JPS6238446B2 - - Google Patents
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- JPS6238446B2 JPS6238446B2 JP17016483A JP17016483A JPS6238446B2 JP S6238446 B2 JPS6238446 B2 JP S6238446B2 JP 17016483 A JP17016483 A JP 17016483A JP 17016483 A JP17016483 A JP 17016483A JP S6238446 B2 JPS6238446 B2 JP S6238446B2
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- Japan
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- yarn
- rotor
- hole
- nozzle
- fiber
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Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01H—SPINNING OR TWISTING
- D01H7/00—Spinning or twisting arrangements
- D01H7/02—Spinning or twisting arrangements for imparting permanent twist
- D01H7/90—Arrangements with two or more spinning or twisting devices of different types in combination
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01H—SPINNING OR TWISTING
- D01H4/00—Open-end spinning machines or arrangements for imparting twist to independently moving fibres separated from slivers; Piecing arrangements therefor; Covering endless core threads with fibres by open-end spinning techniques
- D01H4/04—Open-end spinning machines or arrangements for imparting twist to independently moving fibres separated from slivers; Piecing arrangements therefor; Covering endless core threads with fibres by open-end spinning techniques imparting twist by contact of fibres with a running surface
- D01H4/08—Rotor spinning, i.e. the running surface being provided by a rotor
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
技術分野及び目的
この発明は回転ロータを利用した結束紡績糸の
製造装置に関するもので、回転ロータの低速回転
状態で結束紡績糸を良好に製造し得ると共に、紡
出開始時の種糸の挿入を簡単な装置で容易に行え
るようにした結束紡績糸の製造装置を提供しよう
とするものである。
製造装置に関するもので、回転ロータの低速回転
状態で結束紡績糸を良好に製造し得ると共に、紡
出開始時の種糸の挿入を簡単な装置で容易に行え
るようにした結束紡績糸の製造装置を提供しよう
とするものである。
実施例
次に本願の実施例を図面に基いて詳しく説明す
る。図面は回転ロータ利用の結束紡績糸1の製造
装置を示している。この装置において、2はスラ
イバー等の連続したステープル繊維束1aを開繊
ドラフトしてばらばらの単繊維1bにする繊維開
繊装置で、図示しない機台に上下揺動可能に枢着
されて後述のロータハウジング部上に載置されて
いる本体3を備えている。この本体3には繊維供
給室4、繊維供給路5、開繊室6及び繊維移送路
7が第1図に示すように順次連続的に形成されて
いる。この繊維供給室4にはトランペツト8とフ
イードローラ9が配設され、開繊室6には周面に
例えばメタリツクワイヤを有するコーミングロー
ラ10が回転可能に配設されている。上記フイー
ドローラ9及びコーミングローラ10は図示しな
い駆動モータにより矢印方向へ回転され、トラン
ペツト8に通された繊維束1aを開繊室6に送り
込み、この繊維束1aをばらばらの単繊維1bに
開繊するようになつている。また、上記繊維移送
路7はコーミングローラ10の周面に対する接線
方向に形成され、その一端は繊維出口7aに、他
端は空気取入口7bとなるように開口されてい
る。この繊維出口7aは繊維移送路7の延長線が
後述の回転ロータ(ロータとも記す)のロータ繊
維集束部とセンターピース間の加撚糸1cが走行
する走行面に向かうようにロータ内に配設されて
いる。上記繊維出口7aはここから出る単繊維1
bの一部が上記走行面を走行している加撚糸1c
に吹きかかるように配設されていれば良く、その
形状や数に限定されるものではないが、ロータ回
転による加撚糸1cの実撚が極めて少ない場合に
は加撚糸1cの走行面の全体に且つて単繊維を供
給し得るように構成することが好ましい。次に、
11は機台に前傾可能に枢着すると共に起立位置
に係止して上記繊維開繊装置2の下方に配設して
ある支持ブロツクで、ロータハウジング部12と
ロータ支持部13とノズル支持部14とで構成さ
れている。上記ロータハウジング部12の上面に
