JPS6238597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、紙袋フイルターを集塵室内底に紙袋
フイルターホルダーを用いて着脱自在に装着して
なる電気掃除機に関するものである。

〔従来の技術〕

この種電気掃除機の紙袋フイルターの装着構造
としては、米国特許第３，683，599号に示すどと
く、紙袋フイルターの支持板（カラー）に、紙袋
フイルターホルダー（アダプター）を取り付け、
そのホルダーを、集塵室に設けた引掛部を利用し
て、集塵室内底に取り付ける構造が知られてい
る。

上記構造では、紙袋フイルターホルダーの、３
つの辺に形成した細長いくぼみ（エツジ・チヤン
ネル）内に、横方向から紙袋フイルターホルダー
の表面に沿つて、紙袋フイルターの支持板を、出
し入れしており、その支持板と細長いくぼみとの
間の気密が十分になされていないとともに、集塵
室内底に設けたインレツトの周辺に、紙袋フイル
ターホルダーの表面を、気密パツキンを介するこ
となく直接当接させており、しかも、紙袋フイル
ター内の塵埃の逆流を防止する逆止弁が紙袋フイ
ルターボルダーに設けられていない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来例では、紙袋フイルター内に塵埃が十
分に捕促されて、紙袋フイルターが大きく脹らん
でくると、紙袋フイルターホルダー全体が紙袋フ
イルターによつておおわれる状態になるために、
紙袋フイルターホルダーをもつて紙袋フイルター
を集塵室から引き出すことが困難となる。さら
に、集塵室内底に装着した状態の紙袋フイルター
ホルダーに対する、紙袋フイルターの取り付け及
び取りはずしの作業は、紙袋フイルターホルダー
の細長いくぼみ内に、横方向から紙袋フイルター
の支持板を出し入れする必要があるために、きわ
めて困難である。さらに、紙袋フイルターホルダ
ーの表面と集塵室のインレツトの周辺との間及び
紙袋フイルターホルダーの細長いくぼみ内とこの
くぼみ内に入る紙袋フイルターの支持板との間を
通つて、インレツトからの塵埃を含んだ空気が、
集塵室内に直接流れ込む危険がある。さらに、紙
袋フイルターホルダーと一緒に紙袋フイルター
を、集塵室から引き出す際に、紙袋フイルター内
の塵埃がこぼれる危険がある。

本考案の目的は、上記の欠点に対処して、集塵
室に紙袋フイルターを取り付けるために用いられ
る紙袋フイルターホルダーの取り付け及び取りは
ずし及びこの紙袋フイルターホルダーからの紙袋
フイルター取り付け及び取りはずしを、簡単に行
うことができ、しかも、インレツトからの塵埃
が、紙袋フイルター内に入らずに集塵室内に直接
流出することがないとともに、紙袋フイルター内
の塵埃をこぼすことなく紙袋フイルターを廃棄す
ることのできる電気掃除機を提供するにある。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するために、集塵室
内底に設けたインレツトの開口端に圧接する気密
パツキングと、この気密パツキングを押さえるの
に前記集塵室内壁に固定したパツキング押え台
と、このパツキング押え台の表面に着脱自在に装
着した紙袋フイルターホルダーと、この紙袋フイ
ルターホルダーの表面に着脱自在に装着した紙袋
フイルターとを備えた気掃除機において、前記紙
袋フイルターホルダーを、前記紙袋フイルターの
支持体を取り付ける取付片及びフツクと、前記パ
ツキング押え台の受部に係合する係止片と、前記
集塵室の内壁に設けた引掛部に係合し、かつ弾性
変形可能な係止板と、前記支持体の開口に嵌合す
る筒体と、この筒体の外周に取り付けられ、逆止
弁を一体に形成した支持体とから構成するととも
に、前記紙袋フイルターホルダーに前記紙袋フイ
ルターホルダーを装着したときに、前記支持体パ
ツキンのリツプ部分が前記支持体の開口に圧接す
るとともに、前記パツキン押え台の前記紙袋フイ
ルターホルダーを装着したときに、前記気密パツ
キンが前記紙袋フイルターホルダーの背面に圧接
する構成にしたものである。

〔作用〕

紙袋フイルターホルダーに紙袋フイルターを装
着すると、支持体パツキンが紙袋フイルターの支
持体の開口周辺に圧接し、かつ、パツキン押え台
に紙袋フイルターホルダーを装着すると、気密パ
ツキンが、紙袋フイルターホルダーの背面に圧接
しているので、インレツトからの塵埃が集塵室内
に直接流入することなく、紙袋フイルター内に導
かれる。

