JPS6245132B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、船艙内のバラ物を陸揚げするための
連続式アンローダに関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

バケツトホイールとチエン式バケツトエレベー
タとブームコンベヤを一連に組合わせた連続式ア
ンローダが従来知られているが、各別に駆動装置
を設ける構成となつており、バケツトホイール及
びチエン式バケツトエレベータが装着されている
ブーム先端に重量の大きなバケツトエレベータ用
駆動装置の重量が付加されるため大きなつり合い
ウエイトの装着が必要となり、機体重量が大きく
なつてしまう。また、バケツトエレベータとブー
ムコンベヤとの乗継部では、バケツトの反転によ
り運搬物を放出し、ブームコンベヤに移すため
に、放出点からブームコンベヤとの間に大きい落
差を設けなければならず、シユート等を介在させ
る必要があるし、運搬物の乗継ぎ時発塵し易いと
いう不具合を免れなかつた。

〔発明の目的〕

本発明は、前記従来の問題点を解決するために
創案されたもので、第１の目的は機体全重量を軽
量化することができる連続式アンローダを提供す
ることであり、第２の目的は機体の全重量を軽量
化することができ、それでいてエレベータバケツ
トの掬い効率を良好に確保できると共に、バケツ
トエレベータとブームコンベヤとの乗継部におけ
る落差をなくすことができる連続式アンローダを
提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

本発明の連続式アンローダは、上下ドラム間に
内外重ねた２本の無端ベルトを巻回し、該無端ベ
ルトの両側端部を上下ドラム間に配された挾持ロ
ールにより保持し、内側の無端ベルト中央部に内
面側に突出する多数のバケツトを列設し、上下ド
ラムに内側無端ベルトに設けられたバケツトが嵌
入する開口部を周設してなるベルト式バケツトエ
レベータと、該バケツトエレベータの下部ドラム
内にバラ物を送込み可能にして下部ドラムの両側
方に同軸状に装着されたバケツトホイールと、前
記バケツトエレベータを支持するブーム本体の先
端部と機体基部とにスナブプーリと駆動プーリを
設け、該バケツトエレベータの外側無端ベルトを
スナブプーリを介して機体基部側へ延出させて駆
動プーリに掛けて構成するブームコンベヤとを備
えたこと、及び上下ドラム間に内外重ねた２本の
無端ベルトを巻回し、該無端ベルトの両側端部を
上下ドラム間に配された挾持ロールにより密接保
持し、内側の無端ベルト中央部に、内面側に突出
した多数のバケツトと、該バケツト内に臨ませた
払出口とを間隔をおき列設し、上下ドラムに内側
無端ベルトに設けられたバケツトが嵌入する開口
部を周設してなるベルト式バケツトエレベータ
と、該バケツトエレベータの下部ドラム内にバラ
物を送込み可能にして下部ドラムに同軸に装着さ
れたバケツトホイールと、前記バケツトエレベー
タを支持するブーム本体の先端部と機体基部とに
スナブプーリと駆動プーリを設け、該バケツトエ
レベータの外側無端ベルトをスナブプーリを介し
て機体基部側へ延出させて駆動プーリに掛けて構
成するブームコンベヤとを備えたことを特徴とす
る。

〔実施例〕

以下本発明の一実施例を図面第１図乃至第５図
により説明する。

図中１はベルト式バケツトエレベータで、ケー
シング２の下部とブーム本体２２の先端部に回転
可能に軸支された上下ドラム３，４間に内外重ね
た２本の無端ベルト５，６を巻回して構成されて
いる。内側の無端ベルト５の中央部には、長手方
向に間隔をおいて、内面側に突出した多数のバケ
ツト７，…が列設され、かつ該バケツト７，…内
に臨ませた払出口８，…が列設されている。内外
無端ベルト５，６の両側端部は、上下ドラム３，
４間に間隔をおき配置された多数組の挾持ロール
９，１０により密接保持されると共に、該無端ベ
ルト５，６は、その戻り側が上下ドラム３，４の
近くに配置されたスナブプーリ１１，１２により
押付けられて支持されている。下部ドラム３は、
その両端部を形成するドラム分割体１４，１４を
継ぎ材１５，…により連結し、該ドラム分割体１
４，１４間に、内側の無端ベルト５に設けられた
バケツト７，…が嵌入する開口部１６を周設する
と共に、前記ドラム分割体１４，１４の中央部
に、バラ物取入口１７，１７を有する軸受部１
８，１８を突設した構成となつており、該軸受部
１８，１８にてケーシング２に軸受支されてい
る。上部ドラム４は、その両端部を形成するドラ
ム分割体１９，１９を回転軸２０上に固着し、該
ドラム分割体１９，１９間に、内側無端ベルト５
に設けられたバケツト７，…が嵌入する開口部２
１を周設した構成となつており、回転軸２０によ
りブーム本体２２の先端部に軸受支されている。
該上部ドラム４は、下部ドラム３より機体基部側
に偏位している。このバケツトエレベータ１は、
上部スナブプーリ１２と同軸上にてブーム本体２
２の先端部に傾動装置２３により傾動可能に懸吊
されている。