は円形のロータ室15が形成され、またこのロー
タ室15と外部を連通させる排気通路16が第3
図に示すように形成されている。上記ロータ室1
5の上方はロータハウジング部12上に載置され
た上記繊維開繊装置2の本体3によつて塞がれて
いる。上記ロータ支持部13に支持筒体17の下
部が固着され、この支持筒体17の内面に保持さ
れたベアリング18によつてロータ19が回転自
在に支承されている。このロータ19は上方が開
放されている容器形のータ部20とこのロータ部
20と一体でかつ下端面に支持筒体収納用の収納
室21を有するワーブ部22とこのワーブ部22
の中央孔に嵌着された筒形のロータ軸23とで構
成されている。このロータ軸23は上記支持筒体
17内に挿入されてベアリング18によつて支持
され、ワーブ部22はロータハウジング部12の
孔12aに貫通されて収納室21内に支持筒体1
7を収納し、またロータ部20はロータ室15内
に位置されている。上記ワーブ部22の外周には
図示しない駆動モータによつて移動される駆動ベ
ルト24が接触され、ロータ19が第3図の矢印
方向へ回転されるようになつている。また上記支
持筒体17内の下部に糸案内体として例示するセ
ンターピース取付軸25の基部が嵌着され、この
センターピース取付軸25はロータ軸23内に挿
し込まれ、又センターピース取付軸25の基部底
面には、後記において詳記する空気仮撚ノズルの
第1本体の糸入口側端部との間に、所定の間隔を
形成させるための排気室100が穿設されてい
る。このセンターピース取付軸25の上端にはセ
ンターピース26が取外し自在に取付けられてい
る。このセンターピース26はロータ部20内に
突出され、その頂部26aは第1図に示すように
ロータ部20のロータ繊維集束部20a(ロータ
内面最大径部)よりも高所に位置され、この頂部
26aとロータ繊維集束部20aを結ぶ線にて構
成される環状面(この面が加撚糸1cの走行面に
なる)をロータ底面より離すことによつてその環
状面の下方に大きな空間が形成されるようになつ
ている。なお、上記センターピース26の頂部2
6aはロータ繊維集束部20aより低所に位置さ
せても良いが、少なくとも上記環状面の下方に空
間が存在し、ロータ繊維集束部20aからセンタ
ーピース26に向かう加撚糸1cが空中を走行す
るようにすることが重要である。上記センターピ
ース26及びセンターピース取付軸25には糸通
路孔27が形成されている。上記センターピース
26の繊維接触面即ちセンターピース26の上面
は加撚糸1cとの摩擦抵抗が極力小さくなるよう
に円滑な面に形成し、加撚糸1cに対する後述の
空気仮撚ノズルによる仮撚がロータ繊維集束部2
0a付近まで充分に伝えられるようにすることが
好ましく、このことは従来のオープンエンド精紡
機のセンターピースの働きと大きく異なつてい
る。次に上記ノズル支持部14には上記糸通路孔
27と同一直線上に貫通孔28が形成されてい
る。この貫通孔28の上端部内面には環状のばね
受座29が突出形成されている。上記貫通孔28
には第2図、第4図に示すように構成された空気
仮撚ノズル30が嵌着されている。この空気仮撚
ノズル30において、31は上記貫通孔28に嵌
着された筒形の第1本体で、その糸入口側端部は
上記排気室100内に突出され、センターピース
取付軸25と所定の間隔を持つて対峙している。
この第1本体31の中間部外周には全周に亘つて
凹溝32が形成され、貫通孔28内面との間に環
状空間33を形成している。この環状空間33は
供給路101によつてバルブを介して圧縮空気流
源に連結されている。この環状空間33の上、下
両側は第1本体31の外周に嵌合させたOリング
34,34によつてシールされている。また上記
第1本体31の糸出口側(下端側)端部に嵌合孔
35が形成され、この嵌合孔35内に第2本体3
6が嵌合され、かつ第1本体31の糸出口側端外
周に螺合された抜止ナツト37によつて取り換え
可能に固定されている。上記第1本体31、第2
本体36及び抜止ナツト37とはノズル本体38
を構成しており、このノズル本体38の中心部に
は糸導通孔39が貫通状に形成されている。この
糸導通孔39は糸入口側を大径孔40に、糸出口
側を小径孔41に形成して第2本体36の糸導通
孔39の途中に段部42が形成してある。また上
記大径孔40の上端部分は上向きに拡がるテーパ
孔40aに形成され、上記小径孔41の下端部分
は下向きに拡がるテーパ孔41aに形成されてい
る。上記大径孔40には第1本体31に環状空間
33から大径孔40にかけて設けた複数の噴射孔
43が開口されている。これらの噴射孔43は第
4図に示すように上記大径孔40内面に対して接
線方向でかつこの噴射孔43から噴出する噴射気
流が上記段部42へ向かうように大径孔40の軸
線に対して……設定されている。この噴射孔4
3」を「軸線に対して下方に傾斜し糸出口側を指
向するように穿孔されている。又この噴射孔43
から噴射された圧縮空気は、糸導通孔39内周面
に沿つて施回して渦流状となり、糸導通孔39内
を引出されている加撚糸1cの撚方向と同方向の
渦流を発生するように出口の方向が設定され、更
にこの噴射孔43の出口と段部42との距離は噴
射気流による旋回気流が段部42に当接して旋回
される範囲内に適宜に設定するものとする。上記
小径孔41の孔径dは小径孔41に加撚糸1cを
通した状態において上記噴射孔43から噴射され
た空気が小径孔41から糸出口側へほとんど流出
しない程度の大きさに設定され、大径孔40の孔
径Dは大径孔40内で噴射気流が加撚糸1cを効
率良く旋回させてバルーニングを生じさせ得る大
きさに設定されている。本願出願人の実験によれ
ば小径孔41の孔径dは紡出糸の番手から考えて
0.5mm<d<2.0mmの式を満足することが好まし
く、また大径孔40の孔径DはD≧2.0dの式を満
足することが好ましいが、特殊な糸を紡出する場
合には上記条件以外でも構わない。上記第1本体
31と第2本体36の糸導通孔39は加撚糸1c
との摩擦によつて摩耗する為第1本体31と第2
本体36は耐摩耗性の材料で構成され、特に糸導
