶液をバイヤー工程へ循環使用する点か
らは アルミン酸ソーダ母液を加圧酸素ガスと接触
させることによつて、母液中の有機物をシユウ
酸塩に変え母液から分離する方法(特公昭45−
30458号公報)や、 有機物含有循環アルミン酸ソーダ溶液を銅イ
オンの存在下、温度180〜350℃でかつ少くとも
該溶液が部分的に液相を保持する条件下で被酸
化物の量に応じた酸素または酸素含有ガスと接
触酸化処理せしめる方法(特開昭54−110199号
公報)等の湿式酸化処理法が推奨される。就中
有機物の除去効率及び銅イオンを溶液中より回
収する過程で他の不純物も同時に除去しうる効
果を有するの方法がガリウムをより効率的に
製造し得る点で適当である。 上記の方法によりアルミン酸ソーダ溶液中の
フミン質物質等有機物を酸化処理するに際して
は、まずアルミン酸ソーダ溶液を湿式酸化処理工
程へ導入し、銅イオン存在下温度180〜350℃、圧
力20〜150Kg/cm2で、かつ工程内で該溶液が少な
くとも部分的に液相を保持し得る条件範囲で酸化
処理される。 処理液中存在せしめる銅イオン量は通常100
mg/以上、好ましくは300〜5000mg/の範囲
内であり、処理対象液量に対する銅イオン量が
100mg/より少い場合には添加効果が少なく処
理時間が長くなる。 一方的5000mg/を越えて添加しても添加量に
みあう効果がないので添加量上限は経済面より自
と決められる。 添加存在せしめる銅イオンは硫酸第二銅、硝酸
第二銅、塩化第二銅等の水溶性第二銅塩、あるい
は通常非水溶性だが湿式酸化処理雰囲気下で水溶
性になる硫化銅等が挙げられる。 本発明方法において、湿式酸化処理工程での温
度が180℃より低い場合には処理液中に含有され
る有機物の分解処理が充分でないか、処理時間が
長くなるので好ましくなく、一方350℃越える場
合には処理液が強アルカリ性であることもあいま
つて装置材料の腐食が激しくなるので好ましくな
い。 酸化処理用ガスとしては酸素または酸素含有ガ
スが用いられるが、特に空気の使用は経済面より
好ましい。供給量は処理液中に含有される有機物
のほとんど全量を酸化処理して無害化させるのに
必要な理論量又はそれ以上の量が用いられる。湿
式酸化処理工程で用いた銅イオン原料は酸化処理
後もアルミン酸ソーダ溶液中に存在しており、溶
存銅イオンを未処理のまま電解処理に供した場合
にはガリウムの電解効率を著しく低下せしめると
伴に、電解後バイヤー工程へ循環使用した場合に
は水酸化アルミニウムの析出工程で水酸化アルミ
ニウムと共沈し、その結果製品水酸化アルミニウ
ムの純度を低下せしめるので好ましくない。加え
て、高価な銅イオン原料の損失ともなる。それ
故、銅イオン原料回収工程を設置するのが適当で
ある。 銅イオン原料回収工程は酸化処理後のアルミン
酸ソーダ溶液に溶液中に溶解した銅イオンと反応
して不溶性物質を形成する化学物質を添加し処理
する。このような化学物質としては硫化ナトリウ
ム、硫化水素等の硫化物が挙げられ、その添加量
は酸化処理に供した銅イオンの化学量論比以上、
好ましくは化学量論比の2〜3倍量用いればよ
い。該回収工程において硫化物は銅イオンと反応
し、主として硫化銅より成る不溶性物質を形成
し、沈殿するので通常の固液分離方法、例えば傾
斜、過、遠心分離等で分離し、処理後の沈殿物
は酸化処理工程で酸化後、あるいは直接湿式酸化
処理工程に導入し、再使用に供することができ
る。 この硫化物添加によるアルミン酸ソーダ溶液中
の銅イオンの処理は単に溶液中の銅イオンを除去
するにとどまらず溶液中に含有される他の不純物
