JPS624356B2 - - Google Patents

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JPS624356B2
JPS624356B2 JP54085604A JP8560479A JPS624356B2 JP S624356 B2 JPS624356 B2 JP S624356B2 JP 54085604 A JP54085604 A JP 54085604A JP 8560479 A JP8560479 A JP 8560479A JP S624356 B2 JPS624356 B2 JP S624356B2
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fiber
alumina
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JPS569286A (en
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Yutaka Juki
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は靭性に富むアルミナ焼結体の製造方
法に関する。
セラミツクは、耐薬品性に優れているので多く
の用途がある。例えば、腐蝕性の流体を扱う弁で
は、弁体、弁箱等を従来どおりステンレスで製造
する事ができない。
そこで本出願人は、流体に触れる部分−弁体、
弁箱−をセラミツク製にしたボールバルブを創案
(実願昭51−158919、実願昭52−120804)した。
流路をセラミツク製としたので、硫酸、塩酸、
弗酸等の酸、食塩、炭酸アンモニウム等の塩、カ
セイソーダ、アンモニア水等のアルカリ、又は海
水、石油等任意の流体に対して頗る有効である。
このバルブの材料は、例えばアルミナを主体と
する焼結体とする。化学的には安定し、甚だ用途
が広いが、機械的性質にはなお難点があつた。
セラミツクは一般に機械的な衝撃力に弱いの
で、ステンレス製の保護ケースを要した。しかも
配管には充分注意を払い、セラミツク製の弁箱に
無理な応力の加わらないようにしなければならな
い。
さらに熱衝撃も避けなければならない。たとえ
ば200℃の高温から急冷すると破損する惧れがあ
る。
本発明は、このような欠点を解決するもので、
機械的熱的衝撃に耐える靭性の高いアルミナ焼結
体の製造方法を提供する。
従来の製造方法は、以下のようである。
酸化アルミニウムの粉末に適当な添加物を加
え、例えば湿式ボールミルで粉砕混合して粒径を
3μ〜5μに整え、この後、加圧成形して焼成す
るか、一挙にホツトプレスする。
本発明者は、原料に鉱物繊維を添加すれば、焼
結製品の靭性、引張り強さを改善できる筈だと考
えた。例えば、アスベスト等をアルミナ原料に混
ぜ内部から補強する。
鉱物繊維としては、角閃石アスベスト、弗素ア
スベスト或はムライト繊維又はカオリン繊維等が
良い。
天然に産出されるアスベスト(石綿)は、蛇紋
石アスベストと角閃石アスベストとに大別でき
る。
蛇紋石アスベストは、全アスベスト生産高の95
%以上を占め入手し易く低価格である。しかし、
耐熱性に劣り、酸に侵され易い。本発明では蛇紋
石アスベストを用いない。
角閃石アスベストは、理想的には Ca2Mg5(OH)2Si8O22 の組成を有する。
第一鉄イオンがマグネシウムのサイトに置換し
ているものも多い。これは陽起石或は直閃石と呼
ばれる事もあるが、本発明では角閃石アスベスト
に含める。
角閃石アスベストは、比較的高価であるが、耐
熱性、耐酸性に優れる。
また、グリユネ閃石、リヒテル閃石、エデン閃
石等、角閃石族の鉱物繊維も使用しうる。
弗素アスベストは、角閃石アスベストの水酸基
(OH)を弗素(F)に置換した合成アスベスト
繊維をいう。理想的には弗素透角閃石 Ca2Mg5F2Si8O22 の組成を持つ 天然の角閃石に対応し、弗素リヒテル閃石、弗
素エデン閃石のような合成弗素アスベストも、こ
こに含める。
ムライト繊維とここで呼ぶものは、ムライト
(3Al2O3・2SiO2)に類似した組成で、酸化ケイ素
と五酸化リンを元に作られた合成繊維のことであ
る。より一般的に、アルミナ、シリカ系繊維と呼
ぶこともある。必ずしもアルミナ:シリカの比が
3:2に限らず、化学量論的に幾分のズレがある
からである。ムライト繊維は例えば特公昭44−
17751号の技術により合成できる。
カオリン繊維は、カオリン(Al2O3・2SiO2)に
近い組成の合成繊維である。カオリンを主成分と
