JPS6242277Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃焼装置に係り、特に低品質燃料を燃
焼部に供給する低品質燃料供給手段と、高品質燃
料を燃焼部に供給する高品質燃料供給手段とを備
えた燃焼装置に関する。

この形式の例えば低品位炭焚流動層ボイラで
は、流動層温度を検出し、それが常に一定になる
ように低品位炭の供給量を制御している。そして
低品位炭の発熱量が所望の値より下がり、層温度
が許容値以下になると、従来はこの層温度を切替
信号として用い、バツクアツプ用の高品位炭を供
給して発熱量を上げ層温度の低下を防止してい
た。

このように従来は燃焼部（流動層内）の温度だ
けを検知して、高品質燃料への切替操作を行なつ
ていたため、燃料供給制御が不確実になりがち
で、高品質燃料の無駄使いによりランニングコス
トが高くつくことがある。また燃焼部の温度は供
給燃料の発熱量のみによつて変化するのではな
く、例えば燃焼用空気の混合比、燃焼装置の負荷
状態によつても変化するため、燃焼部の下限温度
をそれらに応じて設定し直す必要があり、運転制
御が煩雑である。

本考案の目的は、このような従来技術の欠点を
解消し、高品質燃料への切替操作などの燃料供給
制御が確実に行なわれる燃焼装置を提供するにあ
る。

この目的を達成するため、本考案は、燃焼部を
有する燃焼装置本体と、低品質燃料を前記燃焼部
に供給する低品質燃料供給手段と、高品質燃料を
前記燃焼部に供給する高品質燃料供給手段と、前
記燃焼部の燃焼温度を検知する燃焼温度検出手段
と、前記低品質燃料の供給量上限を検知する供給
量上限検知手段と、前記燃焼温度検出手段からの
燃焼温度許容下限信号と前記供給量上限検知手段
からの供給量上限信号との入力に基いて前記高品
質燃料供給手段による燃料供給を開始させるため
の制御信号を出力する制御部とを備えたことを特
徴とする。

次に本考案の実施例を図とともに説明する。低
品位炭焚流動層ボイラ１の所定位置には、伝熱管
２を埋設した流動層３が形成され、流動層３の下
方からは燃焼用空気４が供給される。

第１ホツパー５には低品位炭６が収容され、こ
れは第１スクリユーフイーダ７を通してボイラ１
の第１給炭管８から流動層３に供給される。ま
た、第２ホツパー９には高品位炭１０が収容さ
れ、これは第２スクリユーフイーダ１１を通し搬
送用空気１２とともにボイラ１の第２給炭管１３
から流動層３に供給される。第１スクリユーフイ
ーダ７および第２スクリユーフイーダ１１には、
それを駆動するためのモータ１４がそれぞれ付設
されている。

通常の運転時には第１スクリユーフイーダ７が
動かされ、低品位炭６が所定量ずつ流動層３に供
給されて、水蒸気の発生に寄与している。流動層
３の温度は温度検出器１５によつて検出され、層
温度が低くなると、温度検出器１５の検出信号が
第１コントローラ１６に入力される。そして第１
コントローラ１６からの制御信号に基いてモータ
１４の回転数が速められ、低品位炭６の供給量が
増加する。さらに低品位炭の発熱量が低下し、層
温度が許容範囲の下限値に近づくと、さらに第１
スクリユーフイーダ７の回転数が増し、予め設定
されている回転数上限に到達すると、リミツター
１７がそれを検置する。このリミツター１７から
の低品位炭供給量上限の検知信号と、温度検出器
１５からの層温度許容下限の検出信号とが第２コ
ントローラ１８に入力されると、この両信号に基
いて第２コントローラ１８からモータ駆動信号が
出力され、第２スクリユーフイーダ１１が可動状
態になる。この第２スクリユーフイーダ１１の運
転で高品位炭１０が流動層３に供給され、層温度
は許容温度まで高められる。層温度が所定値まで
達したことを温度検出器１５で検知すると、その
検出信号が第２コントローラ１８に送られ、第２
コントローラ１８からの制御信号により第２スク
リユーフイーダ１１の回転が止まり、高品位炭１
０の供給が停止されて、再び低品位炭６の供給量
の増減で層内温度が維持される。

この実施例では流動層ボイラの場合について説
明したが、通常のボイラにも本考案は適用でき
る。

本考案は前述のような構成になつており、燃焼
部の許容温度下限信号と低品質燃料の供給量上限
信号との２信号の入力に基いて、高品質燃料の供
給開始信号を出力するから、必要なときだけ高品
質燃料の供給がなされ、ランニングコストを可及
的に低減することができ、しかも燃料の供給制御
が正確である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例に係る低品位炭焚流動層ボ
イラの概略構成図である。 １……流動層ボイラ、３……流動層、５……第
１ホツパー、６……低品位炭、７……第１スクリ
ユーフイーダ、８……第１給炭管、９……第２ホ
ツパー、１０……高品位炭、１１……第２スクリ
ユーフイーダ、１２……搬送用空気、１３……第
２給炭管、１５……温度検出器、１６……第１コ
ントローラ、１７……リミツター、１８……第２
コントローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼部を有する燃焼装置本体と、低品質燃料を
   前記燃焼部に供給する低品質燃料供給手段と、高
   品質燃料を前記燃焼部に供給する高品質燃料供給
   手段と、前記燃焼部の燃焼温度を検知する燃焼温
   度検出手段と、前記低品質燃料の供給量上限を検
   知する供給量上限検知手段と、前記燃焼温度検出
   手段からの燃焼温度許容下限信号と前記供給量上
   限検知手段からの供給量上限信号との入力に基い
   て前記高品質燃料供給手段による燃料供給を開始
   させるための制御信号を出力する制御部とを備え
   たことを特徴とする燃焼装置。