JPS6247496A - 燃料容器用表面処理鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルコールもしくはアルコールを含有するガ
ソリンを主体とする燃料を収納する容器材料に最適な耐
蝕性に優れた性能を発揮する表面処理鋼板に関するもの
である。

〔従来技術〕

自動車用燃料容器（ガソリンタンク）には、従来から特
開昭５１−３５６３３号公報、特開昭５２−１３０４３
３号公報などで知られているように、Ｐｂ−Ｓｎ系合金
を被覆せしめた所謂ターンメッキ鋼板が使用されており
、耐食性、加工性、経済性等の点で良好な結果を得てい
る。

然しながら、最近の石油事情の悪化、（石油コストの上
昇及び生産量の減少）に伴って、自動車用燃料がガソリ
ンに代わって、メチルアルコールやエチルアルコールの
如きアルコール燃料、或いはメチルアルコール、エチル
アルコール、メチルターシャリ−ブチルアルコール（Ｍ
ＴＢＡ）等の如きアルコールを混入した燃料（所謂、ガ
ソホール）を代替燃料として使用されている中で、従来
から使用されているＰｂ−Ｓｎ系合金メッキ鋼板の耐蝕
性を著しく劣化せしめる問題があった。この問題はＰｂ
−３ｎ系合金メッキ鋼板のメッキ層がＰｂ−Ｓｎの共晶
合金で構成されている為であって、例えば （Ｂ　Ｐｂ金金属、メチルアルコールに著しく腐食され
易いこと （２）アルコール燃料又はアルコール添加ガソリンが酸
化されて生成されるホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド等のアルコール酸化物、場合によっては、蟻酸、酢酸
等の不純物によって腐食速度が早められる傾向にあるこ
と、 （３）アルコールに含有される水分或いはアルコールの
酸化生成物によって、メッキ層のピンホールから腐食速
度を増大せしめること 等の原因によるものと考えられる。

〔発明の解決しようとする問題点〕

本発明は、これらの状況に対処してなされたものであり
、アルコール燃料又はアルコールを含有する燃料に対し
、優れた耐食性を有する表面処理鋼板を提供することを
目的としたものである。

〔問題点の解決手段〕

その要旨とするところは、鋼板にＮｉ、Ｃｏ。

Ｎｉ−Ｃｏ系の何れかのメッキ層を金属換算で片面付着
厚０．０１μｍ以上有し、さらにその一面には１〜１０
μ重厚のＰｂ−Ｓｎ合金系中間層を介し又は介せずして
、０．５〜５μｍのＳｎ−Ｔｉ合金電解メッキ層を有し
、他面には０．５〜１０μｍのＰｂ−Ｓｎ合金系メッキ
層を有してなる燃料容器用表面処理鋼板である。

すなわち、本発明は、従来の燃料容器用溶融Ｐｂ−３ｎ
メツキ鋼板に代替する、アルコールもしくはアルコール
を含有する燃料に対する耐腐食性に強い５Ｎ−Ｔｉ合金
電解メッキ層を容器内面相当側に有したもので、アルコ
ールもしくはアルコールを含有した燃料に腐食され易い
Ｐｂ金金属代わって、このＳ　ｎ　−Ｔ　ｉ合金電解メ
ッキ層が、こう、した燃料に対し極めて耐食性を有して
いることを利用したものである。

以下、本発明について詳細に説明する。

本発明に使用される被メツキ鋼板は１通常の鋼板製造工
程と表面清浄工程で製造される。本発明は、該鋼板に処
理される表面処理を、容器内面相当側と容器外面相当側
に分けて説明する。容器内面相当側は、Ｎ　ｉ　、　Ｃ
ｏ　、　Ｎ　ｉ　−Ｃｏから選択した何れかの１種で下
地メッキ層の前処理を行う。その付着量は金属換算で０
．０１μｍ以上とする。これは、その自体のアルコール
燃料や水分、ＣＱ−イオンに対する耐食性を向上させる
為で、又必要によっては、その後処理されるＰｂ−３ｎ
合金メッキ層のメッキ時の濡れ住改善効果を有する。０
゜０１μｍ以上という下限は、こうした耐食性効果の為
の均一被覆性を得る為に決定されたものである。

Ｎ］、Ｃｏ、Ｎｉ−Ｃｏ系前処理メッキ層の上には、必
要によっては中間層としてＰｂ−３ｎ合金系層を、１〜
１０μｍ付着させる。この中ｒＪｊ層は、燃料容器とし
て加工上の潤滑効果と半田性向上効果の付与、耐食性向
上の為に施すもので、その厚みの限定量の下限は、１μ
ｍ未満であるとピンホール防止に関する均一被覆性に問
題があり、１０μｍ超になると、前述効果が飽和する。

