JPS6239756Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は販売展示用に用いられるスカート用
ハンガーに関し、その目的とするところは、大小
様々なスカートをそのウエストを狭ばめた状態で
ハンガーに弾性的に吊りかけ保持し、もつて外観
上ほぼ着用状態のスカートを展示しうる新規なス
カート用ハンガーを提供することにある。

従来のスカート吊り具は、スカートのウエスト
を一杯に広げた状態でスカート胴内部を突張りな
がらスカートを吊る構造のため、スカートの幅が
いたずらに大きく見えて不体裁であつた。

この考案は、ほぼ水平に延びる肩部の中央上部
に吊下げ用フツクを設け、上記肩部の各端部に、
スカートのウエストを係止する係止部を、下方に
ゆくにしたがつて外側に開く傾斜面をそれぞれ形
成して一体に設けると共に、上記肩部の下部に、
前後部を重ね合わせて偏平にしたスカートの両側
に形成された左右の折返し上縁部を止着する止着
瘤を下端部に有する全体で３本以上の係止突条
を、肩部の長さ方向に所要の間隔をおき、かつ上
記係止部の傾斜面に対してほぼ垂直に交差する帯
状の垂直面内に止着瘤を位置させてほぼ垂直に垂
設する一方、上記係止突条の下方に、上記肩部の
端部を互いに連絡するようにして弓形状の弾性下
縁部を配設することによつて、上記従来の問題点
を解決したものである。

以下この考案のスカート用ハンガーの一実施例
を図面を参照して説明する。

図面は、この考案の一実施例を示すものでほぼ
水平に延びる肩部１，１の中央上部に吊下げ用フ
ツク２が設けられている。これらの肩部１，１
は、外側に向かつてその端部３，３が肩部１，１
の基端部４，４よりも高く位置するように上方へ
反りながら形成され、その端部３，３には挾み部
５，５が連成されている。この挾み部５，５は外
縁部５ａ，５ａと内縁部５ｂ，５ｂとから構成さ
れている。

上記の外縁部５ａと内縁部５ｂはスカート１０
のウエスト１１を係止する係止部を構成してお
り、共に、下方にゆくにしたがつて外側に開くよ
うに湾曲するウエスト−ヒツプラインに似せた傾
斜面を形成して設けられている。

一方、肩部１，１の下部には３本以上（図のも
のは６本）の係止突条７，７…が所定の距離を隔
てて下方に向けてほぼ垂直に垂設されている。こ
れらの係止突条７の下端部には、止着瘤（止着
部）７ａが設けられている。この止着瘤７ａは、
スカート１０の二つ折り上縁部（前後部を重ね合
わせて偏平にしたスカートの両側に形成された左
右の折返し上縁部）を止着するもので、前記外縁
部５ａと内縁部５ｂの傾斜面に対してほぼ垂直に
交差する帯状の垂直面内に配設され、結局、係止
部に対して斜め下方に位置せしめられている。

また、上記係止突条７の下方には、弓形状の弾
性下縁部６が前記左右の内縁部５ｂ，５ｂにより
肩部１，１の端部３，３に連絡されて設けられて
いる。

さらにまた、肩部１，１、吊下げ用フツク２の
下縁部２ａおよび挾み部５，５にはリブ１ｒ，２
ｒ，５ｒがそれぞれ厚さ方向に設けられ、各部の
補強がなされている。上記の如く構成されたハン
ガーは、全体がアクリル樹脂等の合成樹脂や紙、
あるいは金属薄板等で一体成形されるものであ
る。

次にこの考案のハンガーＨにスカート１０を吊
り下げ陳列する場合について説明する。

まず、スカート１０を前後部に二つ折りにした
あと、第２図に示すようにスカート１０のウエス
ト１１の一方の側部を挾み部５に挾み込み、スカ
ート１０の一方の端部を係止突条７にひつかけ、
その二つ折り上縁部を止着瘤７ａに止着して挾み
部５の内縁部５ｂに巻きかけ、スカート１０の前
部が表側にみえるようにして係止し、他方の端部
も同様にウエスト１１の側部を挾み部５に挾み込
み係止部５ｂと弾性下縁部６をたわめて他の係止
突条７にひつかけることによりスカート１０をハ
ンガーに吊るす。この場合、ウエスト１１の端部
を３本以上設けられた係止突条７のうちの適当な
位置の係止突条７に係止してスカート１０の前面
が適度に緊張されるようにサイズの調節をする。
また、場合によつては挾み部５にスカートを挾ま
ずに、第３図に示すように単に挾み部５の外側に
巻きかけるようにして上記と同様にウエスト１１
の端部を係止することもできる。

