JPS6238102Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は灯油などの液体燃料を気化して燃焼さ
せる液体燃料気化式バーナに関するもので、燃焼
の安定化を計ることを目的とするものである。

以下本考案を図示実施例に基づいて説明する
と、第１図は本考案の液体燃料気化式バーナを使
用した液体燃料燃焼装置の一例を示す簡略断面図
で、１は燃焼用送風機、２はこの送風機の送風口
に一端を接続した空気供給管、３はこの空気供給
管の他端に接続した空気噴射ノズル、４は前記空
気供給管２の途中に設けた空気量調節弁、５は油
タンク、６は油受皿、７はフロート８でもつて常
に一定油面に保つ定油面器、９は燃料供給管で一
端が定油面器７の底部に連通接続され、中間部が
空気噴射ノズル３近くの空気供給管２内に貫入
し、他端部が細管１０となつてその先端燃料供給
口１１は前記空気噴射ノズル３の喉部に臨ませて
配設してある。１２は空気供給管２内の送風静圧
を定油面器７内の上部空間に導くバイパス管、１
３は燃焼器で、図に示すように上面を開口した円
筒状のシヤ熱筐１４中に、上面を開口した金属製
の円筒状バーナ筐１５が収納されてある。

バーナ筐１５は、容器状の気化器１６とその上
面にネジ嵌合ａで固定されている絞り板１７とこ
の絞り板上面に載置固定されたバーナヘツド１８
から成つていて、気化器１６壁部には気化ヒータ
１９が埋設されている。バーナヘツド１８は第２
図に示すように環状の積層板１８ａ，１８ｂを複
数枚積層して構成しており、外周には炎口２０が
複数個開孔されている。

２１は保炎壁で、バーナヘツド１８の炎口２０
外周をおおう様に形成された円筒壁２１ａと気化
器１６の鍔部２２に載置される部の円板壁２１ｂ
から成つている。

シヤ熱筐１３は、上面が開口された円筒形状を
しており、気化器１６の外周を適当な空間２３を
保ちながら包囲し、又上面には、点火用プラグ２
４、炎検知棒（図示せず）等が固定出来る鍔面２
５が設けてある。２６は点火用プラグ２４の固定
板。２７は気化ヒータ１９の口出部１９ｂをシヤ
熱筐１４外へ導びくための貫通穴、２８はその貫
通穴をふさぐ仕切板、２９は一端が空気供給管２
へ他端がシヤ熱筐１４の側面に接続された空気管
で、送風機１からの空気を、気化器１６外周とシ
ヤ熱筐１４内周との間に設けてある空間２３へ送
風し、その空気でもつて気化器１６外周面を冷や
す働きをする。

次に上記の構成からなる燃焼装置の動作を説明
する。

気化ヒータ１９でもつてあらかじめ加熱された
気化器１６内へ燃焼用送風機１からの空気と、空
気供給管２内の静圧でもつて圧送された定油面器
７からの油が気液混合されて入つてくる。そし
て、気化器１６内面にて瞬時にガス状になり、絞
り板１７を通りバーナヘツド１８の炎口２０へ至
り、そこで点化用プラグ２４でもつて点火され、
バーナヘツド１８外周と、保炎壁２１内部との間
で火炎が形成される。燃焼後は、気化ヒータ１９
の通電を切り、灯油気化に必要な熱は火炎で保炎
壁２１又はバーナヘツド１８が加熱されるため、
その熱が気化器１６の壁面へ伝わり炎からの回収
熱でもつて灯油を気化する。この時の炎からの熱
回収量が非常に多く、気化器１６の安全上、気化
器１６の外周面を冷やす必要があるため、気化器
１６外周と、シヤ熱筐１４内面の空間２３へ空気
を流して気化器１６を冷やし、温度コントロール
する。又、空間２３へ流れ込んで来た空気が気化
ヒータ１９の口出部１９ｂの貫通穴２７より外部
に洩れ出ると、気化器１６の冷却効果が少なくな
るため、洩れない様に仕切板２８でシヤ熱筐１４
部の貫通穴２７をふさいでいる。

上記において、バーナヘツド１８は第２図及び
第３図の如く、一部の積層板１８ａの外周部に突
起部３０ａを設け、この突起部３０ａにより炎口
２０が形成されるようにそれらを重ね、積み上げ
て１つのバーナヘツドとしている。ここでバーナ
ヘツド１８は、燃焼中ヘツドの内外周部で温度差
をもつため温度差による積層板１８ａ，１８ｂの
変形がある。それら変形を防ぐため各積層板１８
ａ，１８ｂの内周部に切欠３１を設けている。従
来はこの切欠３１が積層板１８ａ，１８ｂのすべ
てにおいて同じ位置に設けられた。しかしながら
バーナヘツド下面から上面まで切欠３１が同じ位
置にあると、燃焼中、それら切欠３１のための火
炎が乱れ、燃焼音が高くなつてしまうという欠点
があつた。

そこで本考案は、第２図の如く隣接する積層板
の切欠３１の位置を互いにある角度θだけ一方へ
移動した位置に位置させるようにして、バーナヘ
ツド組立てを行ない、上面から下面までの切欠３
１位置が互いに合致しないようにしている。そう
することにより、従来の変形逃げの役割を果すと
同時に火炎の乱れをなくする事ができ、よつて燃
焼音の増巾を防ぐことができ、低騒音化が図れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の液体燃料気化式バーナを使用
した燃焼装置一例を示す簡略断面図、第２図はバ
ーナヘツドの平面図、第３図は同要部側面図であ
る。 図中、１３は燃焼器、１５はバーナ筐、１６は
気化器、１８はバーナヘツド、１８ａ，１８ｂは
積層板、２０は炎口、３０ａは突起部、３１は切
欠である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部を開口した円筒状のバーナ筐の開口部に多
   数の炎口部を有するバーナヘツドを備え、バーナ
   筐内に液体燃料を空気とともに噴射して気液混合
   せしめて気化させた後、前記炎口部にて燃焼させ
   るものにおいて、バーナヘツドは複数の積層板を
   有し、それら積層板の外周部に複数個の突起部を
   設け、この突起部により形成される間隙により炎
   口部を形成するとともに、積層板の内周部に切欠
   を設け、この切欠の位置を互いにずらして積層し
   たことを特徴とする液体燃料気化式バーナ。