この場合、Ｐｂ、−Ｓｎ合金層中のＳｎ含有量は３％以
上が好ましい。この数値限定は、鋼板との健全な合金層
形成と濡れ性向上がある。

゛　　さらにその上層にＳｎ−Ｔｉ合金電解メッキ層を
、０．５〜５μ重厚施す。このＳｎ−Ｔｉメッキ層がア
ルコールもしくはアルコールを含有するガソホール燃料
に対する高耐食性を有するもので、詳しくは、Ｓｎとの
合金であるＴｉが、その水酸化物もしくは酸化物特有の
高耐食性を付与する。

ココテ、Ｔｉ含有量は、０．０２５〜０．５％が耐食性
向上効果から好ましい。

しかもそのメッキ厚は、０．５〜Ｓμｍに限定する。０
．５μｍ未満では、燃料に接触した時の鉄溶出量規制の
為のピンホール防止の為の均一被覆性に欠け、加工上の
潤滑効果、半田性向上効果も期待出来ない。又、５μｍ
を上限としたのは、上記のＳｎ−Ｔｉメッキ層の付与向
上効果が飽和する為に、５μｍを上限とした。

一方、容器外面相当側では、下層としてのＮｉ。

Ｃｏ、Ｎｉ−Ｃｏ前処理によって、金金属ｏ、０１μｍ
以上とする。この下限は、耐蝕性向上と均一皮膜達成の
為の下限であり、又、上層のＰｂ−Ｓｎメッキ層の濡れ
住改善達成の為の下限である。

その上層にＰｂ−Ｓｎ合金メッキ層を、０．５〜１ｏμ
ｍ付与する。この場合、Ｐｂ−Ｓｎ合金層中のＳｎ含有
量は、健全な合金層の形成と鋼板との濡れ性向上効果か
ら３％以上が好ましい量である。付着量としては、０．
５μｍ未満では、特に外気に曝される場合の赤錆の原因
となるピンホールの防止の為の均一被覆性の点で好まし
くなく、又、加工上の潤滑効果も不足する。又、上限の
１０μｍは、前述効果の飽和の為と加工後の溶接性が悪
化する。

以上、容器内面相当側と容器外面相当側に分けて本発明
を説明したが、必要によっては、耐食性を向上させるた
めに、その後の両面リン酸化学処理を施してもよい。

次に、本発明の製造法について説明する。

下層としてのＮ　ｉ　、　Ｃｏ　、　Ｎ　ｉ　−Ｃｏ前
処理は。

浸漬法、スプレー法、又は電気メツキ法によって達成さ
れる。浸漬法、スプレー法の場合、硫酸水溶液の浸漬又
はスプレーである。電気メツキ法は、Ｎｉの場合、ワラ
１〜浴が良い。

中間層もしくは上層としてのＰｂ−Ｓｎ合金メッキ層は
、溶融もしくは電気メツキ法で付与する。

Ｓｎ含有量は、溶融メッキの場合、メッキ浴の含有量で
、電気メツキ法では電解メッキ洛中のＰｂイオンとＳｎ
イオンの比を調整することによって達成される。

最上層としてのＳｎ−Ｔｉメッキ層は、電解Ｓｎメッキ
浴中へのＴｉイオン１〜１０　ｇ　／　Ｑ添加して、鋼
板を陰極電解処理する。この濃度は、Ｓｎ系メッキ層中
のＴｉ含有量０．０２５−０．５％を維持する為のａ度
である。

〔実施例〕

次に、本発明の詳細な説明する。

板厚０．８ｍｍの鋼板に、それぞれのメッキを施した製
品の性能を、第１表に示す。

（注） １、評価　　　◎；非常に良好 ０；良好 △；やや劣る ２、塩水噴霧試験；塩水噴霧試験後の赤錆或いは白錆発
生状況を評価した。

３、アルコール燃料を対象とした腐食試験（１）試験材
を、絞り比２で角絞りを行って作成した容器に、各腐食
液を充填後、密封してテスト（試験期間）２力月 （２）試験液 試験液Ａ；ガソリン（７部）＋メチルアルコール（２部
）＋ホルムアルデヒド（０，５部）＋蟻酸（０，２部）
土水（０，３部） 試験液Ｂ；ガソリン（８部）十エチルアルコール（１部
）＋アセトアルデヒド（０，２部）＋酢酸（０，３部）
土水（０，５部） （３）Ｎｉメッキ法 ワット法による電気メツキ法。

〔発明の効果〕

本発明になる燃料容器用表面処理鋼板はアルコール燃料
又はアルコールを含有する燃料に対し、優れた耐食性を
有している。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋼板にＮｉ、Ｃｏ、Ｎｉ−Ｃｏ系の何れかのメッキ層を
   金属換算で片面付着厚０．０１μｍ以上有し、さらにそ
   の一面に１〜１０μ重厚のＰｂ−Ｓｎ合金系中間層を介
   し又は介せずして０．５〜５μｍのＳｎ−Ｔｉ合金電解
   メッキ層を有し、他面には、０．５〜１０μｍのＰｂ−
   Ｓｎ合金系メッキ層を有してなることを特徴とする燃料
   容器用表面処理鋼板。