JPS6244507A - 鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結接合する方法 - Google Patents

鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結接合する方法

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JPS6244507A
JPS6244507A JP60181021A JP18102185A JPS6244507A JP S6244507 A JPS6244507 A JP S6244507A JP 60181021 A JP60181021 A JP 60181021A JP 18102185 A JP18102185 A JP 18102185A JP S6244507 A JPS6244507 A JP S6244507A
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Japan
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powder
sintering
slurry
sintered alloy
steel material
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JP60181021A
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English (en)
Inventor
Nobuo Sakamoto
信夫 坂本
Masahito Fukumori
福森 正仁
Tsuneyuki Ide
恒幸 井手
Seiichi Ohira
大平 成一
Tadao Watanabe
忠雄 渡辺
Yoshikazu Kondo
近藤 嘉一
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Toyo Kohan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kohan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は種々の形状を持つ炭素鋼、ステンレス鋼、およ
び工具鋼等の特殊用途鋼などの鋼材(以下母材とも呼ぶ
)に冶金学的に焼結接合され、かつ高硬度で強度も充分
高く、耐摩耗性、特に耐アブレーシブ摩耗性、土砂等の
粉粒による耐エローシロン摩耗性に優れ、また耐食性、
耐熱性にも優れた硬質焼結合金被膜を鋼材に焼、結接合
する方法ス・1;関するものである。
〔従来の技術〕
従来から実用化されている特にCOを結合相とするWC
系超硬合金は硬度が高く靭性も比較的優れているが、鋼
材に焼結接合、或は拡散結合するには高温度または高押
し付は圧力を必要とするので実用的でない。
また結合相をFe系、Ni系等の自溶性合金に変えて1
000〜1300℃の温度で鋼材に冶金学的に接合可能
とした硬質合金被膜はあるものの、該被膜はWC粒に対
して核粒を結合する自溶性合金の割合が多くなる傾向が
あり、硬度がHRA86以下に押えられることが多く、
該被膜の強度も小さい。またWC系超硬合金は熱膨張率
が鋼材の熱膨張率よりも著しく小さいために接合後の冷
却中に熱膨張率差により生ずる応力に伴う割れ等の問題
も発生し尋すい。従って該WC系超硬合金は冷却時の熱
膨張率差により生ずる応力をできるだけ押えるため;:
接合温度の低い銀ろう等を用いたり、また塑性変形ミニ
よる応力の緩和を目的として接合部(二Cu等の緩衝層
、或は空隙を設ける等の工夫をしている。
一方、該WC系超硬合金に代わる硬質材料として鉄柵化
物および鉄複羽化物を硬質相として有する硬質焼結合金
が特公昭54−27818号、特公昭56−8904号
、特公昭56−15773号、および特開昭58−67
842号に提案されている。
これらの提案(二開示された硬質焼結合金は、鉄柵化物
および鉄複硼化物と、 Cr 、 Mo、 W、 Ti
 、 V。
Nb 、Hf + Zr e Co等の硼化物および/
または複硼化物よりなる硬質相と、Fe、 Cr、 N
i 、 Mo、 W、 Ti 。
V、 Nb、 Ta、 Hf、 Zr、 Cu等の金属
および/またはこれらを含む合金の1種以上からなる。
さらに硬質相を形成する硼化物はMB或はMOB <以
下Mは金属を表わす)、複硼化物はMxNyB (以下
M。
Nは複硼化物の金属を表わす)等の構造を持つ金属間化
合物からなる。
さらに特開昭58−67842号(=おいては少なくと
も10%(以下%は重量%を表わす)のFeを含む複硼
化物よりなる硬質相を40〜95%と、該硬質相を結合
する結合相よりなる硬質焼結合金であって、B含有借3
〜8%、Cr含有@35%以下、Ni含有量35%以下
、M含有量2,85%以下、Si含有量0.03〜4.
75%、C含有量0.95%以下、0含有量2.3%以
下であり、かつMOおよび、/またはW含有骨が(Mo
および/またはW)、/Bの原子比で0.75〜1.2
5の範囲(ニジたときに硬度がHRA80〜93の範囲
で175〜300に9/謂1という高い抗折力を安定し
て示す硬質焼結合金が提案されている。また特開昭59
−215456においてはこれらの組成および特性を有
する硬質焼結合金を鉄基母材表面に接合した高耐アブレ
ーシブ摩耗、耐食、耐熱複合材料が提案されている。
この場合の接合方法は銀ろう、ニッケルろう等によるろ
う付け、種々の溶接、拡散接合、および乾燥粉を圧粉成
形した圧粉体からの直接焼結接合等の方法である。特に
焼結時の液相出現を利用した圧粉体からの焼結接合はろ
う材を必要としない、また焼結と接合が同時に行える等
の利点を持っている。
しかしながら、圧粉体を金属部材表面(=置いて直接焼
結接合する方法は焼結時に圧粉体が20%程度の収縮を
起こすために、圧粉体は金属部材上をその収縮分だけ移
動し焼結体が目標とする最終結合位置からはずれたり、
また収縮時に圧粉体と鋼材との間に働く接合力が圧粉体
の収縮力よりも大きくなると焼結体の破断(収縮割れ)
が起きる。
この破断の発生は焼結体の厚みが薄く、また焼結体の被
膜面積が大きくなるほど著しくなる。これらの問題を解
決する1つの方法として圧粉体の焼結即ち収縮を先に完
了させ、その後鋼材に接合させるように圧粉体の形状を
工夫した焼結接合方法が特開昭60−86202に開示
されている。その中で接合すべき圧粉体の曲率半径を接
合せん、と才る金属部材の曲率半径より大きくして金属
部材と直第東または曲線上(=おいてのみ接触するよう
に静置し焼結を行ない、収縮を完了する最終時期におい
てはじめて金属部材表面と焼結体が全面的に接触するよ
う(−して前述の収縮割れが起こらないようにしている
。この方法で得られた鋼材ζ−焼結接合された焼結体は
割れもなく接合位置も比較的正確であり、接合強度も剪
断強度で35〜50kg10“ という高い値を示し、
接合界面に穴がなく99%以上はぼ100%の直密度を
持つ孔の極めて少ない焼結体である。この焼結体はJI
S規格SS材、SC材、SB材、STB材のような普通
鋼、SUJ材、SCM材、SK材、8KS材。
SKD材、SKH材、SUS材、SUH材のような低合
金鋼、構造用鋼、工具鋼、ステンレス鋼。
耐熱鋼、高速度鋼、鋳鋼、鋳鉄等のFeペース材料の全
てに焼結接合できるので、前記焼結体の好特性と組み合
わせて耐摩部材としての種々の用途に広く使用できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一般に機械部品或は工具の摺動面に使用される耐摩部材
