JPS6239963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用ステアリングロツク装置にお
けるチエツクレバーの駆動機構に関するものであ
る。

自動車用ステアリングロツク装置においては、
キーの抜き差しに応動するチエツクレバーを設
け、キーのオン位置乃至該オン位置からロツク位
置に回動した状態において該チエツクレバーによ
り施錠ロツドをステアリングシヤフトから離隔し
た非施錠位置に保持し、次に該ロツク位置からキ
ーを引き抜いた際において該チエツクレバーを動
作させて該施錠ロツドに対する拘束を解除し、も
つて該施錠ロツドをステアリングシヤフトに対す
る施錠位置へ進出せしめている。

本考案はかかる自動車用ステアリングロツク装
置において、施錠ロツドの保持作用を営むチエツ
クレバーをキーシリンダにより駆動してその保持
作用を確実ならしめるようにしたものである。以
下、実施例について図面と共に説明する。

図面において、１はステアリングロツク装置の
フレームであり、前部に小さな開口部１ａを有す
ると共に後部に大きな開口部１ｂを有し、大きな
開口部１ｂよりシリンダ錠のハウジングケース２
が挿入されて固定され、該ケース２内には公知の
如くにキーシリンダ３が回動自在に設けられる。
キーシリンダ３の前端部には周方向の第１段部３
ａが設けられていて該フレーム１の前端開口部１
ａの内側周縁に係合して前方へは抜け出ないよう
に構成され、該第１段部３ａの後方に形成された
周方向の第２段部３a′がハウジングケース２の環
状段部２ａに係合して回転可能にして軸方向に移
動しないように支持される。キーシリンダ３の中
心部にはキー４の挿入孔３ｂが形成され、該キー
シリンダ３とハウジングケース２間には公知の如
くにキー４によつて駆動される複数のピンタンブ
ラ（図示せず）が設けられる。

キーシリンダ３の後端の係止孔３ｃにはスピン
ドル５の一端が係入され、該スピンドル５の他端
部はフレーム１の溝１ｃにより固定されてフレー
ム１の大きな開口部１ｂを閉鎖するプレート６の
孔６ａにより支持される。而して、スピンドル５
は該孔６ａより係止孔３ｃに挿入される。プレー
ト６のステアリングシヤフト部分に面した内側部
には該孔６ａに達する孔６ｂが形成され、該孔６
ｂに嵌合されたピンスピンドル７が該スピンドル
５の環状溝５ａに係入して該スピンドルを所定位
置において回動自在に係止し、これによりスイツ
チケース８部分を取り外してから破錠されるのを
防止している。

１１は施錠ロツドであり、ホルダー１２に対し
て摺動自在に設けられ、該ホルダー１２の頂部１
２ａとの間に設けられたスプリング９により常時
施錠位置方向へ付勢されている。ホルダー１２の
底部１２ｂはフレーム１におけるステアリングシ
ヤフト部分に面した開口部１ｄを閉塞する。施錠
ロツド１１には後記するチエツクレバーの係入す
る係止溝１１ａが形成され、また端部の係合溝１
１ｂを介してハンガー１０が組合される。ハンガ
ー１０にはキーシリンダ３の後端におけるカム部
３ｈに係合する被駆動部１０ａが突設される。

施錠ロツド１１乃至ハンガー１０を予め組み込
んだホルダー１２は、第６図に示される如くに、
フレーム１に対して開口部１ｄから挿入した後に
キーシリンダ３方向に移動させてハンガー１０の
被駆動部１１ａがカム部３ｈに係合する状態と
し、次に前記した如くに溝１ｃにプレート６を嵌
合して固定するものである。

キーシリンダ３の一側外周部に対向して、ハウ
ジングケースにはキーシリンダ３の軸方向に沿つ
た支持室２ｂが形成され、該支持室２ｂには軸方
向に摺動可能にして且つ軸方向と交叉する方向に
若干回動可能な如くにチエツクレバー１３が設け
られる。

チエツクレバー１３の中間部には回動支点とな
る環状突部１３ａが形成され、該環状突部１３ａ
とその後方のホルダー１２間にはスプリング１４
が設けられて該チエツクレバー１３は常に前方へ
付勢されている。チエツクレバー１３の前端には
キーシリンダ３に対する係合突部１３ｂが形成さ
れ、また後端部には施錠ロツド１１の係止溝１１
ａに対する係入部１３ｃが形成されている。

ハウジングケース２の孔２ｃ内にはスプリング
１５により付勢されてチエツクレバー１３の前半
部に衝合するボール１６が設けられ、従つて係合
突部１３ｂは常時キーシリンダ３の外周部に圧接
する。

キーシリンダ３の前側外周部には、チエツクレ
バー１３の係合突部１３ｂに対する斜状の駆動カ
ム３ｄが形成され、該駆動カム３ｄの終端部３d₂
は該駆動カム３ｄより深く形成された軸方向と直
交する周方向に延長する。チエツクレバー１３の
被駆動位置保持用の係止段部３ｅに連続してい
る。終端部３d₂には一側を支持して閉塞板３′が
設けられている。即ち、閉塞板３′は板ばね材で
構成され、その折曲基部３′ａを終端部３d₂の一
側における係止溝３d₃に嵌入して支持固定し、常
時閉塞状態にある自由端部３′ｂをチエツクレバ
ー１３の移動に従つて開き、通過後閉塞状態に自
動復帰する。