通孔39の段部42部分は摩耗し易い為第2本体
36の構成材質はニユーセラミツクにしてあり、
しかもこの第2本体36は予備のものを準備して
おくことによつて摩耗時に他のものと容易に交換
し得るようになつている。この場合、ニユーセラ
ミツクの材料価格が高いので、第2本体36を段
部42部分とその他の部分に2分して段部42部
分のみニユーセラミツクの材質にしてコスト低減
を図ると良い。なお、上記ノズル本体38は一つ
の部材で構成しても良いことは言う迄もない。次
に、上記第1本体31の糸入口側端部外周には2
段の小径部31a,31bを形成して途中にスト
ツパーとしての段部31cを形成し、この小径部
31aに閉塞筒体44が第1本体31の軸線方向
へ摺動自在に嵌合されている。この閉塞筒体44
の下流側端部には上記貫通孔28内面に摺動自在
に嵌合する鍔状のピストン部44aが形成されて
いる。上記閉塞筒体44は上記ピストン部44a
とノズル支持部14のばね受座29との間に圧縮
封入されたばね45によつて糸出口方向へ付勢さ
れ、通常は上記段部31cに当接されて位置固定
されている。また上記閉塞筒体44は段部31c
に当接された状態において上記ピストン部44a
と小径部31b外周と貫通孔28内面との間に環
状ピストン室46を形成し、また糸入口側端部は
第1本体31の糸入口側端部と同じ位置まで延ば
されている。この閉塞筒体44の糸入口側端部は
閉塞筒体44が糸入口側へ摺動されたとき上記セ
ンターピース取付軸25の下面にぴつたり当接し
て糸通路孔27と糸導通孔39を一直線に連続さ
せるようにした閉塞部44bに形成されている。
上記環状ピストン室46は供給路102によつて
バルブを介して圧縮空気源に連結されている。上
記環状ピストン室46と糸導通孔39とは糸入口
側へ向けて圧縮空気を噴射し得るように糸導通孔
39の軸線に対して上向きに傾斜すると共にその
糸導通孔39の軸線に向かう複数の噴気孔47に
よつて連通されている。また上記排気室100は
排気路103によつてニユーマーに連結されてい
る。次に、48は一対のデリベリローラで、図示
しない駆動機構により矢印方向へ回転されるよう
になつている。また、49はワインデイグローラ
で、紡出した結束紡績糸1をチーズ50に巻き取
るようになつている。
る。図面は回転ロータ利用の結束紡績糸1の製造
装置を示している。この装置において、2はスラ
イバー等の連続したステープル繊維束1aを開繊
ドラフトしてばらばらの単繊維1bにする繊維開
繊装置で、図示しない機台に上下揺動可能に枢着
されて後述のロータハウジング部上に載置されて
いる本体3を備えている。この本体3には繊維供
給室4、繊維供給路5、開繊室6及び繊維移送路
7が第1図に示すように順次連続的に形成されて
いる。この繊維供給室4にはトランペツト8とフ
イードローラ9が配設され、開繊室6には周面に
例えばメタリツクワイヤを有するコーミングロー
ラ10が回転可能に配設されている。上記フイー
ドローラ9及びコーミングローラ10は図示しな
い駆動モータにより矢印方向へ回転され、トラン
ペツト8に通された繊維束1aを開繊室6に送り
込み、この繊維束1aをばらばらの単繊維1bに
開繊するようになつている。また、上記繊維移送
路7はコーミングローラ10の周面に対する接線
方向に形成され、その一端は繊維出口7aに、他
端は空気取入口7bとなるように開口されてい
る。この繊維出口7aは繊維移送路7の延長線が
後述の回転ロータ(ロータとも記す)のロータ繊
維集束部とセンターピース間の加撚糸1cが走行
する走行面に向かうようにロータ内に配設されて
いる。上記繊維出口7aはここから出る単繊維1
bの一部が上記走行面を走行している加撚糸1c
に吹きかかるように配設されていれば良く、その
形状や数に限定されるものではないが、ロータ回
転による加撚糸1cの実撚が極めて少ない場合に
は加撚糸1cの走行面の全体に且つて単繊維を供
給し得るように構成することが好ましい。次に、
11は機台に前傾可能に枢着すると共に起立位置
に係止して上記繊維開繊装置2の下方に配設して
ある支持ブロツクで、ロータハウジング部12と
ロータ支持部13とノズル支持部14とで構成さ
れている。上記ロータハウジング部12の上面に
は円形のロータ室15が形成され、またこのロー
タ室15と外部を連通させる排気通路16が第3
図に示すように形成されている。上記ロータ室1
5の上方はロータハウジング部12上に載置され
た上記繊維開繊装置2の本体3によつて塞がれて
いる。上記ロータ支持部13に支持筒体17の下
部が固着され、この支持筒体17の内面に保持さ
れたベアリング18によつてロータ19が回転自
在に支承されている。このロータ19は上方が開
放されている容器形のータ部20とこのロータ部
20と一体でかつ下端面に支持筒体収納用の収納
室21を有するワーブ部22とこのワーブ部22
の中央孔に嵌着された筒形のロータ軸23とで構
成されている。このロータ軸23は上記支持筒体
17内に挿入されてベアリング18によつて支持
され、ワーブ部22はロータハウジング部12の
孔12aに貫通されて収納室21内に支持筒体1
7を収納し、またロータ部20はロータ室15内
に位置されている。上記ワーブ部22の外周には
図示しない駆動モータによつて移動される駆動ベ
ルト24が接触され、ロータ19が第3図の矢印
方向へ回転されるようになつている。また上記支
持筒体17内の下部に糸案内体として例示するセ
ンターピース取付軸25の基部が嵌着され、この
センターピース取付軸25はロータ軸23内に挿
し込まれ、又センターピース取付軸25の基部底
面には、後記において詳記する空気仮撚ノズルの
第1本体の糸入口側端部との間に、所定の間隔を
形成させるための排気室100が穿設されてい
る。このセンターピース取付軸25の上端にはセ
ンターピース26が取外し自在に取付けられてい
る。このセンターピース26はロータ部20内に
突出され、その頂部26aは第1図に示すように
ロータ部20のロータ繊維集束部20a(ロータ
内面最大径部)よりも高所に位置され、この頂部