は摩耗によるクリアランスの変化量が0.1〜2ff範
囲に限定されることが多く、従って耐摩部材をなす被膜
の必要量が0.1〜3囮の厚さの範囲(二ある場合が頻
繁(=起こる。これらの機械部品或は工具の摺動面は平
面だけでなく、球面。
円筒の内外面、凸面、凹面等の種々の形状を持っており
、その大きさもまちまちで、これらの面を自由にしかも
薄く被膜でき、かつ高耐摩性を有する硬質焼結合金が必
要となつている。他の耐摩部材においてもコスト上2強
度上2寸法−ヒ、或は効率上から3鯉以下の被膜厚に限
定されることも多い。またこの硬質焼結合金被膜が高耐
摩性を有することも重要で、高耐摩性を持てば耐摩材と
して必要な被膜厚を増々薄くできる。これらは結局コス
トダウンにつながり、硬質焼結合金被膜の用途を大幅に
広げることになる。
しかしながら乾燥粉を圧粉成形した圧粉体を焼結同時に
接合する前記特開昭で開示された従来の硬質焼結合金或
はその接合方法は、圧粉体の製造上或は取扱い上の困難
さから0.5闘以上、特に被膜長さ或は被膜面積が大き
くなると好ましくは2重以上、更に好ましくは3ff以
上の被膜厚に限定されること、圧粉体が柔軟性を持たな
いために凸面凹面等の種々の形状を持つ鋼材を比較的広
範囲に渡って自由に被膜することが困難であること、お
よび被膜形状に応じた種々の金型或は圧粉体の加工が必
要でコストアップ或は納期の遅れを招くこと等実用上の
問題点が生じることもある。
一般に圧粉体の自重を利用して圧粉体を鋼材に接触させ
て焼結接合する方法は、前述のように焼結収縮時に圧粉
体と鋼材との間に働く接合力が圧粉体の収縮力を上回る
と収縮割れを起こすようになり、特に被膜面積が比較的
大きく圧粉体厚が薄くなるとこの傾向が強くなり収縮割
れが多くなる。
一方、圧粉体が3fl以下特に21以下になると圧粉体
の自重も軽く従って鋼材との密着力も下がり、圧粉体の
密度のむら、昇温或は焼結時の圧粉体各部における温度
むら等により焼結接合時に圧粉体に反りが発生しやすく
なり、そのために母材と焼結体の接合界面に空隙(接合
不良の一種)を生じやすくなる。この2つの現象は相反
し1重しなどを圧粉体上面に乗せて焼結接合すれば接合
界面に穴の発生はなくなるものの、圧粉体と鋼材との密
着力が高まり焼結時の収縮な増々拘束するようになるの
で焼結体に割れを生じ、その耐摩部材としての商品価値
を著しく損う。また圧粉体の自重のみを利用して接合す
る方法は、圧粉体が厚み方向或いは被膜面方向等の全て
の方向で通常20%前後の収縮を伴う。被膜面積が広く
なると、特に被膜面方向の収縮による大きな寸法変化或
は接合位置のずれ等による焼結接合後の加工代が多くな
ったり、不良品が生ずることもある。従って前述の収縮
割れの問題が解決されることが最も重要で、この問題が
解決されると圧粉体と鋼材の密着力を、高めて圧粉体収
縮を被膜厚方向に主に起こさせ被膜面方向の収縮を少な
くできるので、前記の製造設計が容易になるばかりか、
歩留り向上、加工費用の低減も計ることができる。
また、一般に3〜’78:)%のBを含む微粉末からな
る圧粉体を鋼材との間で共晶液相を生じさせ鋼材に強固
に焼結接合する方法は低B濃度側はそのB濃度がそもそ
も共晶を起すB濃度に近くまた高[1闇側は鋼材との急
激な共晶反応により鋼材を取り込み低B濃度側に移行す
る現象が起る。特;:重し等を使用して鋼材との密着力
を高めた場合には鋼材との間に共晶液相が発生しやすく
なり、この現象が増々目立つようになる。また特(二焼
結体の被膜厚が2〜3mm以下の場合に鋼材の取り込み
の影響が大きく焼結体はHRA80〜92の範囲の硬度
を自由に取り得なくなるばかりか焼結接合する場合の温
度が高すぎると焼結体の形状を保持することすら困難と
なる。
本発明は焼結接合(焼着)される焼結体の厚みが3fl
以下、特に2ff以下において頻繁に発生する接合不良
、収縮割れ等の上記の問題を解決し種々の形状を持つ鋼
材表面の必要な部分に必要な量だけ経済的に焼結接合さ
れしかも高硬度高強度および高接合強度を持った実用性
の高い高耐摩耗硬質焼結合金被膜を鋼材に焼結接合する
方法を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の最
大の課題は圧粉体を鋼材に直接焼結接合して特に3M厚
以下の硬質焼結合金被膜を得る場合に、鋼材との接合力
が被膜面方向の収縮を拘束するためにしばしば発生する
硬質焼結合金被膜の前記収縮割れ(破断)を防止するこ
とと、種々の形状を持つ鋼材の表面を該硬質焼結合金で
自由に被覆できるようにすることである。本発明者らは
、種々の収縮割れを調査研究した結果、収縮割れの原因
が主C:焼結時の液相の不足と、圧粉体中C二相じてい
る密度のむらによることを見い出した。
圧粉体中の密度のむらは乾燥粉が硬い2次粒子を作りや
すく、また粉が乾燥しているためにプレス成形時粉間に
働く摩擦力が大きくなり、これらの原因で小さな欠陥も
含めた密度むらが生じ、このような密度むらを持つ圧粉
体を特(二重し等を利用して鋼材に密着させて焼結接合
すると、焼結時に被膜面方向の収縮が拘束されて、その
密度むらが原因で収縮割れを起しやすくなることが判り
九圧粉成形時密度むらの生じない乾燥粉を得るために、
結合剤、乾燥方法、造粒方法の変更等種々の対策を取り
だが、この収縮割れを、完全に防止するには至らなかっ
た。
そこで本発明者らは乾燥粉を圧粉成形する方法では前記
密度むらを完全には防止することが困難であるという判
断にたち種々実験を重ねた結果、混合微粉末に結合剤、
有機溶剤等を加えて十分攪拌混合してスラリー状にして
ドクターブレード法等により成形した後、乾燥して密度
むらのない成形体を得、この成形体を鋼材に密着させて
焼結接合すれば割れのない硬質焼結合金被膜を得ること
ができ、本発明に到達した。尚、この場合でも焼結接合
時に生じる成形体中の液相の量が30%以下になると割
れが発生するようになるので、好ましくは液相量が30
%以上になるように、金属粉末の配合或は焼結接合温度
を決定しなければならない。またドクターブレード法で
得られる成形体(グリーンシート)は、結合剤および可
塑剤を適量添加すれば十分な柔軟性を有し、この柔軟性
を利用すれば凸面、凹面等の種々の形状を持つ鋼材表面
を自由に被覆できる。またドクターブレード法で得られ
るグリーンシートは0.1〜2n厚さの範囲で自由に製
造でき、十分な柔軟性を持つから、取り扱いも簡単であ
り、またグリーンシートを数枚重ねて焼結接合すればそ
の重ね合わせ界面に欠陥が生じないから、必要とされる
任意の厚みの本硬質焼結合金被膜を得ることもできる。
本硬質焼結合金被膜は7008C〜1150℃の昇?晶
過程で、成形体中に固相拡散によりMOtFeB。
型複硼化物を十分生じさせ、該複硼化物とFeとの共晶
液相により焼結を完了するが、その共晶液相が生じる温
度は通常1200 ’C以上である。液相は温度が高い
程増えるが、該複硼化物の生成量が多い特に高りa度側
では該複硼化物と共晶液相を生じるFeが十分でなく従
って液相が不足し、収縮割れが発生しやすくなる。この
場合は焼結接合時(=積極的に成形体と母材である鋼材
との間に共晶液相を生じさせ、生じだ液相な毛細管現象
により成形体に溶浸させ、結局鋼材の一部を取り込むこ
とにより焼結による収縮を緩和して割れを防止する。
また、焼結前にFe5B型等の硼化物、NLa巳型。
M、C型等の炭化物を生成させておけば、1100℃以
上の温間でFe−B或はl;”e−Cの2元系またはF
e−B−Cの3元系における共晶が起こり、その生成量