２４はバケツトホイールで、前記バケツトエレ
ベータ１の下部ドラム３内にバラ物取入口１７，
１７を経てシユート２５，２５により送込み可能
にして、下部ドラム３の両端にそれぞれ同軸に装
着されている。

２６はブームコンベヤで、ブーム本体２２の先
端部に前記スナブプーリ１２と、これより上側か
つ機体基部側に偏位したガイドプーリ２７を設
け、機体基部に駆動プーリ２８とテークアツププ
ーリ２９を設けると共に、前記外側の無端ベルト
６をスナブプーリ１２とガイドプーリ２７を介し
て機体基部側へ延出させて駆動プーリ２８とテー
クアツププーリ２９に掛けた構成となつており、
ブーム本体２２の先端部には、無端ベルト５とこ
れより離間した無端ベルト６との間に位置する払
出シユート３０が設けられている。ブーム本体２
２は、旋回フレーム３１上に起伏装置３２により
起伏可能に設置され、旋回フレーム３１は岸壁に
沿い走行可能なポータルフレーム３３上に旋回可
能に設置されている。該ポータルフレーム３３に
は、走行ラインに沿つて配設された地上コンベヤ
３４上にシユート下端を臨ませたシユート付きホ
ツパー３５が設けられ、旋回フレーム３１には、
該ホツパー３５内に臨ませた二股状のシユート３
６がテークアツププーリ２９を跨いで設けられて
いる。

〔作 用〕

駆動プーリ２８を駆動装置３７により回転させ
て無端ベルト６を第１図の矢印方向に回転させる
と、該無端ベルト６は、上部ドラム４とバケツト
ホイール２４，２４が装着された下部ドラム３と
に巻回されている無端ベルト５の外周に密接して
おり、各間に摩擦抵抗が発生しているため、バケ
ツトホイール２４，２４とバケツトエレベータ１
が駆動される。

船艙３８内のバラ物は、バケツトホイール２
４，２４により掻き取られてシユート２５，２５
により下部ドラム３内に送込まれる。下部ドラム
３内のバラ物は、下部ドラム３の回転によつて転
動しつつ、下部ドラム３内に開口部１６を通して
突入するバケツト７，…に掬い取られ、無端ベル
ト６により払出口８がシールされたバケツト７，
…により揚送される。無端ベルト６は、上部スナ
ブプーリ１２を通過すると、ほぼ水平方向機体基
部側へ移動して無端ベルト５から離間し、そこで
払出口８が開かれるから、バケツト７，…により
荷揚げされたバラ物は、開口後直ちに払出口８か
ら落下し、ブーム本体２２内の無端ベルト６上に
低い落差で払出される。そして、該無端ベルト６
により機体基部側へ搬送されてシユート３６とホ
ツパー３５により地上コンベヤ３４上に払出さ
れ、所定箇所へと運ばれる。

ブームコンベヤ２６の無端ベルト６は、バラ物
の搬送後上部ドラム４上で無端ベルト５と密接し
てこれとともに戻り下降するから、バラ物の掻取
り―荷揚げ―ブーム本体内搬送という一連の作業
が機体基部に設置されている駆動装置３７により
行なわれることになる。

なお、上記実施例では無端ベルト６によつてバ
ケツトエレベータ１とバケツトホイール２４とを
駆動するようにしているが、バケツトホイールは
重量の小さな駆動装置でも十分に回転駆動できる
ので第６図に示すように、バケツトホイール２４
をモータ４３、ウオーム４４、ウオームホイール
４５によつて駆動するようにしてもよく、この場
合、バケツトホイールの回転数を適宜掻取り状態
によつて調整できるから荷揚能力を一定にして効
率のよい運転をすることができる。

また、第６，７図に示す実施例ではエレベータ
ベルト５に払出口を有さないので揚送されたバラ
物は上端においてバケツトの反転によつて放出さ
れシユートを介してブーム本体２２内の無端ベル
ト６上に払出される。下部ドラム３へのバラ物装
入はドラム分割体１４に形成されているリム４０
間の窓穴４２を通つて行なわれる。第６，７図中
４１はコーン状補助シユート、４６は窓穴遮へい
板である。

