JPS6238221B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は各種食料品、し好品その他の物品を収
納した樹脂製袋の開口部をシールするに際して、
袋の嵩張りをなくする袋内の脱気装置に関するも
のである。

樹脂製袋内に一定量の物品を収納したのち、該
樹脂製袋の口部をシールすると、袋内に空気が封
入されて嵩張りが生じ、箱詰めを行う際に円滑な
積み重ね収納が行えなくなると共に物品を収納し
た袋の取扱いも円滑に行えなくなるという問題点
がある。

この点に鑑みて、従来から物品を収納した樹脂
製袋を人手により押圧したり或いはコンベヤーに
よる搬送途上で上方よりベルト等で押圧している
が、その押圧力が袋内の物品に作用して菓子類な
どにおいては割れや欠損が生じ、商品価値を低下
させると共に物品間に存在する空気までも排除す
ることができないために袋の両側面間が充分に圧
縮せず、嵩張りを効果的になくすることができな
い等の欠点がある。

このため、実開昭53―33563号公報に記載され
ているように、袋内の空気を吸引、排除する装置
が考案されているが、このような装置は、人手に
より一定位置において袋の開口端を空気吸引口に
合わせた状態で脱気させると共にその位置で袋口
部を溶着させるシール装置に採用できても、袋を
搬送しながらその口部をシールする装置には、シ
ール時に袋口部が閉止しているので、採用し難い
という問題点があつた。

本発明はこのような穴点をなくするために、物
品を収納した樹脂製袋をシール機構側へ搬送する
途上において、袋の口部を挾持する挾持ベルトの
挾持面間が離間している位置に空気吸引ボツクス
を配設し、この空気吸引ボツクスの吸引口を袋の
開口部に臨ませて搬送中の袋内の空気を排出する
ように構成したことを特長とする開口袋の脱気装
置を提供するものである。

本発明の実施例を図面について説明すると、１
はその側面下部に沿つてベルトコンベア２を水平
方向に配設している機枠で、ベルトコンベア２は
機枠１と一体に設けられたフレーム３の前後端部
に回転自在に支承されているロール４，５間に無
端状に掛け渡されてあり、一方のロール４を適宜
の駆動機構により回転させて循回移行させるよう
にしてある。

６，７は機枠１の側面において、ベルトコンベ
ア２の載置面の一側端縁上方に沿つて配設された
上下一対のスチール製又はグラスフアイバー製細
巾帯状挾持ベルトで、機枠１の側面前後端部に回
転自在に支承されたプーリ８，９間と１０，１１
間に夫々無端状に掛け渡されてある。

これらのプーリーにおいて、前部の上下プーリ
９，１１間を互いに離間させて配設して上部のプ
ーリ９の下周部をベルトコンベア２に載置される
物品を収納した袋ａを口部ｂよりも上方に位置さ
せると共に下部のプーリ１１の上周部をベルトコ
ンベア２の載置面よりもやゝ下方に位置させてあ
る。

１２，１３は前記前部プーリ９，１１に近接し
て機枠１に回転自在に支承された上下一対の中間
プーリで、その対向外周面間に小間隔１４を設け
ると共に上下一対の挾持ベルト６，７の挾持面間
を前部の上下プーリ９，１１からこの中間プーリ
１２，１３に向かつて漸次接近する方向に傾斜さ
せてある。又、中間プーリ１２，１３における上
下挾持ベルトの対向挾持面間の位置はベルトコン
ベア２に載置される袋ａの口部ｂと略々同一水平
面上にしてある。

１５は中間ローラー１２，１３の後方に接近し
て配設した空気吸引ボツクスで、その一側面に横
長長方形状の吸引口１６を有するノズル１７を連
設してあり、このノズル１７の前後両側壁に開口
端から適宜深さのコ字状切欠部１８，１８を形成
してこの切欠部１８，１８間のノズル１７内に前
記挾持ベルト６，７を水平方向に通過させるよう
にしてある。

１９は吸引ボツクス１５の下部に連結、連通し
た配管で、機枠１の適所に配設した空気吸込ポン
プ（図示せず）の吸込口側に連結してある。

２０は吸引ボツクス１５の上部に螺合したバル
ブでその下端面と前記配管１９の開口端間の間隔
を調節してノズル１７の吸引力を調整し、又、配
管１９の開口端を閉止可能にしてある。

２１，２２は吸引ボツクス１５の後方に配設し
た上下一対のシール用ヒーターで、この間の前記
袋ａの口部ｂが挾持ベルト６，７で完全に挾持さ
れた状態で通過中にヒートシールされるものであ
る。

２３はフレーム３の一側上面に配設された袋ａ
の底部受止ガイド板で、袋ａの寸法に応じてその
位置を調節可能に構成されている。

物品を収納するポリエチレン、ポリプロピレン
等の合成樹脂製袋ａは両側部に折目イ，ロが設け
られている偏平な方形状に形成されてなるもので
あり、この袋ａに食料品等の物品を一定量収納す
ると、袋ａは収納物品によつて膨らんだ状態とな
る。