して粉末原料を電気炉で溶融し、小口径のノズル
から空気中に噴射して繊維状としたものである。
弗素アスベスト、ムライト繊維、カオリン繊維
等の合成繊維は、天然のものより細くて短かい。
紡績性に乏しい。しかし、耐熱性、耐酸性、耐ア
ルカリ性には一層秀いでている。
本発明は、鉱物繊維の他に、ホウ化物の添加を
する。すなわち、ホウ化ジルコニウム(Zrx
By)、ホウ化ハフニウム(Hfx By)、ホウ化タン
グステン(Wx By)、ホウ化モリブデン(Mox
By)の内1種或は二種類を加える。混合比は、
原料全体の1〜5重量%が適当である。
アルミナ焼結体の添加物として、ZrB、HfB、
WB、MoBを用いるというのは従来にない新規な
着想である。これらの添加によつて、セラミツク
の靭性を一層高める事ができる事を、発明者が初
めて見出した。
これら金属(Zr、Hf、W、Mo)のホウ素との
化合物は、融点が高く、硬度も優れている。例え
ばWB、ZrB、HfBの融点は3200゜K、3260゜
K、3330゜Kである。その他ZrB2、Zr3B4、MoB
などの融点も3000゜K程度で、硬く、酸に対して
強く、電気伝導性もある。
これら金属のホウ化物を加えると、何故アルミ
ナ焼結体の靭性が改善されるのか? その理由は
明らかではない。しかし、これら金属と化合物を
作つているホウ素原子は、酸素原子との親和力が
強いから、アルミナの酸素と強く結合するのであ
ろう。
一方、鉱物繊維(アスベスト等)も構造の主体
は、前記のように酸素である。従つて鉱物繊維の
酸素も添加物たる(WxBy、ZrxBy、HfxBy、
MoxByのホウ素と一定のボンドを形成するので
あろう。
つまり、W、Zr、Hf、Moのホウ化物は、アル
ミナ多結晶間の結合力を増大させるとともに、ア
ルミナと鉱物繊維との間をも結びつける作用があ
るのであろう。
勿論、焼結工程の後ホウ素の電子価が変動する
であろう。ホウ素の電子価は+3、+1、−3のい
ずれかを取り得る。
相手の金属も、電子価の変動し易いものが望ま
しいのであろう。Moの酸化状態は+2、+3、+
4、+5、+6と多様であり。Wの酸化状態は+
2、+3、+4、+5、+6である。
Zrは+2、+3、+4の酸化状態が可能である。
Hfは+2、+4の酸化状態をとり得る。
ホウ素とこれら金属との化合の態様は変わり易
い。酸化状態が変わると、近傍の酸素原子や水酸
基(OH)、弗素基(F)と強く結合する事がで
きる。
本発明は、アルミナに、鉱物繊維と前記W、
Hf、Zr、Moのホウ化物とを添加し、還元性雰囲
気で焼結する点に特徴がある。
還元性雰囲気で焼結するのは、ホウ化物が酸化
されない為である。N2ガスを通して加熱する
か、真空中で加熱するか還元性雰囲気を作る方法
は任意である。
焼成は一度でも二度でも差支えない。途中で施
釉する事もできる。またホツトプレスして成型と
焼成を一挙に遂行するのも便利である。この場合
に、有機結合剤は不要である。
成型の際、鋳型で成型する場合は、有機結合剤
を加えて流動性を賦与してから流し込み、乾燥固
化させる。有機結合剤は、小麦粉、デキストリ
ン、アラビヤゴム、ガツチゴム、リグニン、メチ
ルセルローズ、カルボキシルメチルセルローズ
(CMC)、ポリビニールアルコール(PVC)、パル
プ廃液、ステアリン酸、パラフイン等公知のもの
を用いる。
成型過程で圧縮成型法を用いるならば、有機結
合剤を要しない。
焼成温度は1800℃程度が最も望ましい。
1950℃以上になるとアルミナの単結晶化が進み
好ましくない。上限は1850℃である。
酸化チタン、酸化マンガン、酸化銅を1重量%
程度加えると、焼成温度を1650℃まで下げる事が
できる。これは公知である。
従つて、焼成温度は、1650℃〜1850℃で行うと
良い。
なお、最初、アルミナ原料に0.3〜1重量%の
酸化クロム、弗化マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、リン酸アルミニウムを加えなければならな
い。これはアルミナの単結晶化を防ぐためであつ
て周知である。
実施例を示す。
実施例 1 重量比でアルミナ98.5%、弗化マグネシウム
0.5%、ホウ化ジルコニウム1%の粉末を、ボー
ルミル中でアセトンを加え、40時間混合粉砕す
る。この後、前記原料の2重量%の角閃石アスベ
ストを加えさらに10時間混合した。この原料を真
空中で乾燥してアセトンを除去し、直方体型の中
へ200Kg/cm2の圧力で加圧成型し、1800℃で窒素
ガスを流しながら焼成した。
こうして作つた試料の抗折力は平均62Kg/mm2
あつた。同じ製法で、アスベスト、ホウ化ジルコ