に応じて液相の出現温度を低下させ、出現する液相の量
も増すことができるので、これらが生成されるようにB
または/およびCを添加すれば収縮割れを少なくできる
。該共晶液相も鋼材を取り込むことが可能で、前核複硼
化物とFeの共晶よりも低い温度で発生するから成形体
はその温度では焼結を完了してはおらず、従って成形体
の粉末間を埋めるように溶浸するので収縮割れを少なく
する効果を持つ。
尚、鋼材のC含有量が多いとC含有量に応じて成形体と
鋼材との間で発生する共晶液相の出現温度が下がり、ま
たその量も増えるので、前記のC添加と同じ効果があり
、収縮割れは鋼材のC含有量が増える程起りにくくなる
。但しC含有量が増す程、接合界面に多量の液相が生じ
、成形体の焼結(収縮)が完了していると成形体中への
溶浸はもはや起らず接合界面をったって外にはみだし、
商品価値を失うので焼結接合温度の制御が佇しくなる。
特にC含有量が2.0%を越えると接合界面に発生する
液相の量が制御できず、硬質焼結合金被膜の形状が作持
できないのでC含有量が2.0%を越える溜材への焼結
接合は困難である。
本焼結硬質合金被膜は、前述のように鋼材を取り込む場
合が多いので、鋼材の溶浸により被膜中の特にFeが増
し結局は他のB 、Mo 、 W等の元素の濃度が下が
り硬質相を形成する複硼化物の量が減るので硬度が低下
する場合が多い。しかし木焼結合金被摸は結合相をFe
基合金としているので取り込まれた鋼材は主に結合相を
形成し、硬度を除く特性に与える影響は比較的小さいか
ら、鋼材の溶浸を見越してB、Mo、W等の含有量を増
した粉末配合にすれば該被膜が薄くても、七の硬度をH
几A80〜92の範囲に自由に制御できることも判った
。また、Cを添加することにより該被膜の硬度を大幅に
上昇することもできる。
このようにして、挿々の形状を持つ鋼材に強固に焼結接
合された割れのない実用、的な硬質焼結合金被膜を得る
方法を提供する。
以下本発明(;ついて更;:詳細に説明する。
本発明で使用する鋼材、或は成形体の材料松風及び配合
、粉砕、焼結成は焼結接合する方法に関しては、既に開
示しており(特公昭54−27818゜特公昭56−8
904.特公昭56−15773゜特公昭56−372
81.特開昭58−67842゜特開昭59−2154
56.特開昭6O−86202)、ここでは新しく開発
、もしくは改良された特に成形工程及び焼結接合工程に
ついて詳述する。
本発明による硬質焼結合金被膜は前記特公昭または特開
昭に開示されているよう1;、ボロン源として、水また
はガスアトマイズ(=よって作成したFe −Bまたは
Fe−B系合金粉末、フェロボロン粉末、Ni 、 C
r 、 W 、 Ti +Mo等の各ポライド粉末もし
くはB、C、B単体粉末の1種以上の粉末を用い、これ
らとFe、Cr、Ni、Mo、W、Cu、Co、Ti、
 V 。
Nb、 Ta 、 Hf 、 Zrの単体金属粉末、も
しくはこれらを2種以上含む合金粉末から選ばれた1種
以上の粉末ならびにC粉末(炭化物として加えても良い
)とを本焼結合金被膜の組成となるように配合し、これ
らの混合粉を振動ボールミル等を用い、有機溶剤中で少
なくとも325メツシュ以下に湿式粉砕された混合微粉
末を使つて製造される。
本硬質焼結合金被膜は、前述のように特に収縮割れを防
止するために好ましくは被膜厚みの1720〜215の
割合で積極的に鋼材を主に結合相として取り込んでいる
から、鋼材の取り込みを想定した品質設計が重要である
。鋼材は主にFe、その他Cr、 Ni 、 Mo、 
W 、 V等の金属およびC,Si。
P等を含んでいるが、これらの元素の中で該被膜に最も
大きな影響を及ぼす元素は鋼材の大部分を占めるFeで
ある。被膜に取り込まれたFeは、主に鋼材の結合相を
形成し、そのために結合相の割合が多くなり被膜の硬度
が大幅に下がる結果となる。
またCr 、 Niはその取り込み量の違いによって被
膜の耐食性、硬度にも影響を与えるが、その量が5%以
下なら、無視しても良い。他の金属も鋼材に含まれる量
が5%以下なら被膜に及ぼす影響が小さいので無視でき
る。その他、鋼材のC含有計は無視できない。例えばC
含有伊の少ない被膜を得る場合でも、鋼材との共晶液相
により鋼材のCが溶浸して結合相中にM、、C,、M、
C型等の炭化物を形成させ硬「を上昇させたり、またC
rが炭化物中(二取り込まれて結合相の耐食性を低下さ
せたりするので鋼材のC含有P(は硬度、耐食性まで考
慮した品質設計の対象となる。しかしながら接合される
鋼材の組成は通常既知であり、従りて銅材の取り込み量
を想定した配合粉末の組成を決定することが重要で、こ
れを行えば実用上硬度異常等の問題は生じない。
粉砕された場合微粉末の粒度は325メツシュ以下、好
ましくは平均粒径が20μ以下、さらに好ましくは平均
粒径が5μ以下にしなければならない。これは焼結合金
被膜の硬質相(特にMOsFeBs型複硼化物)の平均
粒径な50μ以下にするには微粉末の粒度な325メツ
シュ以下1ミ20μ以下にするには微粉末の平均粒径を
20μ以下に、5μ以下にする(=は微粉末の平均粒径
な5μ以下に押えなければならないからである。
次に粉砕された混合微粉末は、これらの粉末を結合する
ための結合剤、溶剤等と共E十分攪拌。
混合してスラリー状にした後、公知のドクターブレード
成形法、押し出し成形法、ロール成形法、鋳込み成形法
、およびどぶ漬は成形法等によって所定の形状に成形さ
れる。
鋳込み成形法の1つであるドクターブレード成形法は、
前記混合微粉末100部に対して有機結合剤3〜12部
、可塑剤10部以下、有機溶剤25〜90部、その他分
散剤、酸化防止剤等が全部で10部以下を配合し、十分
に攪拌混合した後、減圧下で脱泡して最終的に5.00
0〜80.000CPの粘度を持つスラリーを作成し、
ドクターブレード法による鋳込み成形を行った後、乾燥
して膜厚0.1〜2Nで密度が焼結体の25〜48%の
範囲(:ありかつフレキシブルなグリーンシートを得る
方法である。乾燥後、微粉末を結合する有機結合側法最
低でも3部以上必要であり、3部以下の場合は取り扱い
上十分な柔軟性を持つグリーンシートが得られないばか
りか、乾燥時、或は乾燥後の微粉末の酸化が進み発熱を
伴うこともある。また12部以上書=すると十分にフレ
キシブルなグリーンシートが得られるものの、脱ろう時
間が長くなり、またグリーンシートの密度低下により焼
結時の収縮が大きくなりすぎ、収縮割れが発生しやすく
なる。可塑剤は有機結合剤を和らかくしてグリーンシー
トの柔軟性を向上させるために添加される。通常有機結
合剤の添加量の1/3〜1の範囲で加えることが好まし
いが、有機結合剤を5部以上加える場合は可塑剤を添加
しなくても十分な柔軟性が得られる。可塑剤もまた脱ろ
うによる除去を必要とするのでその添加量は少ない方が
好ましく、過剰の添加はグリーンシートの柔軟性に与え
る効果も小さくなるので10部以下の添加に押えるべき
である。結合剤等を溶かす有機溶剤は十分に混合攪拌で
きるスラリー粘度にするため通常25〜90部入れるが
、微粉末の粒径が小さい程、また結合剤を多く添加する
程、たくさんの有機溶剤を必要とする。有機溶剤が25
部以下の場合はスラリーの粘度が高過ギて回転ボールミ
ル或は攪拌機で十分に攪拌混合することができなくなる
。また脱泡後のスラリー粘度が80,0OOCPを越え
てしまいドクターブレードで成形できないことも生じる
。逆に90部を越えるとスラリー粘度が低過ぎ、余分な
溶剤を蒸発により除去して、好ましいスラリー粘度を得
るのに時間が長くかかり実用的でない。微粉末を均一に
分散させる分散剤は、微粉末自体の密度が8 g / 
c+flとアルミナ等よりも重く乾燥時、微粉末がシー
