JPS6240155Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は防振ゴムを介在してフアンモータを支
持板にて取付け、この支持板を必要とする冷蔵庫
等の被取付体に取付けたモータの防振取付装置に
関するものである。

従来の技術 従来のフアンモータの取付装置を第２図を参考
に説明すると、図において、１はフアンモータ本
体で、一対の支持板２，３に防振ゴム４を介在さ
せて取付けられている。そしてフアンモータ本体
１の軸５に羽根６が取付けられて、前記支持板
２，３より延出した腕７，８をネジ等により冷蔵
庫等の被取付板（図示せず）に取付けられてい
る。

前記防振ゴム４は内筒９と外筒１０及び両筒
９，１０を連結する連結壁１１とよりなり、内筒
９は前記フアンモータ本体１の軸給油用オイルポ
ツト１２の突出部１３が挿入され、また外筒１０
は外局に前記支持板２，３が形成された透孔１
４，１５に係合する係合溝１６を備えている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、かかる構成によれば、スラスト方向の
変位に対する支持力が弱く、組立時の位置決め、
及び輸送時の振動，衝撃，落下により、前記防振
ゴムの連結壁１１が弾性範囲以上に変位し形状変
化を起こし、フアンモータの位置ずれが生じやす
いといつた欠点があつた。

本考案は上記問題点に鑑みスラスト方向への変
位に対する支持力を強くしたフアンモータの取付
装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案は、防振ゴ
ムを内筒と外筒の２重筒状に配置し、この両筒を
弾性を有する屈曲した連結壁とより歴結し、かつ
支持板には、壁面に前記内筒の先端が突出する前
記内筒よりも大きな孔を形成すると共に、この孔
の縁に沿つて前記内筒と外筒の空間へ突出する円
筒状のリブを有する前記防振ゴムを夫々収容する
ための凹状の収容部を形成し、モータに取付けら
れた羽根と、そのフアンリングの間隔の最下部寸
法を、前記リブと内筒の最下部とで形成される間
隔の寸法より大きくしたものである。

作 用 上記構成によればフアンモータにスラスト方向
の力が作用した場合、防振ゴムの連結壁がリブに
当り、連結壁の軸方向の圧緒幅によつて変位が決
まる。また、連結壁が屈曲しているため柔軟性が
高くなる。

実施例 以下本考案の一実施例を第１図を参考に説明す
るが、従来と同一構成については同一番号を符し
てその詳細な説明を省略する。

１７は防振ゴムで、互の間に空間部を形成した
２重筒よりなる内筒１８と外筒１９を有し、かつ
この両筒１８，１９間を断面Ｓ字状に屈曲した弾
性を備えた連結壁２０により連結している。そし
て、内筒１８はモータ１の突出部１３が挿入され
て嵌合するように、内筒１８の径を突出部１３の
径より小さく形成している。また、前記連結壁２
０は始端を内筒１８のモータ１側とし、終端を外
筒１９の反モータ側としている。

２１，２２は一対の支持板で、冷蔵庫等の被取
付体に取付けられるものである。この支持板２
１，２２は前記モータ１と防振ゴム１７を介して
挾持するものである。そして、支持板２１，２２
の夫々には前記防振ゴム１７の外筒１９より若干
大きな凹状の収容部２３，２４が形成され、収容
部壁面２５，２６に夫々防振ゴム１７の内筒１８
より大きな孔２７が形成されている。そして、こ
の孔２７より内筒１８及びモータ１の軸５を延出
して羽根６を取付けている。そして、前記内筒１
８の先端には、前記孔２７と当接する抜止２８が
形成されている。また、一対の支持板２１，２２
の孔２７の縁に沿つて内筒１８と外筒１９の間の
空間へ突出する円筒状のリブ２９が形成されてい
る。３０は前記羽根６より若干大きな孔３１を有
したフアンリングで、羽根６の最下部と孔３１の
最下部の間隔Ｂを、前記内筒１８と円筒状のリブ
２９の最下部間の間隙Ａより大きく形成してい
る。

かかる構成によれば、モータ１にスラスト方向
の力が作用した場合、前記防振ゴム１７の連結壁
２０が円筒状のリブ２９に当たり、変位は、前記
防振ゴムの連結壁２０の軸方向の圧縮幅によつて
決まり、かつ力が作用しなくなれば元の位置に回
復する。しかも、内筒１８のラジアル方向の変位
については連結壁２０がＳ字状に蛇行しているの
で柔軟性が高く振動を効率よく吸収するものであ
る。

さらに、防振ゴム１７が経年変化でへたつた
り、振動で上下に移動して内筒１８が円筒状のリ
ブ２９に当つても、羽根６とフアンリング３０の
間隔Ｂが小さくなるが、依然として間隔が保たれ
るため、モータ１の運転に支障がないものであ
る。

考案の効果 上記実施例より明らかなように本考案はスラス
ト方向の力が作用した時は連結壁の軸方向への圧
縮幅によつて変位を決められるので弾性力を維持
して振動を防止できるとともに、連結壁が屈曲し
ているので柔軟性が高くなり振動をより吸収でき
る。

さらに、防振ゴムが経年変化でへたつても羽根
とフアンリングの間隔が小さくなるが、リブと内
筒で形成される間隔よりも大きいのでフアンリン
グに羽根が当つてロツクするといつた問題もな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のフアンモータの取付装置の一
例を示す断面図、第２図は従来のフアンモータの
取付装置の一例を示す断面図である。 １……モータ、５……軸、１３……突出部、１
７……防振ゴム、１８……内筒、１９……外筒、
２０……連結壁、２１，２２……支持板、２３，
２４……収容部、２５，２６……収容部壁面、２
９……リブ、３０……フアンリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータ本体に設けた軸給油用のオイルポツトに
   外方に延びた突出部を形成し、この突出部に防振
   ゴムを介在させて、一対の支持板にて挾持すると
   共に、前記防振ゴムを互の間に空間部を存した２
   重筒状に配置された内筒と外筒及び両筒間を連結
   する弾性を有する屈曲した連結壁とより形成し、
   前記支持板には壁面に前記内筒の先端が突出する
   前記内筒よりも大きな孔を有すると共にこの孔の
   縁に沿つて前記内筒と外筒の空間へ突出する円筒
   状のリブを有する前記防振ゴムを夫々収容するた
   めの凹状の収容部を形成し、前記モータに取付ら
   れた羽根と、そのフアンリングの間隔の最下部寸
   法を、前記円筒状のリブと内筒の最下部とで形成
   される間隔の寸法より大きくしたフアンモータの
   取付装置。