JPS6254Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転リングを用いたローデイング方式
を採用した磁気記録再生装置に関し、その目的と
するところはアンロードモードにおいて、アンロ
ーデイング終了を検出し、アンローデイング終了
後カセツトホルダーのロツクを解放する動作を簡
便且つ合理的に行なえるようにすることである。

以下本考案を一実施例を示す図面に基づいて説
明する。図において１は磁気テープを巻回したリ
ールを収納するカセツトで、２ａは該カセツト１
を収納するカセツトホルダー２のカセツト受け面
である。カセツトホルダー２のカセツト受け面２
ａには、アンロードボタン３に植設された係合ピ
ン４を介してアンロードボタン３と連動するアン
ロードレバー１４をアンロードボタン操作時にロ
ツクするアンロードロツク部材６が取り付けられ
ている。このアンロードロツク部材６はカセツト
ホルダー２のカセツト受け面２ａに固定されたロ
ツク軸ガイド７と、該ロツク軸ガイド７に軸方向
に摺動可能に取り付けられたロツク軸９と、該ロ
ツク軸９の下端に設けられたスナツプリング１０
によつて受けられて前記ロツク軸ガイド７との間
で圧縮ばね８を支持するリング１１で構成されて
いる。カセツトホルダー２に対するカセツト１の
挿脱のためにカセツトホルダー２が装置本体外に
突出している時は、ロツク軸９はその頭部９ａが
ロツク軸ガイド７の段部７ａに当接する位置に前
記圧縮ばね８により付勢されている。カセツトホ
ルダー２を第１図に示す如く装置本体にセツト
し、アンロードモード以下では装置本体基板１２
（以下基板と略す）に前記ロツク軸９より大なる
孔１２ｂが設けられているため、ロツク軸９は基
板１２を貫通し、基板１２の裏面にガイドピン１
３及び基板１２の一端に設けられたガイド孔１２
ａにより摺動自在に取り付けられているアンロー
ドレバー１４に前記圧縮ばね８で付勢されてい
る。前記アンロードボタン３は他の再生、早送り
等のボタン（図示せず）と共に操作ボタン基板１
５に両端を固定されたボタン支軸１６に回動自在
に支持され、アンロードボタン３の上部突起５は
操作ボタン基板１５に一端を固定された板ばね１
７により操作ボタン基板１５に両端を固定された
ボタンストツパー軸１８側に付勢して保持されて
いる。

次に第３図によりカセツトホルダー２のロツク
構成について説明する。カセツトホルダー２の上
部にはホルダー天板１９が取り付けられ、カセツ
トホルダー２とでカセツト１を収納可能としてい
る。カセツトホルダー２は装置本体側板２０（以
下側板と略す）に固定されたホルダー支軸２１に
より回動自在に支持されると共に、ホルダーアツ
プばね２２により反時計方向に付勢されている。
なお第３図においてはカセツトホルダー２は片側
しか図示されていないが、カセツトホルダー２を
回動自在に支持するホルダー支軸２１は対峠した
位置にも同様に設けられている。側板２０はカセ
ツトホルダー２に収納したカセツト１を装着状態
に保持する位置に係止するホルダーロツク部材２
３を回動自在に支持するロツク部材支軸２４とホ
ルダーロツク部材２３のロツクばね２５による反
時計方向の回動を止めるロツク部材ストツパー部
２０ａを設けている。カセツトホルダー２にはホ
ルダーロツク部材２３の爪部２３ａに係合するロ
ツクカラー２６を回転自在に支持するカラー軸２
７を設けている。アンロードレバー１４にはカセ
ツトホルダー２に設けられたロツク軸９に係合す
るロツク孔１４ａと、ガイドピン１３に案内され
るガイド孔１４ｂと、アンロードばね２８を回転
自在に軸支するばねピン２９と、アンロードばね
２８の一端２８ａの時計方向の回動を止める突起
部１４ｃを有する。