ト状のスラリーの下面に沈降しやすいので、この沈降を
押える目的で添加される。また酸化防止剤は、結合剤の
添加量が多い時は結合剤が微粉末を覆い酸化防止剤とし
て働くので必ずしも添加する必要はないが、結合剤の添
加量が4部以下の場合は酸化防止剤を加えた方が好まし
い。分散剤と酸化防止剤の全添加量は10部以下であれ
ば脱ろう或は焼結に比較的悪影響を及ぼさないので、そ
の添加量を10部以下とする。
該微粉末に上記のように結合剤、有機溶剤等を加えて回
転ボールミル、攪拌機等によ゛り十分攪拌混合しなけれ
ばならない。通常4〜40時間の範囲で攪拌されるが十
分攪拌混合しないと微粉末を結合する結合剤が均一に分
散せず(言い換えれば微粉末の分散状態が悪く)、焼結
時の割れの発生原因となったりする。また分散が十分で
ないスラリーを用いてドクターブレード成形を行うと、
乾燥時に重い微粉末の沈降が著しく、乾燥後のグリーン
シートの厚み方向に微粉末の分布にむらが発生し、焼結
時の反りがひどくなる。
ドクターブレードで成形する前にスラリーを必ず脱泡し
なければならない。スラリーに泡が混入していると、乾
燥後のグリーンシートに泡を起点とする割れ等の欠陥を
もたらす。この欠陥を持つグリーンシートな焼結接合す
ると本焼結合金被膜に割れを生じ商品価値を著しく損う
。欠陥となるスラリー中に含まれる泡は好ましくけ11
00ffH以下の減圧下で10〜20分以上保持すれば
簡単に除去できる。
ドクターブレードで成形する場合のスラリー粘度は5.
000〜s o、 o o o c pの間にコントロ
ールしなければならない。5,0OOCP以下の粘度で
は乾燥時に重い微粉末は沈降し、反対に軽い結合剤は上
面に押しやられ、その結果下面側に結合剤が不足し、下
面側の柔軟性が不足するグリーンシートができるので好
ましくない。逆にスラリー粘度が80. OOOCPを
越えるとブレードで成形されたスラリー表面に凹凸が生
じやすくなり乾燥或は焼結時に割れが発生する。尚、ス
ラリーの粘度調整は、スラリーを加熱したり、また減圧
下界囲気にして有機溶剤を蒸発させて行う。
成形されたスラリーの乾燥は自然乾燥でも良いが、通常
乾燥時間を短縮するために加熱して行う。
70℃を越えると微粉末の酸化が著しく起るので70℃
以下の温度で乾燥し、乾燥後得られるグリーンシートの
厚みは0.1〜2aが適当である。0,1四厚以下のグ
リーンシートは十分製造可能であるが、耐摩部材として
の実用性が薄い。一方2M厚以上のグリーンシートも製
造可能であるが、成形されたスラリーを乾燥する時に割
れが生じやすく、また得られるグリーンシートの柔軟性
も不足気味となるので好ましくない。
得られるグリーンシートの密度は焼結体の25〜48%
の間にしなければならない。25%以下にすると焼結時
の収縮が大きくなり過ぎ焼結接合時の収縮割れを生じや
すくなる。また48%以上のものは、ドクターブレード
成形法では得られなかった。
また該スラリーを用いた成形法として、その他ロールコ
ーター2含浸コーター、カーテンフローコーター等を利
用することも可能で、この場合にもフレキシブルなグリ
ーンシートが得られる。
どぶ漬は成形法は、混合微粉末100部に対して有機結
合剤2〜12部、可塑剤10部以下、有機溶剤30〜9
0部、その細分散剤、酸化防止剤等が全部で10部以下
を配合し、十分に攪拌混合した後、減圧下で脱泡し最終
的にs、ooo〜70,000CPの粘度を持つスラリ
ーを作成し、該スラリーに焼結接合すべき鋼材をどぶ漬
は後引き上げて乾燥することを1回以上繰り返すことに
より乾燥後の成形膜が0.1〜3Mの厚みを持ち、かつ
該膜の密度が焼結体の25〜48%の範囲にある鋼材に
密着した成形膜(成形体を示す)を得る方法である。
とぶ漬は成形法におけるスラリーの作成方法は、ドクタ
ーブレード鋳込み成形法とほぼ同一であるが、有機結合
剤は2部まで少なくできる。これはどぶ漬は成形法の場
合、スラリーを接合すべき母材(鋼材)表面に直接密着
させるので、乾燥後の成形膜に柔軟性を必要としないか
らである。但し2部以下にすると乾燥時に割れが発生し
やすくなり好ましくない。またとぶ漬は時のスラリー粘
度は、ドクターブレード成形法よりもやや小さくする。
どぶ漬は後に鋼材に付くスラリーの乾燥後の厚みは、ス
ラリー粘度が高い程、またどぶ漬は後:ニスラリ−から
鋼材を引き上げる速度が早い程厚くなるが、通常1回の
どぶ漬けで0.1〜1絹の間である。スラリー粘度が5
. OOOCP以下の場合は、1回のとぶ漬けで付くス
ラリーの乾燥後の厚みが0.1 fl以下となり実用的
でない。また70,0OOCP以上の粘度にすると、ど
ぶ潰は後付着するスラリー厚みは十分なものとなるが、
鋼材をスラリー中に挿入するときに泡を巻き込み易く、
該泡が鋼材に付着したスラリー中にも混入して乾燥或は
焼結時の欠陥の原因となる。従ってとぶ漬は時のスラリ
ー粘度はs、 o o o〜70,0OOCPに調整し
なければならない。
鋼材(:付着したスラリーの乾燥後の厚みは0.1〜3
Mにすることが好ましい。0.1 fl以下の場合は、
耐摩部材としては薄過ぎる。lf1以上の厚みを持つ成
形膜は数回のどぶ漬け、乾燥を繰り返すことにより得ら
れるが、前回のどぶ漬けにより付着したスラリーがほぼ
乾燥した後に、次のどぶ漬けを行うことが重要である。
乾燥を十分行わないで次のどぶ漬けを実施すると、前回
付着させたスラリーがはげ落ちるだけでなく、乾燥時に
ひび割れが生じやすくなるからである。また3m以上の
厚みを持つ成形膜は、たくさんのどぶ漬けおよび乾燥回
数を必要とするだけでなく、また乾燥、焼結時に割れが
生じやすくなるので実用的でない。
また鋼材に付着した乾燥後の成形膜の密度はドクターブ
レード成形法とほぼ同じ理由から焼結体の25〜48%
の間にしなければならない。
最も高い粘度を持つスラリーを用いたロール成形法、押
し出し成形法、鋳型を用いた鋳込み成形法は、前記混合
微粉末100部に対して有機結合剤2〜12部、可塑剤
10部以下、滑剤10部以下、有機溶剤5〜50部を配
合し、十分に混練した後、100,0OOCP以上の粘
度を持つスラリーを作成し、ロール成形法、押し出し成
形法、および型への鋳込み成形法を利用して乾燥後の膜
厚が0.1〜6MMで密度が焼結体の30〜55%の範
囲C:あるフレキシブルなグリーンシートまたは成形体
、もしくは成形時スラリーを接合すべき鋼材(二圧着或
は接触させて乾燥したグリーンシートまたは成形体を得
る方法である。
該成形法におけるスラリーの作成は、結合剤を2〜12
部、可塑剤を10部以下を必要とするが、この理由は前
述のとおりである。該スラリーは特ζ=分散剤を必要と
しないが、滑剤或は酸化防止剤は10部以下の添加であ
るなら脱ろう、焼結に比較的悪影響を及ぼさないので、
該範囲内であるなら添加しても良い。
有機溶剤V!5〜50部の添加が好ましいが、5部以下
は溶剤不足のためにスラリー状にならかり)。
また50部以上の添加は粘度が低過ぎ、余分な溶剤を蒸
発させて成形時に必要な高粘度を得るのに多大な時間を
要し実用的でない。該スラリーは通常の混練機に−ダ)
を使用して5〜30時間十時間線される。混練が十分で
ないと微粉末の分布にむらが生じ焼結時に割れの原因と
なる。
成形時のスラリーは少なくとも100,0OOCP以上
の粘度を必要とする。100,0OOCP以下の粘度で
は安定して成形できない。また、スラリーの粘度は高く
した方が乾燥時の収縮割れや内部空孔が少なくなり好ま
しいが、押し出し成形、ロール成形、或は鋳込み成形時
の装置の強度或は精度上の問題から成形時スラリーに与
える成形圧力を7.oooks/aft以下に押えなけ