ニウムを加えなかつたものは、50Kg/mm2で、ホウ
化ジルコニウムを加えなかつたものは57Kg/mm2
あつた。
実施例 2 重量比で97.5%のアルミナ、0.7%の酸化クロ
ム、1.8%のホウ化タングステンの粉末を、ボー
ルミル中でアセトンを加えて50時間混合粉砕す
る。
次に原料の5重量%の弗素アスベストを加え、
全重量の2倍の水をさらに加えて、混練する。混
練は真空混練室で5時間行つた。この後、型に流
しこみ真空室中で60℃に加温しながら乾燥する。
50時間乾燥の後脱型し、電気炉中で、N2+CO2
スを流しながら1850℃で3時間焼結した後徐冷し
た。
こうしてできた試料の抗折力は平均70Kg/mm2
あつた。同じ製法で、弗素アスベスト、ホウ化タ
ングステンを加えなかつたものの抗折力の平均は
62Kg/mm2であつた。弗素アスベストだけを加えた
ものの平均は67Kg/mm2であつた。
同じ方法で作つた直径60mmの球状焼結体を250
℃に熱し、水中へ投入したが、表面にクラツクが
入らなかつた。
実施例 3 重量比で96.5%のアルミナ、0.3%の酸化マグ
ネシウム、2.4%のホウ化モリブデン、0.8%の酸
化チタンよりなる粉末原料を同様にボールミル中
で50時間粉砕混合し、合成ムライト繊維2%とパ
ラフイン2%とを加え更に10時間混合する。この
試料を鋳型に200Kg/cm2の圧力で加圧成型する。
これを真空電気炉中へ入れ、1650℃で10時間焼成
し、後徐冷した。こうしてできた直方体試料の抗
折力は平均67Kg/mm2であつた。合成ムライト繊
維、ホウ化モリブデンを加えないものは61Kg/mm2
であつた。
同じ配合、同じ製法で直径60mmの球状焼結体を
作つた。これを250℃に熱し水中へ投入して急冷
したが、表面にクラツクが生じなかつた。
同じ製法で、ムライト繊維、ホウ化モリブデン
を欠くものは、水中へ投入すると、無数のクラツ
クが表面に現われた。
実施例 4 重量比で94.5%のアルミナ大0.5%のリン酸ア
ルミニウム、4%のホウ化ハフニウム、1%の酸
化銅よりなる粉末原料をボールミル中で20時間混
合粉砕する。ここへ合成カオリン繊維1%と、角
閃石アスベスト1%とを新しく加え、さらに8時
間混合する。この粉末材料を窒素ガスを流しなが
ら、1720℃で100Kg/cm2の圧力をかけて、2時間
ホツトプレスした。
こうしてできた直方体試料の抗折力は平均72
Kg/mm2であつた。ホウ化ハフニウムを欠くものの
平均値は67Kg/mm2であつた。カオリン繊維、角閃
石アスベストをも欠くものの平均値は63Kg/mm2
あつた。
以上詳しく説明したように、本発明の製造方法
によれば、セラミツクの化学的に優れた性質を備
えながら、機械的強度にも勝り、靭性に富む焼結
体を得ることができる。極めて有用な発明であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化アルミニウム粉末を主剤とし、0.3〜1
    重量%の酸化クロム、弗化マグネシウム又は酸化
    マグネシウム或はリン酸アルミニウムと、ホウ化
    ジルコニウム、ホウ化ハフニウム、ホウ化タング
    ステン、ホウ化モリブデンの1〜5重量%とを加
    えて粉砕混合し、次に2〜5重量%の角閃石アス
    ベスト、弗素アスベスト又はムライト繊維或はカ
    オリン繊維を加えて再び混合し、成形した後還元
    性雰囲気で1650℃〜1850℃の温度で焼成するか、
    還元性雰囲気で同温度域に於てホツトプレスする
    事を特徴とするセラミツクの製造方法。
JP8560479A 1979-07-05 1979-07-05 Manufacture of ceramic Granted JPS569286A (en)

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IN167047B (ja) * 1985-03-14 1990-08-25 Advanced Composite Materiales
JPS61286271A (ja) * 1985-06-10 1986-12-16 日本特殊陶業株式会社 工具用ホイスカー強化セラミックス材料
JPS62108763A (ja) * 1985-11-06 1987-05-20 株式会社アイジー技術研究所 セラミツク組成物
CN109133954B (zh) * 2018-11-14 2021-10-26 福建省德化龙辉陶瓷有限公司 一种高韧性耐火日用陶瓷及其制备方法

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