集塵室の引掛部と、紙袋フイルターホルダーの
係止板との係合を、その係止板を弾性変形させる
ことにより、解除すると、紙袋フイルターホルダ
ーが気密パツキンの弾性力によつて持ち上がり、
紙袋フイルターホルダーの取りはずし作業が容易
となる。

紙袋フイルターホルダーのフツクと紙袋フイル
ターの支持体との係合を、その支持体を少しわん
曲させるか、紙袋フイルターホルダーの係止板を
弾性変形させることにより、解除してやると、紙
袋フイルターの支持体が支持体パツキンの弾性力
によつて持ち上がり、紙袋フイルタの取りはずし
作業を容易にする。また、紙袋フイルターホルダ
ーへの、紙袋フイルターの取り付け作業は、パツ
キン押え台に紙袋フイルターホルダーを取り付け
た状態でも、紙袋フイルターの支持体を少しわん
曲させて、その支持体を紙袋フイルターホルダー
の取付片及びフツクに係合させることにより、容
易に行われる。

さらに、紙袋フイルターホルターの筒体に取り
付けた支持体パツキンに形成された逆止弁によつ
て、紙袋フイルターの支持体の塵埃流入口をふさ
いだ状態とすることができる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

アプライト形の電気掃除機は、第２図から第５
図に示すように、吸口ケース１と、この吸口ケー
ス１に傾動可能に設けた本体ケース２とを備えて
いる。本体ケース２の上端部には、保持装置３に
よつてハンドル４が着全自在に取り付けられてい
る。

吸口ケース１内には、回転ブラシ５と中間台６
が装着されている。吸口ケース１は、前車輪７と
後車輪８によつて、床上を走行可能な構成になつ
ている。

本体ケース２内は、下から駆動室９、集塵室１
０及びコードリール室１１の順に区画されてい
る。駆動室９内には、電動送風機１２が収納され
ている。コードリール室１１には、コードリール
１３が収納されている。

回転ブラシ５は、第４図に示すように、ベルト
１４を利用して電動送風機１２の回転が伝達され
る。電動送風機１２が回転して、回転ブラシ５か
ら吸い込まれた空気は、吸口ケース１内に設けた
吸口ダクト１５と、この吸口ダクト１５に着脱自
在に接続されたホース１６と、このホース１６が
接続され、かつ本体ケース２の集塵室１０の底面
に設けたインレツト１７とを介して、集塵室１０
内に流入する。

集塵室１０内のインレツト１７の開口端１７ａ
には、筒状の気密パツキン１８が当接する。気密
パツキン１８は、合成樹脂製のパツキン押え台１
９によつて支持される。パツキン押え台１９は、
ねじ２０を用いて集塵室１０の内底壁固定され
る。

パツキン押え台１９の表面には、合成樹脂製の
紙袋フイルターホルダー２１が着脱自在に装着さ
れる。紙袋フイルターホルダー２１の表面には、
使い捨ての紙袋フイルター２２が着脱自在に装着
される。紙袋フイルターホルダー２１は、第１
図、第７図及び第８図に示すように紙袋フイルタ
ー２２の支持体２２ａを取り付ける取付片２１ａ
及びフツク２１ｂと、パツキン押え台１９の受部
１９ａに係合する係止片２１ｃと、集塵室１０の
内壁に設けた引掛部１０ａ，１０ｂに係合して、
かつ弾性変形可能な係止板２１ｄと、紙袋フイル
ター２２の支持体２２ａに設けた塵埃流入口とな
る開口に嵌合する筒体２１ｅと、この筒体２１ｅ
の外周に取り付けられ、かつ逆止弁２３ａを一体
に形成した支持体パツキン２３とからなつてい
る。

集塵室１０の内壁に設けた引掛部１０ａ，１０
ｂは、第６図に示すように、集塵室１０の開口端
近傍に設ける。集塵室１０の開口には、集塵蓋２
４がクランプ２５によつて着脱自在に設けられ
る。

紙袋フイルターホルダー２１に紙袋フイルター
２２を装着したときに、支持体パツキン２３のリ
ツプ部分２３ｂが紙袋フイルター２２の支持体２
２ａの開口周辺に圧接する構成になつている。パ
ツキン押え台１９に紙袋フイルターホルダー２１
を装着したときに、気密パツキン１８が紙袋フイ
ルターホルダー２１の背面に圧接する構成になつ
ている。