次にアンロードレバー１４の先端部に構成され
ているアンロード検出部について第５図と共に説
明する。基板１２に植設されたレバー軸３０に回
動自在に軸支されたアンロード検出レバー３１の
一端にはアンロードローラ３２を回動自在に軸支
するローラボス３３を固定し、他端はホルダーロ
ツク部材２３の下端部２３ｂに対向した位置に近
接している。３４はアンロード時にローデイング
モータ（図示せず）に通電するスイツチで、前記
ばね２８の他端２８ｂが該スイツチ３４のアクチ
エータ３４ａを押圧している間、回動リング３５
が反時計方向（アンロード方向）に回動するよう
にローデイングモータを駆動する。回動リング３
５は従来から周知のようにカセツト１内の磁気テ
ープをテープ案内ドラム３７に巻装するローデイ
ングポスト（図示せず）を植設している。この回
動リング３５にはローデイングモータにより駆動
される駆動ギア３６に噛合するローデイングギア
部３５ａと、該ローデイングギア部３５ａの下部
でアンロードローラ３２が当接する当接部３５ｂ
と、該当接部３５ｂの一部にアンロードローラ３
２より大なる略半円状の凹部３５ｃを有してい
る。

以上のような構成に於いてアンロード時の動作
について次に説明する。第４図はアンロードモー
ド以外の状態、第６図はアンロード時のアンロー
ドボタン３操作状態、第７図はアンロード中の状
態、第８図はアンロード終了時の状態を示してい
る。アンロードボタン３を押すと、アンロードレ
バー１４は第６図矢印Ａ方向にスライドし、アン
ロードレバー１４に設けられたロツク孔１４ａが
ロツク軸９の下部に位置して、ロツク軸９がばね
８により下方に押されてロツク孔１４ａに係合
し、アンロードレバー１４をロツクする。アンロ
ードレバー１４の先端にあるアンロードばね２８
の他端２８ｂの中央部はローラボス３３を付勢し
てアンロードローラ３２を回動リング３５の当接
部３５ｂに付勢すると共に、その先端はスイツチ
３４のアクチエータ３４ａを押してアンロードモ
ードとする。このスイツチ３４によりローデイン
グモータを駆動して回動リング３５を反時計方向
に回動させる。ローデイングポストがローデイン
グ開始前のカセツト内に位置するいわゆるアンロ
ーデイング終了時には、回動リング３５の一部に
設けられた凹部３５ｃがアンロードローラ３２に
係合してアンロードばね２８によりアンロード検
出レバー３１は反時計方向に回動させられる。こ
れによりアンロードばね２８の他端２８ｂは第８
図に示すようにスイツチ３４を解放してローデイ
ングモータを停止させると共に、アンロード検出
レバー３１の一端がホルダーロツク部材２３の下
端部２３ｂを押し、ホルダーロツク部材２３をロ
ツクばね２５に抗して反時計方向に回動させ、カ
セツトホルダー２のロツクを解除する。カセツト
ホルダー２はホルダーアツプばね２２により反時
計方向に回動させられ、カセツトホルダー２に収
納されたカセツト１を取り出し可能な位置に持ち
上げる。この時、第６図に示すアンロードレバー
１４をロツクしているアンロードロツク部材６が
カセツトホルダー２と共に持ち上げられる為、ア
ンロードレバー１４が解除され、アンロードレバ
ー１４、アンロードボタン３は板ばね１７により
復帰させられる。またカセツトホルダー２のロツ
クカラー２６がホルダーロツク部材２３の爪部２
３ａから脱すると、再びロツクばね２５によりホ
ルダーロツク部材２３は側板２０のロツク部材ス
トツパー部２０ａに当接する位置に復帰する。ア
ンロード検出レバー３１はアンロードレバー１４
の復帰でアンロードばね２８から解放されると共
にホルダーロツク部材２３の復帰により下端部２
３ｂで一端が当接さらに付勢されて時計方向に回
動し、他端に設けられたアンロードローラ３２は
回動リング３５の凹部３５ｃより脱する。

