JPS6244184A - 細胞又は微生物の固定化に適した担体及びその製造方法 - Google Patents

細胞又は微生物の固定化に適した担体及びその製造方法

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JPS6244184A
JPS6244184A JP18283085A JP18283085A JPS6244184A JP S6244184 A JPS6244184 A JP S6244184A JP 18283085 A JP18283085 A JP 18283085A JP 18283085 A JP18283085 A JP 18283085A JP S6244184 A JPS6244184 A JP S6244184A
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Hiroya Kakegawa
宏弥 掛川
Masakazu Kuroda
正和 黒田
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、細胞又は微生物の固定化に適した担体及び
その製造方法に関し、更に詳細には、細胞又は微生物を
物理的に吸着することにより若しくは炭素質との親和性
によって固定化する際に使用されろ水不溶性の担体及び
その製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、細胞又は微生物を固定化する方法としては、細胞
又は微生物を水不溶性の担体(以下、単に担体という)
に物理的に吸着させる方法があり、これには、多孔質ガ
ラス、セラミックス、金属酸化物或いは活性炭等の無機
物の担体が使用されていた。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、上記の担体にあっては、1〜500 ILと
いう広い範囲にわたる細胞や微生物のコロニーの大きさ
や生育形態に適した細孔の細孔径或いは細孔の規則的配
列等の微細構造の制御が極めて困難であった。このため
、細胞や微生物のコロニーの大きさやその生育形態に適
した細孔を有する担体を得ることができず、細胞や微生
物のコロニーの大きさや生育形態に適しない微細孔を有
する担体が使用され、細胞や微生物が担体より脱落し易
くなっていた。
又、この担体にあっては、その付形成いは加工を含めた
高次構造の制御を行なうことができなかった0例えば、
バイオリアクターの型に合わせて、この担体を円盤状或
は板状といった所定の形状に接着加工したり、切削加工
したりすることが極めて困難であった。
更に、これらの担体が生化学反応生成物に混入した場合
、特にその生成物が食品、医薬品であった場合には、活
性炭を除いて人体には極めて有害なものであった。
この発明の目的とするものは、細孔径や細孔の規則的配
列の微細構造の制御ができ、細胞や微生物のコロニーの
大きさや生育形態に適した細孔を有し、細胞や微生物の
担体からの脱落を防止することができると共に、その強
度が高く、所定の形状に接着或いは切削加工をすること
が容易にできる担体を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段及び作用)この発明者は
、上述した問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、上述
した問題を完全に解決する新規な担体及びその製造方法
を見い出すことに成功した。
即ち、この第1の発明は、植物の通管組織を形成する壁
に含浸され、炭素化された有機物により補強された、そ
の形態をそのまま保持して炭素化された植物の通管組織
よりなる細胞又は微生物の固定化に適した担体である。
また、第2の発明は植物の通管組織を形成する壁に有機
物を含浸し、この有機物を不融化処理し、次いで、これ
を加熱して植物の通管組織及び有機物を炭素化し、その
形態をそのまま保持し補強したことを特徴とする植物の
通管組織よりなる細胞又は微生物の固定化に適した担体
を製造する方法である。
さて、この発明にあっては、植物の通管組織の形態をそ
のまま保持し、これを担体として利用したことを特徴と
するものである。
以下にこの担体を構成する植物の通管組織及びこの通管
組織を形成する壁に含浸される有機物について説明する
iず、植物の通管組織、即ち、仮導管、導管或いは繊維
細胞といった細孔、好ましくは開放気孔を有する組織は
、加熱による炭素化の後の細孔径やその分布、配列など
が細胞や微生物の固定化に適したものを選択する0例え
ば、木本のうち、被子植物、裸子植物、竹類などの植物
通管組織であって、具体的には、松、杉、桧などの針葉
樹では、おもな細孔は仮導管であり、全組織の90%以
