JPS6241717A - 板状磁性粉末及びその製造方法 - Google Patents

板状磁性粉末及びその製造方法

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JPS6241717A
JPS6241717A JP60153862A JP15386285A JPS6241717A JP S6241717 A JPS6241717 A JP S6241717A JP 60153862 A JP60153862 A JP 60153862A JP 15386285 A JP15386285 A JP 15386285A JP S6241717 A JPS6241717 A JP S6241717A
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plate
ratio
particle size
powder
salt
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JP60153862A
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English (en)
Inventor
Tsuneshi Takeda
竹田 常司
Yasuo Monno
門野 保夫
Yuji Ito
裕司 伊藤
Kazuhiko Nakayama
和彦 中山
Tomoyuki Haishi
知行 拝師
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体用磁性粉末とその製造法に関し、
更に詳しくは、磁気記録媒体、特に、例えばフロッピー
ディスク等、2次元磁気記録媒体に適した、粒径の揃っ
た微細な板状磁性粉末とその製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術および問題点〕
オーディオ、ビデオ等磁気記録媒体用の磁性粉末として
、従来より針状の磁性酸化鉄が用いられている。これら
はゲータイトを出発原料とし、粒径、軸比及びこれらの
分布に特別の注意を払いつつ合成がなされている。
針状であることの必要性は、一つには、形状磁気異方性
によって抗磁力を高めるためであり、一つには、これを
磁性塗料にして塗布したとき粒子配向により角型比を大
きくするためである。
これらはいずれも記録媒体のシグナル/ノイズ比を大き
くする方向に働く。
また、粒径については、0.8 =0.5−〇、3 t
mと、次第に小粒径のものが求められ、製造されてきた
。これは高周波記録特性向上のためである。同じく、高
記録密度の為にも小粒径の粉が不可欠である。
粒径や形状の分布幅の広がりはまた、ノイズを大きくす
る方向に働くため、これらを均質に作り上げることもき
わめて肝要である。
一方、近年マイコンの発展により、簡易でアクセスの速
い外部記録媒体としてフロッピーディスクのようなディ
スク媒体が多用され始めた。
これに用いられているのは従来通りの針状磁性粉である
が、テープにおいて好都合であった塗布方向への粒子配
向は、ここでは却って不都合な結果を生む。
すなわち、ディスク媒体における一方向への粒子配向は
、ディスク円周に沿っての不均一性を生じ、このため出
力ムラ(モジュレーション)が発生する。これを避ける
ため塗膜面の硬化前に磁場中で無配向化処理が施される
が、それでも充分ではない。
又、無配向化処理の施されたものであっても、記録すべ
き磁化方向と磁化容易軸との交角が45゜以内となるよ
う配向した針状粉は、塗布された粉の半分に過ぎない。
それ以外の粒子は記録への関与が小さいだけでなく、磁
気ヘッドにより横方向から擦られるため塗膜面から剥が
れ易いものとなっている。
このよ・うに、従来の針状粉はディスク媒体用に開発さ
れたものでない為に、幾つかの不都合が避けられない。
しかもこれらの問題点はスピンコーティングのような特
殊な塗布方法をとらない限り避けることができず、針状
、棒状、紡錘状を問わず、1次元方向に伸張した形状を
持つ磁性粉に共通したものである。ここで、もし磁性粉
が板状化でき、塗膜面内に平行になるように配向し、か
つ面内磁化し得るならば、このような問題点は解決する
しかし、従来技術において磁気記録媒体として開発され
てきた板状の磁性粉はへキサフェライト類のみである。
すなわち、バリウムフェライト、ストロンチウムフェラ
イトなど、結晶本来の構造から板状結晶となり易いもの
が用いられてきた。
しかし、ヘキサフェライトの磁化は結晶磁気異方性に基
づくものであって、その磁化容易軸は板面に対して垂直
である。この性質を利用して、ヘキサフェライトの微小
な板状結晶を垂直磁気記録方式の記録媒体として用いる
ことが提案されている。しかし、ヘキサフェライト板状
結晶を通常の面内磁化ディスク媒体用に用いることはで
きない。また、仮に用いることができたとしても、前述
の、板状粉の利点を生かすことが困難である。すなわち
、ヘキサフェライトはその垂直磁化のため、粒子間で板
面の重なった長い積層粒子を作り易く、このため塗膜化
に著しい困難を生ずる。また、塗膜面の平滑性も保証さ
れない。
これに対して、面内磁化成分の大きい板状磁性粉の場合
には積層化が少なく、塗膜が極めて平滑であるだけでな
く、そのまま現在の記録方式での記録媒体として使用す
ることができる。
以上のように、面内に磁化成分を持った微細な磁気記録
用板状磁性粉の持つ利点は大きいが、従来技術にはこの
ようなものはなかった。
この理由は明らかでないが、板状磁性粉の形状、粒径、
粒径分布等の諸因子の性能に及ぼす影響が必ずしも明確
ではなかったからであろう。
〔問題点を解決する為の手段〕
そこで、本発明者はこれらの点につき鋭意研究を重ねた
結果、遂に本発明を完成した。
即ち、本発明は板状粒子からなり、板状面の面積の累積
分布曲線において、中央値の粒径(相当径)が0.01
〜14、第1四分点と第3四分点における粒径比が0.