26aとロータ繊維集束部20aを結ぶ線にて構
成される環状面(この面が加撚糸1cの走行面に
なる)をロータ底面より離すことによつてその環
状面の下方に大きな空間が形成されるようになつ
ている。なお、上記センターピース26の頂部2
6aはロータ繊維集束部20aより低所に位置さ
せても良いが、少なくとも上記環状面の下方に空
間が存在し、ロータ繊維集束部20aからセンタ
ーピース26に向かう加撚糸1cが空中を走行す
るようにすることが重要である。上記センターピ
ース26及びセンターピース取付軸25には糸通
路孔27が形成されている。上記センターピース
26の繊維接触面即ちセンターピース26の上面
は加撚糸1cとの摩擦抵抗が極力小さくなるよう
に円滑な面に形成し、加撚糸1cに対する後述の
空気仮撚ノズルによる仮撚がロータ繊維集束部2
0a付近まで充分に伝えられるようにすることが
好ましく、このことは従来のオープンエンド精紡
機のセンターピースの働きと大きく異なつてい
る。次に上記ノズル支持部14には上記糸通路孔
27と同一直線上に貫通孔28が形成されてい
る。この貫通孔28の上端部内面には環状のばね
受座29が突出形成されている。上記貫通孔28
には第2図、第4図に示すように構成された空気
仮撚ノズル30が嵌着されている。この空気仮撚
ノズル30において、31は上記貫通孔28に嵌
着された筒形の第1本体で、その糸入口側端部は
上記排気室100内に突出され、センターピース
取付軸25と所定の間隔を持つて対峙している。
この第1本体31の中間部外周には全周に亘つて
凹溝32が形成され、貫通孔28内面との間に環
状空間33を形成している。この環状空間33は
供給路101によつてバルブを介して圧縮空気流
源に連結されている。この環状空間33の上、下
両側は第1本体31の外周に嵌合させたOリング
34,34によつてシールされている。また上記
第1本体31の糸出口側(下端側)端部に嵌合孔
35が形成され、この嵌合孔35内に第2本体3
6が嵌合され、かつ第1本体31の糸出口側端外
周に螺合された抜止ナツト37によつて取り換え
可能に固定されている。上記第1本体31、第2
本体36及び抜止ナツト37とはノズル本体38
を構成しており、このノズル本体38の中心部に
は糸導通孔39が貫通状に形成されている。この
糸導通孔39は糸入口側を大径孔40に、糸出口
側を小径孔41に形成して第2本体36の糸導通
孔39の途中に段部42が形成してある。また上
記大径孔40の上端部分は上向きに拡がるテーパ
孔40aに形成され、上記小径孔41の下端部分
は下向きに拡がるテーパ孔41aに形成されてい
る。上記大径孔40には第1本体31に環状空間
33から大径孔40にかけて設けた複数の噴射孔
43が開口されている。これらの噴射孔43は第
4図に示すように上記大径孔40内面に対して接
線方向でかつこの噴射孔43から噴出する噴射気
流が上記段部42へ向かうように大径孔40の軸
線に対して……設定されている。この噴射孔4
3」を「軸線に対して下方に傾斜し糸出口側を指
向するように穿孔されている。又この噴射孔43
から噴射された圧縮空気は、糸導通孔39内周面
に沿つて施回して渦流状となり、糸導通孔39内
を引出されている加撚糸1cの撚方向と同方向の
渦流を発生するように出口の方向が設定され、更
にこの噴射孔43の出口と段部42との距離は噴
射気流による旋回気流が段部42に当接して旋回
される範囲内に適宜に設定するものとする。上記
小径孔41の孔径dは小径孔41に加撚糸1cを
通した状態において上記噴射孔43から噴射され
た空気が小径孔41から糸出口側へほとんど流出
しない程度の大きさに設定され、大径孔40の孔
径Dは大径孔40内で噴射気流が加撚糸1cを効
率良く旋回させてバルーニングを生じさせ得る大
きさに設定されている。本願出願人の実験によれ
ば小径孔41の孔径dは紡出糸の番手から考えて
0.5mm<d<2.0mmの式を満足することが好まし
く、また大径孔40の孔径DはD≧2.0dの式を満
足することが好ましいが、特殊な糸を紡出する場
合には上記条件以外でも構わない。上記第1本体
31と第2本体36の糸導通孔39は加撚糸1c
との摩擦によつて摩耗する為第1本体31と第2
本体36は耐摩耗性の材料で構成され、特に糸導
通孔39の段部42部分は摩耗し易い為第2本体
36の構成材質はニユーセラミツクにしてあり、
しかもこの第2本体36は予備のものを準備して
おくことによつて摩耗時に他のものと容易に交換
し得るようになつている。この場合、ニユーセラ
ミツクの材料価格が高いので、第2本体36を段
部42部分とその他の部分に2分して段部42部
分のみニユーセラミツクの材質にしてコスト低減
を図ると良い。なお、上記ノズル本体38は一つ
の部材で構成しても良いことは言う迄もない。次
に、上記第1本体31の糸入口側端部外周には2
段の小径部31a,31bを形成して途中にスト
ツパーとしての段部31cを形成し、この小径部
31aに閉塞筒体44が第1本体31の軸線方向
へ摺動自在に嵌合されている。この閉塞筒体44
の下流側端部には上記貫通孔28内面に摺動自在
に嵌合する鍔状のピストン部44aが形成されて
いる。上記閉塞筒体44は上記ピストン部44a
とノズル支持部14のばね受座29との間に圧縮
封入されたばね45によつて糸出口方向へ付勢さ
れ、通常は上記段部31cに当接されて位置固定
されている。また上記閉塞筒体44は段部31c
に当接された状態において上記ピストン部44a
と小径部31b外周と貫通孔28内面との間に環
状ピストン室46を形成し、また糸入口側端部は
第1本体31の糸入口側端部と同じ位置まで延ば
されている。この閉塞筒体44の糸入口側端部は
閉塞筒体44が糸入口側へ摺動されたとき上記セ
ンターピース取付軸25の下面にぴつたり当接し
て糸通路孔27と糸導通孔39を一直線に連続さ
せるようにした閉塞部44bに形成されている。
上記環状ピストン室46は供給路102によつて
バルブを介して圧縮空気源に連結されている。上
記環状ピストン室46と糸導通孔39とは糸入口
側へ向けて圧縮空気を噴射し得るように糸導通孔
