JPS6244557A - 超高耐食性Fe−Cr−Mo系アモルフアス合金 - Google Patents

超高耐食性Fe−Cr−Mo系アモルフアス合金

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JPS6244557A
JPS6244557A JP11092786A JP11092786A JPS6244557A JP S6244557 A JPS6244557 A JP S6244557A JP 11092786 A JP11092786 A JP 11092786A JP 11092786 A JP11092786 A JP 11092786A JP S6244557 A JPS6244557 A JP S6244557A
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健 増本
Koji Hashimoto
功二 橋本
Kenichi Kobayashi
賢一 小林
Koichi Oku
奥 孝一
Takashi Shimanuki
嶋貫 孝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は超高耐食性アモルファス合金に関するものであ
り、特に本発明は6NHC1程度あるいはそれ以上の腐
食環境において耐食性をもつ超高耐食性F e  Cr
  M o系アモルファス合金に関するものである。
従来、広(使われている通常の耐食性合金はステンレス
合金、たとえば13%クロム調、18−8ステンレス鋼
(304@) 、17 14 2.5 Moステンレス
鉋(316鋼)とか、ニッケル基合金などがあり、耐候
性、耐食性に優れている。しかし更に高腐食性の環境た
とえば、IN塩酸水溶液では不動態膜が壊れて、従来の
耐食性合金はほとんどすべてが、孔食を受ける。
一方、本発明者らの一人はさきに特願昭49 7424
6(特開昭5l−4017)により、高師度、耐疲労。
耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐食割れ、耐
水素脆性用アモルファス鉄合金、ならびに特願昭53 
10397  (特開昭54 103730)により、
炭素系非晶質鉄合金を発明して特許出願したが、これら
のアモルファス鉄合金はIN塩酸、IN硫酸又はIN食
塩水溶液中でも高度の耐食性を示し、全面腐食および孔
食が全く起こらないことを開示した。
前記特開昭51 4017により開示したアモルファス
鉄合金は、原子%として、Cr1〜40%とP。
C及びBのうち何れか1種または2種以上7〜35%を
主成分として含み、かつ副成分として、(1)  Ni
及びCoの何れか1種または2種0.01〜〜40%。
(2)  Mo、Zr、Ti、Si、AI、PJMn及
びPdの何れか1種または2種以上0.01〜20%。
(31V 、Nb、Ta、W、 Ge、及びBeの何れ
か1種または2種以上0.01〜10%。
(41Au、Cu、Zn、Cd、Sn、As、Sb、B
i及びSの何れか1種または2種以上0.01〜5%。
の群のうちから選ばれた何れか1群または2群以上を合
計量で0.01〜75%を含有し、残部は実質的にFe
の組成からなるものである。
また、前記特開昭54−103730により開示した炭
素系非晶質鉄合金は、 Fea  Crb  Mc  Qd (式中Jli、eaはFeがa原子%、CrbはCrが
b原子%、McはCr、Mo、Wのうちからえらばれる
何れか1種または2種以上がC原子%、QdはCがd原
子%含有されていることを示す。)の式で示される成分
組成よりなるものであって、そのうち耐食性に優れたる
ものは、aが28〜82.bが2〜20. cが4〜2
6.dが12〜26の範囲内にある炭素系非晶質鉄合金
であることを開示した。
上記発明かられかるように、アモルファス鉄合金におい
ては、結晶質の合金と同様に、耐食性を向上させるため
にもっとも効率的な合金添加物はクロムであり、クロム
のほかにモリブデンの添加がクロムを含む鉄基アモルフ
ァス合金の耐食性を改善する。
ところで、本発明者らは前記2つの発明合金について、
さらに耐食性を調べた結果、IN塩酸水溶液より高濃度
の塩酸水溶液に対して、成分組成範囲の違いにより極め