67〜1.5であり、かつ1710分点と9710分点
における粒径の比が0.5〜2.0であり、板状比(相
当径/厚み)2以上を有する板状粒子であって、立方晶
系に属する結晶からなる板状磁性粉末およびその製造方
法に関するものである。
尚、本発明において、板状とは六角薄片状、円板状、六
角板状、菱形板状、四角板状等を総称したものであり、
板面の(長径/短径)比が2以下のものを意味する。
磁性粉の粒径は0.01〜1μφでなければならない。
ここで、″本発明にいう粒径とは板面の直径または相当
径(板面と同面積の円の直径)を示す。
粒径が小さくなる程抗磁力が高くなり好ましいが、小さ
過ぎると超常磁性のため返って抗磁力が低下する。
また、その板状比(相当径/厚み)は、塗膜の平滑性及
び配向性を考慮し、2以下が必要である。
粒径分布は、粒径分布曲線においてこれを見るならば、
板面の面積分布累積曲線において、第1四分点と第3四
分点における粒径比が0.67〜1.50であり、かつ
、1/10分点と9/10分点における粒径比が0.5
〜2.0の範囲になければならない。
粒径と磁気特性とは相関が深く、小粒径のもの程抗磁力
が高くなるため、粒径分布の広がりは抗磁力の広がりを
意味する。
このことは、BH曲線の角型比が低下し、同時に、反転
磁界分布(BHi分曲線曲線価幅)が広がることであっ
て、記録の鮮明さに重要な支障となる。とりわけ、高密
度記録のためには粒径分布の広がりは避けるべきである
また、特に粗大な粒子や、特に微細な粒子の存在は、ド
ロップアウト等の重大欠陥の原因となるためこれを一定
限界以下にすることが不可欠である。
一方面内磁化に関しては、前述の様に立方晶磁性体を板
状結晶化することにより達成される。
すなわち、立方晶の磁化容易軸は、互いに直交する3本
(〔001〕軸)、交角70.5°の4本((111)
軸)、または交角60°及び90°の6本((011)
軸)の内のどれか1組の結晶軸に治ったものである。こ
の1組の内の2本または3本の結晶軸は、板面に対しO
またはこれに近い小さな仰角しかないため、これらの軸
に沿う磁化容易軸は板面からの、形状磁気異方性による
トルクを受けてその仰角はさらに低下する。一方、仰角
の大きい磁化容易軸は相対的にエネルギーが高くなり、
磁化困難となる。このように、立方晶を板状化すること
により、面内磁化が達成される。
このような粉末で、その抗磁力Hcが200〜2000
0eで、飽和磁化σs 50emu/g以上、残留磁化
σ25emu/g以上のものが本発明の目的から見て好
ましい。
本発明の板状磁性粉末は下記の方法により製造すること
ができる。即ち、第2鉄塩、酒石酸または/およびその
塩、アルカリ化合物の3成分が共存する水性スラリーを
加熱処理する方法において、 pH≧8.2、かつ の条件を満たすスラリー組成物を120’C以上に加熱
する事により得られる板状へマタイトを、水素気流中で
還元し、さらに所望により再酸化および、またはコバル
ト塩と共に処理することによって得られる。
この過程において、生成する粒子の粒径と形状を決定す
る最も重要な因子は、pH及び添加する酒石酸またはそ
の塩の鉄塩に対するモル比rである。
水熱処理を行う前のスラリーのpHが8.2に満たない
場合には、酒石酸添加の有無に関係なく板状のへマタイ
トは得られない。
rが(pl(−2,6)/ 600を超えた場合、生成
するのは塊状のマグネタイトであり、rが(pH−6,
6)/ 600に満たない場合にも、板状へマタイトは
得られない。
本発明の1j的に沿うヘマタイトの製造には、pH≧8
