JPS6246034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は連続鋳造用鋳型振動装置に関し、特
に鋳込作業中、鋳型振動を停止することなく、振
動の振巾を可変ならしむるようにしたものであ
る。

一般に連続鋳造用鋳型振動装置においては、鋳
込まれる鋳片の表面品質を向上させる目的で、鋼
種，鋳片サイズ，鋳造速度，鋳型振動数等に応じ
て鋳型の振動振巾を適正に調整する必要がある。

また、連続鋳造機の生産性を向上させるために
異鋼種連々鋳や鋳込中自動巾替が行われており、
鋳込の途中から鋳型の振動振巾を変えなければな
らないようになつてきた。

これに対処するため従来より、メカニカル式や
油圧駆動式のものが知られているが、いずれも
種々の欠点があつた。

これらの欠点を解消するため、最近遊星歯車装
置の原理を応用したものが開発されているが、遊
星歯車の負荷分担がむづかしく、しかも高度の加
工技術を必要とするため設備費がそれだけ高価と
なる難点があつた。

この考案は上記に鑑み、鋳型の振動運動に関わ
りなく、振動の振巾を零から最大振巾まで、無段
階で連続的に変更を可能とした鋳型振動装置を得
たものである。

以下この考案を図面に示す実施例にもとづいて
詳細に説明する。

１は軸受２を介して回転的に支承された軸で、
鋳型振動駆動用電動機に連動する図示されてない
減速装置に接続されている。３は該軸１に楔着さ
れた内偏心スリーブで、これは軸１と一体構造で
あつてもよい。４は該内偏心スリーブ３を嵌入し
た外偏心スリーブで、これに回転可能に装着した
ウオーム軸５を、内偏心スリーブ３と一体のウオ
ームホイール６とかみ合せ、これにより内偏心ス
リーブ３と外偏心スリーブ４とはウオーム軸５と
ウオームホイール６とにより互に係合されてい
る。８は外偏心スリーブ４の外周に軸受７を介し
て回転的に装着した鋳型振動用連結桿，９はウオ
ーム軸５の軸端に取付けた伝動車例えばスプロケ
ツトで、これに掛けられたチエン１０を介して外
偏心スリーブ４に固着の減速機付電動機１２の軸
端に取付けたスプロケツト１１に連動されてい
る。

尚１３は減速装置付電動機駆動用のスリツプリ
ングで軸１に固着されている。

本考案の構成は以上の通りであつて、次にその
作用について説明する。

減速装置付電動機１２に内蔵の図示されてない
ブレーキを開放して同電動機を回転し、これに連
動するチエン伝動機構１１，１０，９を介してウ
オーム軸５を回転してウオームホイール６を回動
することにより、軸１に対する内偏心スリーブ３
と外偏心スリーブ４との位相を変え、鋳型の振動
に必要な偏心量即ち内偏心スリーブ３と外偏心ス
リーブ４とのもつ偏心量のトータルからなる偏心
量を変えることになる。従つてこの偏心量を適宜
にコントロールすることにより、鋳型の振動振巾
を任意に設定することができる。そしてその操作
は鋳型の振動運動に関わりなく遠隔操作によつて
行わせることも可能である。

以上の説明からわかるように本考案によれば極
めて簡単な構造と作用をもつているので、従来の
問題点を確実に解消し、作業性の優れた鋳型振動
装置を安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の構造を示す側面断面図、第２
図は第１図の〜視断面図を示す。 １……軸、２……軸受、３……内偏心スリー
ブ、４……外偏心スリーブ、５……ウオーム軸、
６……ウオームホイール、７……軸受、８……振
動用連結桿、９，１１……スプロケツト、１０…
…チエン、１２……減速装置付電動機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋳型振動駆動用電動機に連動回転する軸に楔着
   もしくは該軸と一体の内偏心スリーブと、該内偏
   心スリーブを回転可能に嵌入した外偏心スリーブ
   とを有し、外偏心スリーブには回転可能に支承し
   たウオーム軸と、該ウオーム軸を駆動する減速装
   置付電動機とを設け、内偏心スリーブには前記ウ
   オーム軸にかみ合うウオームホイールを形成した
   ことを特徴とする連続鋳造用鋳型振動装置。