JPS6244421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス機械等に用いる非常停止用押
ボタンスイツチに関するものである。

従来の上記非常停止用押ボタンスイツチは第１
図に示すようになつており、パネルａに固着する
絶縁材よりなる取付台ｂと、この取付台ｂに嵌挿
され、かつパネルａの表側へ突出する方向にばね
付勢された押ボタンｃと、パネルａの裏側に位置
され、かつ複数個の取付ボルトｄ，ｄにて取付台
ｂに固着されるコンタクトブロツクｅとからな
り、かつこのコンタクトブロツクｅに、一対の相
離間する接点ｆ，ｇと、この両接点ｆ，ｇに接離
自在に、かつ接触方向にばね付勢された可動片ｈ
を設け、さらに両接点ｆ，ｇに接触状態にある可
動片ｈと、突出状態にある押ボタンｃとを、押ボ
タンｃを押動したときに可動片ｈを両接点ｆ，ｇ
から離間する方向に押動するようにしてそれぞれ
の端部で当接した構成となつている。

上記従来の非常停止用押ボタンスイツチでは、
コンタクトブロツクｅを取付台ｂに取付けている
取付ボルトｄ，ｄがゆるんで、取付台ｂとコンタ
クトブロツクｅとの間に隙間ができると、押ボタ
ンｃと可動片ｈの対向端部が離間され、押ボタン
ｃの押動ストロークと可動片ｈの作動ストローク
とがずれてしまう。そして上記取付台ｂとコンタ
クトブロツクｅとの間の隙間が押ボタンｃの押動
ストロークより大きくなると、押ボタンｃを押動
しても可動片ｈは作動されなくなつてしまい、非
常停止用押ボタンスイツチとしての機能を奏され
なくなつてしまう。

上記非常停止用押ボタンスイツチをプレス機械
等に用いる場合、運転中において最優先して効か
ねばならないにもかかわらず、コンタクトブロツ
クｅの脱落により作動不良になると大きな事故を
招くことになる。特に上記コンタクトブロツクｅ
はパネルａの裏側に位置されていることにより、
このコンタクトブロツクｅの異常を目視により点
検できないため上記問題が発生しやすかつた。

本考案は上記のことにかんがみなされたもの
で、取付ボルトがゆるんで取付台に対してコンタ
クトブロツクが所定の隙間が生じるまで離間した
場合に、押ボタン及び可動片に関係なく接続回路
が遮断されて運転を停止できるようにして、安全
性に優れた非常停止用押ボタンスイツチを提供し
ようとするものである。

以下その構成を第２図、第３図に基づいて説明
する。

図中１は取付台、２はこの取付台１に嵌挿した
押ボタン、３は取付台１をパネル４に固着するナ
ツトである。上記押ボタン２はパネル４の表側に
突出されており、かつ突出方向にばね付勢されて
いる。上記取付台１は電気抵抗の大きな絶縁材に
て構成されており、これの内部に導電性を有する
導通板５が埋設してある。６は取付台１に複数個
の取付ボルト７，７にて固着されるコンタクトブ
ロツクである。このコンタクトブロツク６には一
対の相離間する接点８ａ，８ｂと、この両接点８
ａ，８ｂに接離自在に、かつ接触方向にばね付勢
された可動片９が設けてある。そしてこの可動片
９と上記押ボタン２とは、押ボタン２をばねに抗
して押動したときに可動片９を両接点８ａ，８ｂ
から離間する方向に押動するようにしてそれぞれ
の端部が当接されている。上記取付ボルト７，７
の先端部は導通板５に螺合してあり、各ボルト
７，７はこの導通板５にて電気的に接続されてい
る。１０ａ，１０ｂは一対のリード端子で、その
一方のリード端子１０ａは上記複数個の取付ボル
ト７，７のうちの１個の取付ボルト７に、他方の
リード端子１０ｂは上記一対の接点８ａ，８ｂの
一方の接点８ａにそれぞれ接続されている。一方
上記複数個の取付ボルト７，７のうち、リード端
子１０ａが接続されてない方の取付ボルト７と、
一対の接点８ａ，８ｂのうちのリード端子１０ｂ
が接続されてない接点８ｂとが相互に接続されて
いる。

上記構成において、押ボタン２の非作動状態で
は両接点８ａ，８ｂは可動片９にて接続されてお
り、従つて両リード端子１０ａ，１０ｂは可動片
９にて導通される両接点８ａ，８ｂ及び複数個の
取付ボルト７，７の相互に接触した導通板５を介
して導通されている。押ボタン２を押すと、可動
片９が接点８ａ，８ｂより離間して両リード端子
１０ａ，１０ｂの接続が切れる。

