JPS6244880Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は舶用ランプのフラツプに関する、更に
詳しくは舶用ランプの船内寄りの端部とこれに対
向する甲板周縁部分との隙間を蔽うフラツプに関
する。

甲板周縁部分に一端を回動自在に取付け反対端
を陸岸に向い張り出させて使用する舶用ランプは
航海時に直立位置に格納されるが、ランプの船内
寄りの端部とこれに対向する甲板周縁部分との間
に不可避的に隙間を生ずる。ランプの使用中にこ
の隙間を塞ぐためにランプの回動軸に平行に且つ
これに隣接して甲板周縁部分に配置される回動ピ
ンを介し一方の縁部を回動自在に甲板に取付け反
対側の縁部をランプの上面に載せ、長さの中間部
分で前記隙間を蔽うフラツプを使用するのが通例
である。ランプが架橋状態から直立格納位置に引
起される際の運動に従いフラツプもまたほぼ直立
位置に引起されるが、その後はワイヤー・ロープ
もしくは適宜の金具を使用して格納位置に固縛さ
れる。固縛には労力と時間とを消費し、わずらわ
しいばかりでなく不経済である。本考案は従前の
舶用ランプのフラツプに起るこのような問題を解
決することを狙いとするものである。

本考案の目的は架橋位置から直立格納位置に引
起される舶用ランプの運動に追従して直立格納位
置に自動的に引起されるのみならず、格納位置に
自動的に錠止せられ、ランプが架橋位置に倒され
るときこれに追従して自動的に使用位置に持込ま
れ省力に役立つ舶用ランプのフラツプを得ること
にある。

本発明によれば、一端をピン部材を介し甲板に
回動自在に取付け反対端を架橋中のランプ上面に
載せ甲板周縁部分とランプ端部との隙間を蔽うフ
ラツプであつて、ランプが架橋状態から直立格納
位置に引起されるときにフラツプがランプ上面に
載せた前記反対端をランプ上面に沿い摺動させて
ピン部材のまわりに回動し、ランプが直立格納位
置に置かれるときに傾斜姿勢でランプにもたれか
かるに充分なだけピン部材が格納位置のランプか
ら船内寄りに離隔されており、前記ランプ内には
直立格納位置におかれるとき前記ランプ上面から
突出して上方から前記フラツプの反対端を係止す
るためのフツク部材が設けられており、該フツク
部材は前記ピン部材と平行な軸のまわりに回動自
在とされており且つ前記ランプの架橋状態におい
て重心が回動軸よりも船外寄りに位置し前記ラン
プの直立格納位置において重心が回動軸よりも船
内寄りに位置する様に回動範囲が設定されている
ことを特徴とする舶用ランプのフラツプが提供さ
れる。

さて、本考案の装置の実施例を図面について説
明すると次の如くである。

第１図を参照するに、ヒンヂ金具１２を介し甲
板９の舷側に隣接する位置に回動自在に取付けら
れ船体１３と陸岸１４との間に架け渡された舶用
ランプ１１が示されている。ランプ１１はヒンヂ
金具１２とは反対側の端部でランプ１１に取付け
られた滑車１５と上層甲板上の支柱１６に取付け
られた滑車１７，１８とに掛けられウインチ１９
に導かれているワイヤー２０により点鎖線に示す
架橋位置と実線に示す直立格納位置との間で往復
させられる。２１はランプ１１を格納位置に保持
する格納ワイヤーを示す。架橋位置に置かれたラ
ンプ１１はその右端と甲板段部７との間に不可避
的に隙間８を生ずる。この隙間８は車輌の通行を
妨げるからフラツプ１が設けられる。フラツプ１
は直立格納位置に置かれたランプ１１の右側表面
から距離ｄの位置に配置せられヒンヂ１２に平行
なピン部材２により一方の端縁を甲板９に回動自
在に取付けたほぼ矩形を成す平板である。

第２図に示す如く、ランプ１１が架橋位置に置
かれるとき、フラツプ１のピン部材２とは反対側
の端部（左端）はランプ１１の上面に載せられ、
長さの中間部分でランプ１１の右端と甲板９の段
部７との間の隙間８を蔽うように成されている。
フラツプ１は左端下面に半丸棒材２２を備えラン
プ１１が架橋位置から直立格納位置に引起される
ときランプ１１の上面を摺動するように成されて
いる。ランプ１１は架橋位置における上面所定位
置に凹所５を備え、凹所５にはフツク３がピン４
により回動自在に取付けられている。前述の如
く、ランプ１１が架橋位置から直立格納位置に引
起される途次フツク部材３は自重によりピン４の
まわりに時計方向Ａに回動させられ先端を凹所５
から突出させる。その後、フラツプ１のピン部材
２とは反対側の端部がランプ１１の上面に沿い摺
動を続けランプ１１が直立格納位置に達するとき
フツク部材３に懸けられ、フラツプ１が傾斜して
ランプ１１にもたれかかる傾斜位置に錠止され
る。ピン部材２の位置はフラツプ１をこの傾斜位
置αに置き得るように選ばれる。即ち直立格納位
置のランプ１１の右表面からピン部材２までの距
離ｄがあらかじめ適切な値に選ばれるものとす
る。ランプ１１が格納位置から架橋位置に引おろ
されるときはフツク１の半丸棒材２２がランプ１
１の上面に沿いフツク３から離脱する方向に摺動
するから自動的にフツク３から外ずされ、フツク
３は自重により凹所５に引退する。６はピン部材
２に隣接して船内側に取付けられ使用中のフラツ
プ１に接続される斜板を示す。

以上に示す如く、本考案によれば、ランプ１１
の格納時及び架橋時の運動に連動して自動的に格
納位置に錠止せられ、或は使用位置に進出させら
れ省力に役立つランプのフラツプが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置を示す概要図、第２図は
第１図の装置の拡大詳細図である。 １……フラツプ、２……ピン部材、３……フツ
ク、４……回動ピン、５……凹所、６……船内斜
板、７……甲板段部、８……隙間、９……甲板、
１０……本考案の装置、１１……ランプ、１２…
…ヒンヂ金具、１３……船体、１４……陸岸、１
５……滑車、１６……支柱、１７……滑車、１８
……滑車、１９……ウインチ、２０……ワイヤ
ー、２１……格納ワイヤー、２２……半丸棒材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端をピン部材を介し甲板に回動自在に取付け
   反対端を架橋中のランプ上面に載せ甲板周縁部分
   とランプ端部との隙間を蔽うフラツプであつて、
   ランプが架橋状態から直立格納位置に引起される
   ときにフラツプがランプ上面に載せた前記反対端
   をランプ上面に沿い摺動させてピン部材のまわり
   に回動し、ランプが直立格納位置に置かれるとき
   に傾斜姿勢でランプにもたれかかるに充分なだけ
   ピン部材が格納位置のランプから船内寄りに離隔
   されており、前記ランプ内には直立格納位置にお
   かれるとき前記ランプ上面から突出して上方から
   前記フラツプの反対端を係止するためのフツク部
   材が設けられており、該フツク部材は前記ピン部
   材と平行な軸のまわりに回動自在とされており且
   つ前記ランプの架橋状態において重心が回動軸よ
   りも船外寄りに位置し前記ランプの直立格納位置
   において重心が回動軸よりも船内寄りに位置する
   様に回動範囲が設定されていることを特徴とする
   舶用ランプのフラツプ。