JPS6238695Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ機の発射レールを遊技盤な
どに固定する装置に係り、特に該発射レールの発
射部側の固定装置に関する。

従来の発射レールは、弾発パチンコ球を案内す
るほぼ直線状の案内レール部と、この案内レール
部の下端を上方に屈曲させた固定舌片とを有し、
この固定舌片の屈曲部に、発射杆の打球部が進退
する透孔部を穿設して発射部を形成している。そ
してこの発射レールの発射部側は、固定舌片の上
端に曲折形成した小径筒状部内に固定釘を挿通
し、該固定釘を遊技盤に打ちつけることにより該
遊技盤に固定される。

しかるにこのような発射レールの固定構造は、
発射レールを正確な位置に固定することが困難
で、また固定釘を打つ際該レールを変形させてし
まうおそれが多分にあつた。発射レールの発射部
形状は球の座り（安定性）に大きな影響があり、
座りが悪いと球の飛びが不安定となつていわゆる
むら飛びが生ずるため、発射部の変形はパチンコ
機の性能を悪化させる大きな原因となる。このた
め従来、発射レールの固定作業は熟練を要し、し
かも固定後の調整に多くの時間を費やさねばなら
ないのが実情であつた。

本考案は上記に鑑み提案されたもので、発射レ
ールの固定舌片と、この固定舌片と別に成形した
取付案内部とを止めねじで止着し、取付案内部の
下端に形成した受片を、固定舌片に開設した透孔
部の上方であつて固定舌片の発射部側に位置させ
たことを特徴とする。

以下図示実施例について本考案を説明する。パ
チンコ機１の発射レール２は、周知のように、前
面枠３の下部一側に設けた弾発装置４にその一端
発射部２ａを臨ませた弾発装置４の発射杆５によ
り弾発されたパチンコ球をガイドレール６から遊
技部７に導くものである。８は発射レール２とガ
イドレール６との間に形成したシユートで、遊技
部７に至らずガイドレール６に沿つて戻るフアー
ル球を供給皿９または受皿１０に落下させる。

上記発射レール２の発射部２ａは、ほぼ直線状
の案内レール部２ｂと、案内レール部２ｂの下端
を上方にほぼ直角に曲折して形成した固定舌片２
ｃとの交点部分に、発射杆５の打球部５ａが進退
する透孔部２ｄを穿設して形成されている。発射
すべきパチンコ球が案内レール部２ｂ上に供給さ
れると、該球は該レール部の浅いＶ字溝に沿つて
傾斜により発射部２ａに流下し、次いで透孔部２
ｄを通して発射杆５の打球部５ａが該パチンコ球
を叩くと、該球が案内レール部２ｂ、ガイドレー
ル６を介して遊技部７に発射されるわけである。

本考案では、発射レール２の固定舌片２ｃを遊
技盤１１の下方表面に固定するため、固定ブロツ
ク１２を用いている。固定ブロツク１２は発射レ
ール２とは別に成形したもので例えば合成樹脂に
より成形されており、その前面には固定舌片２ｃ
と面接触する取付案内部１２ａが、上部には固定
舌片２ｃ上端の曲折挿入縁２ｅを受け入れる支持
溝１２ｂが、また中央部には横方向に難間した位
置二ケ所に止め穴１２ｃがそれぞれ設けられてい
る。そして取付案内部１２ａの略中央部にはねじ
穴１２ｄが形成されており、このねじ穴１２ｄに
固定舌片２ｃの止め穴２ｆに挿通した止めねじ１
３を螺着し、固定ブロツク１２上に発射レール２
を固定する。また取付案内部１２ａの下端は透孔
部２ｄの上部迄下方に延長され、その延長端に透
孔部２ｄ内方に突出してパチンコ球の上部中央と
一点で当接する受片１２ｅが一体に形成されてい
る。この受片１２ｅはパチンコ球を固定舌片２ｃ
とは当接させないように位置規制するものであ
る。なお固定ブロツク１２は前面壁、周壁および
孔壁以外は中空に形成されている。