も共沈分離できるのでガリウムの製造目的に対し
てきわめて大きな効果を有する。 更に酸化処理後のアルミン酸ソーダ溶液は、そ
の有効Na2O濃度が低下しており、該溶液中の水
酸化アルミニウム濃度は過飽和状態となるので、
水酸化アルミニウムの種子結晶を添加し、溶液中
の水酸化アルミニウムを回収することも可能であ
る。この回収操作は単に水酸化アルミニウムの回
収にとどまらず電解操作時の水酸化アルミニウム
の析出の予防や溶液中の不純物の除去効果をも有
するので推奨される手段となる。 次いで酸化分解、固液分離後のアルミン酸ソー
ダ溶液はそのまま電解処理に供してもよいが、別
の態様としてその前段として苛性化処理を施す。
この苛性化処理は、アルミン酸ソーダ溶液の湿式
酸化により処理液中には炭酸塩や硫酸塩が生起
し、これらが漸次溶液中に蓄積されてくるにつ
れ、ガリウム電解に際してはその電解効率が著し
い低下し、又一方循環アルミン酸ソーダ溶液とし
てバイヤー工程に還流される場合には水酸化アル
ミニウムの析出速度が遅くなるので該処理後のア
ルミン酸ソーダ溶液を苛性アルカリ、例えば水酸
化カリシウム等と接触せしめ炭酸塩を炭酸カルシ
ウム、硫酸塩を硫酸カリシウムのような不溶性カ
リシウム塩として沈殿せしめる一方、水酸化ナト
リウムを溶液中で再生させることをいう。 この様にして得た循環アルミン酸ソーダ溶液は
ガリウム濃度0.1g/〜0.4g/、不純物とし
てのバナジウム150mg/以下、リン100mg/以
下、有機物炭素、15g/以下、鉄分等は痕跡量
程度に精製されておりガリウムの電解採取用の電
解液として供される。 以上の本発明方法の具体的実施態様の説明に当
つては、分解液中からの不純物の除去方法として
無機質不純物の晶析除去、次いで有機物の酸化分
解除去、苛性化処理の順序で述べてきたが、予め
有機物の酸化分解除去、苛性化処理を施した後の
アルミン酸ソーダ溶液を冷却し、無機物を晶析除
去することも勿論可能である。 この様にして精製した後のアルミン酸ソーダ溶
液は次いでガリウム回収のための電解処理に供さ
れる。 電気分解処理に際してはアルミン酸ソーダ電解
液中のガリウム濃度は高いほど電流効率は良く、
電力原単位は向上するので、電解液は濃縮するの
が望ましいが、濃縮比が高い場合には電解液粘度
が上昇し、取扱いが困難となり、加えて前工程で
の苛性化処理を実施しないか、或は実施してもそ
の処理が不十分な場合には炭酸ソーダが過飽和と
なつて析出し、その分離が困難となるので好まし
くない。従つて、実用上は1〜4倍、好ましくは
1〜3倍の濃縮比、炭酸ソーダ分離後の有効
Na2O濃度が400g/以下の濃度とすべきであ
る。 ガリウム取得のための電解方法は公知方法がそ
のまま採用でき、適用に当つては何ら制約を受け
ないが、一般に電解液温度30〜80℃、ステンレ
ス、その他公知の固体金属を電極として用い電流
密度0.01〜1A/cm2、電流濃度1〜100A/の範
囲で実施される。又、陽極を陰極間に素焼きの陶
器や多孔質セラミツクスまたは多孔質有機高分子
物質を用い隔膜分離する方法は副生する酸素およ
び水素の混合による爆発の防止やガリウム電析の
際の妨害物質の酸化還元サイクルの遮断効果の点
からも好ましい。 更に電解に際し予め電解液にZn,Sn,Pb等を
ガリウムと同濃度未満量程度添加するとガリウム
の電析速度が速められ、電流効率が良くなるので
有効である。 この様にして電解処理した後の分解液はそのま
ま循環アルミン酸ソーダ溶液としてバイヤー工程
にかえせばよい。 尚、本発明の不純物の除去工程に於いて種子と
してリン、バナジウム等の無機物の結晶種子のみ