.2で、rが上記の間即ち、(pH−6,6) /60
0≦r≦(pH−2,6) /600で囲まれた領域に
あることが不可欠である。
この領域内では、rの低下と共に粒径が小さくなるため
、粒径制御が可能である。
水熱処理温度及び処理時間も大切な因子である。
120℃未満の温度では、ヘマタイトの生成速度が遅く
、10時間の処理の後でも一層ゲータイトの共存が避け
られない。これは鉄水酸化物からヘマタイトに結晶再配
列が起きる際の中間体として現れるものであって、これ
の残存は本発明の目的からみて極めて問題となるところ
である。
140℃になるとヘマタイトの生成は10時間で終了し
、160℃では40分で終了する。
出発物質の鉄塩には、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩等を用い
ることができる。また、水酸化鉄、ゲータイト等の酸化
水酸化鉄も使用できる。
スラリー中の鉄塩濃度は、0.6mol/dm3以下が
好ましい。
高濃度であることは生産技術上好ましいが、濃度が高過
ぎるとマグネタイトが生成し易くなり、0.9mol/
dn+’以上でのへ7り・イト化は困難となる。
スラリー調製のための配合添加順序は全く任意で良く、
粒径、形状への影響は問題とならない。また、スラリー
の熟成時間の影響も殆どない。
このような方法によって得られる径の揃った微粒の板状
ヘマタイトを、更に水素気流中で還元し、マグネタイト
または金属鉄とする。還元は250〜400℃で30分
〜5時間行い、この間還元炉を回転させるなどして緩や
かな攪拌を続けることが大切である。それによって粒子
どうしの癒着が防止でき、形状、粒径の崩れを防ぐこと
ができる。また、還元に先立って粒子表面を珪酸ソーダ
、珪酸カリ等の珪酸塩、ヘキサメタ燐酸ソーダ、トリポ
リ燐酸ソーダ等の燐酸塩、アルミナゾルやコロイダルシ
リカ、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウムなどのコロ
イダルな粒子、あるいはこれらの混合物で処理しておく
ことも癒着防止に大変有効である。
マグネタイトを得るには、還元時水素気流中に水蒸気を
分圧2〜200mHgの範囲で導入すると好結果が得ら
れる。水蒸気分圧が高すぎると還元が起こらない。また
、金属鉄を得るには水蒸気の導入は不要である。
一方、Tフェライトを得るにはマグネタイトを緩酸化す
ることが必要である。酸化は150〜350℃で30分
〜5時間行う。酸化雰囲気は空気で良いが、酸化を−N
緩やかなものにするため窒素、アルゴンなどの不活性ガ
スで希釈した空気を用いても良い。酸化条件をマイルド
にすることによって反応を中途で停止させ、ベルトライ
ド酸化物Fe0x−FezO:+ (x;O〜l)を得
ることもできる。さらに、これらのマグネタイト、フェ
ライトまたはベルトライド酸化物を、Co変性すること
により一層の特性向上をはかることができる。
Co変性の一例は、水熱的反応である。
γフェライト1〜20%の水懸濁液に硫酸コバルト、塩
化コバルト、硝酸コバルト等の水溶液及び、還元性錯化
剤として例えばオキシ酸塩(クエン酸ソーダなど)を加
え、120〜300℃で、30分〜10時間反応させる
Co添加量は望みの抗磁力にするため任意に最適化すれ
ばよいが、Co/Fe=0.01〜0.3 wt比、錯
化剤/Fe=0.05〜1.Owt比の範囲が好結果を
与える。
〔発明の効果〕
本発明の磁性粉末を用いた塗膜の利点は主として以下の
3点に集約される。
■ モジュレーションが小さい 板状磁性粉は塗膜面に平行に配向し易く、面内では特異
