JPS6241370Y2 - - Google Patents

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JPS6241370Y2
JPS6241370Y2 JP5953282U JP5953282U JPS6241370Y2 JP S6241370 Y2 JPS6241370 Y2 JP S6241370Y2 JP 5953282 U JP5953282 U JP 5953282U JP 5953282 U JP5953282 U JP 5953282U JP S6241370 Y2 JPS6241370 Y2 JP S6241370Y2
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JP
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thin film
impregnated
metal
substrate
mechanical strength
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JP5953282U
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【考案の詳細な説明】 本考案は薄膜磁気ヘツドに係り、特にその上に
絶縁層、磁性層ならびにコイル層などを順次積層
状態に形成する基板に関するものである。
図は薄膜磁気ヘツドの拡大断面図である。基板
1上に絶縁層3、磁性層4、コイル層6、絶縁層
3、磁性層4ならびに絶縁層3が順次積層状態に
設けられて薄膜素子が構成される。そしてこの薄
膜素子の上に、接着剤層5を介して石英などの保
護板2が接着される。
前記基板1としては次のような特性が要求され
る。すなわち、磁気テープの走行に対しては優れ
た耐摩耗性と潤滑性が要求され、磁気特性の面か
らは前記磁性層4の熱膨張係数とほぼ等しい熱膨
張係数を有することができ、さらに薄膜素子に通
電するからそれによつて磁気特性が変化しないた
めには熱伝導性が良いことなどが要求される。
ところで現在使用されている基板1の材料とし
ては、耐摩耗性の点からはフエライト(熱膨張係
数 1×10-5/℃)が、熱膨張係数からみるとセ
ラミツクガラス(熱膨張係数 1×10-5/℃、熱
伝導度 2kca/m・hr・℃)が、熱伝導度の
点からはシリコン(熱膨張係数 5×10-7/℃,
熱伝導度 60kca/m・hr・℃)が用いられて
いるが、これら3つの特性はすべて備えているも
のはなく一長一短があつた。また従来のものにお
いて、機械的強度を考慮するとシリコンはへぎ開
し易く、セラミツクガラスは耐蝕性に問題のある
ことが多い。
本考案の目的は、このような従来技術の欠点を
解消し、優れた耐摩耗性、潤滑性ならびに熱伝導
性を有し、薄膜素子における磁性層の熱膨張係数
とほぼ近似した熱膨張係数に調整することが可能
な薄膜磁気ヘツドを提供するにある。
この目的を達成するため、本考案は、基板を炭
素材料と機械強度増強材で構成したことを特徴と
するものである。
次に炭素材料と機械強度増強材との複合体につ
いて詳しく説明する。まず、炭素材料であるが、
これには具体的に天然黒鉛、人造黒鉛、石炭コー
クス、石油コークス、カーボンブラツク、石炭粉
などが用いられ、炭素質または黒鉛質のいずれ
か、あるいは炭素質と黒鉛質の混合物であつても
よい。
これら炭素材料は自己潤滑性に優れているが、
機械的強度が十分でない。そのために機械強度増
強材が使用される訳であるが、この機械強度増強
材には結合材と含浸材とがあり、それぞれを単独
で用いてもよいし、あるいは結合材と含浸材を併
用することもできる。
前記結合材には樹脂結合材、ピツチコークス結
合材あるいは金属結合材などが用いられる。樹脂
結合材としては、例えばフエノール樹脂、ジビニ
ルベンゼン樹脂、フラン系樹脂、エポキシ樹脂な
どの各種熱硬化性樹脂、あるいは例えばフツ素樹
脂やポリアセタール樹脂などの各種熱可塑性樹脂
が用いられる。この樹脂結合材は結着後に不活性
雰囲気中で熱処理して、それの一部を炭素化,黒
鉛化することもできる。
前記ピツチコークス結合材は、石炭ピツチある
いは石油ピツチを結合材とし、結着後にこれを焼
結してピツチコークス化したものである。
前記金属結合材としては、例えば銅、ニツケ
ル、鉄、マンガン、クロム、コバルト、チタン、
モリブデン、タングステンなどの単独あるいはそ
れらの合金が用いられる。炭素材料と金属結合材
とを所定の割合で混合し、これを加圧成形したの
ち焼結するか、あるいは加圧成形と焼結とを同時
に行なうことができる。
炭素材料と結合材との複合材は、結合材の種類
あるいは複合材の製法などによつて複合材の表面
部や内部に微細な空隙が形成される場合がある。
このように微細な空隙が形成されても状態によつ
てはそのまま使用することが可能であるが、空隙
の形成で基板の機械的強度が低下したり、あるい
は磁気テープなどの磁気記録媒体を傷つけること
になり好ましくない。前記空隙を充填して機械的
強度を増すとともに表面平坦性をもたせるため
に、含浸材が使用される。この含浸材としては、
合成樹脂などの有機化合物、金属あるいは非金属
系無機化合物などがある。
前記有機化合物含浸材としては、例えばフエノ
ール樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、エポキシ樹
脂、フラン樹脂、フツ素樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂などが
用いられる。
前記金属含浸材としては、スズ、アンチモン、
銅、亜鉛、銀、鉛、アルミニウム、マグネシウ
ム、カドミウムなどの単独あるいはそれらの合金
が用いられる。金属含浸材は、それの融点より約
50〜100℃高い温度で含浸される。そのため金属
結合材を使用した場合、金属結合材と金属含浸材
の融点の差は約150℃以上である方が望ましい。
前記非金属系無機化合物としては、例えばホウ