の添加を述べたが、該結晶種子と同時に種子とし
てシユウ酸ソーダ結晶を添加することも可能であ
る。但し、この場合にあつても酸化工程を省略す
ることはできない。 以下に銅触媒を用いた湿式酸化処理を含むプロ
セスフローシートを示す添付図面を参照しながら
更に具体的に本発明の一実施態様を説明するが、
本図は本発明を例示するために掲載したものであ
つて、本発明の範囲をこれに限定するものではな
い。 第1図は本発明の金属ガリウムの電解製造方法
を示す工程図であり、図中1はアルミナ原料(ボ
ーキサイト)、2は溶解工程、3は赤泥分離工
程、4は水酸化アルミニウムの析出工程、5は水
酸化アルミニウムの分離工程、6は煮詰工程、7
は無機質不純物除去工程、8湿式酸化工程、9は
触媒回収工程、10は苛性化工程、11は銅イオ
ン原料槽、12は濃縮工程、13はガリウムの電
解析出工程を示す。 まず、煮詰工程6より導出された循環アルミン
酸ソーダ溶液(分解液)は無機質不純物除去工程
7に導入され、リン、バナジウムを主体とする無
機物ソーダ塩結晶が種子として添加され、溶液中
の無機質不純物が析出除去された後、無機物は系
外へ、他方アルミン酸ソーダ溶液は湿式酸化処理
工程8に導入され、銅イオン原料槽11より触媒
としての銅塩、あるいは触媒回収工程9より得ら
れた硫化銅スラリーがそのまま、または酸化工程
10で酸素、空気等の酸素含有ガス等で酸化さ
れ、硫酸銅とされた後湿式酸化工程8へ導入さ
れ、該工程8で循環アルミン酸ソーダ溶液は所定
の高温、高圧下の反応条件のもとに酸素あるいは
空気等の酸素含有ガスと接触されて、該溶液中の
含有有機物が酸化される。接触時間は溶液中の有
機物の含有量により若干異なるが、通常30分以上
接触せしめればよい。 処理後のアルミン酸ソーダ溶液は次いで触媒回
収工程9溶存銅イオンを不溶化するための硫化物
が添加され、溶液中の銅イオンは硫化銅として沈
殿除去された後、循環アルミン酸ソーダ溶液は苛
性工程10へ、一方沈殿した硫化銅は系外に排出
処理されるかあるいは必要に応じて湿式酸化工程
8へ導入されて再使用に供される。苛性化工程1
0に導入された分解液には溶液中の硫酸塩および
炭酸塩を除去するため水酸化カルシウム等の苛性
アルカリが添加され、炭酸塩、硫酸塩は炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム等の不溶性物質となり、
該不溶物質が過分離された後、液は濃縮工程
12に導入され、ガリウム濃度を更に高めた後電
解析出工程13に導入され、金属ガリウムが電解
製造される。電解処理後のアルミン酸ソーダ溶液
は循環アルミン酸ソーダ溶液(分解液)としてバ
イヤー工程内へ還流される。 濃縮工程12は湿式酸化処理工程8の後に行な
うことも省エネルギーの観点からは推奨される。 以上詳述した本発明方法によれば従来の循環ア
ルミン酸ソーダ溶液からのガリウムの製造方法に
比較し、単に生成水酸化アルミニウムの純度及び
その析出効率の上昇の目的で実施される循環アル
ミン酸ソーダ溶液の種々の精製方法の中より特定
の精製方法を組合せるのみで、他に何ら特別の処
理を行なわず効率よくガリウムを製造し得、加え
てガリウム抽出後のアルミン酸ソーダ溶液は分解
液としてバイヤー工程に循環使用可能なものであ
り、その工業的価値は頗る大なるものである。 以下、さらに本発明方法を実施例により詳述す
るが本発明方法は本実施例により何ら制限を受け
るものではない。 また、実施例中に用いた有機物濃度は元素分析
による炭素の定量値である。 実施例 1 バイヤー法の煮詰工程より導出されたNa2O161
