JPS642292Y2 - - Google Patents

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JPS642292Y2
JPS642292Y2 JP6795682U JP6795682U JPS642292Y2 JP S642292 Y2 JPS642292 Y2 JP S642292Y2 JP 6795682 U JP6795682 U JP 6795682U JP 6795682 U JP6795682 U JP 6795682U JP S642292 Y2 JPS642292 Y2 JP S642292Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば磁気デイスク記録再生装置な
どに用いられる磁気ヘツド用パツドに関するもの
である。
図は磁気デイスク記録再生装置いおける磁気ヘ
ツド付近の正面図で、磁気デイスク2はパツド1
とリード/ライトヘツド3との間に挟まれ、パツ
ド1により磁気ヘツド3に対する磁気デイスク2
の密着性が保持されている。なお、4は磁気ヘツ
ド支持体である。
従来のパツドは合成繊維から作られていたが、
これでは磁気デイスクとの潤滑性がが不十分で、
磁気デイスクやパツドが損傷する欠点があつた。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を
解消し、優れた耐摩耗性を有するとともに磁気記
録媒体との潤滑性の良好な磁気ヘツド用パツドを
提供するにある。
この目的を達成するため、本考案は、パツドの
少なくとも磁気記録媒体と摺接する面部が、炭素
材料と機械強度増強材との複合材で構成されてい
ることを特徴とする。
次に炭素材料と機械強度増強材との複合体につ
いて詳しく説明する。まず、炭素材料であるが、
これには具体的に天然黒鉛、人造黒鉛、石炭コー
クス、石油コークス、カーボンブラツク、石炭粉
などが用いられ、炭素質または黒鉛質のいずれ
か、あるいは炭素質と黒鉛質の混合物であつても
よい。
これら炭素材料は自己潤滑性に優れているが、
機械的強度が十分でない。そのために機械強度増
強材が使用される訳であるが、この機械強度増強
材には結合材と含浸材とがあり、それぞれを単独
で用いてもよいし、あるいは結合材と含浸材を併
用することもできる。
前記結合材には樹脂結合材、ピツチコークス結
合材あるいは金属結合材などが用いられる。樹脂
結合材としては、例えばフエノール樹脂、ジビニ
ルベンゼン樹脂、フラン系樹脂、エポキシ樹脂な
どの各種熱硬化性樹脂、あるいは例えばフツ素樹
脂やポリアセタール樹脂などの各種熱可塑性樹脂
が用いられる。この樹脂結合材は結着後に不活性
雰囲気中で熱処理して、それの一部を炭素化,黒
鉛化することもできる。
前記ピツチコークス結合材は、石炭ピツチある
いは石油ピツチを結合材とし、結着後にこれを焼
結してピツチコークス化したものである。
前記金属結合材としては、例えば銅,ニツケ
ル,鉄,マンガン,クロム,コバルト,チタン,
モリブデン,タングステンなどの単独あるいはそ
れらの合金が用いられる。炭素材料と金属結合材
とを所定の割合で混合し、これを加圧成形したの
ち焼結するか、あるいは加圧成形と焼結とを同時
に行なうことができる。
炭素材料と結合材との複合材は、結合材の種類
あるいは複合材の製法などによつて複合材の表面
部や内部に微細な空隙が形成される場合がある。
このように微細な空隙が形成されても状態によつ
てはそのまま使用することが可能であるが、空隙
の形成でパツドの機械的強度が低下したり、ある
いは磁気記録媒体を傷つけることになり好ましく
ない。前記空隙を充填して機械的強度を増すとと
もに表面平坦性をもたせるために、含浸材が使用
される。この含浸材としては、合成樹脂はどの有
機化合物,金属あるいは非金属系無機化合物など
がある 前記有機化合物含浸材としては、例えばフエノ
ール樹脂,ジビニルベンゼン樹脂,エポキシ樹
脂,フラン樹脂,フツ素樹脂,ポリエチレン樹
脂,ポリプロピレン樹脂,ポリアミド樹脂などが
用いられる。
前記金属含浸材としては、スズ,アンチモン,
銅,亜鉛,銀,鉛,アルミニウム,マグネシウ
ム,カドミウムなどの単独あるいはそれらの合金
が用いられる。金属含浸材は、それの融点より約
50〜100℃高い温度で含浸される。そのため金属
結合材を使用した場合、金属結合材と金属含浸材
の融点の差は約150℃以上である方が望ましい。
前記非金属系無機化合物としては、例えばホウ
ケイ酸ガラスなどが用いられる。
本考案の炭素材料と機械強度増強材との複合材
中における炭素材料の含有率は約50〜95体積%
で、炭素材料の含有率がそれより低いと十分な潤
滑性が得られず、磁気記録媒体に損傷を与える。
一方、炭素材料の含有率が約95体積%を超すと機
械的強度、特に磁気記録媒体との摺接による損耗
が大きく、結果的には磁気記録媒体をも損傷する
ことになる。
本考案においては、パツド全体を炭素材料と機
械強度増強材との複合材で作つてもよいし、パツ
ドの磁気記録媒体と摺接する表面部分だけを前記
複合材でつくり、他の部分を例えばセラミツクス
でつくつて、複合材部片とセラミツクス部片とを
ガラスなどで結合してパツドとすることもでき
る。
次に本考案の実施例について説明する。