上を占め、その大きさは1〜70舊の範囲内であり、植
物の種類によって異っている。
一方、広葉樹では導管と繊維細胞が主な細孔であり、そ
の大きさは導管では20〜500 g、繊維細胞では1
0〜50pの範囲以内であり、植物の種類により異って
いる。したがって、この発明によって得られる担体の細
孔径の大きさは1〜500 tLの範囲内であり、この
範囲内において固定化する細胞や微生物の種類に応じて
、また、それらがコロニーを形成する場合には、そのコ
ロニーの大きさを考慮して、それぞれ最適の植物の通管
組織の種類を選択することができる。
植物の通管組織を形成する壁に含浸される有機物は、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ユリア樹脂、ビスマレイミド・トリアジ
ン樹脂、ポリジビニルベンゼン樹脂等の熱硬化性樹脂及
び塩化ビニル樹脂、フッ化ビニル樹脂、塩化ビニリデン
樹脂、アクリロニトリル樹脂等の熱of塑塑性樹脂−は
石油・石炭系重質油、アスファルト、コールタール、ピ
ッチ類、糖類及びそれらの溶剤可溶成分より選ばれた1
種または2種以上であって、炭素化率が3%以上、好ま
しくは10%以上の物質である。これらの有機物は、前
記植物通管組織を形成する壁に含浸される。ここで含浸
とは有機物が通管組織を形成する壁の表面に被覆された
り、通管組織の細孔を形成する壁の内部に浸透して、通
管組織の炭素化率を向上させると共に、通管組織が本来
有する細孔の形状をそのまま保持しながら、炭化後の強
度や耐久性を向上させることができるようにすることを
意味する。
続いて、この発明に係る担体の製造方法について説明す
る。
まず、上記のように固定化する細胞や微生物の種類に応
じて、またそれらがコロニーを形成する場合には、その
コロニーの大きさを考慮して選択された最適の植物の通
管組織を形成する壁に、フェノール樹脂、フラン樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、
ビスマレイミド会トリアジン樹脂、ポリジビニルベンゼ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂及び塩化ビニル樹脂、フッ化ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリロニトリル樹脂
等の熱可塑性樹脂或いは石油・石炭系重質油、アスファ
ルト、コールタール、ピッチ類、糖類及びそれらの溶剤
可溶成分より選ばれた1種または2種以上であって、炭
素化率が3%以上、好ましくは10%以上の物質を含浸
させる。この際、その有機物の含浸率は、通管組織に対
して1〜100重量%の範囲であって、通管組織の有す
る細孔の形態をそのまま維持しつつ1通管組織の炭素化
率を高めるに必要な量を含浸させる。
なお、含浸に際しては、浸透性を高めるため、適切な溶
剤可溶分を用いたり、溶剤で希釈した有機物を用いても
よい。
含浸は1通管組織の細孔構造を傷つけないように好まし
くは常温−減圧化で行ない1表面に付着した余剰の有機
物は溶剤による洗浄或は拭き取り等の適切な方法によっ
て除去するのが好ましい。
次いで、含浸後、不融化処理する。すなわち。
この有機物が再び溶剤に溶解したり、軟化して流動化し
たりしないようにするため、この有機物が熱硬化性樹脂
の場合は、これを昇温し三次元構造化させ、熱可塑性樹
脂或いは石油・石炭系重質油、アスファルト、コールタ
ール、ピッチ類、糖類の場合は、適切な硬化剤或いは酸
化剤等を添加して不融化する。
次に、前述のように不融化した含浸後の植物通管組織を
加熱して炭素化する。
炭素化は、加熱温度450度以上、非酸化性雰囲気中で
行う、その際の昇温速度は遅いほど炭素化収率が大きく
なる傾向を示すが、含浸された有機物の種類によって最
適の昇温速度を選択するのが好ましい。
このように、固定化する細胞や微生物の種類に応じて、
またそれらがコロニーを形成する場合には、そのコロニ
ーの大きさを考慮して最適の植物通管組織を選択するこ
とにより、この通管組織を形成する壁に有機物を含浸さ
せ、含浸後、この組織を不融化処理し、次いで、これを
加熱し炭素化して微生物や細胞に適した担体を提供する
ことができる。
更に、この担体は細胞や微生物のコロニーの大きさや生
育形態に適した細孔を有し、細胞や微生物の担体からの
脱落を肪止することができる。
又、この担体は、含浸前、含浸後、不融化後或いは炭素
化後のいずれの状態においても、バイオリアクターに合
わせて所定の形状に接着或いは切削加工することが容易
にできる0例えば、薄板状に加工してその両面に細胞又
は微生物を固定化することもできる。なお、この場合、
細孔が貫通していることが必要である。又、粒状として
、充填型固定床或いは流動床としても使用できる。