ればならない。
通常、該成形圧力を50〜2,000 kg/cJの範
囲に設定するのが好ましい。尚、形成時のスラリー粘度
は、十分混練したスラリー中の溶剤を加熱、或は減圧(
好ましくは200 flHg以下)により蒸発させて調
整される。また成形時に通常の混練機で混練できない程
の高粘度を必要とする場合は、有機結合剤として熱可塑
性のもの(温度が上昇すると流動性を持つ結合剤)を加
えても良い。熱可塑性の結合剤を加えた場合は、加熱す
ること(=より十分混練できるスラリー粘度となり逆に
冷却することにより成形に適したスラリー粘度にするこ
とができる。熱可塑性の結合剤を用いた場合は、成形後
冷却(−よりスラリーは固まるので、前述の溶剤を蒸発
させて乾燥する方法と異なり、その時の体積収縮が小さ
く割れも入りにくくなり比較的厚肉のものが容易に作れ
るという利点を持つ。
該成形法によって製造される成形体の厚みは0.1〜6
flの範囲が好ましい。0.1ff以下の成形体は耐摩
部材としての実用性に乏しく、6f1以上の厚みを持つ
成形体は十分製造可能であるが、乾燥時に割れが入りや
すく長時間の乾燥を必要とするので実用的でない。従っ
て該成形体の厚みは0.1〜6mの範囲とする。
ここで上記成形法に用いられる有機材料に関して述べる
。本焼結合金被膜を形成する金属微粉末はMo 、 F
e等の酸化しやすい元素を含んでいるので、非水系の材
料を選択しなければならない。
結合剤としては、パラフィン、ポリビニルアルコール、
ニトロセルロース、ポリエチレン、ポリアクリル酸エス
テル、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルブ
チラール、塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、メ
チルセルロース、石油レジン、酢酸ビニル等を使用する
可塑剤としてはメチルアジテート、ジメチルフタレート
、ジエチルフタレート、ブチルステアレート、ブチルベ
ンジンフタレート、ジブチルフタレート、フタール酸エ
ステルの混合物、ポリエチレングリコール等を用いる。
分散剤としては、脂肪酸、天然魚油2合成界面活性剤、
オレイン酸等を使用する。
酸化防止剤としては、パラフィン、ステアリン酸、ステ
アリン酸亜鉛等を用いる。
有機溶剤としては、アセトン、エチルアルコール、ベン
ゼン、プロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、
トルエン、トリクロロエチレン。
キシレン、メチルアルコール、メチルエチルケトン、ブ
タノール、ジアセトン等を用いる。
滑剤としては、ワックスエマルジ雪ン、ステアリン酸エ
マルジ目ン、パラフィンワックス等ヲ使用する。
熱可塑性の結合剤として、パラフィン、ポリスチレン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニル等がある。
また、これらの結合剤、可塑剤、有機溶剤等の有機材料
は数種類を混合して使用しても良い。
前記のように、スラリーを利用して得られた成形体(グ
リーンシート)は、非酸化性雰囲気好ましくは真空中で
接合すべき鋼材に焼結接合される。
その時の焼結温度は11006C〜1350℃、好まし
くは1150−1300℃であり、その保持時間は5〜
60分が適当である。特に焼結温度は前述のように成形
体と鋼材との間で生じる共晶液相の量に最も関係するか
ら、その値は成形体の組成、鋼材のC含有量な十分考慮
し設定されなければならない。特に成形体中或は鋼材中
のC含有量が多くなると本硬質合金被膜中への鋼材の溶
浸或は被曝形状の崩れが急激となるので、C含有量に応
じて焼結接合温度を下げなければならない。
また、成形体は少なくとも焼結接合時(−接合すべき鋼
材に密着させなければならない。そのためには、どぶ漬
は成形法のように成形体が接合すべき鋼材(二密着して
いる場合を除き、接合すべき鋼材或は重し等を利用して
成形体と鋼材間の密着力を上げたり、特I:凸面への焼
着の場合焼結時の収縮を利用して成形体に被膜両方向の
張力を生じさせて、成形体と鋼材との密着力を高める(
例えば、成形体の端面側に重しなどを載せて拘束したり
、バイブ外面への焼着の場合には成形体を巻きつける)
等の工夫が必要である。この密着力が十分であると成形
体は厚み方向にのみ収縮し、被膜面方向には殆んど収縮
しない。勿論、収縮割れもない製造上張も好ましい硬質
焼結合金被膜が得られる。
尚、成形体(グリーンシート)はそれ自体重ねて使用す
ることが可癖であり、焼結後その重ね合せ界面における
組織には何ら欠陥は現われない。
また、前記成形体に、少なくとも1300℃以下でその
殆んどが液相となるようなシート(金属微粉末成形体、
或は金属膜)を重ね合わせて焼結することにより、前記
成形体にシートの共晶液相或はシートと鋼材との間の共
晶液相を溶浸させる方法もあるが、結合相の量が増し、
硬度が低下するので好ましくない。
こうして得られた本硬質焼結合金被膜を有す、る複合部
材は、焼結接合時、1100〜1350°Cの高温にさ
らされるので母材の結晶粒の粗大化を招き、必要な機械
的強度が得られない場合が生じる。この場合には、特開
昭59−215456に開示されているように、母材で
ある鋼材に応じた調質熱処理、さらに母材の強度を必要
とする場合には、空冷、油冷、水冷等の焼入熱処理を施
すことによって目的に応じた機械的特性を得ることが可
能である。また熱処理は、本硬質焼結合金被膜の特性に
悪影響を殆んど及ぼさない。
尚、ろう材を用いたろう付は接合、或は1100〜13
50℃の温度域における拡散接合等によって、前もって
焼結された0、 5〜20jElの厚みの硬質焼結合金
を鋼材に接合した高耐摩複合材及びその製造法は、接合
される硬質焼結合金が接合時に収縮を伴わないので比較
的容易であり、既に特開昭59−215456で詳述し
ている。また0、1〜0,5闘厚の硬質焼結合金は、前
述のグリーンシート単体を焼結すれば製造上の支障はな
くなり、ろう付は接合或は拡散接合等によって0.5f
f厚以下の該硬質焼結合金を貼り付けた高耐摩複合材は
比較的簡単に製造できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
実施例1 18.1%B、残りがFeの粉末44.1%に、MO扮
末42.5 % 、Cr粉末9.7% p Nt粉末2
.49/6.グラフ1イト扮末0.4%. Fe粉末B
a l、とパラフィンを配合し、振動ボールミルで平均
粒径1.1μに湿式粉砕した後、乾燥した混合微粉末1
00部に対して、ポリビニルブチラール6部、フタール
酸エステル2部、メチルアルコール5部、 トルエン1
0部、エチルアルコール10部を加えて40℃〜80℃
の温度域でニーダを用いて10時間混練し、減圧下で脱
泡して高粘度を持つスラリーを作成した後、該スラリー
を圧力200kg/cnffで押し出し成形し、乾燥後
、幅5.5 ff 、厚さ5Mの矩形断面を持つ密度3
.8 g / cAの成形体を得た。得られた成形体を
9011nII長さに切断後、該成形体を幅65H2長
さ90fl、厚さ10鰭(以下、6511rlI×90
11″llX10flと表わす)の寸法を持っ8841
板上の板幅端から151離れた位置に平行して置き上か
ら1 kgの重しを乗せて真空中1200℃で焼結接合
して、4.5g1x85arX3鰭の割れのない硬質合
金被膜が得られ、鋼材との接合界面に穴は見られず、ま
た該被膜の硬度はHRAで91.8であ−・た。
実施例2 1s、 1%B p残りがFeの粉末27.6%に、M
o粉末57.6%、Cr粉末2.4%. Ni粉末2.
