JPS6246212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば車両の速度等をバーグラフ表
示するバーグラフ表示回路に関する。

従来、アナログの測定信号を時分割でバーグラ
フ表示するバーグラフ表示回路は、アナログ・デ
ジタル変換器、コード変換・時分割駆動用駆動部
及びバーグラフ表示器等から構成されていた。そ
して前記アナログ・デジタル変換器は、アナログ
の測定信号を所定コードのデジタルの測定信号に
変換し、前記駆動部は、前記所定コードのデジタ
ルの測定信号をバーグラフ表示器用の他のコード
のデジタルの測定信号に変換し、さらに前記バー
グラフ表示器は、前記他のコードに変換された測
定信号を駆動部からの共通制御電極選択信号が供
給される複数個の共通制御電極（例えば当該バー
グラフ表示器が螢光表示管からなれば、そのグリ
ツド電極）の夫々に対向配置されたセグメント電
極に並列的に供給していた。

従つて、従来のバーグラフ表示回路は、アナロ
グ・デジタル変換器からの出力を駆動部でバーグ
ラフ表示器用コードに変換する構成であるので、
前記駆動部が複雑な回路構成となつてしまつてい
た。

本考案は、前記欠点を解消するためになされた
もので、アナログ・デジタル変換器からの出力を
駆動部でバーグラフ表示器用のコードに変換せず
にアナログの測定信号をバーグラフ表示器に時分
割で表示できるバーグラフ表示回路を提供するこ
とを目的としている。

以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
基づいて詳細に説明する。第１図において、１は
パルス列発生回路で、ｆ，ｆ／２，ｆ／４の関係にある
互に 異なる周波数で、かつ同期した３個の同一波高値
のパルス列（第２図Ａ，Ｂ，Ｃ）を電圧で出力す
る。２はデジタル・アナログ変換器（階段波信号
発生回路）で、前記パルス列発生回路１からの３
個のパルス列を入力し、これらのパルス列の電圧
を抵抗値がＲ，2R，4Rの関係にある３個の抵抗
２１，２２，２３を介して電流（第２図A′，
B′，C′）に変換して、それらを加算したのちパ
ツフア２４を介して電圧に変換し、これにより階
段波信号（第２図Ｄ）を発生する。３は基準電圧
発生回路で、定電流回路３５及び該定電流回路３
５の出力インピーダンスと同一値の直列接続され
た４つの抵抗３１〜３４を有し、該定電流回路３
５からこれらの４つの抵抗の夫々に定電流を供給
し、抵抗３１の両端A₁，A₂、抵抗３２の両端
A₂，A₃、抵抗３３の両端A₃，A₄、抵抗３４の両
端A₄，A₅間の夫々に同一電位差を発生してい
る。また、前記基準電圧発出回路３のA₁点は、
前記デジタル・アナログ変換器２の出力に接続さ
れている。そして前記基準電圧発生回路３は、前
記デジタル・アナログ変換器２から第２図Ｄに示
される階段波信号がそのA₁点に供給されると、
A₁〜A₅の夫々の点の電位を第２図Ｅに太い実
線、細い実線、一点鎖線、二点鎖線及び破線で示
されるように階段波状に変えて後述のバーグラフ
表示器７の共通制御電極毎に対向配置されたセグ
メント電極の数と同数の５種類の電圧を基準電圧
として出力する。４は比較部で、後述のバーグラ
フ表示器７の共通制御電極の夫々に対向配置され
たセグメント電極の数と同数の５つの比較回路４
１〜４５を有し、これらの比較回路４１〜４５の
夫々は、前記基準電圧発生回路３の夫々の点A₁
〜A₅から供給される階段波状に変わる基準電圧
と入力端子Ｉから供給されるアナログの測定信号
の電圧とを比較し、アナログの測定信号の電圧が
夫々の基準電圧より大きいと、これらの比較回路
４１〜４５から被表示信号を夫々に対応して設け
られたドライバ５を介して出力する。６はデコー
ダ・ドライバで、前記パルス列発生回路１から供
給される３個のパルス列を後述のバーグラフ表示
器７の共通制御電極の数と同数の８つのパルス列
（共通制御電極選択信号）に変換し、これらのパ
ルス列を共通制御電極に供給する。なお前記８つ
のパルス列の夫々は、共通制御電極の選択が一巡
する間に順次ハイレベルになるパルスからなつて
いる。７は例えば螢光表示管等からなるバーグラ
フ表示器で、バーグラフ状に配列された40個のセ
グメント電極（例えば螢光表示管では螢光体が被
着されたアノード電極）及び該セグメント電極に
その一定個数例えば５つ毎に対向配置された８つ
の共通制御電極（例えば螢光表示管ではグリツド
電極）を有し、共通制御電極の夫々に対向配置さ
れた５つのセグメント電極の同一位置関係にある
セグメント電極が並列接続されて夫々のセグメン
ト電極に対応した前記ドライバ５に接続されてい
る。また、前記共通制御電極の夫々は、前記デコ
ーダ・ドライバ６から夫々の共通制御電極選択信
号が左側から右側に順に供給される。