使用中に第３図に示すように、取付ボルト７，
７がゆるんで取付台１から少しでも抜け出ると、
この取付ボルト７が導通板５から離れて複数個の
取付ボルト７，７相互の導通がなくなる。かくす
ると、押ボタン２の作動に関係なく両リード端子
１０ａ，１０ｂの接続が切れる。

本考案は以上のようになり、パネル４に固着す
る絶縁材よりなる取付台１と、この取付台１に嵌
挿され、かつパネル４の表側へ突出する方向にば
ね付勢された押ボタン２とパネル４の裏側に位置
され、かつ複数個の取付ボルト７，７にて取付台
１に固着されるコンタクトブロツク６とからな
り、かつこのコンタクトブロツク６に、一対の相
離間する接点８ａ，８ｂと、この両接点８ａ，８
ｂに接離自在に、かつ接触方向にばね付勢された
可動片９を設け、さらに両接点８ａ，８ｂに接触
状態にある上記可動片９と、突出状態にある上記
押ボタン２とを、押ボタン２を押動したときに可
動片９が両接点８ａ，８ｂから離間する方向に押
動するように当接した非常停止用押ボタンスイツ
チにおいて、取付台１内に、この取付台１にコン
タクトブロツク６を取付ける複数個の取付ボルト
７，７のそれぞれの先端部に接触する導通板５を
埋設し、また上記複数個の取付ボルト７，７のう
ちの１個の取付ボルト７に一対のリード端子１０
ａ，１０ｂのうちの一方のリード端子１０ａを接
続し、また一対の接点８ａ，８ｂのうちの一方の
接点８ａに他方のリード端子１０ｂを接続し、さ
らに上記複数個の取付ボルト７，７のうち、リー
ド端子１０ａを接続しない方の取付ボルト７と、
一対の接点８ａ，８ｂのうち、リード端子１０ｂ
を接続しない方の接点８ｂとを相互に接続して非
常停止用押ボタンスイツチを構成したから、取付
台１にコンタクトブロツク６を取付けている取付
ボルト７，７がゆるんだ場合には、各取付ボルト
７，７の先端部と導通板５とが離間し、押ボタン
２の作動には関係なく自動的に両リード端子１０
ａ，１０ｂ間の接続回路が遮断され、この非常停
止用押ボタンスイツチをプレス機械等に用いた場
合における非常停止用押ボタンスイツチとしての
安全性を向上することができる。また取付台１に
導通板５を埋設したことにより、取付台１の強度
を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の非常停止用押ボタンスイツチを
示す断面図、第２図は本考案の実施例を示す断面
図、第３図は押ボタン部分とコンタクトブロツク
とが離れた状態を示す断面図である。 １は取付台、２は押ボタン、４はパネル、５は
導通板、６はコンタクトブロツク、７は取付ボル
ト、８ａ，８ｂは接点、９は可動片、１０ａ，１
０ｂはリード端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル４に固着する絶縁材よりなる取付台１
   と、この取付台１に嵌挿され、かつパネル４の表
   側へ突出する方向にばね付勢された押ボタン２
   と、パネル４の裏側に位置され、かつ複数個の取
   付ボルト７，７にて取付台１に固着されるコンタ
   クトブロツク６とからなり、かつこのコンタクト
   ブロツク６に、一対の相離間する接点８ａ，８ｂ
   と、この両接点８ａ，８ｂに接離自在に、かつ接
   触方向にばね付勢された可動片９を設け、さらに
   両接点８ａ，８ｂに接触状態にある上記可動片９
   と、突出状態にある上記押ボタン２とを、押ボタ
   ン２を押動したときに可動片９が両接点８ａ，８
   ｂから離間する方向に押動するように当接した非
   常停止用押ボタンスイツチにおいて、取付台１内
   に、この取付台１にコンタクトブロツク６を取付
   ける複数個の取付ボルト７，７のそれぞれの先端
   部に接触する導通板５を埋設し、また上記複数個
   の取付ボルト７，７のうちの１個の取付ボルト７
   に一対のリード端子１０ａ，１０ｂのうちの一方
   のリード端子１０ａを接続し、また一対の接点８
   ａ，８ｂのうちの一方の接点８ａに他方のリード
   端子１０ｂを接続し、さらに上記複数個の取付ボ
   ルト７，７のうち、リード端子１０ａを接続しな
   い方の取付ボルト７と、一対の接点８ａ，８ｂの
   うち、リード端子１０ｂを接続しない方の接点８
   ｂとを相互に接続してなることを特徴とする非常
   停止用押ボタンスイツチ。