1%、り−7フアイト粉末0.8%.Fe粉末Ba1.
とパラフィンを配合し、実施例1と同様の処理を行って
SS41板に真空中1200℃で焼結接合して4.5f
filllX85鰭×3闘の割れのない硬質合金被膜が
得られ、その接合界面に穴は見られずまた該被膜の硬変
はHRA92.Oであった。
実施例3 10、1%B、 13.5 %Cr 、 残りがFeの
粉末33.9%に、 Mo粉末18.2%、 Cr粉末
6.4%、 Ni粉末4.0%、グラファイト粉末0.
7%、  Fe粉末Ba l。
とパラフィンを配合し、実施例1と同様の処理を行って
、8841板4:真空中1200℃で焼結接合して、4
.5fiX85朋×3簡の割れのない硬質合金被膜が得
られ、その接合界面(二穴は見られず、また該被膜の硬
度はHRA80.9であった。
実施例4 13、0%B、 4.8%Cr、残りがFeの粉末17
.1%(ニー、Mo粉末39,4%、Cr粉末4.6%
、 Ni扮末37%、グラファイト粉末1.0%、Fe
粉末Ba I。
とパラフィンを配合し、実施例1と同様の処理を行って
SS41板に真空中1200℃で焼結接合して、4.5
affX85卵X 3 !?ffの割れのない硬質合金
被膜が得られ、その接合界面に穴は見られず、また該被
膜の硬度はHRA80.0であった。
実施例5 18.1%B、残りがFeの粉末24.5%(:、M。
粉末39.4%,82.9%V、残りがFeの粉末22
.7%、 Cr粉末2.0%.Ni粉末1.4%.’i
う7−rイト粉末4.5%.Fe粉末Ba l、とパラ
フィンを配合し、実施例1と同様の処理を行って5S4
1板に真空中1180℃で焼結接合して、4.5MWX
85ff X 3 ffの割れのない硬質合金被膜が得
られ、その接合界面に穴は見られずまた該被膜のflf
fはHRA89.1であった。
実施伊16 10.1%B、  13.5 %Cr 、残りがFe 
 (7)  粉末33.3%に、 Mo粉末29.8 
%、 Cr粉末6.7%。
Ni粉末3.4%、グラファイト粉末0,4 % 、 
Fe粉末Ba l、とパラフィンを配合し、振動ボール
ミルで平均粒径1.3μに湿式粉砕した後、乾燥1−だ
微粉末100部に対してポリビニルブチラール4部、フ
タール酸エステル3部、エチルアルコール50部を加え
て回転ボールミルで十分混合攪拌してスラリーを作成し
、得られたスラリーを減圧下で脱泡して20,0OOC
Pの粘度1ニジた後、ドクターブレード法による鋳込み
成形を行い406C〜60°Cの温度域で乾燥して幅5
QQ囮、厚さ9.9 ffjl 、密度3g/cffl
のフレキシブルなグリーンシートを得た。該グリーンシ
ートを220mx 1200−111xO19に切断後
、あらさが30μRmaxで外径200ffφ9幅20
0W1tの寸法を持ツ8 CM 435鋼管の外周のほ
ぼ1/3を覆うように該グリーンシートを1枚乗せ、両
端側を均一に押えて真空中1200℃で焼結接合し、該
鋼管の外周のほぼj1/3を覆う0.3簡厚の割れのな
い硬質合金被膜が得られ、その接合界面に穴は見られず
、また該被膜の硬度はHv850であった。
実施例7 18.1%B、残りがFeの粉末27.8%に、Mo粉
末41.4%. Cr粉末20.8%、Ni粉末9.7
%、グラファイト粉末0.3%と該粉末100部に対し
てアセトン50部を配合し、振動ボールミルで平均粒径
0.9μに湿式粉砕した後、混合微粉末100部に対し
て酢酸ビニル9部を加えてさらに10時間混合攪拌して
スラリーを取り出し、減圧下で脱泡して40,0OOC
Pの粘度を持つスラリーを作成した後、ドクターブレー
ド法による鋳込み成形を行い自然乾燥して幅5Q□rl
、厚さ1g、密度3 g / c+flのフレキシブル
なグリーンシートを得た。
該グリーンシートを220朋X600ffX1n+=切
断後、外径75 fl # 、幅200flのS U 
8304鋼管の外周に2重巻きして真空中1250℃で
焼結接合し、該鋼管の全外周を覆う0.6n厚の割れの
ない硬質合金被膜が得られ、その接合界面に穴は見られ
ず、また該被膜の硬度はHv 780であった。
実施例8 18.1%B、残りがFeの粉末40.0%にl−、M
o粉末46.9%.Cr粉末10.3%. Ni粉末1
.4%、グラファイト粉末0.2%、Fe粉末Bat、
と該粉末100部に対してエチルアルコール50部を配
合し、振動ボールミルで平均粒径1. Oμに湿式粉砕
した後、混合微粉末100部に対してポリビニルブチラ
ール10部、ポリエチレングリコ−)v3眠フタール酸
エステル2部、グリセリルモノオレート0.5部、トル
エン20部を加えて回転ボールミルでさらに15時間混
合攪拌してスラリーを取り出し、減圧下で脱泡して30
.000 CPの粘度を持つスラリーを作成した後、ド
クターブレード法による鋳込み成形を行い自然乾燥して
幅5 Q Q ffjl。
厚さQ、 9 fl 、密度3g/ctflのフレキシ
ブルなグリーンシートを得た。該グリーンシートを40
0flX600m*X0.9耀に切断後、外径50fi
φ9幅400鱈の8TB42m管の外周に該グリーンシ
ートな3重巻きにして真空中1200℃で焼結接合し、
該鋼管のほぼ全外周を覆う1ff厚の割れのない硬質合
金被膜が得られ、その接合界面に穴は見られず、また該
被膜の硬度はHV1620であった。
実施例9 18.1%B、残りがFeの粉末33.25%に、Mo
粉末52.4%、Cr粉末9.2 %、 Ni粉末2.