な方向への配向かない。このため塗膜面を円盤に切り抜
いて回転させても、磁気ヘッドの拾い出す出力信号の強
度は回転の角度に依存しない。つまりモジュレーション
を小さくすることができる。
■ 出力向上 磁気記録用磁性粉として最も良く用いられてるマグネタ
イト、Tフェライト、金属鉄など基本的に立方晶系に属
する磁性粉が六角または四角板状結晶を形成する場合、
その磁化容易軸はその結晶板面上への投影線が互いに交
角60°をなす3本または交角90゛をなす2本の主軸
であると推定される。このような板状粉が学膜化の際の
粘性抵抗によってディスク面に平行に配向した場合、記
録すべき磁化ベクトルの方向、すなわちディスク媒体の
円周の切線方向と、板状粉の面内磁化容易軸との交角は
高々45°に過ぎない。このことは、針状粉の場合と異
なり、板状粉では塗膜面の全ての粉が記録情報の担い手
として大きく寄与するためである。
■ 磁気ヘッド及び塗膜面の傷みが少ない。
フロッピーディスクは、記録の書込み読出しの際磁気ヘ
ッドに直接接触し高速回転するので、その摩擦力は大変
大きなものとなる。
そのため、塗膜表面の凹凸はヘッドを摩耗させると共に
磁性粉剥離の原因となる。
針状粉に比べ板状粉は表面平滑性が高いために、ヘッド
の摩耗及び塗膜剥離の力がかかりにくい。その上、塗膜
剥離は粉と塗膜面の接着面積が大きいほど少ないので、
針状粉に比べて板状粉の方が更に好ましいものとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の内容を実施例によって更に詳細に説明す
る。
実施例1 FeC13・6)12010.8gを60cfflの水
に溶解した液に、水酸化ナトリウム5.0gを30CI
11の水に溶解した液を加えて攪拌の後、これに更に、
酒石、f90■を30CII+の水に溶解させた液を加
えてよく攪拌した。このスラリーのpHは9.70であ
、った。水酸化ナトリうム溶液を用いてスラリーのpH
を11.7に調整し、80℃に予熱しであるオー・ト・
クレープに仕込み、2時間で160℃まで昇温した。
160℃で3時間攪拌保持の後、1時間で室温まで冷却
した。沈澱を取り出し、洗浄のあと80℃で乾燥した。
得られた赤褐色粉末のX線回折結果から、この結晶粉末
はへマタイトであることがわかった。
走査電子顕微鏡(以下電顕と略す)による写真観察から
、これらが粒径の良く揃った板状晶であり、フロッピー
ディスク用磁性粉の前駆体として好適なものであること
がわかった。これらの粒径及び粒径分布の結果を表1に
示す。
実施例2 FeC1:+  ・6 Hzo 10.8 gを60c
fAの水に溶解した液に、酒石酸60■を30calの
水に溶解させた液を加えて攪拌の後、これに更に、水酸
化ナトリウム5.0gを30ct&の水に溶解した液を
加えてよく攪拌した。水酸化ナトリウム溶液を用いてス
ラリーのpHを9.92に調整し、オートクレーブに仕
込んで、2時間で140℃まで昇温した。
140℃で10時間保持の後、1時間で室温まで冷却し
た。沈澱を取り出し、洗浄のあと8゜℃で乾燥した。得
られた赤褐色粉末のX線回折結果から、この結晶粉末は
へマタイトであることがわかった。
走査電顕による写真観察から、これらが粒径の良く揃っ
た板状晶であり、フロッピーディスク用磁性粉の前駆体
として好適なものであることがわかった。これらの粒径
及び粒径分布の結果を表1に示す。
実施例3 FeC13H61(zo 10.8 gを60.ffa
(7)水ニ?g u Lだ液に、水酸化ナトリウム5.
