JPS6239675Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、夜間など暗い釣り場での釣りに使用
される電気浮子に関し、特に水面上から突出する
標識部材を浮子本体に収容した光源により輝光さ
せる方式の電気浮子の改良に関するものである。

従来、この種の電気浮子には、実公昭50−
11184号に示されるように、浮子本体の上端にア
クリル又はガラス等の導光材からなるロツド状の
標識部材を取り付け、浮子本体に内蔵した光源か
らの光を取付側端面から標識部材内に入射し、こ
の入射光を標識部材の先端面及び標識部材の被覆
層（クラツド層）を部分的に除去した外周面から
出射することで輝光させるもの、あるいは実開昭
56−21973号に示すようにロツド状標識部材の外
周面に導光材に達する凹溝をリング状に形成した
もの等がある。

しかし、標識部材に入射された光は、その入射
端からこれと反対の先端方向に全反射で進行され
るものであるため、上記前者のような被覆層を除
去して導光材の表面を露出させたり、あるいは後
者のように導光材に凹状溝をリング状に形成した
ものでは、これらの部分の輝光は十分でなく、こ
のため、標識部材の視認が困難になるとともに、
浮子の動きも把握できなくなつてしまう欠点があ
つた。

本考案は上記のような従来の問題を解決したも
ので、導光材からなるロツド状標識部材の外周面
に形成される輝光部を、入射光の進行方向に沿い
直線的に縮径される傾斜円筒面とし、これにより
輝光面を拡大して標識部材及びその動きを容易に
視認できるようにした電気浮子を提供することを
目的とする。

以下、本考案を図面に示す実施例について説明
する。

第１図及び第２図は本考案にかかる電気浮子の
一例を示すもので、１は中空の浮子本体であり、
この浮子本体１の上端には、アクリル又はガラス
等のコア２ａをクラツド層２ｂで被覆した１乃至
３mm径の導光材２からなるロツド状の標識部材３
が軸線を一致させて一体に連結され、そしてこの
標識部材３の浮子本体１内端面には、浮子本体１
に内蔵した発光ダイオード等の光源４が対向さ
れ、これにより光源４からの光を端面から標識部
材３内に入射するようになつている。

また、上記標識部材３の外周面には、標識部材
３内を先端３ａ方向に進行する光の一部を外方に
出射することで輝光させる輝光部５が長手方向に
沿つて複数形成され、この輝光部５は、導入材２
のクラツド層２ｂを含む外周面を入射光Ｌの進行
方向（第２図の矢印方向）に沿い直線的に縮径さ
れる傾斜円筒面ａにカツトすることにより形成さ
れるものである。なお、そのカツト深さはコア２
ａに達することが必要である。

このような傾斜円筒面ａからなる輝光部５にあ
つては、標識部材３、即ち導光材２内を全反射に
より進行する光との対向面積が大きくなり、これ
に伴い輝光部５から出射する光の出射面積、即ち
輝光面積が大きくなり、しかもその輝光面は斜め
上を向いているため、斜め上方から見降ろす方向
にいる釣り人に対し有効に作用し、輝光部５が見
易くなる。

なお、斜め上方を向く傾斜円筒面ａの上端に連
接する斜め下方を向く面ｂは輝光面としてほとん
ど機能しない。また、傾斜円筒面ａの傾斜角度θ
は大きいほど輝光部５の輝度を上げることができ
る。これは傾斜角度θが大きくなるほど、標識部
材３内を進行する光の出射量が大きくなるためで
ある。

以上のように本考案によれば、浮子の上端に取
り付けられた標識部材の外周面に形成される輝光
部を、入射光の進行方向に沿い直線的に縮径され
る傾斜円筒面としたので、輝光部を釣り人から見
易い面にすることができるとともに、傾斜円筒面
とすることにより輝光面が拡大され、これに伴い
標識部材の視認が容易となり、かつ標識部材の上
下動による浮子の挙動、ひいては魚信を正確に感
知でき、ヘラブナ用の電気浮子などに好適とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる電気浮子の一例を示す
正面図、第２図は第１図における標識部材の輝光
部の拡大断面図である。 １……浮子本体、２……導光材、３……標識部
材、４……光源、５……輝光部、ａ……傾斜円筒
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源及び光源を内蔵した浮子本体及びこの浮子
   本体の上端に取り付けられ光源からの入射光によ
   り輝光されるロツド状標識部材を備えた電気浮子
   において、上記標識部材の外周面に導光コアに達
   する深さに形成される輝光部を、入射光の進行方
   向に沿い直線的に縮径される傾斜円筒面としたこ
   とを特徴とする電気浮子。