なお、多くの植物では、その細孔が一方向に配向してい
るため、接着或は切削加工する際、固定化面に垂直に細
孔が配向している状態が望ましいなお、広葉樹、竹、簾
等の植物の通管組織では、比較的大きな導管由来の貫通
細孔を利用して、細孔内に積極的に通液して使用したり
、粒状として、充填型固定床或いは流動床として使用し
てもよい、 なお、この発明の担体は炭素質であるため
、酸化反応により容易に含酸素表面官能基を導入するこ
とができる。又、この含酸素表面官能基は有機化学的手
法により、他の官能基、例えば、メチル基、アミ7基、
ニトロ基等に置換し得る。
このため、固定化しようとする細胞又は微生物に合った
官能基を選択し、これを含酸素表面官能基と置換するこ
とができ、細胞又は微生物との親和性を一層向上させる
ことができる。
なお、この発明の炭素材よりなる担体は、導電性を有す
るため1通電により発熱させたり、電場を形成させたり
して使用することができ、細胞又は微生物との親和性を
一層向上させることができる。
(実施例) 次に、この発明を一実施例を示して更に詳細に説明する
実施例1゜ 広葉樹として、赤フラン、カポール、針葉樹として米松
、米松、の4種の植物を105°Cで10時間乾燥し、
有機物として市販レゾール樹脂(炭素化率30%)をメ
タノールで樹脂とメタノールとの体精比を7対3にして
希釈し、これを4種の植物に減圧含浸した。含浸量は1
70度で1時間熱処理して、レゾール樹脂を不融化処理
した。即ち、このレゾール樹脂を三次元網状構造として
これを硬化させた。それぞれのレゾール樹脂含浸率は 
ラワン7.4%、米松13.5%、米松2B、0%であ
った。
不融化処理後、50℃ハrの昇温速度で、非酸化性雰囲
気中で800度まで焼成し、通管組織の形状をそのまま
保持した多孔質炭素材である担体を得た。
これらは、第1図〜第8図の走査型電子顕微鏡写真に示
す様な種々の細孔径を持つ、規則的微細構造を示した。
また、レゾール樹脂を含浸せずに炭素化したものと比較
して、 (1)水中での超音波洗浄によっても組織の脱落がない
(2)紙などで強くこすっても着色を示さない、などの
特徴を示した0次に、上記実施例1で得られたこの発明
に係る担体を未含浸の比較例と比較した曲げ強度を下記
第1表に示す。
(以下余白) 第1表  曲げ強度比較 (kg/cゴ) 直交方向強度=細孔方向に直交方向の曲げ強度平行方向
強度=細孔方向に平行方向の曲げ強度実施例2゜ 実施例1の赤ラワン及び米松から得られたこの発明品を
ガラス状炭素、ステンレス、ムライト、塩化ビニル、ゼ
オライトの各材質と、メタン成菌、酢酸成菌、酸性成菌
の混合菌体について、その固定化状態を比較した。各試
材は30X IOX  2mmの板状とした。
活性汚泥中により採取した。これらの菌類を、初期濃度
(有機物質vSとして) 200PPM加え、基質とし
てペプトン及びグルコースを初期濃度(有機炭素量とし
て) 500PPMを加えた培養液を調整した。この培
養液を37度に保ち、前記の各種担体を浸漬し各担体に
8.5Jl /腸inの流量で通液した。浸漬は50日
間行ない各種担体に固定化された菌体量を有機炭素量と
して比較した。
この結果を第2表に示す。
(以下余白) 第2表  材質別菌体固定化量 (mg−c/crn”) 第2表において、25日目と50日目で固定化量が50
日目で減少しているものは脱落によるものと考えられる
また、第2表より、他の材質と比較し実施例のものが良
好な固定化量を示し、最適な細孔分布が存在することを
示している。
また、これとは別に、赤ラワン及び米桧の実施品を前記
培養液に8日間浸漬し、菌体の固定化状態を走査型電子
顕微鏡で観察した結果を第9図〜第12図に示す、ここ
で第9図及び第10図では発達したコロニーとなり菌体
が固定化されている様子が観察された。また、第11図
及び第12図では、細孔内部へ固定化されれている様子
が観察された。
(発明の効果) 以上、詳述した如く、この第1の発明は、植物の通管組
織を形成する壁に含浸され、炭素化された有機物により
補強された、その形態をそのまま保持して炭素化された
植物の通管組織よりなる細胞又は微生物の固定化に適し
た担体である。又、第2の発明は、植物の通管組織を形
成する壁に有機物を含浸させ、この有機物を不融化処理
し、次いで、これを加熱して植物の通管組織及び有機物
を炭素化し、その形態をそのまま保持し補強したことを
特徴とする植物の通管組織よりなる細胞又は微生物の固
定化に適した担体を製造する方法である。
したがって、使用する植物通管組織の種類を適宜に選択
することにより、各種の細胞や微生物のコロニーの大き
さや生育形態に適した細孔を有する担体を得ることがで
きる。
また、担体全体を炭素材により構成したため、細胞や微
生物との親和性を高くするとともに、細胞や微生物が担
