JPS6246255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は中継端子台に係り、特にマルチレシオ
タイプの変流器の二次側と各種計器とを中継接続
するものに関する。

従来、二次側の変流比を切換え得るようにし
た、いわゆるマルチレシオタイプの変流器の二次
側と電圧計、電流計等の各種計器とを接続するに
は、絶縁物からなる基台に複数の接続端子を装着
してなる通常の中継端子台が用いられている。

しかし、上述した中継端子台を用いてマルチレ
シオタイプの変流器の二次側と接続された各種計
器を、変流比の変化に対応すべく変流器の動作中
に切換え接続する場合には、変流器の絶縁破壊を
防止すべく変流器の二次側を短絡する必要がある
ものの、この短絡作業に危険を伴うとともに変流
器の絶縁破壊を招来するおそれがあつた。

本考案は上述した問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、変流比の変化にと
もなつてマルチレシオタイプの変流器の二次側と
各種計器との変流器の動作中の切換え接続を安全
かつ確実に行ない得るようにした中継端子台の提
供にある。以下、図面を用いてこの考案の実施例
を詳細に説明する。

第１図および第２図は本考案に係る中継端子台
の平面図および横断面図である。図において１は
合成樹脂製の絶縁物からなる直方体状の基台で、
この基台１の端子取付面（第２図において上面）
には、マルチレシオタイプの変流器（図示省略）
の二次側リード線２，２，…が一端に接続され、
かつ他端に各種計器（図示省略）のリード線３，
３が接続される複数の接続端子４，４，…が、基
台１の延侵方向と直交する方向へ延在し、かつ基
台１の延伸方向へ適宜に離隔して並設されてい
る。そして、マルチレシオタイプの変流器におけ
るいずれか１つの二次巻線の両端から導出した二
次側リード線２，２が接続される接続端子４，４
の一端には、導電性のボルト５，５がそれぞれ植
設されており、これらのボルト５の端面には、各
種計器のリード線３，３を切換え接続する際に各
ボルト５間、換言すればマルチレシオタイプの変
流器におけるいずれか１つの二次巻線の両端間を
短絡する短絡板６が基台１の長手方向と直交する
方向へ摺動自在に載置されている。

前記短絡板６は、矩形の絶縁板からなる絶縁部
６ａとこの絶縁板の一側縁に沿つた少なくとも一
面（本実施例においては両面）に銅箔を貼付して
なる導電部６ｂを備えてなり、かつ前記各ボルト
５と対応する位置に絶縁部６ａと導電部６ｂとに
またがつてボルト５の外径より小幅の長孔７，７
がそれぞれ設けられているとともに、絶縁部６ａ
に把手８が適宜に取付けられている。そして、短
絡板６は、通常の場合には、絶縁部６ａを各ボル
ト５の端面に接触せしめ、かつ各長孔７を挿通し
てそれぞれのボルト５の端部に螺入したつまみね
じ９によつて各ボルト５に載置されている。

なお、第２図において１０は各接続端子４間を
絶縁する複数の仕切板１０ａを有するセパレータ
で、基台１に適宜に取付けられるものである。ま
た、各ボルト５の端面に対する短絡板６の載置
は、上述したつまみねじ９のみによる場合に限ら
ず、つまみねじ９のねじ部に金属からなる座金を
嵌挿するとともに、この座金とつまみねじの頭部
との間において金属ばねを弾装し、この金属ばね
で短絡板６をボルト５，５の端面に押圧するよう
にしてもよいものである。

以上の構成の中継端子台を用いて各種計器２の
リード線３を、マルチレシオタイプの変流器の作
動中にその変流比の変化に対応せしめて切換え接
続をするには、まずつまみねじ９を緩めるととも
に、把手８を把持して短絡板６を第１図において
左方へ移動し、第３図、第４図に示すように短絡
板６の導電部６ｂを各ボルト５の端面と接触せし
め、かつつまみねじ９を締め込んで各ボルト５間
を確実に短絡する。

ついで、各種計器のリード線３，３を所望の変
流比となるが如くし所定の接続端子４，４の他端
に切換え接続する。このとき、マルチレシオタイ
プの変流器の二次側巻線は各ボルト５および短絡
板６の導電部６ｂを介して短絡されているので、
変流器が絶縁破壊することはない。

上述した如く各種計器のリード線３，３の切換
え接続が完了した後に、つまみねじ９を緩めてか
ら短絡板６を第１図、第２図に示す元の位置に復
帰移動するとともにつまみねじ９を締め込むと切
換え接続作業が完了する。

以上の如く本考案は、マルチレシオタイプの変
流器の二次側リード線が一端に接続されかつ他端
に各種計器のリード線が接続される複数の接続端
子を基台に並設してなる中継端子台において、前
記接続端子のいずれか２個の一端に導電性のボル
トをそれぞれ植設し、きれらのボルトの端面に、
矩形絶縁板からなる絶縁部の一側縁に沿つて導電
部を形成した短絡板を、その導電部と絶縁部とに
またがつて形成した長孔を介し摺動自在に載置し
たものであるから、変流比の変化に伴うマルチレ
シオタイプの変流器と各種計器との変流器の動作
中における切換え作業を、変流器の絶縁破壊を招
来することなく、安全にしてかつ確実に行なうこ
とができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る中継端子台の通常時の平
面図、第２図は第１図における−線断面図、
第３図は本考案に係る中継端子台の切換え時の平
面図、第４図は第３図における−線断面図で
ある。 ４……接続端子、５……ボルト、６……短絡
板、６ａ……絶縁部、６ｂ……導電部、７……長
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マルチレシオタイプの変流器の二次側リード線
   が一端に接続されかつ他端に各種計器のリード線
   が接続される複数の接続端子を基台に並設してな
   る中継端子台において、前記接続端子４のいずれ
   か２個の一端に導電性のボルト５をそれぞれ植設
   し、これらのボルト５の端面に、矩形絶縁板から
   なる絶縁部６ａの一側縁に沿つて導電部６ｂを形
   成した短絡板６を、その導電部６ｂと絶縁部６ａ
   とにまたがつて形成した長孔７を介し摺動自在に
   載置したことを特徴とする中継端子台。