次に前記構成のものの作用説明をする。

第２図Ａ，Ｂ，Ｃに示されるパルス列発生回路
１からの３個のパルス列は、デジタル・アナログ
変換器２で第２図Ｄに示されるような階段波信号
に変換され、この階段波信号が、基準電圧発生回
路３のA₁点に供給される。そのため第２図Ｅに
示されるようにT₁〜T₈の夫々の期間において基
準電圧発生回路３のA₁点は太い実線、A₂点は細
い実線、A₃は一点鎖線、A₄点は二点鎖線、A₅は
点破線で示される電位を夫々発生している。また
入力端子Ｉから入力されたアナログの測定信号
は、夫々の比較回路４１〜４５に並列的に供給さ
れ、基準電圧発生回路３のA₁〜A₅の夫々の点で
発生した基準電圧と比較される。ここで第２図Ｅ
に示されるようにアナログの測定信号が電圧Ｖ_I
を有し、またデコーダ・ドライバ６からの共通制
御電極選択信号が例えば期間T₁のときは、第１
図のバーグラフ表示器７の一番左側の共通制御電
極に、期間T₂のときは、その右隣りの共通制御
電極にという順に期間T₈まで期間が変わる毎に
前回共通制御電極選択信号が供給された共通制御
電極の右隣りの共通制御電極に供給され、かつこ
の動作が一定の周期で繰り返されているものとす
る。いま、T₁〜T₄の夫々の期間において全ての
比較回路４１〜４５は、アナログの測定信号の電
圧Ｖ_Iが夫々の基準電圧より大なることを検出し
て被表示信号を出力する。従つてT₁〜T₄の夫々
の期間において比較回路４１〜４５の夫々に対応
するドライバ５を介して夫々の被表示信号は、バ
ーグラフ表示器７の全てのセグメント電極に供給
され、共通制御電極選択信号が夫々の共通制御電
極の左側の電極から右側の電極に所定の順に供給
されるので、左側から４番目までの各共通制御電
極に対向配置された全てのセグメント電極の位置
に期間が変わる毎に表示される。また期間T₅に
おいては、基準電圧発生回路３のA₁〜A₃の夫々
の点で発生した基準電圧を入力している比較回路
４１〜４３がアナログの測定信号の電圧Ｖ_Iが
夫々の基準電圧より大なることを検出して夫々被
表示信号を出力する。従つて、期間T₅にデコー
ダ・ドライバ６から共通制御電極選択信号が供給
された左から５番目の共通制御電極に対向配置さ
れた５つのセグメント電極の３番目までのセグメ
ント電極に同時に被表示信号が供給され、それら
のセグメント電極の位置にそれらが表示される。
また４番目及び５番目のセグメント電極は、基準
電圧発生回路３のA₄及びA₅の各点で発生する基
準電圧が測定信号の電圧より大きいため夫々のセ
グメント電極に対応したドライバ５から被表示信
号が供給されない。さらにT₆〜T₈に夫々の期間
においても基準電圧発生回路３のA₁〜A₅の点で
発生する基準電圧が測定信号の電圧より大きいた
め夫々の比較回路４１〜４５から被表示信号が出
力されない。なお期間T₈以後、基準電圧発生回
路３のA₁〜A₅の夫々の点に所定の基準電圧が順
に繰り返して発生し、発生した基準電圧が夫々の
比較回路４１〜４５に供給され、入力端子Ｉから
供給される測定信号と比較され、夫々のドライバ
５を介して被表示信号が供給されたセグメント電
極の位置に被測定信号が繰り返して表示される。
ここで同じ基準電圧を繰り返し発生する周期は、
人の目の残像性をもたらすのに十分な値に設定さ
れているので第１図に示されるバーグラフ表示器
７の左から23番目までのセグメント電極の位置に
測定信号が一定した明るさで表示される。

