JPS6244798B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6244798B2
JPS6244798B2 JP21065781A JP21065781A JPS6244798B2 JP S6244798 B2 JPS6244798 B2 JP S6244798B2 JP 21065781 A JP21065781 A JP 21065781A JP 21065781 A JP21065781 A JP 21065781A JP S6244798 B2 JPS6244798 B2 JP S6244798B2
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JP
Japan
Prior art keywords
oils
fats
formula
antioxidant
antioxidants
Prior art date
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Expired
Application number
JP21065781A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58117288A (ja
Inventor
Yukio Nakagawa
Tadaaki Matsukura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
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Publication of JPS58117288A publication Critical patent/JPS58117288A/ja
Publication of JPS6244798B2 publication Critical patent/JPS6244798B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は油脂類の酸化防止方法、さらに詳しく
いえば、油脂類に特定の構造を有するリン酸エス
テルを配合することによつて、その酸化を防止す
る方法に関するものである。 一般に油脂類は、それを長時間保存すると、光
や温度などの影響を受け、空気中の酸素によつて
酸化を主体とする種々の反応が進行し、外観上や
あるいは実用上において種々の変化が認められ
る。特に、油脂類に含まれる不飽和脂肪酸は、空
気中の酸素により容易に酸化されて過酸化物を生
成し、この過酸化物が分解あるいは重合すること
によりアルデヒド類、ケトン類、酸化重合物など
となつて臭気物質や樹脂状物質を形成する。この
ように変質した油脂類は飼料用としても、また工
業用としても好ましくなく、商品価値上大きな問
題をもたらす可能性がある。 一般に、酸化が促進される要因としては、前記
の光や温度以外に、微生物、微量に存在する鉄や
銅などの金属、あるいはそれらの化合物などが考
えられている。 このような油脂類の酸化を防止するために、従
来種々の抗酸化剤や金属封鎖剤などによる対策が
講じられている。 一般に酸化防止剤として知られている種類は極
めて多く、これらの酸化防止剤はその機能に従
い、通常 (1) 自動酸化の連鎖反応を抑制するラジカル阻害
剤、 (2) 銅、鉄などの金属による酸化促進作用を不活
性にする金属不活性化剤、 (3) 過酸化物を非ラジカル分解して不活性にする
過酸化物分解剤、 (4) それ自体は酸化防止作用をもたないが、ラジ
カル阻害剤と共存してその作用を増加させる相
乗剤、 などに分類される。 これらの機能を有する酸化防止剤として一般に
使用されているものとしては、例えばトリフエロ
ール、グアヤク脂、没食子酸エステル、NDGA
(nordihydroguaiaretic acid)、フラボン誘導体、
BHA、BHT、及び相乗剤としてのクエン酸、リ
ン酸、アスコルビン酸、酒石酸などが挙げられ
る。しかしながら、これらの酸化防止剤によつて
ある程度酸化を防止することができるものの、セ
ツケンを作る目的でこれらの酸化防止剤が添加さ
れた動植物油脂や脂肪酸の低級アルコールエステ
ル(以下脂肪酸エステルと略記する。)をけん化
した場合、その酸化防止剤の影響によつて著しく
着色することが多く、またクエン酸やリン酸など
の酸は、動植物油脂や脂肪酸エステルに対する溶
解性が低いといつた問題を有する。したがつてこ
のような溶解性の低い添加剤については、例えば
溶剤などに溶かして油脂類に分散又は溶解させた
のち、減圧下で溶剤を除去するといつた方法など
がとられている。しかしながら、この方法は手間
がかかることや、完全に溶剤を除去することがで
きなかつたり、あるいは残存した溶剤により品質
が低下することもあつて好ましい方法とはいえな
い。 このように、酸化防止効果が認められても、使
用した酸化防止剤の影響によつて品質が低下した
り、あるいは添加方法に問題があるなど、必らず
しも、すべての点で満足しうる酸化防止剤は現在
のところ見当たらない。 本発明者らは、このような事情に鑑み、油脂類
に対する溶解性が高く、その酸化防止効果も良好
で、かつアルカリによつて着色を起さないような
酸化防止剤について鋭意研究を重ねた結果、特定
の構造を有するリン酸エステルがその目的を達成
しうることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、油脂類に、一般式 (式中のAはR2O−、
【式】
【式】で示される残基、R1は水素原子又 はメチル基、R2、R3及びR4は平均炭素数8〜30
の直鎖又は分枝鎖アルキル基、Yは
【式】
【式】又は〓P=0の残基、xは1〜3の整 数、nは0又は1〜20の整数である。 で表わされる化合物又はその塩の中から選ばれた
少なくとも1種を配合することを特徴とする油脂
類の酸化防止方法を提供するものである。 本発明において用いられる油脂類としては、例
えば牛脂、豚脂、パーム油、大豆油はもちろん、
これらの動植物油脂の分解脂肪酸及び脂肪酸エス
テル類、並びにこれらを含む加工品なども挙げる
ことができる。 また、本発明において用いられるリン酸エステ
ルは一般式()で示される化合物又はその塩で
あつて、具体例として下記に示す構造を有するも
のを挙げることができる。 これらのリン酸エステル又はその塩は、油脂類
に対して単独で配合してもよいし、また2種以上
混合して用いてもよく、その配合量は油脂類に対
して0.001〜1.0重量%が好ましく特に0.005〜0.05