39の軸線に対して上向きに傾斜すると共にその
糸導通孔39の軸線に向かう複数の噴気孔47に
よつて連通されている。また上記排気室100は
排気路103によつてニユーマーに連結されてい
る。次に、48は一対のデリベリローラで、図示
しない駆動機構により矢印方向へ回転されるよう
になつている。また、49はワインデイグローラ
で、紡出した結束紡績糸1をチーズ50に巻き取
るようになつている。
上記構成の装置を用いて結束紡績糸1を製造す
る場合について説明する。
る場合について説明する。
先ず、空気仮撚ノズル30における環状空間3
3への圧縮空気の供給を停止した状態で環状ピス
トン室46へ圧縮空気を供給すると、環状ピスト
ン室46内の圧力が高くなつて閉塞筒体44のピ
ストン部44aを押し、この閉塞筒体44をばね
45に抗して糸入口側へ摺動させて閉塞部44b
をセンターピース支持軸25の下面に当接させ
る。従つて、センターピース支持軸25の糸通路
孔27とノズル本体38の糸導通孔39とは排気
室100内から遮断され、ニユーマーによる吸引
気流の影響を受けることがなくなる。また上記環
状ピストン室46への圧縮空気の供給によつて噴
気孔47から糸導通孔39内に圧縮空気が上向き
に噴射され、この噴射気流は上記糸通路孔27を
通つてロータ室15内に排出され、同時に上記圧
縮空気の噴射によるエゼクタ効果によつてノズル
本体38の糸導通孔39内に糸入口方向への吸引
力が作用する。この状態で種糸の先端を糸導通孔
39のテーパ孔41a近辺に近づけると、この種
糸は上記吸引力により糸導通孔39内に吸引され
て上記噴射孔47からの噴射気流によつてロータ
19のロータ部20内に移送され、このロータ部
20内に入れられた種糸の先端はロータ19の回
転による遠心力でロータ繊維集束部20aに把持
される。その後、上記環状ピストン室46への圧
縮空気の供給を停止する。これにより閉塞筒体4
4はばね45の力により下流側へ摺動されて元位
置に復すると共に糸導通孔39内への噴射孔47
からの圧縮空気の噴射も停止される。この状態
で、フイードローラ9を回転させると繊維束1a
はコーミングローラ10の表面に供給され、この
コーミングローラ10の矢印方向への回転により
周面の歯でばらばらの単繊維1bに開繊ドラフト
され、この開繊された単繊維1bは繊維移送路7
に供給される空気流に乗せられてロータ19のロ
ータ部20内に供給される。このロータ部20内
に供給された単繊維1bは回転駆動されているロ
ータ部220内面に接触すると共にロータ部20
といつしよに回転され、この回転による遠心力に
よつてロータ部20内面のロータ繊維集束部20
aに向けて移行されてこのロータ繊維集束部20
aに層状に堆積されると共にこのロータ繊維集束
部20aに把持されている種糸に接合する。この
状態で上記種糸をデリベリローラ48間に導く
と、このことを図示しない検出器が検出して空気
仮撚ノズル30における環状空間33へ圧縮空気
が供給される。なおこの環状空間33への圧縮空
気の供給は手動スイツチを操作して行うようにし
ても良い。また上記種糸挿入の為の圧縮空気の供
給は上記種糸をデリベリローラ48間に導いたと
きの検出信号で停止されるようにしても良い。上
記環状空間33への圧縮空気の供給により噴射孔
43から糸導通孔39の大径孔40内に圧縮空気
が糸出口側に向けて接線方向へ噴射され、この噴
射気流が大径孔40の内面に沿つてロータの回転
と逆方向に旋回して渦流状となつて段部42に当
接し、段部42で旋回した後大径孔40の略中央
を引出される加撚糸1Cに沿うようにして糸入口
方向へ流れ、その後空気仮撚ノズル30上方の排
気室100内に排気されてニユーマーに吸引され
る。上記のように大径部40内で旋回気流を発生
するので、上記種糸は引出しと同時に上記旋回気
流により旋回されて仮撚が付与され、その先端部
は接合状態の繊維束に撚を付与して加撚糸1cと
し、この加撚糸1cを引出す。従つて、引出され
た加撚糸1cをワインデイングローラ49とチー
ズ木管50a間に導くと、加撚糸1cはチーズ5
0に巻取られる。この場合空気仮撚ノズル30に
おいて糸導通孔39内に噴射された噴射気流は第
5図に示すように旋回気流となつて段部42に当
接し、この段部42で旋回するように旋回気流と
なつているので、大径孔40内の旋回気流が糸導
通孔39内の加撚糸1cを大径孔40内の段部4
2に押付けるようにして積極的に旋回させる現象
を生じることが予想され、加撚糸1cに対して加
撚糸1cの撚方向と同方向へ強い仮撚を極めて効
率良く付与することができる。本願出願人の実験
によれば、従来の仮撚ノズルを用いたものに比べ
て本実施例の空気仮撚ノズル30を用いたものは
結束紡績糸1の強度が格段に大きくなることを確
認することができた。また上記のように大径孔4
0内に噴射された圧縮空気は上記のように段部4
2に当接した後糸入口方向へ流れ、糸導通孔39
及び糸通路孔27内の加撚糸1cに糸出口方向
(糸引出し方向)への張力を作用させることがな
いので、ロータ19内から引出されている加撚糸
1cの先端をロータ繊維集束部20aに確実に把
持させておくことができ、加撚糸1cが仮撚付与
の為にロータ19内から抜け落ちるような事故を
防ぐことができる。次に、上記のようにロータ1
9内から紡出される加撚糸1cにロータ19のす
ぐ下に位置で空気仮撚ノズル30によつて強い仮
撚が付与されるので、この強い仮撚がロータ繊維
集束部20aの繊維層近く迄伝播される。このと
き、上記のようにセンターピース26の上面が円
滑に仕上げられているので、空気仮撚ノズル30
による加撚糸1cに対する仮撚をロータ繊維集束
部20aの位置まで良好に撚上げることができ
る。従つて、センターピース26とロータ繊維集
束部20a間の加撚糸1cにロータ19の回転に
よる実撚より著しく撚数の多い仮撚を伝播するこ
とができ、これによりロータ19の回転数を少な
くした場合でも糸切れを防止できる。また上記の
ようにロータ繊維集束部20aの繊維層が加撚糸
1cとしてロータ19外に引出されるとき、その
加撚糸1cはロータ19の回転による実撚が付与