g/、Al2O368g/、V0.36g/l、P0.17
g/、有機物濃度19.4g/の組成を有するア
ルミン酸ソーダ溶液(分解液)を用い、以下に記
す処理を施こした後ステンレススチールの陰極を
用い陰極電流密度0.1A/cm2、液温50℃で10時間
電解した。その結果を第1表に示す。 試料1 分解液を40℃に冷却し、2Na3VO4
NaF・19H2O10g/、2Na3PO4・NaF・
19H2O5g/を含有する無機物ソーダ塩
結晶を種子として添加し、12時間撹拌後析
出物固液分離し、電解用分解液1を得た。 試料2 分解液を40℃に冷却し、試料―1と同量
の無機物ソーダ塩結晶と蓚酸ソーダ結晶10
g/を種子として添加し、12時間撹拌後
析出物を固液分離し、電解用分解液2を得
た。 試料3 分解液を40℃に冷却し、試料―1と同量
の無機物ソーダ塩結晶と粉活性炭白鷲―C
(武田薬品製)10g/を添加し、12時間
撹拌後析出物を固液分離し、電解用分解液
3を得た。 試料4 試料―1と同様に処理した分解液を更に
ニツケル製オートクレーブ容器内に導入
し、0.5g/の銅を硫酸第二銅として添
加し、空気で50Kg/cm2に加圧後260℃で1
時間保持し、次いで添加した銅塩の3倍当
量の硫化ナトリウムを加えて60℃で20分間
処理して析出物を固液分離し、電解用分解
液4を得た。 試料5 分解液を先ず試料4の湿式酸化と同様の
方法で酸化処理した後更に液中炭酸塩に当
量のCa(OH)2を添加して80℃で1時間苛
性化した後析出物を固液分離し、次いで試
料―1で用いたと同様の無機物ソーダ結晶
を添加し25℃で12時間撹拌保持した後析出
物を固液分離し、電解分解液5を得た。 試料6 試料―4と同様に無機物ソーダ塩結晶の
添加と銅存在下での酸化処理及び硫化ナト
リウム処理を行なつた後の液に更に液中炭
酸塩に当量のCa(OH)2を添加して80℃で
1時間苛性化した後析出物を固液分離し、
分解後の溶液を液量比で半量まで濃縮後50
℃に冷却固液分離し、電解分解液6を得
た。 試料7 試料―6の方法に於いて硫化ナトリウム
処理後の液、すなわち苛性化処理前のアル
ミン酸ソーダ溶液に対して水酸化アルミニ
ウムを種子として200g/の割合で添加
し、50℃で1日撹拌保持後析出物を固液分
離する工程を追加した他は試料6と同様の
処理を施し、電解分解液7を得た。 試料8 試料―1と同様に処理した分解液を更に
ニツケル製オートクレープ容器内に導入
し、0.5g/の銅を硫酸第二銅として添
加し、空気で50Kg/cm2に加圧後260℃で1
時間保持し、次いでこの溶液を液量比で半
量となるまで濃縮後60℃迄冷却し、次いで
添加した銅塩の3倍当量の硫化ナトリウム
を加えて20分間撹拌保持し、更に液中炭酸
塩に当量のCa(OH)2を添加して80℃で1
時間苛性化処理した後析出物を固液分離
し、電解用分解液8を得た。 試料9 試料―8の方法に於いて酸化処理時に硫
酸第二銅を添加せず、又、硫化ナトリウム
を加えない他は同様に処理し、電解用分解
液9を得た。 試料10 バイヤー法の煮詰工程より得た試料1〜
9で用いたと同様のアルミン酸ソーダ溶液
で、かつ未処理の分解液を電解用分解液10
とした。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を適用した金属ガリウムの
製造工程の一例を示すフローシートであり、 図中1……アルミナ原料、2……溶解工程、3
……赤泥分離工程、4……析出工程、5……水酸
化アルミニウム分離工程、6……煮詰工程、7…
…無機質不純物除去工程、8……湿式酸化工程、