て強い耐食性・を示す成分組成範囲と、比較的弱い耐食
性を示す成分組成範囲があることを見出し、さらにまた
前記IN塩酸水溶液以上の場合に見られる強腐食環境に
あっては、前記発明合金では十分な耐食性を発揮するこ
とができないことを知った。その−例として6N塩酸水
溶液(室温)、6N硝酸水溶液(室温)及び18N硫酸
水溶液(80℃)などで腐食速度を実験した結果を第1
表に示す。
第1表 Fe −Cr−Mo−半金属系アモルファス合
金の腐食速度□□□□ 実 施 例 比 較 例 よって本発明者らはよりきびしい腐食環境として、6N
塩酸水溶液を選定し、前記発明合金の耐食性について改
めて種々検討を重ね、ようやく本発明のアモルファス合
金の成分組成範囲がもっとも優れた耐食性を有すること
を新規に知見して本発明を完成した。
本発明はこのような理由からなされたもので、その目的
とするところは6N塩酸あるいは熱塩酸のような強腐食
性環境下で耐食性を維持することのできる超高耐食性F
e −Cr−Mo系アモルファス合金を提供することに
ある。
すなわち、本発明はFe、Cr及びMOと半金属からな
るアモルファス合金において、Cr 5原子%以上、M
o20原子%以下で、CrとMOの合計が15〜35原
子%の範囲内にあり、半金属元素はP−Si系からなり
、PLO原子%以上i 5原子%以上で、その合計が2
0〜25原子%の範囲内にある超高耐食性Fe −Cr
−Mo系アモルファス合金である。
以下本発明の詳細な説明する。
まず本発明に係る合金の成分元素の添加理由および添加
範囲の限定理由について説明する。
アモルファス合金は通常同組成の結晶質合金より高゛活
性のため腐食を受けやすいものであることが一般に知ら
れているが、クロムを含む鉄基アモルファス合金は同一
成分組成の結晶質合金ならびに従来の耐食性合金よりも
高度な耐食性を示すことが知られている。本発明者らは
前記クロムを含む鉄基アモルファス合金が耐食性を有す
る原因について考究し、その原因はアモルファス合金自
体の化学的均一性と高活性によるものであり、前記化学
的均一性は均一な不動態膜を形成するために役立ち、前
記高活性は前記不動態膜をe、速に生成し、かつ強固機
密にするのに役立っていることを知見した。前記不動態
膜は主としてクロム水酸化物の水和物からなり、その不
動態膜中のクロム水酸化物の富化が不動態膜の高度な保
護特性のための大切な要因である。モリブデンは前記不
動態膜の富化に大きな効果をもっている。したがって、
クロムの添加は耐食性にとって不可欠のものであり、ま
たモリブデンの添加は不動態膜の生成を助長するもので
ある。
そこで合金系としてFe −Cr−Mo系を選定し、室
温、あるいは80℃の6N塩酸水溶液などの種々の強腐
食環境の中で、ポテンシオスタット法(動電位法)によ
り分極曲線を測定して自己不動態化する成分組成範囲を
調べた。
つぎに上記自己不動態化する成分組成範囲を研究データ
について説明する。
第1図に示すようにFe −Cr −Mo −15P 
−5Si アモルファス合金において、室温6N塩酸で
は、Cr 5原子%あるいはそれ以上含むものはMo1
O原子%以上で自己不動態化し、Cr1O原子%あるい
はそれ以上含むものはMo5原子%の添加で十分自己不
動態化する。第1図において、それぞれの点を結ぶ一連
の線の上方に施した斜線領域は6NH(lに対する自己
不動態化領域であり、上記それぞれの一連の線の下方は
活性領域である。
したがって、Crの含有量を5原子%以上とし、Crと
MOの合計を15原子%以上とする必要がある。Cr含
存量を増加すると、自己不動態化するために必要なMO
添加量は戚少し、たとえばFe −25Cr −2Mo
 −15P −5Si合金−−6N塩酸水溶液中で自己
不動態化することが同図よりわかる。また大量のMoの
添加は腐食電位を−1−昇させる効果はあるが、第2図
から判るように一定量のMo以上では腐食速度が一定と
なり、特に効果が見出されない。したがってMo添加星
を20原子%以上とするのはとくにM Oが高価な元素
であることもあり得策ではない。なお、Moが20原子
%以上あるいはCrとMoの合計が35原子%以上にな
るとアモルファス形成能が悪くなる。 つぎにさらにき
びしい腐食条件では、第1図から判るように6N塩酸水
溶液(80°C)中での分極曲線測定の結果、15P−