されるが、この実撚はロータ繊維集束部20aに
単繊維を集束、把持させる為にロータ19を回転
させる結果として付随的に付与されるもので、実
際には無撚に近く、この実撚の付与は結束紡績糸
1にとつて重要ではない。例えば、英式綿番手を
30’s、ロータ19の回転数を13000rpm、紡出
速度を150m/minとすると実撚は2.2撚/インチ
となり、この実撚だけでは糸と言えるものにはな
らない。また上記のようにロータ繊維集束部20
aの繊維層が加撚糸1cとしてロータ19外に引
出されるとき、ロータ繊維集束部20aからセン
ターピース26の中心に向かう加撚糸1cはセン
ターピース26を中心としてロータ部20の空中
を回走行され、この加撚糸1cの走行面の一部A
に向けて上記繊維開繊装置2の繊維移送路7から
上記ばらばらの単繊維1bが供給される。従つ
て、この移送面に向けて供給された単繊維の一部
は上記のように強い仮撚が加えられている加撚糸
1cの外周に吹きかかつてこの加撚糸1cに絡み
付くと共に巻き込まれ、残りの単繊維1bは上記
したようにロータ繊維集束部20aに集束され
る。この場合、上記単繊維1bが供給される部分
の加撚糸1cには上記したように空気仮撚ノズル
30により強い仮撚が付与されているので、この
仮撚状態の加撚糸1cの撚数とこの加撚糸1cの
外周に付着される撚数との撚数差が第6図に示す
ように極めて大きくなる。またロータ繊維集束部
20aとセンターピース26間の加撚糸1cは上
記のようにセンターピース26を中心にして空中
を回転走行され、この加撚糸1cが単繊維1bの
供給部分を横切るようになつているので、単繊維
1bを加撚糸1cの外周に多数絡み付かせること
ができる。またロータ19の回転数と紡出速度を
適当に選ぶことによつて上記単繊維1bを加撚糸
1cの外周に長手方向に均一に絡み付かせること
ができる。次に、上記のように外周に単繊維1b
が絡み付けられた加撚糸1cはその後空気仮撚ノ
ズル30の糸導通孔39を通つてデリベリローラ
48で引出されるが、上記仮撚状態の加撚糸1c
が空気仮撚ノズル38位置を通過して解撚作用を
受けると、加撚糸1cは仮撚の撚数が零になつて
僅かな撚数の実撚状態となり、これと同時に上記
加撚糸1c外周の絡み繊維1dには加撚糸1cの
解撚に伴つて上記実撚の撚方向とは逆方向の結束
撚が付与され、この絡み繊維1dが僅かな実撚状
態の加撚糸1cの外周を螺線状に捲回して結束
し、デリベリローラ48を通過した時点では第7
図に示すような結束紡績糸1となり、この結束紡
績糸1がチーズ35に巻き取られる。上記の如く
して結束紡績糸1を製造するとき、空気仮撚ノズ
ル30の噴射孔43から噴射された圧縮空気の大
部分は排気室100に排出されてニユーマーに吸
引され、このとき仮撚付与によつて発生する繊維
くず等の塞埃を同時に除去される。また、空気仮
撚ノズル30における第2本体36の段部42が
摩耗した場合には、抜止ナツト37を取外すこと
によつて第2本体36を別の新しいものに容易に
取換えることができる。
3への圧縮空気の供給を停止した状態で環状ピス
トン室46へ圧縮空気を供給すると、環状ピスト
ン室46内の圧力が高くなつて閉塞筒体44のピ
ストン部44aを押し、この閉塞筒体44をばね
45に抗して糸入口側へ摺動させて閉塞部44b
をセンターピース支持軸25の下面に当接させ
る。従つて、センターピース支持軸25の糸通路
孔27とノズル本体38の糸導通孔39とは排気
室100内から遮断され、ニユーマーによる吸引
気流の影響を受けることがなくなる。また上記環
状ピストン室46への圧縮空気の供給によつて噴
気孔47から糸導通孔39内に圧縮空気が上向き
に噴射され、この噴射気流は上記糸通路孔27を
通つてロータ室15内に排出され、同時に上記圧
縮空気の噴射によるエゼクタ効果によつてノズル
本体38の糸導通孔39内に糸入口方向への吸引
力が作用する。この状態で種糸の先端を糸導通孔
39のテーパ孔41a近辺に近づけると、この種
糸は上記吸引力により糸導通孔39内に吸引され
て上記噴射孔47からの噴射気流によつてロータ
19のロータ部20内に移送され、このロータ部
20内に入れられた種糸の先端はロータ19の回
転による遠心力でロータ繊維集束部20aに把持
される。その後、上記環状ピストン室46への圧
縮空気の供給を停止する。これにより閉塞筒体4
4はばね45の力により下流側へ摺動されて元位
置に復すると共に糸導通孔39内への噴射孔47
からの圧縮空気の噴射も停止される。この状態
で、フイードローラ9を回転させると繊維束1a
はコーミングローラ10の表面に供給され、この
コーミングローラ10の矢印方向への回転により
周面の歯でばらばらの単繊維1bに開繊ドラフト
され、この開繊された単繊維1bは繊維移送路7
に供給される空気流に乗せられてロータ19のロ
ータ部20内に供給される。このロータ部20内
に供給された単繊維1bは回転駆動されているロ
ータ部220内面に接触すると共にロータ部20
といつしよに回転され、この回転による遠心力に
よつてロータ部20内面のロータ繊維集束部20
aに向けて移行されてこのロータ繊維集束部20
aに層状に堆積されると共にこのロータ繊維集束
部20aに把持されている種糸に接合する。この
状態で上記種糸をデリベリローラ48間に導く
と、このことを図示しない検出器が検出して空気
仮撚ノズル30における環状空間33へ圧縮空気
が供給される。なおこの環状空間33への圧縮空
気の供給は手動スイツチを操作して行うようにし
ても良い。また上記種糸挿入の為の圧縮空気の供
給は上記種糸をデリベリローラ48間に導いたと
きの検出信号で停止されるようにしても良い。上
記環状空間33への圧縮空気の供給により噴射孔
43から糸導通孔39の大径孔40内に圧縮空気
が糸出口側に向けて接線方向へ噴射され、この噴
射気流が大径孔40の内面に沿つてロータの回転
と逆方向に旋回して渦流状となつて段部42に当
接し、段部42で旋回した後大径孔40の略中央
を引出される加撚糸1Cに沿うようにして糸入口
方向へ流れ、その後空気仮撚ノズル30上方の排