9……触媒回収工程、10……苛性化工程、11
……銅イオン原料槽、12……濃縮工程、13…
…ガリウムの電解析出工程を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バイヤー法の循環アルミン酸ソーダ溶液から
    ガリウムを製造する方法に於いて、水酸化アルミ
    ニウム析出工程から分離されたアルミン酸ソーダ
    溶液に対して冷却晶析または冷却晶析に際し種子
    としてバナジウムおよびリンから選ばれた元素の
    ソーダ塩または該ソーダ塩を含む複塩の一種又は
    二種以上を添加することによつて前記溶液中のバ
    ナジウム、リン等の不純物結晶を析出、除去せし
    め、次いで酸化処理した後のアルミン酸ソーダ溶
    液かあるいは酸化処理した後冷却晶析または冷却
    晶析に際し種子としてバナジウムおよびリンから
    選ばれた元素のソーダ塩または該ソーダ塩を含む
    複塩の一種又は二種以上を添加することによつて
    前記溶液中のバナジウム、リン等の不純物結晶を
    析出、除去せしめた後のアルミン酸ソーダ溶液を
    電気分解に供することを特徴とするガリウムを含
    有するアルミン酸ソーダ溶液からの金属ガリウム
    の製造方法。 2 バイヤー法の循環アルミン酸ソーダ溶液から
    ガリウムを製造する方法に於いて、水酸化アルミ
    ニウム析出工程から分離されたアルミン酸ソーダ
    溶液に対して冷却晶析または冷却晶析に際し種子
    としてバナジウムおよびリンから選ばれた元素の
    ソーダ塩または該ソーダ塩を含む複塩の一種又は
    二種以上を添加することによつて前記溶液中のバ
    ナジウム、リン等の不純物結晶を析出、除去せし
    め、次いで酸化処理した後、更に苛性化処理する
    か、あるいは酸化処理した後苛性化処理し、更に
    冷却晶析または冷却晶析に際し種子としてバナジ
    ウムおよびリンから選ばれた元素のソーダ塩また
    は該ソーダ塩を含む複塩の一種又は二種以上を添
    加することによつて前記溶液中のバナジウム、リ
    ン等の不純物結晶を析出、除去せしめた後のアル
    ミン酸ソーダ溶液を電気分解に供することを特徴
    とするガリウムを含有するアルミン酸ソーダ溶液
    からの金属ガリウムの製造方法。 3 アルミン酸ソーダ溶液の酸化処理が、循環ア
    ルミン酸ソーダ溶液を温度180〜350℃でかつ少く
    とも該溶液が部分的に液相を保持する条件下で被
    酸化物の量に応じた酸素または酸素含有ガスと接
    触酸化処理せしめる湿式酸化であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項及び第2項記載の方
    法。 4 アルミン酸ソーダ溶液の酸化処理が、循環ア
    ルミン酸ソーダ溶液を銅イオンの存在下、温度
    180〜350℃でかつ少くとも該溶液が部分的に液相
    を保持する条件下で被酸化物の量に応じた酸素ま
    たは酸素含有ガスと接触酸化処理せしめ、次いで
    該溶液中に溶液中の銅イオンと反応して不溶性沈
    殿を形成する化学物質を添加し、処理した後沈殿
    物を溶液中より分離除去せしめることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項及び第2項記載の方法。
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