JPS6238053B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ストリツプ材をパンチプレスへ案内
するためのパンチプレス用案内装置に関し、特
に、幅の調節が可能であり、パンチ操作中ストリ
ツプ材を把持することができる案内装置に関す
る。

いろいろな異る幅のストリツプ材をパンチプレ
ス内へ案内するための幅調節自在の案内装置は周
知である。通常、そのような案内装置は、平行四
辺形を構成するように連結腕によつて結合された
１対の平行な案内プレートから成つている。これ
らの案内プレートの間の間隔を狭めるには、両プ
レートの端部を長手方向に引離さなければならな
い。従つて、両プレートを長手方向に引離すため
の余地（スペース）を残しておかなければならな
いので、両プレートをストリツプ材送り機構から
も、またダイス部からも相当に離して配置しなけ
ればならず、それだけ大きなスペースを必要とす
ることになる。しかも、案内部材と、ダイス部お
よび送り機構との間隔を大きくすることは、それ
らの間の心合誤差の原因ともなり易く、それらの
間に跨るストリツプ材が座屈を起し易い。従つ
て、全体的にコンパクトで、ストリツプの幅に合
わせて幅調節が可能であり、パンチ作業中ストリ
ツプ材を固く把持することができる案内機構が望
ましい。

本発明は、パンチプレスに取付けた１対の平行
なスライド部材と、それらのスライド部材に取付
けた１対の平行な案内部材とで構成したストリツ
プ材案内装置を提供することによつて従来の装置
の欠点を克服したものである。これらの案内部材
は、ストリツプ材を挾み、パンチプレスのダイス
に心合させてダイスの方へ案内し、かつ、パンチ
作業中ストリツプ材を把持する機能を果す。この
目的のために１対スライド部材は、そのどちらか
一方の移動に応答してそれらを互いに反対方向に
移動させる連結器によつて相互に連結させる。従
つて、１対の平行な案内部材の間の間隔は、どち
らか一方のスライド部材を移動させることによつ
て変えることができる。

把持操作を行うために、一方のスライド部材の
一端にローラ部材を取付け、パンチプレスの頂部
に取付けた作動ロツドがこのローラ部材に係合す
ることができるように構成する。パンチ操作に当
つてパンチプレスの頂部が下降し、順送りダイス
を閉鎖すると、上記作動ロツドがローラ部材に係
合し、スライド部材を移動させる。その結果、連
結器を介して１対の平行な案内部材が互いに引寄
せられ、パンチ作業中ストリツプ材を挾みつけて
把持する。ローラ部材を有している方のスライド
部材の、該ローラ部材のある側とは反対側のとこ
ろに調節自在のねじを配置する。このねじは、案
内部材がストリツプ材に及ぼす把持力を調節する
ためにスライド部材の移動行程を制限する停止体
の役割を果す。

従つて、本発明の目的は、間に挾んで案内する
ためのストリツプの幅に適合するように幅調節自
在のパンチプレス用ストリツプ材案内装置を提供
することである。

本発明の他の目的は、パンチプレスのパンチ作
業中ストリツプ材を固く把持することができるス
トリツプ材案内装置を提供することである。

本発明の更に他の目的は、ストリツプ材に及ぼ
す把持力を変えるための可変把持機構を有するス
トリツプ材案内装置を提供することである。

本発明の他の目的は、互いに直線に沿つて引寄
せられるようにした１対の案内部材の間にストリ
ツプ材を挾持して案内するための案内装置を提供
することである。

本発明の叙上およびその他の目的、特徴ならび
に利点は、添付図を参照して記述して以下の説明
から一層明瞭になろう。

第１および２図は、ステンレス鋼ストリツプ材
１２を供給機構（図示せず）からパンチプレス１
６の順送りダイス部１４へ案内するための案内装
置１０を示す。

案内装置１０は、ストリツプ材１２をダイス部
１４に対して心合させ、パンチプレス１６のパン
チ作業中ストリツプ材を把持するためのものであ
る。

案内装置１０はベース１８に取付け、このベー
スを１対のボルト２２によつてパンチプレス１６
の台２０に取付ける。案内装置１０は、案内すべ
きストリツプ材１２をダイス部１４に対して正し
く心合させるようにボルト２２によりダイス部１
４に対して位置ぎめすることができる。