集塵室１０と駆動室９は、格子状の連通口２６
を介して連通している。連通口２６は、吸込口ダ
クト２７によつて、電動送風機１２に連通されて
いる。本体ケース２の正面下部には、電動送風機
１２からの排気流を排出する排出口２８が形成さ
れている。

紙袋フイルターホルダー２１の筒体２１ｅに
は、第７図及び第８図に示すように切欠２１ｇを
形成し、この切欠２１ｇから支持体パツキン２３
に一体に形成された逆止弁２３ａが筒体２１ｅ内
に設置するようにしてある。支持体パツキン２３
は、筒体２１ｅの外方に形成したリング状の溝２
１ｈ内にそのほとんどが位置し、リツプ部分２３
ｂが溝２１ｈの上方に突出している。

以上の構成において、電動送風機１２を駆動さ
せて、回転ブラシ５によりかき上げられた塵埃
は、吸気流と一緒に、吸口ダクト１５−ホース１
６−インレツト１７を通り、紙袋フイルターホル
ダー２１に設けられた逆止弁２３ａを風圧にて押
し開き、紙袋フイルター２２内に流入する。紙袋
フイルター２２を通過した空気は、吸込口ダクト
２７を通り、電動送風機１２を冷却した後、排出
口２８から本体ケース２外に排出される。

紙袋フイルター２２は、第８図に示すように、
紙袋フイルターホルダー２１にあらかじめ紙袋フ
イルター２２を装着した状態で、集塵蓋２４を開
けて、パツキン押え台１９の受部１９ａに紙袋フ
イルターホルダー２１の係止片２１ｃを係止さ
せ、かつ、紙袋フイルターホルダー２１の係止板
２１ｄを集塵室１０の引掛部１０ａ，１０ｂに引
掛けることにより、第６図に示すように、紙袋フ
イルター２２が集塵室１０内に装着される。

集塵室１０から紙袋フイルター２２を取りはず
すときには、紙袋フイルターホルダー２１の係止
板２１ｄを弾性変形させて、引掛部１０ａ，１０
ｂとの引掛かりを解除した後、その係止板２１ｄ
を上方に引き上げればよい。これにより、紙袋フ
イルター２２は、紙袋フイルターホルダー２１と
一緒に集塵室１０外に引き出される。紙袋フイル
ター２２を紙袋フイルターホルダー２１から取り
はずすには、第７図に示す一点鎖線のように、紙
袋フイルターホルダー２１の係止板２１ｄを弾性
変形することにより、紙袋フイルター２２の支持
体２２ａとフツク２１ｂとの係合状態を解除した
後、支持体２２ａを上方に引き上げればよい。紙
袋フイルターホルダー２１の表面に紙袋フイルタ
ー２２を装着するには、紙袋フイルターホルダー
２１の取付片２１ａに、支持体２２ａの一端を係
合させた後、支持体２２ａの他端を、フツク２１
ｂに係合させればよい。支持体２２ａの他端をフ
ツク２１ｂに係合させることは、支持体２２ａを
少しわん曲させること若しくは係止板２１ｄは弾
性変形させることによつて容易に可能である。

紙袋フイルターホルダー２１を集塵室１０から
引き出すのに、引掛部１０ａ，１０ｂと係止板２
１ｄとの引掛かりを解除すると、紙袋フイルター
ホルダー２１の背面側である筒体２１ｅの流入口
端面に圧接した気密パツキン１８の弾性力により
持ち上げられるので、紙袋フイルターホルダー２
１の取りはずし作業が容易となる。

さらに、紙袋フイルター２２を紙袋フイルター
ホルダー２１から取りはずすのに、フツク２１ｂ
と支持体２２ａの係合を解除すると、支持体２２
ａに圧接した支持体パツキン２３の弾性力により
持ち上げられるので、支持体２２ａがつかみやす
くなり、紙袋フイルター２２の取りはずし作業が
容易となる。

インレツト１７から流出する塵埃を含む空気
は、一端をインレツト１７の開口端に、かつ他端
を紙袋フイルターホルダー２１の背面側に圧接す
る気密パツキン１８と、紙袋フイルターホルダー
２１の筒体２１ｅの外周に取り付けられ、かつ紙
袋フイルター２２の支持体２２ａに圧接する支持
体パツキン２３とによつて、集塵室１０に直接も
れることなく、紙袋フイルター２２内に流入す
る。