本考案磁気記録再生装置は以上述べたように実
施し得るものであり、次に述べるような効果が得
られる。即ちアンロードモードにおける必要な一
連の動作（アンロードボタンをアンロード中に操
作状態にロツク→アンロード終了検出→カセツト
ホルダーのロツク解除→アンロードボタンのロツ
ク解除）のための機構を極めて簡素に構成してい
る。FF・REWをローデイング状態で行なう従来
の装置において、アンロード時のこの一連の動作
を完成させるための構成は種々のレバーを連結し
て複雑なものとなつていたが、本考案によれば少
ない部品を効果的に配置してこの一連の動作の
内、アンロード終了検出→カセツトホルダーのロ
ツク解除を完成している。特に本考案はアンロー
ドレバーに設けられたアンロードばね〔弾性部
材〕による効果が大であり、アンロードローラは
常は自由であり、アンロードモード時のみアンロ
ードばねにより付勢される構成であるため、特に
ローデイング時にはアンロードローラは回動リン
グの周部に押圧されないため、負荷の少ないロー
デイングが可能となる。更にアンロード終了時に
おいてはアンロードばねはカセツトホルダーのロ
ツクを解除する力となり得る。アンロード検出レ
バーをアンロードばね〔弾性部材〕で押圧した状
態に保持するためのアンロードロツク部材をカセ
ツトホルダーに設けているため、カセツトホルダ
ーロツク部材を解除したことによりカセツトホル
ダーが移動して装置外へ開放されると、その動作
によりアンロードレバーのアンロードロツク部材
によるロツクも解除される。その結果アンロード
検出レバーはアンロードばね〔弾性部材〕による
付勢から解放されるとともに、カセツトホルダー
ロツク部材も復帰して初期状態に戻ることができ
る。

このような一連の動作がアンロードレバーのス
ライドといういわゆるワンアクシヨンで行なうこ
とができる。またアンロードローラが回動リング
の凹部に嵌入してアンロード検出レバーによりカ
セツトホルダーロツク部材が解除されようとした
状態において、カセツトホルダーを人為的に押し
てもアンロードばね〔弾性部材〕がアンロードロ
ーラを押圧している状態が続いているため、カセ
ツトホルダーロツク部材の解除状態は維持され、
人為的な前記所作が取り除かれると、カセツトホ
ルダーは移動して装置外に開放され、問題なく初
期状態に復帰する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので、第１
図はアンロードロツク部材部の側断面図、第２図
はその斜視図、第３図はカセツトホルダー部の斜
視図、第４図はアンロードモード時以外のアンロ
ード検出部の平面図、第５図はアンロード検出レ
バー部の正面図、第６図はアンロード中のアンロ
ードロツク部材部の側断面図、第７図はアンロー
ド中のアンロード検出部の平面図、第８図はアン
ロード終了時のアンロード検出部の平面図であ
る。 １……カセツト、２……カセツトホルダー、２
ａ……カセツト受け面、３……アンロードボタ
ン、６……アンロードロツク部材、７……ロツク
軸ガイド、８……圧縮ばね、９……ロツク軸、１
０……スナツプリング、１２……基板、１４……
アンロードレバー、２３……ホルダーロツク部
材、２５……ロツクばね、２６……ロツクカラ
ー、２８……アンロードばね、３１……アンロー
ド検出レバー、３２……アンロードローラ、３４
……スイツチ、３５……回動リング、３５ｃ……
凹部、３７……テープ案内ドラム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープ内蔵のカセツトを収納するカセツト
   ホルダーと、前記カセツトを磁気テープのローデ
   イング可能な状態に保持するカセツトホルダーロ
   ツク部材と、アンロード指令に連動してスライド
   可能で、先端に弾性部材を備えたアンロードレバ
   ーと、テープ案内ドラムを囲んで配置された回動
   リングと、前記アンロードレバーのスライド時に
   その弾性部材により押圧されて前記回動リングの
   周部に当接するとともに、アンローデイング終了
   時に前記回動リングに設けた凹部に嵌入するアン
   ロードローラを一端に有し、かつ前記ローラの前
   記回動リング凹部へ嵌入時に他端が前記カセツト
   ホルダーロツク部材を解除するアンロード検出レ
   バーと、前記カセツトホルダーに設けられ、前記
   アンロードレバーのスライド時に前記アンロード
   レバーをロツクし、かつ前記カセツトホルダーロ
   ツク部材の解除時のカセツトホルダーの移動によ
   り前記アンロードレバーのロツクを解除するとと
   もに、前記アンロードレバーの弾性部材による前
   記アンロード検出レバーのアンロードローラの押
   圧を解除するアンロードレバーロツク部材を有す
   る磁気記録再生装置。