したがつて上記構成に係る本案固定装置は、発
射レール２の固定舌片２ｃを固定ブロツク１２の
取付案内部１２ａに密着させ、かつ曲折挿入縁２
ｅを支持溝１２ｂに挿入した状態で、止ねじ１３
により該固定舌片２ｃを取付案内部１２ａ上に止
着し、次いで固定ブロツク１２の止め穴１２ｃに
止め釘１４を挿通して遊技盤１１に打ちつけれ
ば、発射レール２が遊技盤１１上に固定される。
勿論場合によつては先に固定ブロツク１２を遊技
盤１１に打ちつけ、後に固定ブロツク上に発射レ
ール２を止着してもよい。このように固定ブロツ
ク１２を遊技盤１１に固定し、固定ブロツク１２
上に発射レール２を止着するようにすれば、発射
レール２の特に発射部２ａが変形することがな
く、正しい位置に正しい形状で取付けることがで
きるため、発射部２ａにおけるパチンコ球の座り
をよくすることができる。

また固定ブロツク１２の上記受片１２ｅは、パ
チンコ球の安定性をさらに増すために効果があ
る。すなわち、受片１２ｅはパチンコ球の上部中
央と一点で接し、パチンコ球と固定舌片２ｃとの
当接を防ぐため、パチンコ球は第５図で示すよう
に浅いＶ字状の案内レール部２ｂとの当接点を含
め、符号Ａで示す三点で支持されることになる。
これに対し従来装置のように受片１２ｅがないと
仮定すると、パチンコ球は透孔部２ｄの両側にお
いて符号Ｂで示すように固定舌片２ｃと当接する
ため四点支持となる。四点支持は各当接点の微妙
な狂いで支持が不安定となるのに対し、三点支持
は安定な支持が可能であり、したがつてパチンコ
球の安定性をさらに高め、ひいてはパチンコ球の
むら飛びをなくすために効果がある。

以上要するに本考案は、発射レールとは別に成
形した取付案内部と発射レールの固定舌片とを止
着するようにしたので、発射レールを遊技盤の下
方に固定する場合に発射位置を正確にすることが
できる。したがつて発射レールの取付作業に特別
な熟練を要することがなく、調整作業も不要とな
るし、しかも取付案内部が固定舌片を補２４する
ことになる。又、受片により発射位置でのパチン
コ球の座りが良くなつて安定した弾発を行えると
ともに、受片が発射位置に供給されるパチンコ球
を受け止めるので固定舌片が変形することもな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はパチンコ機の正面図、第２図は本考案
に係る発射レール固定装置の実施例を示す要部の
正面図、第３図は同平面図、第４図は第３図の
−線に沿う断面図、第５図は第４図の−矢
視図である。 １……パチンコ機、２……発射レール、２ａ…
…発射部、２ｂ……案内レール部、２ｃ……固定
舌片、２ｄ……透孔部、２ｆ……止め穴、５……
発射杆、５ａ……打球部、１１……遊技盤、１２
……固定ブロツク、１２ａ……取付案内部、１２
ｃ……止め穴、１２ｄ……ねじ穴、１２ｅ……受
片、１３……止めねじ、１４……止め釘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾発するパチンコ球を案内する案内レール部、
   この案内レール部の下端を上方に屈曲させて形成
   した固定舌片、および上記案内レール部と固定舌
   片で構成された発射部に、発射杆の打球部が進退
   するように穿設した透孔部を備えた発射レールを
   遊技盤の下方に固定するパチンコ機の発射レール
   固定装置において、上記固定舌片と取付案内部と
   を止めねじで止着し、取付案内部の下端に形成し
   た受片を、上記透孔部の上方であつて固定舌片の
   発射部側に位置させたことを特徴とするパチンコ
   機の発射レール固定装置。