0gを30aJの水に溶解した液を加えて攪拌の後、こ
れに更に、酒石酸48■を30allの水に溶解させた
液を加えてよく攪拌した。このスラリーのpHは9.7
0であった。水酸化ナトリウム溶液を用いてスラリーの
pHは8.5に調整し、以後実施例1と同様の条件で水
熱反応を行いへマタイト粉末結晶を得た。
走査電顕による写真観察から、これらが粒径の良く揃っ
た板状晶であり、フロッピーディスク用磁性粉の前駆体
として好適なものであることがわかった。これらの粒径
及び粒径分布の結果を表1に示す。
実施例4 Fe(NOi):+ ・9Hz016 gを60cdの
水に溶解した液に、酒石酸90■を30.fflの水に
溶解させた液を加えて攪拌の後、これに更に、水酸化ナ
トリウム5.0g、を30.fflの水に溶解した液を
加えてよく攪拌した。水酸化ナトリウム溶液を用いてス
ラリーのpHを11.4に調整し、以後実施例1と全(
同様の水熱処理を行い、ヘマタイト結晶粉末を得た。
走査電顕による写真観察から、これらが粒径の良く揃っ
た板状晶であり、フロッピーディスク用磁性粉の前駆体
として好適なものであることがわかった。これらの粒径
及び粒径分布の結果を表1に示す。
実施例5 FeC13’ 6 HzO21,6gを120gの水に
溶解させた液に、酒石酸240■と水酸化ナトリウム1
30■を50.fflの水に溶解させた液を加えて攪拌
の後、水酸化ナトリウム溶液を用いてスラリーのp)I
を11.8に調整し、以後実施例1と全く同様の水熱処
理を行い、ヘマタイト結晶粉末を得た。
走査電顕による写真観察から、これらが粒径の良く揃っ
た板状晶であり、フロッピーディスク用磁性粉の前駆体
として好適なものであることがわかった。これらの粒径
及び粒径分布の結果を表1に示す。
表   1 * 電顕写真の視野のなかから50個の粒子を無作為に
選び出し、面積分布曲線を描いてその中央値を粒径とし
た。また、粒径比Iは分布曲線の第1四分点と第3四分
点の粒径比、粒径比■は1/10分点と9/10分点の
粒径比である。
実施例6 FeC1s  ・6H20973gを8 kgの水に溶
解させた液に、酒石酸8.1gと水酸化ナトリウム45
0gを3 kgの水に溶解させた液を加えて攪拌の後、
水酸化ナトリウム溶液を用いてスラリーのpHを11.
7に調整し1.201のオートクレーブ中にて、160
℃で4時間、攪拌下に水熱反応を行った。
昇温には1時間半、反応後の放冷には2時間半を要した
。反応スラリーを遠心分離し、得られたケークの水洗・
分離を5回繰り返し、最後にアセトνで水を置換し60
°Cで2時間、更に110℃で2時間乾燥した。
X線回折及び走査電顕観察により、このものが粒径0.