5Si系合金ではCr 5原子%でMo 15原子%あ
るいはそれ以上のとき、またはCr1O原子%でM01
0原子%あるいはそれ以上のとき自己不動態化するが、
Crが10原子%以上に増加しても自己不動態化に必要
なMo量は減少しないことが判明した。
つぎに半金属の選定理由およびその濃度範囲について説
明する。
アモルファス合金を製造するために半金属元素の添加が
必要であり、一般にP、C,B、Siが使用され、これ
ら元素の添加によりおのおの製造されるアモルファス鉄
合金の性質にそれぞれ異なった特徴が見られる。その効
果は特開昭54−103730に原料費、溶解性、非晶
質形成能、結晶化温度。
硬さ1強さ、耐食性、脆化について詳細に示したが、そ
の結果からP−C系、P−B系、P−Si系、5i−B
系、C系について実験した結果、その一部を第1表に示
したようにBならびにBとB以外の半金属を含むものは
耐食性がおとり、そのうえ原料費が高いこともあり、半
金属系としてP−C系、P−Si系、C系を選定した。
これらの半金属元素の添加量については第3図に示すよ
うに、Fe −10Cr −5Mo −P−Si系にお
いてPとSiの合計が20原子%以上のとき室温、6N
塩酸水溶液中で自己不動態化する。さらにPとSi系の
合計を増加することによってCrとMoが節約できる。
たとえば第1図に示したようにPとSiの合計が25原
子%(P 15原子%。
5ilo原子%)ではCrとMoの合計が10原子%以
上で室温6N塩酸水溶液中で自己不動態化するようにな
る。このことはMoが高価であるため、実用合金として
考えた場合経済的に非常に大切なことであるが、PとS
iの合計が25原子%を超えると、合金のアモルファス
形成能が悪くなるのでPとSiの合計は25原子%以下
にする必要がある。
また、半金属元素としてP又はSi単独では目的とする
高耐食性が得られず、PとSiを共存させることが必要
であり、第3図から分かるようにPは10原子%以上、
Siは5原子%以上とする必要がある。
特開昭54−103730においてはSiの添加はBよ
り耐食性をそこなうものと記載されているが、Pと組合
わせることによって耐食性を示すようになることを本発
明者らは新規に知見した。
Crの含有量が25原子%以上になると、Fe −Cr
−Mo系アモルファス合金の場合、P−Si系よりもC
系の方がアモルファス合金の製造が容易になる。またP
−Si系よりC系の方が安価な原料を使用できることも
あり、Fe −(25〜35)Cr −MO−18C系
について、その耐食性を80℃、6N塩酸水溶液中で測
定した。その結果第1図に示したようにMoをlO原子
%あるいはそれ以上含むものが自己不動態化することが
判った。しかし、同じ量のCrとMoを含むP−Si系
と比較すると腐食電位が低く、陽極電流密度が高いため
耐食性において劣る。
本発明に係るFe −Cr−Mo系アモルファス合金の
製造方法は通常行なわれる液体金属の超急冷法によるも
のである。すなわち配合素材は、鉄源として銑鉄あるい
は純鉄2舎金元素であるクロムまたはモリブデンは市販
純金属あるいはフェロクロムまたはフェロモリブデン、
半金属源として市販純物質あるいはフェロボロン、フェ
ロホスホル、フェロシリコン、セメンタイトを使用し、
配合後加熱溶解し、冷却体の移動冷却面上にノズルから
前記溶解合金溶湯を射出、急冷凝固させて本発明合金を
製造することができる。
本発明合金において、合金元素源としてフェロアロイを
使用できることはその経済性、生産性において極めて大
きな利点である。すなわち、クロムまたはモリブデン源
としてフェロクロム、またはフェロモリブデンは今日も
っとも安価な原料であること、またフェロクロムはすで
にFe −Cr−C系合金であり、融点が低いこと、フ
ェロモリブデンも純モリブデンに比較して著るしく低融
点であり、均一な溶融合金を大量に製造するために好適
である。さらにこれらのフェロアロイ中の不純物は主と
して、P、Siであることから、本発明合金を製造する
にはむしろ好影響を及ぼす元素である。
つぎに本発明を実施例について説明する。
大量±−よ− CrlO原子%、 Mo O,2,5,7,10,原子
%、P15原子%、Si5原子%、残部Feよりなるア
モルファス合金を片ロール法(ロール直径30cmφ1
