JPS6245080B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカードの製造方法に係り、更に詳しく
は電子印写システムの印字装置により必要な事項
を印字したカードを連続用紙を用いて製造する方
法に関する。

従来、大量の郵便はがきを発行せんとする場
合、電子計算機によつて制御された高速プリンタ
（電子印写システムのノンインパクト型のプリン
タ）を用いて受取人の住所氏名及び通信文を印字
し郵便物を作成する方法が採用されている。

しかし、一般的に広く利用されている高速プリ
ンタは用紙の片面にのみ印字を行なう事ができる
ものであり、したがつて印字処理されたはがきの
裏面は白地のままに残される。しかし、片面白地
のはがきを発行することは用紙面の有効利用上好
ましいものではなく且つ受取人に異和感を与える
欠点があるので片面白地とせず、片面に全てのは
がきに共通の伝達情報を印刷しておくことが一般
に行なわれている。

而して、例えば毎月定期的に発行されるはがき
の様な例においては、同じ共通情報が印刷された
葉書を継続して用いていると、月日の経過に伴な
つて共通情報が陳腐化し、受取人に何らの印象を
も与えなくなる恐れがあるが故に、次々と新しい
共通情報が印刷された葉書用紙に切変える必要が
ある。

しかしながら、次々と新しい情報が裏面に印刷
された葉書用紙を個別情報を印字処理する日に合
わせてその都度用意する事には時間的な制約が伴
ない、そのような事を実施するのは仲々困難であ
り、異なる情報が印刷された数種の葉書用紙を予
め作成しておくか或いは同種の葉書用紙が複数の
間継続して数回の印字処理に使用されているのが
現状である。

又、高速プリンタによつて情報を打ち出すシス
テムにおいては、用い得る用紙が電子印写適性を
備えたもの例えば上質紙系統のものに限定され、
そのような用紙上の制約から裏面の印刷の印刷効
果が限定され、例えばコート紙に印刷された多色
印刷物のような効果は望めず企画者の意に合つた
ものを自由に作成することができない欠点があ
る。

更に、上記の高速プリンタによつて情報を打ち
出すシステムにおいては用紙の厚さが次のような
理由から制限される。

(i) 用紙厚みが増加するに伴なつて巻取紙の径が
増大するので巻取紙１本当りの巻取連数を少な
くせざるを得ず、少ない連数の巻取紙を使用す
ることから巻取紙の交換回数が増え、生産能率
が低下し且つ損紙率が高くなる。

(ii) 巻心に近い所は巻きぐせがつき易く、印刷加
工後も巻ぐせを除去することが出来ず、紙くせ
のついたままの製品が出来てしまう。

(iii) ノンインパクト型のプリンターにおける用紙
とフオトコンダクタ間のギヤツプには適正範囲
があるが、用紙が厚くなるに伴ない、ギヤツプ
がせばまり、適正に維持することが出来なくな
る。

(iv) 用紙が厚くなるとトナー定着用の熱の多くが
用紙に吸収されトナーの融解に効率よく使用さ
れずトナー定着を不充分に終らせる結果とな
る。

(v) 折機構に調整機構が必要となる。

以上のような理由から用紙の厚みが制限され、
例えば厚手の索引カードの如きものは加工するこ
とは困難である。

一方、裏面の全領域に感熱性接着剤を塗布した
連続用紙を用い、この用紙の表面にインパクト方
式で情報をプリントアウトしてから接着剤面が互
に対面するように二つ折りし、加熱加圧接着し、
次いで所要のサイズに仕上げてカードを作る方法
がインパクト方式の連続帳票作成システムにおい
て採用されており、この方法によつた場合には薄
手の捲取用紙を用いて比較的厚手のカードを作成
することができる。

このような利点を有する方法を上記高速プリン
タによつて個別情報を打ち出すシステムに採用せ
んとしても定着加熱の際感熱性接着剤が融解して
しまうので採用することはできない。

本発明は叙上の欠点を解消した高速プリンタに
よつて情報を打ち出す方式におけるカードの製造
方法につき研究の結果完成されたものである。

即ち、本発明の要旨は第１連続用紙の表面に共
通情報を印刷する工程と、前記第１連続用紙の裏
面に全域にわたつて感熱性接着剤を塗布する工程
を順不動に行つた後、該第１連続用紙に所定間隔
毎に第１横ミシンを刻設する工程と、第２連続用
紙の表面に電子印字システムの印字装置により必
要な個別情報を印字し、次いで該第２連続用紙に
前記第１横ミシンと同一間隔で第２横ミシンを刻
設する工程と、前記第１連続用紙と第２連続用紙
の裏面同士を向い合せて重ね合せ、加熱加圧接着
する工程と、接着後、前記第１、第２の横ミシン
から単票に引き裂く工程とを行なうことを特徴と
するカード製造方法である。