48vm、厚さ0.06μm、粒径比Iが1.31、粒
径比■が1.63の良く揃った六角板状へマタイト粒子
からなっていることが確認された。
この板状粒子31gを管状回転炉に入れ、水蒸気を含む
水素気流中で370℃・4時間還元した。このものは黒
色を呈し、X線的にマグネタイトであることが確認され
た。
更に、これを空気中で200℃、2時間酸化し、赤褐色
の磁性粒子を得た。このものを電顕観察した結果、その
形状は前駆体のへマタイトの板状粒子と殆ど変わらなか
った。
上記のへマタイトを原料に、同様の還元・酸化処理を再
度行って赤褐色磁性粒子を得、これらを均質混合したも
のの中から45gを秤り取り、CO3O4・7 H2O
7,4g、水274gの懸濁液とし、オートクレーブ中
、200℃で7時間水熱処理し、黒褐色粉末を得た。
このものは、Coを3.3χ含み、抗磁力6350e、
飽和磁化63.3emu/g 、残留磁化40.2em
u/gの粉末磁気特性を示し、その電顕観察から、粒径
、粒径分布とも、上記へマタイトと殆ど同じものである
ことがわかった。
このようにして得られた磁性粉105部をポリウレタン
30部、塩酢ビ樹脂20部、と共にRETフィルム上に
塗膜化し、その磁気特性を調べた所、抗磁力6550e
、飽和磁束密度1030G、残留磁束密度740Gであ
った。
また、この塗膜のモジュレーションは1%以下であり、
市販針状粉(長軸径0.50部m、軸比7、Coγ酸化
鉄)を用いた塗膜において無配向化処理を行った場合の
3.6χの値に比較してきわめて優れたものであった。
実施例7 FeC1z ’ 6Hz01168 gを880 og
の水に溶解させた液に、酒石酸6.48gを水2500
gに熔解させた液と、水酸化ナトリウム528gを3 
kgの水に溶解させた液を加えて攪拌の後、水酸化ナト
リウム溶液を用いてスラリーのpHを9.96に調整し
、20fのオートクレーブ中にて、160℃で2.5時
間、攪拌下に水熱反応を行った。昇温開始までに40分
、昇温には1時間20分、反応後の放冷には2時間を要
した。反応スラリーを遠心分離し、得られたケークの水
洗・分離を4回繰り返し、最後にアセトンで水を置換し
60℃で2時間、更に110℃で2時間乾燥した。
この結果赤褐色粉末289gを得た。X線回折により、
このものはへマタイトであることが確認された。また、
電顕観察により、粒径0.25虜、厚さ0.06m、粒
径比Iが1.28、同■が1.61の良く揃った円板状
粒子からなっていることが確認された。
この板状粒子50gを管状回転炉に入れ、水蒸気を含む
水素気流中にて370℃で4時間還元した。このものは
黒色を呈し、X線的にマグネタイトであることが確認さ
れた。
更に、これを空気中で200℃、2時間酸化し、赤褐色
の磁性粒子を得た。このものを電顕観察した結果、前駆
体のへマタイトの板状粒子と殆ど変わらなかった。
上記のへマタイトを原料に、同様の還元・酸化処理を行
い赤褐色磁性粒子を得、これらを均質混合1.たものの
中から45gを秤り取り、Co50.l・7 H2O7
,4g、水274gの懸濁液をオートりし/−ブ中、2
00℃で7時間水熱処理し、黒褐色粉末を得た。
このものは、Coを2.1″を含み、抗磁力5700e
、飽和磁化69.5emu/g、残留磁化40.3em
u/gの粉末磁気特性を示し、その電顕観察から、粒径
、粒径分布とも、上記へマタイトと殆ど同じものである
ことがわかった。
このようにして得られた磁性粉105部をポリウレタン
30部、塩酢ビ樹脂20部と共にPETフィルム上に塗
膜化し、その磁気特性を調べた所、抗磁力6000e、
飽和磁束密度1320G、残留磁束密度870Gであっ
た。
また、この塗膜のモジュレーションは1%以下であり、
市販針状粉(長軸径0.50m、軸比7、Coγ酸化鉄
)を用いた塗膜において無配向化処理を行った場合の3
.6χの値に比較してきわめて優れたものであった。
比較例1 実施例1において、酒石酸溶液の代わりにこれと同量の
水を加え、pHを1.1.78に調整した懸濁液を全く
同様に水熱処理したところ、0.5〜1nの棒状粒子が
得られ、X線回折から、このものはゲータイトの結晶粒
子であることが判明した。(第5図) また、pHを9.0に調整した懸濁液の水熱処理物は、
0.06〜0.2 taの多面体粒子からなるヘマタイ
トであった。
比較例2 実施例1において、水酸化ナトリウム溶液調調時の溶解
量を4.0gにし、酒石酸の代わりにクエン酸3ナトリ
ウム118■を溶かした溶液を用い、懸濁液のpHを1
0.0に調整すること以外全く同様の操作で赤褐色粉体