体から脱落するのを防止することができ、人体にも無害
である。
一方、植物の通管組織を有機物由来の炭素によ区間の浄
書(オ って補強してなる担体であるため、その強度が高く担体
自体の脱落を防止することができる。
更に、このものは、有機物に由来する炭素により補強さ
れたものであるため、担体を各種形状に接着或いは切削
加工することが容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明により得られた赤ラワン由
来の担体の実施例の顕微鏡写真、第3図及び第4図はこ
の発明により得られたカポール由来の担体の実施例の顕
微鏡写真、第5図及び第6図はこの発明により得られた
米松由来の担体の実施例の顕微鏡写真、第7図及び第8
図はこの発明により得られた米松由来の担体の実施例の
顕微鏡写真、第9図及び第1θ図はこの発明により得ら
れた赤ラワン由来の担体に微生物を固定化した状態を示
すwI4微鏡写真、第11図及び第12図はこの発明に
より得られた米松由来の担体に微生物を固定化した状態
を示す顕微鏡写真である。 [容に変更なし) * 1. m 第2111 第3図 第4区 第5図 、、、 6 h’4 第7図 第8図 ζ9准因 弓]()図 $11図 第12(4 手続補正書(方式) 昭和60年12月08日

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)植物の通管組織を形成する壁に含浸され、炭素化
    された有機物により補強された、その形態をそのまま保
    持して炭素化された植物の通管組織よりなる細胞又は微
    生物の固定化に適した担体。
  2. (2)前記有機物が、フェノール樹脂、フラン樹脂、エ
    ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エリア樹脂、ビ
    スマレイミド・トリアジン樹脂、ポリジビニルベンゼン
    樹脂等の熱硬化性樹脂及び塩化ビニル樹脂、フッ化ビニ
    ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリロニトリル樹脂等
    の熱可塑性樹脂或いは石油・石炭系重質油、アスファル
    ト、コールタール、ピッチ類、糖類及びそれらの溶剤可
    溶成分より選ばれた1種または2種以上であって、その
    炭化率が3%以上の物質であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の細胞又は微生物の固定化に適した
    担体。
  3. (3)前記有機物の含有率が、植物の通管組織に対して
    1〜100%の範囲であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の細胞又は微生物の固定化に適した担体
  4. (4)植物の通管組織を形成する壁に有機物を含浸し、
    この有機物を不融化処理し、次いで、これを加熱して植
    物の通管組織及び有機物を炭素化し、その形態をそのま
    ま保持し補強したことを特徴とする植物の通管組織より
    細胞又は微生物の固定化に適した担体を製造する方法。
  5. (5)加熱温度が450°以上、非酸化性雰囲気中で加
    熱させたことを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載
    の細胞又は微生物の固定化に適した担体を製造する方法
JP18283085A 1985-08-20 1985-08-20 細胞又は微生物の固定化に適した担体及びその製造方法 Granted JPS6244184A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009095738A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Aoyama Eco System:Kk 水浄化用成形体及びその製造方法。
US10195923B2 (en) 2013-07-12 2019-02-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle air conditioning unit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009095738A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Aoyama Eco System:Kk 水浄化用成形体及びその製造方法。
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