なお、前記実施例では基準電圧発生回路３に定
電流回路３５と４つの抵抗３１〜３４とを用いた
が、抵抗３１〜３４の代りにツエナー電圧の等し
い４つのツエナーダイオードを用いてもよい。ま
た抵抗３１〜３４の代わりに電圧の等しい４つの
バツテリを用いてもよいが、このときは定電流回
路３５は不要となる。また、前記実施例では、バ
ーグラフ表示器７の複数個の共通制御電極を択一
的に選択するための共通制御電極選択信号を出力
するデコーダ・ドライバ６を用いたが、バーグラ
フ表示器７の共通制御電極数が２つのときは、パ
ルス列発生回路１から交互にハイレベルの状態を
繰り返す２つのパルス列を直接夫々の共通制御電
極に供給すればよい。

以上のように本考案は、バーグラフ状に配列さ
れた複数個のセグメント電極及び該セグメント電
極にその一定個数毎に対向配置された複数個の共
通制御電極を有するバーグラフ表示器７と、互に
異なる周波数を有する複数個のパルス列を互に同
期して周波数別に出力するパルス列発生回路１
と、前記複数個のパルス列に基づいてその種類の
数を指数とする２の累乗の関係にある複数個の電
圧レベルを有する階段波信号を繰り返し出力する
階段波信号発生回路２と、前記階段波信号に対し
て互に異なる電位差を有し、夫々該階段波信号に
応じて階段波状に変化する前記一定個数のセグメ
ント電極数と同数の基準電圧を出力する基準電圧
発生回路３と、前記複数個の基準電圧と被測定量
に応じて電圧レベルが変化する測定信号の電圧と
を夫々比較する複数個の比較回路からなる比較部
４とを備え、前記比較部４の複数個の比較回路の
各出力を夫々前記複数個の共通制御電極の互に対
応する位置関係にある各セグメント電極に並列的
に供給し、かつ前記複数個の共通制御電極を前記
複数個のパルス列に基づいて順次付勢することを
特徴とするバーグラフ表示回路であつて、本考案
によると比較回路の数がバーグラフ表示器の共通
制御電極数に関係なく、共通制御電極の夫々に対
向配置されたセグメント電極数によつてのみ決定
されるため、共通制御電極数が増加しても変わら
ず、そのため簡単で低価格なバーグラフ表示回路
を実現できる等の効果が発揮される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例によるバーグラフ
表示回路を示す構成図、第２図は第１図に示され
るバーグラフ表示回路の構成図の動作を示す波形
図である。 １……パルス列発生回路、２……デジタル・ア
ナログ変換器、３……基準電圧発生回路、４……
比較部、５……ドライバ、６……デコーダ・ドラ
イバ、７……バーグラフ表示器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーグラフ状に配列された複数個のセグメント
   電極及び該セグメント電極にその一定個数毎に対
   向配置された複数個の共通制御電極を有するバー
   グラフ表示器７と、互に異なる周波数を有する複
   数個のパルス列を互に同期して周波数別に出力す
   るパルス列発生回路１と、前記複数個のパルス列
   に基づいてその種類の数を指数とする２の累乗の
   関係にある複数個の電圧レベルを有する階段波信
   号を繰り返し出力する階段波信号発生回路２と、
   前記階段波信号に対して互に異なる電位差を有
   し、夫々該階段波信号に応じて階段波状に変化す
   る前記一定個数のセグメント電極数と同数の基準
   電圧を出力する基準電圧発生回路３と、前記複数
   個の基準電圧と被測定量に応じて電圧レベルが変
   化する測定信号の電圧とを夫々比較する複数個の
   比較回路からなる比較部４とを備え、前記比較部
   ４の複数個の比較回路の各出力を夫々前記複数個
   の共通制御電極の互に対応する位置関係にある各
   セグメント電極に並列的に供給し、かつ前記複数
   個の共通制御電極を前記複数個のパルス列に基づ
   いて順次付勢することを特徴とするバーグラフ表
   示回路。