JPS6242553Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はきよう体の外部から操作する部品をパ
ネルの設定した位置へ誤差なく取り付けられる取
付構造に関する。

従来の通信機、その他の機器においても、その
構成部品の取付、特にきよう体の外部から該機器
を操作使用するための部品、例えば電源スイツ
チ、出入力調整用つまみ、電鍵などの該機器への
取付に関して、従来機器は部品がその機器内部に
ある取付板などにネジ、または鋲類にて固定され
ている関係上外装美観などのためその表面にパネ
ルを装備し加工組立てされていた。このためこれ
ら機器のきよう体の外部から操作使用する部品個
有の寸法公差と、上述の取付板などの個有の寸法
公差と、上述のネジまたは鋲類による固定の際の
人為的なかたよりとパネルの孔位置のズレなどの
寸法公差の集積により、組立時、上記きよう体の
外部から操作する使用部品のつまみまたはレバー
などの中心と上記パネル孔の中心の一致について
幾多の不一致が生じ機器の組立作業に支障を来し
ていた。

その部品の中心とパネル孔の中心とを一致させ
ることが困難であるという欠陥を特に容易に解決
する手段を提供せんとするのが本考案の目的であ
る。

本考案の要旨は機器の取付板に部品の係合用孔
部を設け、弾力性に富んだバネ材によつて構成さ
れ微少の位置移動が可能なるが如きホルダを介し
て取付板に部品を仮止めし、ついで機器の取付板
をパネルに固定する。すなわち該パネルの内側の
ガイドボスを前記の部品と嵌合せしめて前記パネ
ルの中心と前記の部品とを正しく一致せしめる手
段にある。

第１図は一般の電気機器の一例としての外観図
であり、１はパネルを、３はスライドスイツチ
を、３ａはその操作レバーを、１ａはパネル１に
設けられた孔で、操作レバー３ａの上下動に対す
るものを示す。５はパネル１に固定されているカ
バーである。

以下本考案の説明においては、きよう体の外部
から操作する部品はスライドスイツチで代表す
る。

第２図は従来普通に行われているスライドスイ
ツチの取付状態を示す部分の断面図であり、２は
取付板を、６はスライドスイツチ３を取付板２に
固定するためのネジを示す。第３図は本考案の一
実施例としてのスライドスイツチの取付状態を示
す断面図である。１ｂはパネル１の内側に設けら
れたガイドボスを、４は取付板２にスライドスイ
ツチ３を仮止めした弾力性に富んだバネ材料のホ
ルダを示す。

第４図は第３図において述べたホルダ４を以て
スライドスイツチ３を取付板２に仮止めした状態
を示す外観拡大図である。

第５図は前述のホルダ４の単体の外観図であ
る。

第６図は本考案の説明のための立体分解図であ
る。２ａはスライドスイツチ３の取付板２への係
合用孔部であり、２ｂはガイドボス１ｂの挿入孔
であり、２ｃはホルダ４を取付板２に挿入する前
に、かりにすでに配線済のスライドスイツチ３の
束線がある場合ための束線挿入用溝である。３ｂ
はスライドスイツチの後述のガイドボス１ｂとの
嵌合用孔である。

以下に前記機器の本考案に関する部分の組立に
ついて説明する。

まずスライドスイツチ３を取付板２に取りつけ
る。スライドスイツチ３の操作レバー３ａの反対
側端を取付板２の係合用孔部へ挿入する。次に自
己のバネ材による弾性を有するホルダ４によつ
て、スライドスイツチ３のつばと取付板２とを一
緒に挟み仮止めを行う。ホルダ４の挿入用爪４ｃ
はホルダ装着時スライドスイツチ３の面に沿つて
摺動する。ホルダ４のそりかえ部４ａと片面部４
ｂが交わるところまでホルダ４を取付板２に挟み
入れる。そりかえ部４ａに取付板２側、押え部４
ｄはスライドスイツチ３側を押圧することによつ
てスライドスイツチ３を取付板２に仮止めするこ
とができる。従つて両者はバネ特性をもつホルダ
４によつて挟持されているのでスライドスイツチ
３は取付板２に対し微少の位置移動が可能であ
る。

さらに今第４図の仮止め状態のスライドスイツ
チ３をパネル１に係合せしめるため、嵌合用孔３
ｂにガイドボス１ｂを嵌合し、次いで取付板２の
挿入孔２ｂにガイドボス１ｂを挿入すれば、自ら
正しくパネル孔１ａの中心とスライドスイツチ３
の中心は一致する。

かくのごとく本考案によれば、きよう体の外部
から操作する部品とパネルとの各々の中心を一致
させること、すなわち前記部品がパネルの設定し
た位置に正確に取り付けることが極めて簡単とな
り、操作部品の中心とパネルの中心との合到に要
する労力を頗る少なくし短時間でしかも正確な取
付組立加工が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般の電気機器の一例としての外観図
である。第２図は従来のスライドスイツチの取付
状況を示す部分の一例としての断面図である。第
３図は本考案の一実施例としてのスライドスイツ
チの取付状態を示す断面図である。第４図は本考
案になるホルダを以てスライドスイツチを取付板
に仮止めした状態を示す外観拡大図である。第５
図はホルダの単体の外観図である。第６図は本考
案の説明のための立体分解図である。 １……パネル、２……取付板、３……スライド
スイツチ、４……ホルダ、５……カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. きよう体の外部から操作する部品をパネルと取
   付板との間に固定する構造において、パネルの内
   側にはガイドボスを有し、上記部品には上記ガイ
   ドボスに嵌合する嵌合用孔を有し、上記取付板に
   は上記部品を係合する係合用孔部を有し、上記部
   品と上記部品が係合した上記取付板とを自己のバ
   ネ材による弾性によつて挟持するホルダを備え
   て、上記ホルダによつて上記取付板と共に挟持さ
   れた上記部品の嵌合用孔にパネルの上記ガイドボ
   スを嵌合し、上記部品と共に挟持された上記取付
   板の挿入孔に上記ガイドボスを挿入して上記パネ
   ルが固定されたとき、上記部品が上記パネルの設
   定した位置へ取り付けられることを特徴としたき
   よう体の外部から操作する部品の取付構造。