今、ベルトコンベア２と上下挾持ベルト６，７
とを同一速度で循回移行させ、物品を収納した袋
ａをベルトコンベア２の搬送始端上に、該袋ａの
底部をガイド板２３に摺接させて順次載置してい
くと、まず、袋ａの口部ｂの両側壁面ハ，ニが上
下挾持ベルト６，７の傾斜した対向挾持面によつ
て互いに接する方向に除々に押圧され、一方の折
目イを中間プーリ１２，１３側に向けて該中間プ
ーリ１２，１３間を通過したのち吸引ボツクス１
５のノズル１７を横切りながら移行する。

この中間プーリ１２，１３から吸引ボツクス１
５のノズル１７を移行する上下挾持ベルト６，７
の挾持面間は適宜の小間隔を有しており、袋ａの
口部ｂはこれ等の挾持面で規制されながら開口状
態を保持している。

この状態で袋ａの口部ｂが吸引ボツクス１５の
ノズル１７を横行中に、空気吸込ポンプの作動に
より発生する吸引ボツクス１５側からの排気作用
がノズル１７の吸引口１６を通して袋ａの開口部
から袋ａ内に及び、袋ａ内の空気がノズル１７か
ら吸引ボツクス１５、配管１９を通じて排除され
る。

このように吸引ボツクス１５からの吸引力によ
つて袋内が脱気、減圧されると、該袋ａの両側壁
面ハ，ニ間が互いに接近する方向に塑性変形し、
物品の表面に沿つて密着しながら圧縮して膨らみ
がなくなる。

なお、吸引ボツクス１５の吸引力は袋内に収納
した物品の種類に応じて前記バルブ２０により調
節され、物品が吸引移動することなく脱気し得る
ようにする。

こうして袋ａの口部ｂが吸引ボツクス１５のノ
ズル１７を通過することにより袋内が充分に脱気
されて袋の膨らみが圧縮された状態となり、吸引
ボツクス１５を通過すると上下挾持ベルト６，７
により口部ｂが密閉され、この状態で後方に搬送
されて上下一対のヒータ２１，２２により挾持ベ
ルト６，７を介して口部ｂが熱圧シールされるも
のである。

なお、本発明のこの装置によれば、吸引ボツク
ス１５に連結、連通する配管１９を吸引ポンプの
吐出側に連結させれば、袋ａ内に空気を積極的に
導入して袋ａを一層膨らませることにも使用で
き、ポテトチツプなどの食料品を収納した袋の場
合にはこの方法を採用して取扱い時等における商
品の割れ、欠損などを防止し得るものである。

以上のように本発明は、水平ベルトコンベアの
一側端縁に沿つて、袋の口部を挟持してシール機
構側に搬送する互いに密接した上下一対の挟持ベ
ルトを配設し、袋の供給側におけるこれらの挟持
ベルトの一端部の挟持面間を離間させると共にそ
の離間している位置に該挟持面間に向かつて開口
した空気吸引ボツクスを配設したことを特徴とす
る開口袋の脱気装置に係るものであるから、物品
を収納した袋の口部を挾持ベルトによつて所望の
開口度に保持して空気吸引口に供給し得ると共に
この空気吸引口を通過中に袋内の空気が強制的に
脱気されて物品を収納した際における袋内の余分
な空気を円滑に排除することができ、従つて袋が
偏平となる方向に圧縮されて嵩高さがなくなると
共に袋の圧縮にも拘らず収納物品に何等の割れや
損傷等を与えることがなく、しかも収納物品間に
存在する空気までも適当に排除できて従来の押圧
手段よりも一層良好な圧縮状態にすることができ
るものであり、さらに、こうして内部の空気を排
除された袋は水平ベルトコンベアの移動と共にそ
の口部が上下一対の挟持ベルトの密接挟持面間で
直ちに自動的に閉止されて挟持ベルトの適所に配
設したシール機構により確実にシールさせること
ができ、水平ベルトコンベア上に物品を収納した
袋を次々と連続的に処理できて、爾後における取
扱いや箱詰作業等が円滑に行い得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
その簡略側面図、第２図は平面図、第３図は正面
図、第４図は要部の拡大正面図、第５図は吸引ボ
ツクス部分の縦断正面図、第６図は脱気の前後状
態を示す正面図である。 １……機枠、２……ベルトコンベア、６，７…
…上下挾持ベルト、１２，１３……中間プーリ、
１５……吸引ボツクス、１６……吸引口、２１，
２２……ヒータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平ベルトコンベア２の一側端縁に沿つて、
   袋の口部を挟持してシール機構側に搬送する互い
   に密接した上下一対の挟持ベルト６，７を配設
   し、袋の供給側におけるこれらの挟持ベルト６，
   ７の挟持面間を、これらの挟持ベルト６，７を掛
   け渡している上下プーリ９，１１間の離間によつ
   て離間させると共にその離間している位置に該挟
   持面間に向かつて開口した空気吸引ボツクス１５
   を配設したことを特徴とする開口袋の脱気装置。