JPS6244906B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乾海苔製造における海苔と水の混合
液の濃度調整方法に関する。

従来の混合液の濃度調整は、簀に抄上げた海苔
を作業者が視覚的に観察したり、或いは乾燥作業
が終了して簀から剥離された乾海苔を秤量し、そ
の結果に従つて海苔と水の混合比を調整すること
により行われていた。

しかしながら、上記第一の方法は作業者の感に
頼るため個人誤差が大きく、また上記第二の方法
の場合は結果が判明するのは剥離作業終了後であ
り、その結果に従つて行う濃度調整が有効なのは
その後に調合タンクにて調合されるものからであ
るため、抄製脱水作業が終了してすでに乾燥室内
に搬入された大量の海苔（通常3000〜6000枚）に
は役に立たず、大量の不良海苔が製造されてしま
う欠点があつた。

ところで、近年光学的に混合液の濃度を検知す
る手段が種々提案されている。しかしながらこの
種手段は、混合液濃度の適否を判断することに主
眼がおかれており、検出結果の利用技術において
きわめて不十分であり、むしろ設備の高謄を招く
欠点の方が大きかつた。

そこで、本発明は海苔の製造に先立つて、混合
液濃度検出装置を利用して簡単迅速に混合液の濃
度調整が行える方法を提供する目的でなされたも
のである。

以下、実施例の説明を行う。

第１図、第２図、第３図は作業過程の側面図で
あつて、１は調合タンク、２は濃度検出装置、
２′は検出センサ、３は容器、４は金網、５は赤
外線水分計、６は赤外線ランプ、７は秤量用の受
皿、ｍは海苔である。

次に、作業の説明を行う。

乾海苔一枚を製造するのに要する混合液を１リ
ツトルとする。また、調合タンク内に設置された
濃度検出装置による海苔と水の混合液の濃度検出
指数が45であつたとする。

ここで、調合タンク１内の混合液をサンプルと
して0.1リツトルだけ容器３に採取する（第１図
参照）。次に、採取した混合液を金網４に一様に
散布し、混合液中の海苔ｍを金網４に展着させる
（第２図参照）。次に海苔が展着する金網５を赤外
線水分計５の受皿７に載置し、赤外線ランプ６に
より乾燥させ、乾燥重量を測定する。次に、その
乾燥重量から金網の重量（勿論、既知である）を
差し引いて、乾海苔の重量を求める。

仮に、その乾海苔の重量が0.3gであつたとした
場合、サンプルの混合液の量は標準量の十分の一
であるから、規格大きさの海苔に換算した場合の
重量は、 0.3×10＝３（ｇ） となる。

ここで、正常乾海苔一枚の重量を仮に3.3gとす
ると、換算重量は3.3−３＝0.3（ｇ）軽すぎるこ
ととなる。

一方、濃度検出器の検出指数の差による海苔一
枚の重量差を求めておく。そして指数が１異ると
その重量差は0.2（ｇ）であるとする。

すると 0.3÷0.2＝1.5 であるから、濃度検出装置の設定値を45から1.5
を差し引いた43.5に合せれば正常な海苔が得られ
ることとなる。

以上説明したように、本発明によればきわめて
簡単に混合液の濃度調整を行うことができるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図はそれぞれ作業過程の
側面図である。 １……調合タンク、２……濃度検出装置、４…
…金網、５……赤外線水分計、ｍ……海苔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一定量の混合液をサンプルとして採取し、該
   サンプルを多孔膜上に抄製し、更に乾燥してサン
   プル中の海苔重量を測定し、更に該測定値から規
   格大きさに補正した重量を算出して正常海苔との
   重量差を求め、一方濃度検出指数の単位差による
   海苔の重量差を予め求めておき、前記重量差に応
   じて濃度検出装置の濃度設定値を調節するように
   した海苔混合液の濃度調整方法。