紙袋フイルター２２内に塵埃げ十分に捕促さ
れ、そのフイルター２２を捨てたいときには、紙
袋フイルター２２を、紙袋フイルターホルダー２
１が装着された状態で、集塵室１０から引き出し
て、ごみ捨て場まで運べばよい。この場合、紙袋
フイルター２１の支持体２１ａに設けた塵埃流入
口を、逆止弁２３ａによつてふさぎ、紙袋フイル
ター２２内の塵埃が外部にこぼれるのを防止して
いるので、紙袋フイルター２２をごみ捨て場に、
塵埃をこぼすことなく運搬することができる。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば、 (イ) 紙袋フイルターホルダーに紙袋フイルターを
装着したときに、支持体パツキンが紙袋フイル
ターの支持体の開口周辺に圧接するとともに、
パツキン押え台に紙袋フイルターホルダーを装
着したときに、気密パツキンが紙袋フイルター
ホルダーの背面に圧接するようにしてあるの
で、紙袋フイルター及び紙袋フイルターホルダ
ーの取りはずし作業を簡単に行うことができ、
かつインレツトからの塵埃を集塵室内に流出さ
せることなく紙袋フイルター内に導くことがで
きる。

(ロ) 支持体パツキンを、紙袋フイルターの支持体
の開口に嵌合する筒体の外周に取り付け、その
支持体パツキンに逆止弁が一体に形成してある
ので、紙袋フイルター内の塵埃をこぼすことな
く紙袋フイルターを廃棄することのできる。

(ハ) 紙袋フイルターホルダーへの、紙袋フイルタ
ーの取り付け若しくは取りはずしの作業は、パ
ツキン押え台に紙袋フイルターホルダーを取り
付けた状態でも、紙袋フイルターの支持体を少
しわん曲させるか若しくは、紙袋フイルターホ
ルダーの係止板を弾性変形させることによつて
きわめて容易に行うことができる。

などの効果を奏しえる電気掃除機がえられる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す、第１図は要部
分解斜視図、第２図は正面から見た全体斜視図、
第３図は背面から見た全体斜視図、第４図は縦断
面図、第５図は底板をはずした状態での底面図、
第６図は集塵蓋をはずした状態での要部斜視図、
第７図は紙袋フイルターの支持体を装着前の状態
を示す要部断面図、第８図は紙袋フイルターの支
持体を装着後の状態を示す要部断面図である。 １０……集塵室、１０ａ，１０ｂ……引掛部、
１７……インレツト、１８……気密パツキン、１
９……パツキン押え台、１９ａ……受部、２１…
…紙袋フイルターホルダー、２１ａ……取付片、
２１ｂ……フツク、２１ｃ……係止片、２１ｄ…
…係止板、２１ｅ……筒体、２２……紙袋フイル
ター、２２ａ……支持体、２３……支持体パツキ
ン、２３ａ……逆止弁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 集塵室１０内底に設けたインレツト１７の開口
   端に圧接する気密パツキン１８と、この気密パツ
   キン１８を押えるのに前記集塵室１０内壁に固定
   したパツキン押え台１９と、このパツキン押え台
   １９の表面に着脱自在に装着した紙袋フイルター
   ホルダー２１と、この紙袋フイルターホルダー２
   １の表面に着脱自在に装着した紙袋フイルター２
   ２とを備え、 前記紙袋フイルターホルダー２１は、前記紙袋
   フイルター２２の支持体２２ａを取り付ける取付
   片２１ａ及びフツク２１ｂと、前記パツキン押え
   台１９の受部１９ａに係合する係止片２１ｃと、
   前記集塵室１０の内壁に設けた引掛部１０ａ，１
   ０ｂに係合し、かつ弾性変形可能な係止板２１ｂ
   と、前記支持体２２ａの開口に嵌合する筒体２１
   ｅと、筒体２１ｅの外周に取り付けられ、かつ逆
   止弁２３ａを一体に形成した支持体パツキン２３
   とからなり、 前記紙袋フイルターホルダー２１に前記紙袋フ
   イルター２２を装着したとき、前記支持体パツキ
   ン２３のリツプ部分２３ｂが前記支持体２２ａの
   開口周辺に圧接するとともに、 前記パツキン押え台１９に前記紙袋フイルター
   ホルダー２１を装着したときに、前記気密パツキ
   ン１８が前記紙袋フイルターホルダー２１の背面
   に圧接する構成にしたことを特徴とする電気掃除
   機。