上記のように、外縁部５ａと内縁部５ｂのいず
れかを選択しスカート１０の大きさに正しく対応
して、スカートをゆるみなく美しく陳列すること
ができるが、この場合、スカートの一方を外縁部
５ａに、また他方を内縁部５ｂに巻きかけるよう
にしてより正確にスカート１０の大きさに対応す
ることができる。

こうして吊下げられたスカート１０のウエスト
１１は、挾み部５，５が互いに遠ざかる方向に開
口されて設けられているためずり落ちることがな
く、挾み部５，５によつて挾持されるため側部が
確実に係止される。また、止着瘤７ａは係止部５
ａ，５ｂの傾斜面に対して斜め下方に位置し、係
止部５ａ，５ｂで折り返されたスカート１０の強
度的に強い二つ折り上縁部を第４図のように止着
するので、ウエスト−ヒツプラインが形よく出る
上、スカートが型崩れを起すこともない。さらに
は、ウエスト１１の両端部が折りかえされウエス
ト１１が引きしまつて見えるため、実際に着用し
たような状態を保持するものである。

以上説明したように、この考案のスカート用ハ
ンガーは、ほぼ水平に延びる肩部の中央上部に吊
下げ用フツクを設けられ、上記肩部の各端部に
は、スカートのウエストを係止する係止部が、下
方にゆくにしたがつて外側に開く傾斜面をそれぞ
れ形成して一体に設けられると共に、上記肩部の
下部には、前後部を重ね合わせて偏平にしたスカ
ート両側に形成された左右の折返し上縁部を止着
する止着瘤を下端部に有する全体で３本以上の係
止突条が、肩部の長さ方向に所要の間隔をおいて
垂設された構成となつているので、３本以上の係
止突条のうちから２本の係止突条を選ぶことによ
り、いろいろなサイズのスカートを、実際の着用
状態とほぼ同一の状態で美しく展示することがで
きる。また、係止突条の下方には、弓形状の弾性
下縁部が設けられ、適度にたわめられてスカート
を緊張させる構成となつているため、スカートの
陳列が美麗である上、スカートがずり落ちること
もない。さらにまた、係止突条はほぼ垂直に設け
られているため、スカートの着脱が容易であると
ともに、止着瘤が係止部の傾斜面に対して斜め下
方に位置し、係止部で折り返されたスカートの強
度的に強い二つ折り上縁部を止着する構成となつ
ているので、ウエスト−ヒツプラインを形よく出
すことができる上、スカートが型崩れをおこすこ
ともない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第
２図および第３図は、使用状態を示す第１図−
線に沿う断面略図、第４図は使用状態を示す正
面図である。 １……肩部、２……吊下げ用フツク、３……端
部、５ａ……係止部、６……弾性下縁部、７……
係止突条、７ａ……止着瘤、１０……スカート、
１１……ウエスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ水平に延びる肩部１，１の中央上部に吊下
   げ用フツク２が設けられ、上記肩部１の各端部３
   には、スカート１０のウエスト１１を係止する係
   止部５ａが、下方にゆくにしたがつて外側に開く
   傾斜面をそれぞれ形成して一体に設けられると共
   に、上記肩部１，１の下部には、前後部を重ね合
   わせて偏平にしたスカート１０の両側に形成され
   た左右の折返し上縁部を止着する止着瘤７ａを下
   端部に有する全体で３本以上の係止突条７が、肩
   部１，１の長さ方向に所要の間隔をおき、かつ上
   記係止部５ａの傾斜面に対してほぼ垂直に交差す
   る帯状の垂直面内に止着瘤７ａを位置させてほぼ
   垂直に垂設される一方、上記係止突条７の下方に
   は、上記肩部１，１の端部３，３を互いに連絡す
   るようにして弓形状の弾性下縁部６が配設されて
   成ることを特徴とするスカート用ハンガー。