JPS6251803B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、テープ類を用いてより高速で、し
かも確実に結束するための乾麺高速結束機に関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来の乾麺結束機は、乾麺の搬送手段上におい
て搬送方向に直角に所定本数づつ並べて搬送し、
これを搬送路に直角に設置した２つ割りできる結
束ドラムに挿入し、結束ドラムを閉じて乾麺をビ
ニールテープ類で結束していた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記従来例においては結束ドラ
ム内に乾麺を挿入する際、いちいち乾麺を持上げ
て、開いた結束ドラムの上から嵌め込むことによ
り保持させることが必要である。したがつて、大
変面倒であり、さらに乾麺を結束ドラム上に注意
深く載せることが必要であるため、その作業性が
非常に悪く、乾麺結束作業の迅速化をさまたげて
いた。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は、このような乾麺の結束作業を迅速
化するため、乾麺の結束ドラムへの装填と、その
後のビニールテープを使用した乾麺の結束をより
速く行えるようにした、乾麺高速結束機を提供し
ようとするものである。

すなわち、この発明の乾麺高速結束機は、側面
に開口を有する筒状本体と、筒状本体内に収納し
た乾麺を、筒状本体の一端面から他端面に向かつ
て突き出すピストンと、突き出された乾麺を収納
する結束ドラムと、この結束ドラム内の乾麺を結
束するよう結束ドラムに付設された結束手段と、
結束された乾麺を取出すハンドルとを有すること
を特徴とするものである。

〔実施例〕

以下、この発明の乾麺高速結束機の一実施例を
図面に基づいて説明する。

図において１は、上面にホツパー用の開口２を
有する筒状本体で、両端は開放している。５は、
この筒状本体１の一端面３から他端面４に向かつ
て、筒状本体１内に収納した乾麺１０を突き出す
ピストンである。突き出された乾麺１０は案内リ
ング２１を経て結束ドラム６に押し込まれる。２
２は結束ドラム６から突き出された、乾麺１０の
先端を保持する従動ドラムである。また１７は、
ピストン５によつて結束ドラム６に送り込まれた
乾麺１０のストツパーで、保持アーム１８により
従動ドラム２２の外面側に進退し、乾麺１０が従
動ドラム２２から飛出すのを防いでいる。

上記結束ドラム６には、その内部に保持された
乾麺１０の結束手段が付設されている。

この結束手段について説明する。先ず上記した
結束ドラム６は、エンコーダー付きサーボモータ
（図示せず）によりタイミングベルト２３を介し
て回転自在としてある。次に、結束ドラム６の従
動ドラム２２側の面には、固定ピン１１が水平に
突設され、この固定ピン１１に対して離接自在の
可動ピン１２も軸設されている。１３は可動ピン
１２を支持する回転盤で、軸２４を介して軸２４
の他端に設置した駆動レバー１４と同軸に軸支さ
れている。駆動レバー１４は結束ドラム６の外面
に取付けられ、その先端と、結束ドラム６の同じ
面に取付けたピン２５との間に張設したコイルバ
ネ２６により、可動ピン１２を固定ピン１１に圧
接する方向に、常に付勢されている。

この駆動レバー１４の他端と当接する位置に
は、開放レバー１６が首振り自在に取付けられて
いる。この開放レバー１６は、上端を駆動レバー
１４の上記他端に当接可能であるとともに、軸２
７を挟んで下端に取付けたエアシリンダ２８によ
り、首振り自在に駆動される。

以上のように構成された結束手段は、固定ピン
１１と可動ピン１２との間に結束テープ１５を挟
着し、結束ドラム６に乾麺１０を保持した状態で
結束ドラム６を回転することにより、乾麺１０に
結束テープ１５を巻付けて結束する。

なお、可動ピン１２を固定ピン１１から離反さ
せるには、先ずエアシリンダー２８を矢印左側方
向に移動させて開放レバー１６の下端を押し、開
放レバー１６の上端を時計回りに首を振らさて駆
動レバー１４の他端を同一方向に押す。そて駆動
レバー１４の先端をコイルバネ２６の力に抗して
時計回りと逆方向に回動させる。そのとき回転盤
１３も連動し、可動ピン１２は固定ピン１１から
離反する。上記エアシリンダー２８は２位置シリ
ンダーのため、可動ピン１２の開く間隔は２通り
に選ぶことができる。

上記結束ドラム６と従動ドラム２２との間に
は、可動ピン１２と固定ピン１１との間に結束用
テープ１５を供給する手段が付設されている。こ
の供給手段３０は、上記結束テープ１５を保持す
るテープホルダー３２と、このテープホルダー３
２を可動ピン１２と固定ピン１１との間に進退さ
せて、可動ピン１２と固定ピン１１との間に結束
用テープ１５を供給するシリンダー３１とで構成
されている。

可動ピン１２と固定ピン１１との間に供給され
た結束用テープ１５は、可動ピン１２と固定ピン
１１とで挟着され、結束ドラム６を回転させるこ
とにより前述のようにして乾麺１０の周囲に巻付
けられた後、結束用テープ１５の接着および切断
手段によつて接着される。結束用テープ１５の接
着および切断手段は、シリンダー４１とガイド４
２により各ピン１１，１２に向かつて矢印方向に
進入し、歯４９で結束用テープ１５を切断すると
ともに、アイロン４４で結束用テープ１５をヒー
トシールする、アイロンカツター４３からなつて
いる。したがつて、結束用テープ１５はアイロン
カツター４３によつて接着と同時に切断される。

