JPS6241086B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は合成樹脂の成形としては真空成形、発
泡成形及び射出成形等があり、之等は夫々独立し
た装置によるものである。

而して自動車用のクツシヨン付きインスツルメ
ントパネル等を製作する場合はその表面は真空成
形機によつて製作された所望の模様を施したフイ
ルム又はシートが使用され、その内側には柔かみ
と弾力性を有する発泡成形されたものを使用し、
更にその内側には保形のために射出成形した成形
品を使用しているものであるが、これを成形する
にはフイルムは真空成形機で成形して、このフイ
ルムを射出成形機によつて成形された成形品と合
せた上で、これらを発泡成形機の金型内に入れ
て、フイルムと射出成形品との間に発泡樹脂を収
納して発泡成形して製作していたものであるが、
これらの場合真空成形によるフイルムを成形機よ
り取り出し、射出成形品に合せるのには、両成形
品が完全に冷却された状態でないと取り出すこと
が出来ないため、上記の冷却時間が必要となり、
又両成形品の間に発泡成形するのにも種々の困難
があつた。

本発明は以上の事項に鑑み開発されたもので、
真空成形、発泡成形及び射出成形等を一装置によ
つて出来る様になし、時間及び人手の省力化と、
不良品の少ない而も精度の高い且つ安定した成形
品を製作出来る合成樹脂成形装置を提供すること
を目的としたものである。

次に図面に基づいて本発明の一実施例を説明す
る。

２個の雌金型１，２を機台１０上に対称的に且
つ昇降自在に設置し、一方の雌金型１を射出成形
品用となし、他方の雌金型２を完成品用となし、
之等雌金型１，２に嵌合する２個の同形雄金型
３，４を形成し、上記２個の雄金型３，４は連結
杆５の両端部に保持され得る様になし、上記連結
杆５の中心に回転軸６を貫挿して該回転軸６を機
台１０上に直立させ、該軸６を支点として連結杆
５は回動し得る様になし、前記２個の雄金型３，
４に２個の雌金型１，２が上昇して嵌合し得る様
に構成し、且つ雄金型３，４には射出成形用の注
入口７と発泡成形用の注入口８とを形成し、又完
成品用雌金型２には真空成形に必要な装置即ちフ
イルム１３の送り込みと切断装置、ヒーター及び
真空ポンプ等を附設してなるものである。尚１１
は射出成形用注入機、１３はフイルム、１４は射
出成形品、１５は真空成形品、１６は発泡成形品
である。

本発明は以上の様な構成でこれが使用について
説明する。

先づ射出成形、真空成形及び発泡成形の３種類
の成形品を一体化した成形品を製作する場合につ
いて説明する。

この場合第２図の工程よつて製作されるもの
で、(A)工程に於いては、射出成形品用雌金型１を
上昇させ、雄金型３に嵌合させ、射出成形用注入
口７より射出成形用注入機１１によつて合成樹脂
を充填し、次に(B)工程に移り、雄金型３に射出成
形品１４を嵌合させたまゝ雌金型１を下降させ、
(C)工程に示す様に連結杆５を回動させることによ
つて雄金型３と４とを互に移動させ、雄金型３を
完成品用雌金型２上に位置させ、(D)工程に移り、
フイルム１３を完成品用雌金型２上に移送して、
(E)工程に示す様に真空成形を行いフイルム１３を
真空成形品１５となし、次いで(F)工程に移り、雄
金型３に完成品用雌金型２を上昇させて嵌合し、
発泡注入機１２により発泡液を発泡成形用注入口
８より射出成形品１４と真空成形品１５との間に
注入発泡させ、発泡成形品１６を形成し、射出成
形品１４、真空成形品１５及び発泡成形品１６を
一体化した完成品となし、他方射出成形品用雌金
型１を上昇させて雄金型４に嵌合させ、射出成形
品１４を成形し、(G)工程に至り、雌金型１と２を
下降させ、雄金型３より完成品を取り出し、次い
で(H)工程に移り、完成品用雌金型２上にフイルム
１３を移し、(I)工程に至り、完成品用雌金型２で
は真空成形を行い、雄金型３，４を回動させ、互
に夫々対応する雌金型１，２を変更させ、次いで
(J)工程に移り、雌金型１，２を上昇させて雄金型
３，４に嵌合させ、射出成形と発泡成形とを同時
に行い、次に(G)工程、(H)工程、(I)工程及び(J)工程
と繰り返し生産を行うものである。

次に射出成形品と真空成形品とを一体化した製
品の工程について説明する。

完成品用雌金型２に於いてフイルムを真空成形
し、次に雌金型２を上昇させて雄金型４に嵌合
し、雄金型４の射出成形用注入口７より合成樹脂
を充填して真空成形品と射出成形品とを一体化さ
せ、雌金型２を下降させて、雄金型４より完成品
を取り出すものである。

次に真空成形品と発泡成形品とを一体化した製
品の工程順について説明する。

先づ完成品用雌金型２に於いてフイルムを真空
成形し、これに雄金型４を嵌合させて発泡成形を
行い、真空成形品と発泡成形品とを一体化した製
品を製作するもので、この場合は完成品用雌金型
２側のみを使用して出来る。

本発明は以上の様に射出成形品雌金型と完成品
用雌金型とを機台上に昇降自在に設置し、之等の
雌金型に夫々対応する２個の同形の雄金型を夫々
の対応する雌金型の上方に対称的に回動自在に設
置し、両雄金型は回転軸を支点として回動し、
夫々対応する雌金型を交互に変更し得る様にな
し、之等の雄金型には射出成形用注入口と発泡成
形用注入口とを設け、完成品用雌金型には真空成
形に要する装備をしたものであるから、射出成
形、真空成形及び発泡成形等の異なる成形方法に
よる各成形品を一体化させて１つの製品を製作す
る場合、従来の様に夫々の成形から成形品を取り
出して後、別工程に於いて、他の成形品と結合さ
せるということなしに出来る為、即ち連続工程中
に於いて成形品は完全に冷却されていない状態で
他の成形品と結合されることになるので、一体化
が極めて強固となり、且つ同一装置で全て成形さ
れるため、各成形品が位置ずれするという様な心
配はなく精度の高い製品が製造出来る等極めて著
しい効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す原理図、第２
図は本発明を使用して射出成形品、真空成形品発
泡成形品を一体化した製品の成形工程図。 １…射出成形品用雌金型、２…完成品用雌金
型、３，４…雄金型、６…回転軸、７…射出成形
用注入口、８…発泡成形用注入口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 射出成形品用雌金型と完成品用雌金型とを機
   台上に昇降自在に設置し、之等の雌金型に夫々対
   応する２個の同形の雄金型を夫々の対応する雌金
   型の上方に対称的に回動自在に設置し、又両雄金
   型は回転軸を支点として回動し、夫々対応する雌
   金型を交互に変更し得る様になし、之等の雄金型
   には射出成形用注入口と発泡成形用注入口とを設
   け、完成品用雌金型には真空成形に要する装備を
   したことを特徴とする合成樹脂成形装置。