気室100内に排気されてニユーマーに吸引され
る。上記のように大径部40内で旋回気流を発生
するので、上記種糸は引出しと同時に上記旋回気
流により旋回されて仮撚が付与され、その先端部
は接合状態の繊維束に撚を付与して加撚糸1cと
し、この加撚糸1cを引出す。従つて、引出され
た加撚糸1cをワインデイングローラ49とチー
ズ木管50a間に導くと、加撚糸1cはチーズ5
0に巻取られる。この場合空気仮撚ノズル30に
おいて糸導通孔39内に噴射された噴射気流は第
5図に示すように旋回気流となつて段部42に当
接し、この段部42で旋回するように旋回気流と
なつているので、大径孔40内の旋回気流が糸導
通孔39内の加撚糸1cを大径孔40内の段部4
2に押付けるようにして積極的に旋回させる現象
を生じることが予想され、加撚糸1cに対して加
撚糸1cの撚方向と同方向へ強い仮撚を極めて効
率良く付与することができる。本願出願人の実験
によれば、従来の仮撚ノズルを用いたものに比べ
て本実施例の空気仮撚ノズル30を用いたものは
結束紡績糸1の強度が格段に大きくなることを確
認することができた。また上記のように大径孔4
0内に噴射された圧縮空気は上記のように段部4
2に当接した後糸入口方向へ流れ、糸導通孔39
及び糸通路孔27内の加撚糸1cに糸出口方向
(糸引出し方向)への張力を作用させることがな
いので、ロータ19内から引出されている加撚糸
1cの先端をロータ繊維集束部20aに確実に把
持させておくことができ、加撚糸1cが仮撚付与
の為にロータ19内から抜け落ちるような事故を
防ぐことができる。次に、上記のようにロータ1
9内から紡出される加撚糸1cにロータ19のす
ぐ下に位置で空気仮撚ノズル30によつて強い仮
撚が付与されるので、この強い仮撚がロータ繊維
集束部20aの繊維層近く迄伝播される。このと
き、上記のようにセンターピース26の上面が円
滑に仕上げられているので、空気仮撚ノズル30
による加撚糸1cに対する仮撚をロータ繊維集束
部20aの位置まで良好に撚上げることができ
る。従つて、センターピース26とロータ繊維集
束部20a間の加撚糸1cにロータ19の回転に
よる実撚より著しく撚数の多い仮撚を伝播するこ
とができ、これによりロータ19の回転数を少な
くした場合でも糸切れを防止できる。また上記の
ようにロータ繊維集束部20aの繊維層が加撚糸
1cとしてロータ19外に引出されるとき、その
加撚糸1cはロータ19の回転による実撚が付与
されるが、この実撚はロータ繊維集束部20aに
単繊維を集束、把持させる為にロータ19を回転
させる結果として付随的に付与されるもので、実
際には無撚に近く、この実撚の付与は結束紡績糸
1にとつて重要ではない。例えば、英式綿番手を
30’s、ロータ19の回転数を13000rpm、紡出
速度を150m/minとすると実撚は2.2撚/インチ
となり、この実撚だけでは糸と言えるものにはな
らない。また上記のようにロータ繊維集束部20
aの繊維層が加撚糸1cとしてロータ19外に引
出されるとき、ロータ繊維集束部20aからセン
ターピース26の中心に向かう加撚糸1cはセン
ターピース26を中心としてロータ部20の空中
を回走行され、この加撚糸1cの走行面の一部A
に向けて上記繊維開繊装置2の繊維移送路7から
上記ばらばらの単繊維1bが供給される。従つ
て、この移送面に向けて供給された単繊維の一部
は上記のように強い仮撚が加えられている加撚糸
1cの外周に吹きかかつてこの加撚糸1cに絡み
付くと共に巻き込まれ、残りの単繊維1bは上記
したようにロータ繊維集束部20aに集束され
る。この場合、上記単繊維1bが供給される部分
の加撚糸1cには上記したように空気仮撚ノズル
30により強い仮撚が付与されているので、この
仮撚状態の加撚糸1cの撚数とこの加撚糸1cの
外周に付着される撚数との撚数差が第6図に示す
ように極めて大きくなる。またロータ繊維集束部
20aとセンターピース26間の加撚糸1cは上
記のようにセンターピース26を中心にして空中
を回転走行され、この加撚糸1cが単繊維1bの
供給部分を横切るようになつているので、単繊維
1bを加撚糸1cの外周に多数絡み付かせること
ができる。またロータ19の回転数と紡出速度を
適当に選ぶことによつて上記単繊維1bを加撚糸
1cの外周に長手方向に均一に絡み付かせること
ができる。次に、上記のように外周に単繊維1b
が絡み付けられた加撚糸1cはその後空気仮撚ノ
ズル30の糸導通孔39を通つてデリベリローラ
48で引出されるが、上記仮撚状態の加撚糸1c
が空気仮撚ノズル38位置を通過して解撚作用を
受けると、加撚糸1cは仮撚の撚数が零になつて
僅かな撚数の実撚状態となり、これと同時に上記
加撚糸1c外周の絡み繊維1dには加撚糸1cの
解撚に伴つて上記実撚の撚方向とは逆方向の結束
撚が付与され、この絡み繊維1dが僅かな実撚状
態の加撚糸1cの外周を螺線状に捲回して結束
し、デリベリローラ48を通過した時点では第7
図に示すような結束紡績糸1となり、この結束紡
績糸1がチーズ35に巻き取られる。上記の如く
して結束紡績糸1を製造するとき、空気仮撚ノズ
ル30の噴射孔43から噴射された圧縮空気の大
部分は排気室100に排出されてニユーマーに吸
引され、このとき仮撚付与によつて発生する繊維
くず等の塞埃を同時に除去される。また、空気仮
撚ノズル30における第2本体36の段部42が
摩耗した場合には、抜止ナツト37を取外すこと
によつて第2本体36を別の新しいものに容易に
取換えることができる。
なお、本願の空気仮撚ノズルは回転ロータを利
用した種々の紡績糸の製造の為に使用することが
できることは言う迄もない。
用した種々の紡績糸の製造の為に使用することが
できることは言う迄もない。
効 果
以上のように本発明にあつては、回転ロータ内
の繊維束を糸案内体の糸通路孔と空気仮撚ノズル
の糸導通孔に通してデリベリローラで引出し、回
転ロータから引出されつつある加撚糸に仮撚を付
与するようにしてあるので、回転ロータ内部へ強
い仮撚を伝えることができ、この強撚状態の加撚
糸に単繊維を供給することによつて結束紡績糸を