結束用テープ１５を巻付けた乾麺１０は、ハン
ド８によつて取出される。このハンド８は結束後
の乾麺１０を掴みやすいよう、開閉自在の一対の
半円状グリツプ４５と、このグリツプ４５を開閉
するシリンダー４６と、これらを支持する保持盤
４７と、保持盤４７を乾麺１０の位置まで進退さ
せるアーム４８からなつている。

〔作用〕

次にこの発明の乾麺高速結束機の作用について
説明する。

先ず、バラの乾麺１０が筒状本体１上面のホツ
パー用開口２から投入される。次にストツパー１
７が従動ドラム２２の後部まで突出されてその出
口をふさぐ。それと同時にピストン５が筒状本体
１内に挿入され、筒状本体１から突き出された乾
麺１０は案内リング２１を経て結束ドラム６に押
し込まれ、ストツパー１７によつて結束ドラム６
と従動ドラム２２にまたがるよう所定位置に保持
される。

このときまでに平行して、結束用テープ１５の
挟着動作が終了している。すなわち、エアシリン
ダ２８が長位置に駆動され、可動ピン１２は固定
ピン１１から大きく開かれ、テープホルダー３０
をその間に進入させて結束用テープ１５を可動ピ
ン１２と固定ピン１１との間に供給する。その
後、エアシリンダ…２８を解除してコイルバネ２
６の力で可動ピン１２を固定ピン１１に当接さ
せ、固定ピン１１と可動ピン１２との間に結束テ
ープ１５を挟着する。

次にサーボモータを駆動すると、タイミングベ
ルト２３を介して乾麺１０を保持した状態で結束
ドラム６および従動ドラム２２が２回転して元の
位置に停止する。この間テープホルダー３０は元
の位置に戻る。その後シリンダー４１が働き、ア
イロンカツター４３を固定ピン１１と可動ピン１
２に向かつて前進させ、結束用テープ１５のヒー
トシールと切断を行つた後、シリンダー４１は元
の位置に戻る。

そしてエアシリンダー２８が短位置に動作し、
可動ピン１２はわずかに開いて結束後の結束用テ
ープ１５を開放し、結束した乾麺１０を横に引抜
くことができる状態になる。

このときまでにハンド８は結束した乾麺１０の
端部まで進んで待機しており、結束が終了次第乾
麺１０の端部を掴み、可動ピン１２が開くと同時
に乾麺１０を引抜く。結束した乾麺１０は次の工
程に送られてハンド８が開き、１つの工程が終了
する。

〔発明の効果〕

この発明の乾麺高速結束機は以上のように構成
したから、従来の搬送工程を変えることなく乾麺
１０を結束ドラム６内に投入でき、いちいち乾麺
を持上げて、開いた結束ドラムの上から嵌め込む
ことにより保持させる必要がなく、したがつて工
程的に大変簡略化できた。また結束ドラム６が２
つ割りできないため、筒状本体１などを強靭に作
ることができて故障の原因が少ない。

特に、結束用テープ１５を挟む力を、従来はピ
ンの弾性に頼らざるを得なかつたのに対し、本発
明では専用のバネを用いることができ、ピンの疲
労による故障が大幅に減少した。

さらに乾麺１０を結束ドラム６の端面から挿入
するため、乾麺１０に衝撃を与えて折損させる虞
れがなく、作業性を大幅に向上させることができ
た。しかも上述のように、結束ドラム６を２つ割
りしないので強力なサーボモータを専用に用いる
ことができるため、速度の上昇、下降をソフトに
行つて乾麺１０への衝撃を防ぎ、結束の回転速度
を格段にスピードアツプすることができた。

したがつて従来の方式が毎分20回程度が限度で
あつたのに対し、本発明では毎分30回まで実用上
問題なく使用することができた。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の乾麺高速結束機の一実施例を
示す斜視図である。 １…筒状本体、２…開口、３…一端面、４…他
端面、５…ピストン、６…結束ドラム、８…ハン
ド、１０…乾麺、１１…固定ピン、１２…可動ピ
ン、１３…従動レバー、１４…駆動レバー、１５
…結束用テープ、１６…開放レバー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 側面に開口２を有する筒状本体１と、筒状本
   体１内に収納した乾麺１０を、筒状本体１の一端
   面３から他端面４に向かつて突き出すピストン５
   と、突き出された乾麺１０を収納する結束ドラム
   ６と、この結束ドラム６内の乾麺１０を結束する
   よう結束ドラム６に付設された結束手段と、結束
   された乾麺１０を取出すハンド８とを有すること
   を特徴とする乾麺高速結束機。 ２ 結束手段が、回転自在の結束ドラム６に保持
   された固定ピン１１と、結束ドラム６に従動レバ
   ー１３を介して軸設された可動ピン１２と、結束
   ドラム６に従動レバー１３と同軸に取付けられ、
   可動ピン１２を固定ピン１１に圧接することによ
   り、結束用テープ１５を挟着するよう付勢された
   駆動レバー１４と、駆動レバー１４を開くための
   開放レバー１６と、結束ドラム６を回転して結束
   用テープ１５を乾麺１０に巻付ける駆動手段と、
   乾麺１０に巻付けた結束用テープ１５の接着およ
   び切断手段とで構成された特許請求の範囲第１項
   記載の乾麺高速結束機。