7%.グラファイト粉末0.2%、Fe粉末Bal、と
パラフィンを配合し、振動ボールミルで平均粒径1.1
μに湿式粉砕した後、乾燥した混合微粉末100部に対
してポリビニルブチラール7部、フタール酸エステル2
部、エチルアルコール20部を加えて40℃〜80℃の
温度域でニーダを用いて10時間混練し、減圧下で脱泡
して高粘度を持つスラリーを作成した後、該スラリーを
ロール成形法で成形、乾燥後、幅IQQfl、厚さ3M
1.密度3.8g/cfllのグリーンシートを得た。
該グリーンシートを10 offXlo 0部wx3m
に切断後、100flX100鱈X61ffの5U84
40C板上に重ねて置き、上から2 kgの重しを乗せ
て真空中1180℃で焼結接“合し、該板上面のほぼ全
面を覆う1.5H厚の割れのない硬質合金被膜が得られ
、その接合界面(−穴は見られず、また該被膜の硬度は
Hv1420であった。
実施例10 18.1%B、残りがFeの粉末32.3%1m、Mo
粉末49.3 、%、 Cr粉末13.0%.Ni粉末
3.0%、グラファイト粉末0.3%.Fe粉末Ba 
I、と該粉末100部に対してアセトン60部を配合し
、振動ボールミルで平均粒径1.0μに湿式粉砕した後
、混合微粉末100部;:対して酢酸ビニル7部を加え
てさらに10時間混合攪拌してスラリーを取()出し、
減圧下で脱泡して10,0OOCPの粘度を持つスラリ
ーを作成した後、該スラリー中に外径10flφ、長さ
100flの5KH3九鋼をどぶ漬は後引き上げて乾燥
することを3回繰り返し、丸鋼に密着した1、 0 I
ff厚の成形膜を得た。該成形膜が密着した丸鋼を12
00℃で焼結接合し、該丸鋼のほぼ全外面を覆う0.4
 ff厚の割れのない硬質合金被膜が得られ、その接合
界面に穴は見られずまた該被膜の硬度はHvl190で
あった。
実施例11 13.0 %B、  4.84Cr 、残りがFeの粉
末39.5%に、Mo粉末45.5 %、 Cr粉末8
.55%、Ni粉末2.9%、グラファイト粉末0.3
%、Fe粉末Ba 1.とパラフィンを配合し、実施例
6と同様の処理を行ってフレキシブルなグリーンシート
を得た後、該グリーンシートを100ffX400fi
X0.9flに切断して、外径50flφ1幅100M
のSTKM16鋼管の外周に該グリーンシートを2重巻
き;ニジて真空中1200℃で焼結接合して該鋼管のほ
ぼ全外周を覆う0.6 ff厚の割れのない硬質合金被
膜を得た。この複合材を850℃に加熱後、水冷したが
、該被膜に熱衝撃による割れは発生せず該鋼管の硬度も
H几C60の値が得られた。
実施例12 18.15%B、残りがFeの粉末35%に、Mo粉末
56.4%、Cr粉末2.6%、Ni粉末3.1%、グ
ラファイト粉末0.4%.Fe粉末Ba I、と該粉末
100部に対してエチルアルコール40部を配合し、振
動ボールミルで平均粒径1.0μに湿式粉砕した後、混
合微粉末100部に対してポリビニルブチラール7部、
フタル酸エステル6m、トルエン10部を加えて攪拌機
で10時時間分に混合攪拌した後、減圧下で脱泡して1
0,0OOCPの粘度を持つスラリーを作成し、ドクタ
ーブレード法による鋳込み成形を行ない40〜60℃に
加熱乾燥して幅600μm、 Iiす0.9m、 mf
f3 g/c4ノア vキvプルなグリーンシートを得
た。該グリーンシートを110ffilxlOO朋X 
0.9 flに切断後、深さが501F肩で50ffR
の凹を持ち、幅が110朋の8841ブロツクの凹面に
該グリーンシートが均一に密着するように重しを乗せ、
1230℃で焼結接合して該凹み表面に幅IQQjfl
ff、円周方向の長さ90fi、厚さ0.511Iの割
れのない硬質合金被膜が得られ、その接合界面に穴は見
られず、また該被膜の硬度はHv1380であった。
実施例13 実施例8で得られた0、9fl厚のグリーンシートを3
5WX60部wx0.9mに切断後、35 ffX60
鰭X6flの8841板上に3枚重ねて置き、上から1
.5 kgの重しを乗せ真空中1200℃で焼結接合し
、該板上面のほぼ全面を覆う1fl厚の割れのない硬質
合金被膜が得られ、その接合界面に穴は見られず、また
該被膜の硬度はHv 1560であった。
実施例14 実施例12で得られた0、 9 fl厚のグリーンシー
トを実施例13と同様の処理をして、真空中1200℃
で焼結接合し、35朋x60ffX6flの5KD61
板上面のほぼ全面を覆う1韮厚の割れのない硬質合金被
膜が得られ、その接合界面(=穴は見られず、また該被
膜の硬度けHV 1350であった。
実施例15 実施例9で得られた3H厚のグリーンシートを35ff
×501ff×3flに切断後、35Hx60smX6
flの8841板上に置き、上から2 kgの重しを乗
せ真空中1250°Cで焼結接合し、該板上面のほぼ全
面を覆う1.5 fi厚の割れのない硬質合金被膜が得
られ、その接合界面(二人は見られず、また該被膜の硬
度はH’/1260であった。
尚、実施例1〜6で作成した幅65鱈×長さ90n×厚
さ10flの8841板上面の長手方向に細長く焼結接
合された硬質合金被膜と該板と共に幅方向に25fir
l1幅で切断して、JISGO601のクラツド鋼の剪
断強さ試験に従って、剪断強さ試験片を3枚作り、同J
ISによって剪断強度を測定したが、各々の実施例の平
均値は35〜45kg / 1!肩3の範囲であった。
〔発明の効果〕
本願発明の最大の効果は、本焼結合金被膜が割れ或は穴
等の欠陥が殆んどなく、しかもHRA80〜92という
高硬度、抗折力150〜300に9/襲8という高強度
、剪断力で20に9/m″以上の高接合力、および熱膨
張率が鋼材に近く接合後に該被膜に発生する応力が小さ
いという種々の好特性を持ち、しかも種々の形状を持つ
種々の鋼材の必要な面に必要な慣だけ接合できることか
ら、多大なコストダウンが計られるばかりか、該被膜が
通常のセラミックスよりも高強度を有し、また母材であ
る鋼材の強度(特に靭性)も生かセるので、衝撃或は高
応力を伴う部位にも使用可能であり、従って耐摩部材と
しての用途は極めて広くなる。
また本焼結合金被膜は高耐摩、耐食、耐熱複合材料であ
り、多くの耐摩耗用途に使用でき、その効果および用途
に関しては特開昭59−215456゜日本接着1a会
誌Vol、 21 No、1  (1985)の鉄塩硼
化物系硬質焼結合金(K HM’)等に既(二詳しく述
べられているが、以下に特(二効果の犬永い用途に関し
て具体的(=説明する。
本焼結合金被膜は、硬質相が硼化物であり特に丸味を持
っていることから摺動部(二使用された場合に相手材(
耐箪材が多い)を摩耗損傷させにくいという優れた特徴
を持っている。これらは、無潤滑状態、或は境界潤滑を
伴う潤滑状態に拘らず、相手の耐摩材が5tJ8440
C等のステンレス鋼。
S K H3等の高速度鋼、5KDII、5KD61等
の工具鋼、FCD50等の鋳鉄、或は浸炭等の表面処理
を施したSCM材等の構造用炭素鋼の場合に共通して見
られる。勿論、該被膜は前記鋼材或は鋳鉄よりも一般に
高い硬度を有しているので、自身の摩耗も当然少ない(
但し、自身と相手材の両方の摩耗を合わせた値が最も小
