JPS6240259Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、空気調和機などにおいて用いること
ができる配管構造に関する。

背景技術 第１図は先行技術の断面図である。壁１には取
付孔２が形成されている。この取付孔２には空気
調和機の室内ユニツトに接続される管路３、ドレ
ンホース４ならびに室内ユニツトと室外ユニツト
とを電気的に接続する連絡線４とが挿通され、ま
た室内に設けられている換気ユニツトに接続され
ている換気ダクト６が挿通される。このような先
行技術では取付孔２を大きく穿設する必要があ
り、さもなければ工事を円滑に行なうことが困難
である。

他の先行技術は第２図に示されている。この先
行技術では管体７に管路３、連絡線５が埋めら
れ、また換気のための空間８が形成されている。
この管体７は比較的長く延在しており、その一部
が壁に設けられた取付孔に挿通する。このような
先行技術では、管体７を折曲げることが困難であ
り、折曲げた際には空間８の断面積が減少すると
いう問題が生じる。

目 的 本考案の目的は、作業性が向上し、しかも通路
の変形が生じたりしないようにした配管構造を堤
供することである。

実施例 第３図は本考案の一実施例の斜視図である。空
気調和機の室内ユニツト１０と換気ユニツト１１
とは、型鋼などによつて構成される支持体１２に
よつて室内に固定される。室内ユニツト１０に連
結される管路１３、ドレンホース１４ならびに室
外ユニツトと接続される連絡線１５は本考案に従
う管体１６を挿通する。この管体１６には換気ユ
ニツト１１の換気ダクト１７が連結される。室内
ユニツト１０および換気ユニツト１１には電力線
１８から電力が供給される。

第４図は、管体１６付近の水平断面図である。
家屋の壁１９には取付孔２０が形成されている。
この取付孔２０には管体１６が挿通する。

第５図は管体１６の斜視図であり、第６図はそ
の軸直角断面図である。管体１６にはその管体１
６内に設けられた隔壁２２によつて第６図の紙面
に垂直に延びる管軸に沿う気密な通路２３が形成
される。この通路２３には、換気ダクト１７が接
続される。隔壁２２は平坦部２２ａとその両端に
形成された段差部２２ｂとを有する。段差部２２
ｂは通路２３側に突出している。

管体１６の通路２３以外の残余の周壁部分のう
ち通路２３に近接する部分２４，２５は、円弧状
に延在し、残余の部分は蓋２６を構成する。蓋２
６の一端部は、管軸に平行な軸線まわりに角変位
可能にヒンジ２７によつて周壁部分２５に連結さ
れる。蓋２６の端部は、外方に屈曲した係止片２
８を有する。周壁部分２４の端部には内側に屈曲
した係止片２９を有する。係止片２８，２９は、
弾発的に係止することができる。係止片２８，２
９が相互に係止した状態は、第６図の仮想線３０
によつて示されている。周壁部分２４，２５、蓋
２６および隔壁２２によつて収納空間３１が形成
される。この収納空間３１には、管路１３とドレ
ンホース１４とが挿通する。

第７図を参照して、換気ユニツト１１の換気ダ
クト１７の一部は蛇腹１７ａによつて構成され、
またその端部１７ｂは管体１６の通路２３に嵌り
込んで連通する形状となつている。こうして第８
図のように端部１７ｂと通路２３とが連通され
る。

収納空間３１に管路１３およびドレンホース１
４を収納した状態で係止片２８，２９を係止し、
この状態で壁１９に形成された取付孔２０に挿通
する。その後、室内ユニツト１０と室外ユニツト
とを接続する連絡線１５は、第９図に明らかに示
されるように段差部２２ｂによつて凹んでいる収
納空間３１側の管軸方向に沿う凹所に挿通され
る。

管体１６は壁１９の厚みとほぼ同程度であり、
したがつて通路２３が変形してしまうおそれはな
い。

第１１図は、本考案の他の実施例の断面図であ
る。この実施例では、室内ユニツト１０と換気ユ
ニツト１１とが間隔をあけて配置されている。室
内ユニツト１０に接続される管路１３などは、換
気ユニツト１１の近傍に設けられた管体１６を挿
通する。

効 果 以上のように本考案によれば、管体内には隔壁
によつて気密な通路が形成されており、この管体
の通路以外の残余の周壁部分は開放可能となつて
おり、したがつてこの周壁部分に管路や連絡線な
どを挿通することができ、この挿通した状態で管
体を壁などに形成された取付孔に挿通することが
できる。したがつて壁などに形成された取付孔
は、管体を挿通するに足る大きさで済み、むやみ
に大きな口径でなくともよく、また管体をその取
付孔に挿通することによつて作業性が向上され
る。またこのような管体は壁などに形成された取
付孔に挿通するだけであり、長く引回すことがな
いので、通路が変形して通路断面積が小さくなつ
てしまうおそれはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は先行技術の断面図、第２図は他の先行
技術の断面図、第３図は本考案の一実施例の斜視
図、第４図は第３図に示された実施例の簡略化し
た水平断面図、第５図は室内側から見た管体１６
の斜視図、第６図は管体１６の軸直角断面図、第
７図は換気ユニツト１１に接続されている換気ダ
クト１７の端部の斜視図、第８図はその換気ダク
ト１７の接続構造を簡略化して示す斜視図、第９
図は、管体１６の断面を示す図、第１０図は管体
１６に連絡線１５を挿通する作業を示す簡略化し
た斜視図、第１１図は本考案の他の実施例の水平
断面図である。 １０……室内ユニツト、１１……換気ダクト、
１３……管路、１４……ドレンホース、１５……
連絡線、１９……壁、２０……取付孔、２２……
隔壁、２３……通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁などに形成された取付孔に管体を挿通し、こ
   の管体内にはその管体内に設けられた隔壁によつ
   て管軸に沿つて延びる気密な通路が形成され、通
   路以外の残余の周壁部分は開放可能となつている
   ことを特徴とする配管構造。