重量%の範囲が好適である。 このリン酸エステルの付加モル数、すなわち一
般式()におけるnは、0〜20の範囲にあるこ
とが必要であつて、20を越えると油脂類に対する
溶解性が悪くなるものもあつて好ましくない。ま
た、本発明でいう塩類としては、例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、又は低級ア
ルカノールアンモニウム塩などが挙げられる。 本発明において用いられるリン酸エステル又は
その塩は、油脂類に対してそのまま所定量添加可
能であつて、この場合、所望に応じ公知の抗酸化
剤を微量併用してもよい。 本発明のリン酸エステル又はその塩は、酸化防
止効果が良好で、かつ油脂類に対する溶解性が高
く、その上アルカリによつて着色を起さない優れ
た酸化防止剤であつて、このものを油脂類に配合
することにより、長期間にわたつて酸化による油
脂類の変質を効果的に防止しうる。 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によつて何ら限
定されるものではない。 なお、実施例において採用した試験法及び評価
方法を次に示す。 (1) 油脂類の安定度試験; AOM法(Active Oxygen Method)によつ
て評価した。すなわち、25mm×200mmの試験管
に油脂20mlを採つて97.8±0.2℃に保つた恒温
槽中に保持し、2.33ml/secの流量の清浄空気
を吹込みながら、一定の時間ごとに油脂を採取
して過酸化物価(以下P.O.V.と略記する)を
測定した。 (2) アルカリに対する着色; 所定量の酸化防止剤を添加した油脂を、300
ml容の三角フラスコに1.0〜1.5gを秤量し、
N/2NaOHアルコール溶液25mlを加えたの
ち、冷却管を付け湯浴上で時々振り混ぜながら
1時間加熱し、視覚判定によつて着色度を調べ
る。 実施例 1 抗酸化剤が添加されていないパーム油固体脂
(酸価0.1、けん化価202.5、ヨウ素価44.6、P.O.
V.3.5meq/Kg)に、次に示す3種のリン酸エス
テルA.B.Cをそれぞれ0.02重量%直接添加して安
定度試験を行つた。
【表】
【表】 なお、比較のためトコフエロール及びBHTを
それぞれ0.02重量%添加した場合、及び無添加の
場合についても同様に試験した。その結果を第1
表に示す。
【表】 第1表から明らかなように、リン酸エステル
A、B、Cはいずれも、一般の酸化防止剤トコフ
エロール、BHTとほぼ同等の抗酸化効果を示し
た。 実施例 2 精製牛脂(ブリーチヤブルフアンシー:酸化
2.8、けん化価195.3、ヨウ素化49.2、P.O.
V.1.3meq/Kg)に、次に示すリン酸エステル
D、Eをそれぞれ0.05重量%直接添加して安定度
試験を行つた。
【表】 なお比較のためBHA、BHT及び没食子酸プロ
ピルをそれぞれ0.05重量%添加した場合、及び無
添加の場合についても同様に試験した。その結果
を第2表に示す。
【表】 第2表から明らかなように、リン酸エステル
D、Eともに市販酸化防止剤とほぼ同等の効果を
示した。 実施例 3 精製牛脂(ブリーチヤブルフアンシー:酸化
2.8、けん化価195.3、ヨウ素化49.2、P.O.
V.1.3meq/Kg)に、次に示すリン酸エステル
F、Gを、それぞれ0.04重量%直接添加してアル
カリに対する着色を調べた。
【表】 なお、比較のためBHA、BHT、トコフエロー
ル及び没食子酸プロピル、クエン酸をそれぞれ
0.04重量%添加した場合についても同様に調べ
た。その結果を第3表に示す。
【表】 *溶解しなかつた。
市販酸化防止剤はクエン酸以外いずれも着色が
認められた。 実施例 4 魚油脂肪酸メチルエステル(酸化1.6、けん化
価194.1、ヨウ素化126.5、P.O.V.2.5meq/Kg)に
対し、次に示すリン酸エステルHの添加量を変え
て直接添加し、安定度試験を行つた。その結果を
第4表に示す。
【表】 リン酸エステルFの添加量を増すに従い抗酸化
効果は若干高まる傾向が認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 油脂類に、一般式 (式中のAはR2O−、【式】 【式】で示される残基、R1は水素原子又 はメチル基、R2、R3及びR4は平均炭素数8〜30
    の直鎖又は分枝鎖アルキル基、Yは【式】 【式】又は〓P=0の残基、xは1〜3の整 数、nは0又は1〜20の整数である) で表わされる化合物又はその塩の中から選ばれた
    少なくとも1種を配合することを特徴とする油脂
    類の酸化防止方法。
JP21065781A 1981-12-30 1981-12-30 油脂類の酸化防止法 Granted JPS58117288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21065781A JPS58117288A (ja) 1981-12-30 1981-12-30 油脂類の酸化防止法

Applications Claiming Priority (1)

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JP21065781A JPS58117288A (ja) 1981-12-30 1981-12-30 油脂類の酸化防止法

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Publication Number Publication Date
JPS58117288A JPS58117288A (ja) 1983-07-12
JPS6244798B2 true JPS6244798B2 (ja) 1987-09-22

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JP21065781A Granted JPS58117288A (ja) 1981-12-30 1981-12-30 油脂類の酸化防止法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3609864B2 (ja) * 1994-02-07 2005-01-12 日本油脂株式会社 脂肪酸の酸化抑制方法と酸化安定性にすぐれた脂肪酸組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58117288A (ja) 1983-07-12

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