を得た。このものは、0.1〜2.0−の球状粒子から
なり、X線的にはへマタイトであった。(第6図) 比較例3 実施例2において、酒石酸のかわりにリン酸ナトリウム
2水塩1.52gを溶かした溶液を用い、懸濁液のpH
を12.2に調整すること以外全く同様の操作で赤褐色
粉体を得た。このものは、0.01−のアモルファスな
粒子からなっていることがわかった。
比較例4 実施例2において、酒石酸のかわりにグルコース144
■を溶かした溶液を用い、懸濁液のpiを11.7に調
整すること以外全く同様の操作で黒色粉体を得た。この
ものは、超微粒凝集体のマグネタイトからなっているこ
とがわかった。
比較例5 実施例2において、酒石酸60■のかわり600■を溶
かし、た溶液を用い、懸濁液のpHを11.9に調整す
ること以外全く同様の操作で黒色粉体を得た。このもの
は、超微粒凝集体のマグネタイトからなっていることが
わかった。(第7図) また、同じく酒石酸90■、pH13,0では、粒径0
.6 Xo、25−の偏平八面体のへマタイト(第8図
)が、酒石酸30■、pH10,0では粒径0.15〜
0.45−の六方両錘のへマタイトが得られた。
比較例6 実施例6及び7で得られたヘマタイトを20gづつはか
り取って乳鉢で充分湿式混合し、乾燥粉砕した。このう
ち30gを管状回転炉により実施例6と同様の還元・酸
化し、引き続いてCo処理を行い、Coを2.8χ含有
する磁性粉を得た。
ヘマタイト混合物の平均粒径は0.21m、粒径比■は
1.92、同■は2.30であった。また上記磁性粉の
抗磁力は6100e、飽和磁化62.Oemu/g、残
留磁化37.2emu/gであり、粒径分布は原料ヘマ
タイトと同様であった。
この様にして得られた磁性粉を実施例6と同様に塗膜化
したところ、抗磁力6450e、飽和磁束密度970G
、残留磁束密度490Gであり、磁気記録媒体として用
いるには出力が低く不敵なものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本発明の実施例で得られた板状へマ
タイト粉末の電子顕微鏡写真、第5図〜第8図は比較例
で得られた夫々の粒子の電子顕微鏡写真である。 出願人代理人 古 谷    馨 J’i    l    ・2.・         
      第   s′+りIJl、−一一〜ノ1゜
、 ・                        
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 ・′・ 第  。ン  図             第  6
E第 71イ1        第 :・ユ  図手続
補正書印釦 昭和61年9月10日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 板状面の面積の累積分布曲線において、中央値の粒
    径(相当径)が、0.01〜1μm、第1四分点と第3
    四分点における粒径比が、0.67〜1.50であり、
    かつ1/10分点と9/10分点における粒径の比が0
    .5〜2.0であり、板状比(相当径/厚み)2以上を
    有する板状粒子であって、立方晶系に属する結晶からな
    る板状磁性粉末。 2 第2鉄塩、酒石酸または/およびその塩、アルカリ
    化合物の3成分が共存する水性スラリーであって、 pH≧8.2、かつ (pH−6.6)/600≦r≦(pH−2.8)/6
    00(但し、r=〔酒石酸及びその塩〕/〔鉄イオン〕
    (モル比)) の条件を満たすスラリー組成物を120℃以上に加熱す
    る事により得られる板状ヘマタイトを、水素気流中で還
    元し、さらに所望により再酸化および、またはコバルト
    塩と共に処理することにより、板状面の面積の累積分布
    曲線において、中央値の粒径(相当径)が 0.01〜1μm、第1四分点と第3四分点における粒
    径比が0.67〜1.50であり、かつ1/10分点と
    9/10分点における粒径の比が0.5〜2.0であり
    、板状比(相当径/厚み)2以上を有する板状粒子から
    なり、立方晶系に属する板状磁性粉末を得ることを特徴
    とする板状磁性粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6453138U (ja) * 1987-09-29 1989-04-03

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