以下、本発明につき図面を参照しながら詳細に
説明する。

先ず、第１図示の如く、第１連続用紙１の表面
１ａに共通情報（すべての帳票に共通の情報）２
を印刷する。次いで感熱性接着剤３を第１連続用
紙１の裏面１ｂの全域にわたつて塗布する次いで
マージナルパンチ４を穿設し、第１横ミシン５を
所定間隔で刻設する。尚、図において６はスリツ
ター線である。

一方、前記工程と平行して、第２図示の如く第
２連続用紙７の表面７ａに電子印写システムの印
字装置、いわゆるノンインパクト方式のプリンタ
によつて住所、氏名、通信情報等の個別情報８を
印字する、次いでマージナルパンチ４を穿設し、
第２横ミシン９を第１横ミシン５と同一間隔で刻
設する。

次いで第３図示の如く前記第１連続用紙１と裏
面どうしを向い合せて重ね合せ、加熱加圧接着す
る。

接着後スリツター線６に沿つてスリツトしてマ
ージン部を除去し、次いで横ミシンから引き裂き
単票に分離することにより最終製品である葉書、
索引カード等のカードを得る。

而して、本発明に係るカードの製造方法におい
て、得られるカードの厚みがかなりの厚みになる
のが普通であり、このような厚さ連続帳票を所望
の大きさに分離するには一般的な処理機（通常バ
ースト方式と呼ばれる切断機構をもつ処理機）で
は円滑な処理は期待できない。たとえ切断が可能
であつても切断負荷が大きくなり、電動機が過負
荷になる、切断時の用紙破断音が著るしく大きく
なるなどの障害が生じる。

このような場合には、小負荷で切れるようにミ
シンを刻設するのが有効であるがしかしながら高
速印字機により処理される方の用紙については印
字機の要求に合わせてミシンを刻設せざるを得な
いので、ミシンの抗張力を処理機の能力に合せて
刻設することはできない。

そこで上記のような厚めのカードをつくるとき
にはカードを形成する２枚の連続用紙のうち高速
印字機により処理されない方の用紙の横ミミンの
抗張力を大幅に弱めることにより全体の抗張力を
低下させて２枚の用紙の積層物の横ミシンからの
引き裂きを容易ならしめるのが望ましい。具体的
には高速印字機で処理される用紙にはミシン目の
カツト部が比較的短かく、タイ部が比較的長いミ
シン目を刻設し、一方、感熱性接着剤を塗布した
高速印字機で処理されない方の用紙にはカツト部
が比較的長く、タイ部が比較的短いミシン目を刻
設するのが望ましい。

以上、詳記した通り、本発明によれば、第１連
続用紙への印刷と第２連続用紙への印字処理を平
行して進めることができるので作業時間を印字処
理に要する分だけ短縮させることが出来る。それ
故に裏面に新しい共通情報が印刷された多数のカ
ードを効率良く作製することが可能となる。又、
２枚の連続用紙を用いてカードを製造するので第
１連続用紙としてカード裏側の印刷の企画に合つ
た用紙銘柄を選択し、企画者の思い通りの企画で
カードを作製することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１連続用紙の斜視図、第２図は第２
連続用紙の平面図、第３図は第１、第２の連続用
紙の貼合物の断面図である。 １…第１連続用紙、２…共通情報、３…感熱性
接着剤、５…第１横ミシン、７…第２連続用紙、
８…個別情報、９…第２横ミシン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１連続用紙の表面に共通情報を印刷する工
   程と、前記第１連続用紙の裏面に全領域にわたつ
   て感熱性接着剤を塗布する工程を順不動に行つた
   後、該第１連続用紙に所定間隔毎に第１横ミシン
   を刻設する工程と、第２連続用紙の表面に電子印
   字システムの印字装置により必要な個別情報を印
   字し、次いで該第２連続用紙に前記第１横ミシン
   と同一間隔で第２ミシンを刻設する工程とを平行
   して行ない、さらに前記第１連続用紙と第２連続
   用紙を裏面どうしを向い合せて重ね合せ、加熱加
   圧接着する工程と、接着後、前記第１、第２の横
   ミシンから単票に引き裂く工程とを行なうことを
   特徴とするカードの製造方法。 ２ 前記第１連続用紙には前記第１横ミシンとし
   て、抗張力の極めて低いミシン目を刻設し、一
   方、前記第２連続用紙には前記第２横ミシンとし
   て印字機適正要件に適合した抗張力のミシン目を
   刻設し、もつて前記第１、第２の連続用紙よりな
   る貼合用紙の横ミシンからの引き裂きを容易なら
   しめることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載のカードの製造方法。 ３ 前記第１連続用紙として前記第２連続用紙と
   は異なる銘柄の用紙を選択使用することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のカードの製造方
   法。