〔発明の効果〕

以上の通り本発明は、機体基部に配された無端
ベルト駆動装置によりブームコンベヤを駆動し、
該ブームコンベヤのコンベヤベルトによつてベル
ト式バケツトエレベータに駆動力を伝達する構成
であるため、バケツトエレベータ用駆動装置を備
えずに済むし、仮にこれを備えるとしても無端ベ
ルト駆動装置を補助駆動装置として小容量の駆動
装置で済むから、ベルト式バケツトエレベータで
あることと相俟つて機体全体重量を確実に軽減で
きる。また、バケツトホイールによつて掻取られ
たバラ物が該バケツトホイールと同軸上に設置さ
れたバケツトエレベータの下部ドラム内に入り、
下部ドラムの回転によつて転動しながらバケツト
により掬い取られるようにした構成であるから、
バケツトの掬い取り効率を向上させることができ
ると共に、バケツトの摩耗が極めて少なく、エレ
ベータバケツトの材質としてプラスチツク、ゴム
等軽量のものにでき、この点でも機体を軽量化で
きる。さらに、バケツトエレベータの内側無端ベ
ルトを覆つている外側無端ベルトが、スナブプー
リ部で離れて該内側無端ベルトに設けられた払出
口を開口させ、かつ、ほぼ水平方向機体基部側へ
移動してブームコンベヤを構成するため、バケツ
トエレベータで荷揚げされたバラ物をバケツト内
からベルトコンベヤ上に払出すのに落差を要せ
ず、簡単なシユートで乗継ぎができるし、発塵を
有効に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概要図、第２
図は第１図の―線拡大断面図、第３図は第１
図の―線拡大断面図、第４図は第１図の―
線拡大断面図、第５図は第４図の―線断面
図、第６図はバラ物揚送部の他の実施例を示す断
面図、第７図は第６図線に沿うドラム分割体の
側面図である。 １……ベルト式バケツトエレベータ、２……ケ
ーシング、３……下部ドラム、４……上部ドラ
ム、５……内側の無端ベルト、６……外側の無端
ベルト、７……バケツト、８……払出口、９，１
０……挾持ロール、１１，１２……スナブプー
リ、１３……ガイドプーリ、１４……ドラム分割
体、１５……継ぎ材、１６……開口部、１７……
バラ物取入口、１８……軸部、１９……ドラム分
割体、２０……回転軸、２１……開口部、２２…
…ブーム本体、２４……バケツトホイール、２５
……シユート、２６……ブームコンベヤ、２７…
…ガイドプーリ、３０……払出シユート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上下ドラム間に内外重ねた２本の無端ベルト
   を巻回し、該無端ベルトの両側端部を上下ドラム
   間に配された挾持ロールにより保持し、内側の無
   端ベルト中央部に、内面側に突出した多数のバケ
   ツトを列設し、上下ドラムに内側無端ベルトに設
   けられたバケツトが嵌入する開口部を周設してな
   るベルト式バケツトエレベータと、該バケツトエ
   レベータの下部ドラム内にバラ物を送込み可能に
   して下部ドラムの側方に同軸状に装着されたバケ
   ツトホイールと、前記バケツトエレベータを支持
   するブーム本体の先端部と機体基部とにスナブプ
   ーリと駆動プーリを設け、該バケツトエレベータ
   の外側無端ベルトをスナブプーリを介して機体基
   部側へ延出させて駆動プーリに掛けて構成するブ
   ームコンベヤとを備えたことを特徴とする連続式
   アンローダ。 ２ 上下ドラム間に内外重ねた２本の無端ベルト
   を巻回し、該無端ベルトの両側端部を上下ドラム
   間に配された挾持ロールにより密接保持し、内側
   の無端ベルト中央部に、内面側に突出した多数の
   バケツトと、該バケツト内に臨ませた払出口とを
   間隔をおき列設し、上下ドラムに内側無端ベルト
   に設けられたバケツトが嵌入する開口部を周設し
   てなるベルト式バケツトエレベータと、該バケツ
   トエレベータの下部ドラム内にバラ物を送込み可
   能にして下部ドラムに同軸に装着されたバケツト
   ホイールと、前記バケツトエレベータを支持する
   ブーム本体の先端部と機体基部とにスナブプーリ
   と駆動プーリを設け、該バケツトエレベータの外
   側無端ベルトをスナブプーリを介して機体基部側
   へ延出させて駆動プーリに掛けて構成するブーム
   コンベヤとを備えたことを特徴とする連続式アン
   ローダ。