回転数2000〜3000rρm)によって製造し、こ
のアモルファス合金を室温6NHCj!中で浸漬して腐
食速度を調べた。上記Fe −10Cr −Mo −1
5P −55!アモルファス合金は分極曲線測定結果よ
りMo5原子%以上で自己不動態化し、腐食速度は、第
2図に示したようにMo 5原子%以上で著しく小さく
なり、耐食性が極めて優秀であった。
去土炭−主− Cr25原子%、 M(110原子%、  P 15原
子%2Silo原子%、残部Feよりなるアモルファス
合金を実施例1と同一方法により製造した。それを室温
で6Ni+(1!と6N HNOz及び80℃で6NH
1と18N !(zsO4中に浸漬して腐食速度を測定
した。その結果、腐食速度は非常に小さく優れた耐食性
を示した。第2図は80℃で6NH(Jにおける腐食速
度をMO原子%に対してプロットした図であり、上記合
金よりMoの多い合金は腐食速度が著しく減少した。
比較例として、1B−8ステンレス鋼、純チタン、およ
び純タンタルを用いて80℃で6NHCI!への浸漬試
験を行った結果を第2図に示したが、室温あるいは高温
たとえば80℃の6NHC1のような高腐食性環境下で
、本発明にょるFe −Cr −Mo系アモルファス合
金は純タンタルに若干劣るが、l8−8ステンレス鋼お
よびチタンなどより数段優れた耐食合金であることが判
った。
以上、本発明のアモルファス合金は細い条、薄板として
製造可能であり、従来の実用材料では得られない耐食性
を有し、かつ従来の実用材料に比し、極めて安価な材料
である。また本発明の組成のアモルファス合金はすでに
開示した如<、破壊強度380Kg/ml112、硬さ
HV950程度と高強度、高硬度である。したがって本
発明のアモルファス合金は化学プラント、原子炉、耐海
水性機器などの強度ならびに高耐食性が必要とされる構
造用材ならびに部品材料として従来の耐食性材料に比し
、優れた特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は不動態膜生成に及ぼすCrとMoの量の影響を
示す図、第2図はCr、Mo含有量と腐食速度の関係を
示す図、第3図は不動態膜生成に及ぼすPとC1ならび
にPとSiの影響を示す図である。 特許出願人 日本重化学工業株式会社 代理人 弁理士  村 1)政 治 国Xの浄書(内容に変更なし) Cr  (at”/、) ←F−→−Fe−Cr −Mo −1S P −5Si
古4−O−−−−0−−Fe−Cr −Mo  −15
P −10Si 含虐一番一−も−Fe−Cr−No 
−H5CatMo (Crt@/e) 第3図 P  (at ”/e) ・ P−C是シ制i髄 OP−C矛不勧態0馳成樋 轟 P−5i剌舌社令盈 6   P−、Si)汗1方JBl’lKf自ンa4L
手続主甫正書(方式) %式% 1、事件の表示 昭和61年特許願第110927号 2、発明の名称 超高耐食性Fe −Cr −Mo系アモルファス合金3
、 補正をする者 事件との関係  特許出願人 4、代理人 〒104 6、補正の対象   願書の発明者の欄および図面の全
図7、補正の内容   別紙の通り 図面は願書に最初に添付した図面の 浄書(内容に変更なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、Fe、CrおよびMoと半金属からなるアモルファ
    ス合金において、Cr5原子%以上、Mo20原子%以
    下で、CrとMoの合計が15〜35原子%の範囲内に
    あり、半金属元素はP−Si系からなり、P10原子%
    以上、Si5原子%以上でその合計が20〜25原子%
    の範囲内にあることを特徴とする超高耐食性Fe−Cr
    −Mo系アモルファス合金。 2、Cr5原子%以上、Mo10〜20原子%の範囲内
    で、CrとMoの合計が20〜35原子%の範囲内にあ
    る特許請求の範囲第1項に記載の超高耐食性Fe−Cr
    −Mo系アモルファス合金。
JP11092786A 1986-05-16 1986-05-16 超高耐食性Fe−Cr−Mo系アモルフアス合金 Granted JPS6244557A (ja)

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