斜状の駆動カム３ｄにおける始端部３d₁の後部
には、キーの挿入孔３ｂに達する半径方向の孔３
ｆが形成され、該孔３ｆ内にはチエツクレバー１
３に対する制御片１７が摺動自在に設けられてい
る。制御片１７の外側端部１７ａは、ロツク位置
において支持室２ｂに対向すると共に一部がスプ
リング１８によりハウジングケース２に衝合し、
内側端部１７ｂがキーの挿入孔３ｂに突出しない
ように支持される。制御片１７の外側端の後部に
はテーパー状案内面１７ｃが形成される。

係止段部３ｅの後側において駆動カムの始端部
３d₁の後部、即ち制御片１７の後部に至る部分に
おいて、チエツクレバー１３の係合突部１３ｂに
対するテーパー状案内部３ｇが形成されている。

上記構成において、ステアリングロツク装置に
キー４を挿入する前においては、装置は第１図の
状態にあり、チエツクレバー１３が前進してその
後端の係入部１３ｃが施錠ロツド１１の係止溝１
１ａから外れ、またハンガー１０の被駆動部１０
ａは、第８図のイに示される如くに、キーシリン
ダ３のカム部３ｈにおける切欠部３h₁に位置して
いるのでハンガー１０はスプリング９により押圧
され、施錠ロツド１１がステアリングシヤフト
（図示せず）の孔に係入してステアリングシヤフ
トの回動をロツクしている。

次にキーシリンダ３にキー４を挿入してキーシ
リンダ３を回動すると駆動カム３ｄにより係合突
部１３ｂを介してチエツクレバー１３が後退させ
られると共にカム部３ｈにより被駆動突部１０ａ
が円周部３h₂に位置してハンガー１０乃至施錠ロ
ツド１１がステアリングシヤフトから後退するよ
うに駆動され、アクセサリー位置においてチエツ
クレバー１３の係合突部１３ｂが係止段部３ｅに
係合すると共に係入部１３ｃが施錠ロツド１１の
係止溝１１ａに係入し、施錠ロツド１１の非施錠
位置を保持する（第８図ロ）。而して、この状態
においては、係合突部１３ｂは係止段部３ｅ部分
にあり、閉塞板３′により該状態が確実に保持さ
れる。

この状態から更に回動をすすめると、キーシリ
ンダ３はオン位置からスタート位置迄回動し（第
８図ハ，ニ）、これに伴つてスピンドル５はスイ
ツチケース８内の接点を切り替える。この状態か
らキーシリンダ３をロツク位置に戻すとチエツク
レバー１３の係合突部１３ｂは係止段部３ｅに沿
いつつテーパー状案内部３ｇにより持ち上げられ
て、制御片１７の後部に位置し（第２図）（第８
図ホ）、次にキー４を引き抜くとチエツクレバー
１３を前方へ付勢しているスプリング１４の弾力
が制御片１７のスプリング１８の弾力より強いの
で、係合突部１３ｂはテーパー状案内部１７ｃを
介して制御片１７を押し下げつつ乗り越えて駆動
カム３ｄの前端部３d₁に前進し、これに伴つて後
端の係入部１３ｃがハンガー１０の係止溝１０ａ
から外れるので、チエツクレバー１３による支持
を失つたハンガー１０はスプリング９により駆動
され、施錠ロツド１１が施錠位置に移動する（第
１図）（第８図イ）。

本考案は上記した如くに成るものであるから、
キーによるキーシリンダの回動に従いチエツクレ
バーを駆動して施錠ロツドとの係合、保持作用を
確実ならしめることができ、閉塞板によりチエツ
クレバーが駆動カム部分に戻ることを確実に阻止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はステアリングロツク装置の横断面図、
第２図は同上の作動状態図、第３図は同上の縦断
面図、第４図は第１図の−線断面図、第５図
は施錠ロツド部分の分解斜視図、第６図は施錠ロ
ツドのフレームに対する結合過程を示す斜視図、
第７図イはキーシリンダにおける要部の分解斜視
図、第７図ロはキーシリンダにおける要部の平面
図、第８図イ，ロ，ハ，ニ，ホはキーシリンダに
おけるカム部とハンガーとの関係を示す説明図、
第９図は同上のカム部とハンガーの関係を示す斜
視図である。 ３……キーシリンダ、３′……閉塞板、３ｄ…
…駆動カム、３ｅ……係止段部、１１……施錠ロ
ツド、１３……チエツクレバー、１７……制御
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キーを引き抜いたときに施錠ロツドが施錠位置
   へ突出するステアリングロツク装置において、キ
   ーシリンダの外周部にはチエツクレバーの係合突
   部に対する斜状の駆動カムを形成し、該駆動カム
   の終端部を周方向に延長した駆動位置保持用の係
   止段部に連続させ、該終端部において一側を支持
   して閉塞板を設け、該閉塞板がチエツクレバーの
   係合突部の通過により該終端部を開放した後に復
   帰することを特徴とする自動車用ステアリングロ
   ツク装置におけるチエツクレバーの駆動機構。