ケイ酸ガラスなどが用いられる。
本考案の炭素材料と機械強度増強材との複合材
中における炭素材料の含有率は約50〜95体積%
で、炭素材料の含有率がそれより低いと十分な潤
滑性が得られず、磁気記録媒体に損傷を与える。
一方、炭素材料の含有率が約95体積%を超すと機
械的強度、特に磁気記録媒体との摺接による損耗
が大きく、結果的には磁気記録媒体をも損傷する
ことになる。
本考案に係る炭素材料と機械強度増強材との複
合材は、基板1と保護板2の両方に用いるとさら
に優れた特性を有し、この場合の摩耗量はオーブ
ンテープで走行1万Km当り0.1mm以下、磁気テー
プカセツトでは100時間走行しても摩耗量は0.2μ
m以下で、薄膜素子の摩耗を防ぐとともに磁気テ
ープの損耗もほとんどない。また前記複合材の成
分元素あるいは組成を選択することにより、熱膨
張係数を磁性層4のそれと近似する例えば10-6
10-5/℃に調整することができる。さらに複合材
の成分元素あるいはその組成を選択することによ
り、例えば20〜200kcal/m・hr・℃程度の高い
熱伝導度を有することができる。このように優れ
た熱伝導性を有していれば、薄膜ヘツドへの通電
電流を比較的大きくすることが可能となる。
次に本考案の実施例について説明する。
実施例 1 所定の粒度以下に整粒した微粉状の炭素材料に
結合材として少量のピツチを添加し、これらをよ
く撹拌・混合したのち基板の形状に加圧成形す
る。これを窒素雰囲気中において約1100℃で焼結
し、次にこの焼結体をオートクレープ中に入れて
減圧することにより焼結体中の気体を除去して、
しかるのちに溶融した金属含浸材(アンチモン−
スズ)を焼結体に加圧含浸する。このようにして
得られた基板中における炭素材料の含有率は約85
体積%、金属含浸材の含有率は約15体積%で、基
板のかさ比重は約2.7g/cm3であつた。
実施例 2 前記実施例1の金属含浸材の代りにジビニルベ
ンゼン樹脂を用いて焼結体中に含浸せしめて、所
定形状の基板を得る。この基板中における炭素材
料の含有率は約85体積%、有機化合物含浸材の含
有率は約15体積%である。
実施例 3 325メツシユ以下の微粉状黒鉛70体積%と、325
メツシユ以下の微粉状銅30体積%とをよく混合
し、これを銅の融点以上の温度でホツトプレスす
ることにより基板をつくる。このように炭素材料
も金属結合材も微粉状のものを用いれば充填密度
が高く、緻密構造の基板が得られる。
実施例 4 前記実施例1の金属含浸材の代りにホウケイ酸
ガラスを用いて焼結体中に含浸せしめて、所定形
状の基板得る。この基板中における炭素材料の含
有率は約90体積%、非金属系無機化合物含浸材の
含有率は約20体積%である。
実施例 5 微粉状の炭素材料と微粉状の金属(例えば銅、
ニツケルあるいは両者の金など)とを混合し、金
贈結合材の融点以上の温度でホツトプレスするこ
とにより基板をつくる。しかるのちこの焼結体を
オートクレープ中に入れて減圧し、焼結体中の気
体を除去したのち、フツ素樹脂の液状体(デイス
パージヨンあるいは溶液)を含浸する。この基板
中における炭素材料の含有率は約60体積%であ
る。
なお、基板1上での絶縁層3、磁性層4ならび
にコイル層6などの形成は周知の薄膜形成技術
(蒸着やスパツタリングなど)を用いて行なうの
であるから、その説明は省略する。
本考案は前述のような構成になつており、耐摩
耗性、潤滑性、熱伝導性ならびに熱膨張性などに
おいて優れた特性を有し、品質の高い薄膜磁気ヘ
ツドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図は薄膜磁気ヘツドの拡大断面図である。 1……基板、3……絶縁層、4……磁性層、6
……コイル層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基板上に絶縁層、磁性層ならびにコイル層を
    順次積層状態に形成してなるものにおいて、前
    記基板が炭素材料と機械強度増強材との複合材
    で構成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘ
    ツド。 (2) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に金属を含浸したものから構成されてい
    ることを特徴とする薄膜磁気ヘツド。 (3) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に合成樹脂を含浸したものから構成され
    ていることを特徴とする薄膜磁気ヘツド。 (4) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に非金属無機化合物を含浸したものから
    構成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘツ
    ド。 (5) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料と機械強度増強材
    の混合物をホツトプレスしたものから構成され
    ていることを特徴とする薄膜磁気ヘツド。 (6) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記機械強度増強材が金属結合材とその金
    属結合材よりも融点の低い金属含浸材とからな
    り、炭素材料と前記金属結合材とからつくられ
    た多孔性焼結体中に前記金属含浸材が含浸され
    ていることを特徴とする薄膜磁気ヘツド。
JP5953282U 1982-04-26 1982-04-26 薄膜磁気ヘツド Granted JPS58163019U (ja)

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JPS58163019U JPS58163019U (ja) 1983-10-29
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