さくなるのは、通常本焼結合金または/および本焼結合
金被膜を共金として使用する場合である)。
第1表は、1倒として実施例15の5US440C。
5KH3,5KDI 1.FCD50に対する無潤滑時
の大義摩耗試験結果を示すが、比較材である超硬合金7
4種よりも、相手材を摩耗損傷させない特徴が顕著(=
現われている。これらの特徴は、摺動面の摩耗によって
クリアランスが変化し[ly¥的に悪影響を及ぼすよう
な用途、例えばプランジャーとシリンダー、軸受はスリ
ーブとケーシング。
ベアリング、メカニカルタール等の機械部品、或は工具
等の摺動表面に生かされ、摺動郡全体の度耗を著しく低
下させ、機械の寿命を伸ばしたり、メンテナンスフリー
とすることが可能となる。また該摺動部は、機構的に摩
耗が最大でも1〜2闘以下に制限されることが多く、そ
の値は特にグリーンシート焼着法等を用いた本焼結合金
被模厚内にあり、摩耗特性のみならずコストダウンの面
に第1表 大義式摩耗試験における本 焼結合金被膜(固定片)と 相手材(回転片)の摩耗 注)荷重:18.9に9.すべり速度: 0.94.2
.38゜4.39m/sの3種、すべり・距離:各すべ
り速度で5QQm、摩耗重量比、摩耗体積比:比較材に
対する摩耗量(3種のすべり速度における摩耗電気また
は摩耗体積をトータルした値)の比 おいても本願発明の最も得意とする分野となっている。
本焼結合金被膜は、主に硬質相がHvで1900〜23
00という高硬度を持つ複硼化物と、マルテンサイト系
のα’−Fe基地(一部r −Feを含むこともある)
である結合相で構成されているために、硬質相は勿論、
結合相も比較的高い硬度を持っている。また、硬質相の
平均粒径も通常5μ以下と微細でしかも均一に分散して
いる。従って該被膜は粉体等の二ロージせン或はアブレ
ーシブ摩耗によって結合相が摩耗しに((、耐サンドエ
ロージョン或はアブレーシブ摩耗、耐アッシニエロージ
ョン摩耗等に優れた特性を示す。第2表は、実施例13
.14のAJ、O,粒および5ins粒に対するシ目ッ
トブラスト摩耗試験結果を示すが、比較材である超硬合
金72種よりも摩耗量が少なく、特に吹きつけ角度の小
さい側(アブレーシブ摩耗の占める割合が大きくなる側
)で本焼結合金被膜が高い耐摩性を有していることがわ
かる。これらの本焼結合金被膜は、石炭焚きボイラーの
排気軸第2表  シ冒ットブラスト摩耗 (F!Il耗重對比) 注)吹きつけ速度:100m/sec、摩耗¥A量比:
比較材に対する摩耗重量の比 流フ4アン、流動床ボイラー炉内本管、石炭、コークス
等の処理、運搬装置部材、石灰石、鉱石、岩石等の粉砕
装置部材、土木建築用トラクター等の建機類のキャタピ
ラ−スプロケットビン、パケット、爪等の部品、海水や
汚水用のポンプの羽根、軸受はスリーブ、ケーシング、
遠心分離機等の部材等の保護膜として使用される。また
該部材は一般に形状の大きな物が多く、従って広い被膜
面積を必要とするが、本願発明におけるグリーンシート
焼着法等を用いれば、低コストでしかも容易(=高耐摩
焼結合金を該部材表面に被覆できる。
本焼結合金被膜は硬質相が硼化物であり、また結合相を
マルテンサイト系或はオーステナイト系ステンレス鋼に
似たα′−Feまたはr−Fe基地にすることにより、
大気中、海水中、溶融した樹脂中等において5US44
0C以上の高耐摩、高耐食性を持たせることができ、耐
食耐摩用途として広く使用できる。
本焼結合金被膜は、Cu、A7.Zn等の非鉄金属との
反応が起りにくく、これらの金属に対して高耐摩性を有
するために、熱間或は冷間の両方における、加工工具、
または運搬時等に該金属に接触するロール、ガイド、テ
ーブル等の表面に耐摩材として被覆することができる。
このように、本願発明の焼結接合方法が確立されたこと
により、種々の形状を持つ鋼材(=高硬度で高強度を持
った割れのない高耐摩硬質焼結合金を必要な部分に必要
な厚みで被覆できるよう(:なった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硬質焼結合金が、 (1)10〜35重量%(以下重量%を単に%と表わす
    )のFeを含み、かつMoおよび/またはWの含有量が
    55〜75%である複硼化物よりなる硬質相が20〜8
    5%と該硬質相を結合するFe基合金の結合相とよりな
    り、 (2)該硬質焼結合金中のB含有量2〜7.5%、C含
    有量0.01〜4.5%、Moおよび/またはW含有量
    が(Moおよび/またはW)/Bの原子比で0.6〜2
    .0の範囲にあり、かつ不純物元素としてのOが2.3
    %以下、Alが2.85%以下であり、残部がFeとC
    r、Ni、Cu、Co、Ti、V、Nb、Ta、Hf、
    Zrから選ばれた1種以上の元素と不可避的不純物とよ
    りなり、 (3)これらの選ばれた1種以上の元素の該硬質焼結合
    金中の含有量がCr0.5〜35%、Ni0.5〜35
    %、Cu0.5〜35%、Co0.5〜35%、Ti、
    V、Nb、Ta、HfおよびZrの合計が0.5〜20
    %の範囲にあり、 かつ、該硬質焼結合金の平均厚さが0.1〜3mmであ
    る該硬質焼結合金をC含有量が2.0%以下の鋼材に焼
    結接合する方法において、 [1]少なくとも325メッシュ以下に粉砕混合する工
    程、 [2]粉砕された混合微粉末をスラリー状にして成形す
    る工程、 [3]成形された混合微粉末(以下、成形された混合微
    粉末を成形体という)を接合すべき鋼材に直接焼結接合
    する工程 を含むことを特徴とする鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結
    接合する方法。 2)前記成形工程において混合微粉末をスラリー状とし
    、ドクターブレード法による鋳込み成形法によって成形
    した後、乾燥して厚みが0.1〜2mmのフレキシブル
    なグリーンシートを得ることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結接合する
    方法。 3)前記成形工程において混合微粉末をスラリー状とし
    、該スラリーに焼結接合すべき鋼材をどぶ漬け後引きあ
    げて乾燥することを1回以上繰り返すことにより乾燥後
    の成形体の厚さが0.1〜3mmで、かつ鋼材に密着し
    た成形体を得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結接合する方法。 4)前記成形工程において混合微粉末をスラリー状とし
    、ロール成形法、押し出し成形法、または鋳込み成形法
    によって成形した後、乾燥して厚みが0.1〜6mmの
    成形体を得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の鋼材に硬質焼結合金被膜を焼結接合する方法。
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