実施例 1 所定の粒度以下に整粒した微粉状の炭素材料に
結合材として少量のピツチを添加し、これらをよ
く撹拌・混合したのちパツドの形状に加圧成形す
る。これを窒素雰囲気中において約1100℃で焼結
し、次にこの焼結体をオートクレープ中に入れて
減圧することにより焼結体中の気体を除去して、
しかるのちに溶融した金属含浸材(アンチモン−
スズ)を焼結体に加圧含浸する。このようにして
得られたパツド中における炭素材料の含有率は約
85体積%,金属含浸材の含有率は約15体積%で、
パツドのかさ比重は約2.7g/cm3であつた。
実施例 2 前記実施例1の金属含浸材の代りにジビニルベ
ンゼン樹脂を用いて焼結体中に含浸せしめて、所
定形状のパツドを得る。このパツド中における炭
素材料の含有率は約85体積%,有機化合物含浸材
の含有率は約15体積%である。
実施例 3 325メツシユ以下の微粉状黒鉛70体積%と、325
メツシユ以下の微粉状銅30体積%とをよく混合
し、これを銅の融点以上の温度でホツトプレスす
ることによりパツドをつくる。このように炭素材
料も金属結合材も微粉状のものを用いれば充填密
度が高く、緻密構造のパツドが得られる。
実施例 4 微粉状の黒鉛をフエノール樹脂溶液中に添加し
よく撹拌・混合したのち、セラミツクスからなる
パツド本体の磁気デイスク摺接面に塗布し、前記
フエノール樹脂を熱硬化させることにより、耐摩
耗性の潤滑層を有するパツドが得られる。
実施例 5 前記実施例1の金属含浸材の代わりにホウケイ
酸ガラスを用いて焼結体中に含浸せしめて、所定
形状のパツドを得る。このパツド中における炭素
材料の含有率は約80体積%,非金属系無機化合物
含浸材の含有率は約20体積%である。
実施例 6 微粉状の炭素材料と微粉状の金属(例えば銅,
ニツケルあるいは両者の合金など)とを混合し、
金属結合材の融点以上の温度でホツトプレスする
ことによりパツドをつくる。しかるのちこの焼結
体をオートクレープ中に入れて減圧し、焼結体中
の気体を除去したのち、フツ素樹脂の液体状(デ
イスパージヨンあるいは溶液)を含浸する。この
パツド中における炭素材料の含有率は約60体積%
である。
本考案は前述のような構成になつており、優れ
た耐摩耗性を有するとともに磁気記録媒体との潤
滑性の良好な磁気ヘツド用パツドを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
図は磁気デイスク記録再生装置の磁気ヘツド付
近の正面図である。 1……パツド、2……磁気デイスク、3……リ
ード/ライトヘツド。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パツドの少なくとも磁気記録媒体と摺接する
    面部が、炭素材料と機械強度増強材との複合材
    で構成されていることを特徴とする磁気ヘツド
    用パツド。 (2) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に金属を含浸したものから構成されてい
    ることを特徴とする磁気ヘツド用パツド。 (3) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に合成樹脂を含浸したものから構成され
    ていることを特徴とする磁気ヘツド用パツド。 (4) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料を含む多孔性焼結
    基体中に非金属無機化合物を含浸したものから
    構成されていることを特徴とする磁気ヘツド用
    パツド。 (5) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記複合材が、炭素材料と機械強度増強材
    の混合物をホツトプレスしたものから構成され
    ていることを特徴とする磁気ヘツド用パツド。 (6) 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載におい
    て、前記機械強度増強材が金属結合材とその金
    属結合材よりも融点の低い金属含浸材とからな
    り、炭素材料と前記金属結合材とからつくられ
    た多孔性焼結体中に前記金属含浸材が含浸され
    ていることを特徴とする磁気ヘツド用パツド。
JP6795682U 1982-05-12 1982-05-12 磁気ヘツド用パツド Granted JPS58173056U (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS58173056U JPS58173056U (ja) 1983-11-18
JPS642292Y2 true JPS642292Y2 (ja) 1989-01-19

Family

ID=30077754

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JP6795682U Granted JPS58173056U (ja) 1982-05-12 1982-05-12 磁気ヘツド用パツド

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