製造することができる。また空気仮撚ノズルをそ
の噴射気流が糸導通孔の糸入口側から排出される
ように構成すると共に、空気仮撚ノズルのノズル
本体を糸案内体との間に間隔を有するように配設
して空気仮撚ノズルの排気を上記間隔を利用して
排出するようにしたので、回転ロータから引出さ
れる加撚糸に空気仮撚ノズルの噴射気流が引出し
方向の力を付与するのを防止できて加撚糸のロー
タ繊維集束部での糸把持を確実に維持することが
でき、これにより回転ロータの回転を低速にでき
て動力費の節減を図り得る。また、空気仮撚ノズ
ルの糸入口側端部に閉塞筒体を摺動自在に嵌合さ
せると共に糸出口側に付勢してストツパーに当接
させ、この閉塞筒体の糸出口側に環状ピストン室
を設けると共にこの環状ピストン室と糸導通孔を
連通させる噴射孔を設けたので、紡出開始時に環
状ピストン室に圧縮空気を供給することによつて
糸通路孔と糸導通孔を一直線状に連続させると共
に糸導通孔に糸入口方向への吸引力を発生させる
ことができ、これにより種糸挿入を簡単な装置に
より容易に行える効果がある。
の繊維束を糸案内体の糸通路孔と空気仮撚ノズル
の糸導通孔に通してデリベリローラで引出し、回
転ロータから引出されつつある加撚糸に仮撚を付
与するようにしてあるので、回転ロータ内部へ強
い仮撚を伝えることができ、この強撚状態の加撚
糸に単繊維を供給することによつて結束紡績糸を
製造することができる。また空気仮撚ノズルをそ
の噴射気流が糸導通孔の糸入口側から排出される
ように構成すると共に、空気仮撚ノズルのノズル
本体を糸案内体との間に間隔を有するように配設
して空気仮撚ノズルの排気を上記間隔を利用して
排出するようにしたので、回転ロータから引出さ
れる加撚糸に空気仮撚ノズルの噴射気流が引出し
方向の力を付与するのを防止できて加撚糸のロー
タ繊維集束部での糸把持を確実に維持することが
でき、これにより回転ロータの回転を低速にでき
て動力費の節減を図り得る。また、空気仮撚ノズ
ルの糸入口側端部に閉塞筒体を摺動自在に嵌合さ
せると共に糸出口側に付勢してストツパーに当接
させ、この閉塞筒体の糸出口側に環状ピストン室
を設けると共にこの環状ピストン室と糸導通孔を
連通させる噴射孔を設けたので、紡出開始時に環
状ピストン室に圧縮空気を供給することによつて
糸通路孔と糸導通孔を一直線状に連続させると共
に糸導通孔に糸入口方向への吸引力を発生させる
ことができ、これにより種糸挿入を簡単な装置に
より容易に行える効果がある。
図面は本願の実施を示すもので、第1図は回転
ロータ利用の結束紡績糸の製造装置を示す断面
図、第2図は空気仮撚ノズル部分の拡大断面図。
第3図は―線拡大断面図、第4図は―線
断面図、第5図は空気仮撚ノズルの作用説明図、
第6図はセンターピース部分の糸構造を示す説明
図、第7図は結束紡績糸の糸構造を示す説明図で
ある。 19……回転ロータ、25……センターピース
取付軸(糸案内体)、27……糸通路孔、30…
…空気仮撚ノズル、31c……段部(ストツパ
ー)、38……ノズル本体、39……糸導通孔、
44……閉塞筒体、46……環状ピストン室、4
4……噴気孔、48……デリベリローラ。
ロータ利用の結束紡績糸の製造装置を示す断面
図、第2図は空気仮撚ノズル部分の拡大断面図。
第3図は―線拡大断面図、第4図は―線
断面図、第5図は空気仮撚ノズルの作用説明図、
第6図はセンターピース部分の糸構造を示す説明
図、第7図は結束紡績糸の糸構造を示す説明図で
ある。 19……回転ロータ、25……センターピース
取付軸(糸案内体)、27……糸通路孔、30…
…空気仮撚ノズル、31c……段部(ストツパ
ー)、38……ノズル本体、39……糸導通孔、
44……閉塞筒体、46……環状ピストン室、4
4……噴気孔、48……デリベリローラ。
Claims (1)
- 1 回転ロータ内の繊維束を糸案内体の糸通路孔
及び空気仮撚ノズルの糸導通孔に通してデリベリ
ローラで引出すようにしてある結束紡績糸の製造
装置において、上記空気仮撚ノズルをその噴射気
流が糸導通孔の糸入口側から排出されるように構
成し、この空気仮撚ノズルのノズル本体を上記糸
案内体との間に間隔を有するように配設し、この
ノズル本体の糸入口側部分外周に上記間隔を閉塞
可能な閉塞筒体を軸線方向へ摺動自在に嵌合させ
ると共に糸出口側へ付勢してストツパーに当接さ
せ、この閉塞筒体の糸出口側に環状ピストン室を
形成し、この環状ピストン室と糸導通孔を連通さ
せる噴気孔を糸導通孔の糸入口方向へ開口するよ
うにノズル本体に設け、上記環状ピストン室を圧
縮空気源に連通可能に構成したことを特徴とする
結束紡績糸の製造装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17016483A JPS6065120A (ja) | 1983-09-13 | 1983-09-13 | 結束紡績糸の製造装置 |
GB08420078A GB2147618B (en) | 1983-08-19 | 1984-08-07 | Process and apparatus for preparing fasciated spun yarns |
IT22303/84A IT1174644B (it) | 1983-08-19 | 1984-08-10 | Procedimento ed apparecchiatura per preparare filati da fibra in fiocco fasciati |
CH3936/84A CH659488A5 (fr) | 1983-08-19 | 1984-08-16 | Procede et dispositif pour produire des fils guipes. |
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- 1983-09-13 JP JP17016483A patent/JPS6065120A/ja active Granted
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