案内装置１０は、ストリツプ材１２を案内し通
す通路を画定するように互いに平行に離隔して取
付けた第１案内部材２４と第２案内部材２６とか
ら成る。第１案内部材２４の一端は、ボルト３２
によつて第１スライド部材２８に取付ける。ボル
ト３２は案内部材２４を貫通してスライド部材２
８内へ突入させる。案内部材２４の他端はボルト
３４によつてパンチプレスの台２０に取付ける。
ボルト３４は、案内部材２４に形成した楕円スロ
ツト３８を通して台２０に固定し、ボルト３４の
頭部と案内部材２４との間にスペーサワツシヤ３
６を介設する。それによつて、案内部材２４を台
２０に対して保持するとともに、該案内部材を楕
円スロツト３８の許す範囲内で第１スライド部材
２８と共に移動させることができるようにする。
即ち、第１案内部材２４は、第１スライド部材２
８の移動に応答して第２案内部材２６の方に向つ
て直線に沿つて移動することができる。後述する
ように、この第１スライド部材の移動は、パンチ
プレス可動頂部（図示せず）がパンチ作業を開始
するために押下げられるたびにローラ組立体４２
に係合するようにパンチプレスの可動頂部に取付
けられた作動ロツド４０によつて始められる。即
ち、作動ロツド４０は、スライド部材２８に取付
けられたローラ組立体４２に係合してそれを第２
案内部材２６の方に向つて押進め、従つてスライ
ド部材２８に取付けられている第１案内部材２４
を第２案内部材２６の方に向つて移動させる。

第２案内部材２６も、同様にしてスペーサワツ
シヤ３６ａおよび楕円スロツト３８ａに通したボ
ルト３４ａによつて台２０に取付ける。第２案内
部材の他方の端部は、ボルト３２ａによつて第２
スライド部材３０に固定し、第２案内部材を第２
スライド部材と共に移動させることができるよう
にする。第１スライド部材２８は第２スライド部
材３０に対して平行に設置されているので、第２
案内部材２６に対する第１案内部材２４の移動は
直線に沿う方向となる。

第１スライド部材２８は、連結器４４を介して
第２スライド部材３０に連結させる。この連結器
は、スライド部材２８または３０のどちらか一方
の移動に応答して他方のスライド部材が反対の方
向に移動するように両者を連結する構成とする。
この目的のために、連結器４４は、台２０に回転
自在に装着した円形プレート部材４６と、該プレ
ート部材に固設し、スライド部材２８，３０の横
断スロツト５２，５４内へそれぞれ嵌入させた１
対のピン４８，５０とで構成する。作動におい
て、スライド部材２８がどちらかの方向に動かさ
れると、スロツト５２内に保持されているピン４
８がスライド部材２８と共に移動せしめられる。
ピン４８は、横断スロツト５２によつて拘束され
ているので、該スロツト内で側方に（即ち、スラ
イド部材の長手軸線に対して横断方向に）移動
し、プレート部材４６を回転させる。プレート部
材４６の回転により該プレート部材の、ピン４８
とは180゜反対側に固設されているピン５０も同
様にその拘束スロツト５４内で側方に移動せしめ
られ、それによつて第２スライド部材３０を第１
スライド部材２８と共に、但し、反対方向に移動
させる。同様に、第２スライド部材３０が動かさ
れたときは、それと反対の方向に第１スライド部
材２８が移動せしめられる。

かくして、案内装置１０は、プレスのパンチ作
業中第１案内部材２４と２６とを互いに内方へ引
寄せることにより両者の間にストリツプ材１２を
固く把持することができる。先に述べたように、
プレスがパンチ作業を行うために下降すると、作
動ロツド４０がローラ組立体４２に係合し、第１
スライド部材２８従つて第１案内部材２４を第２
案内部材２６の方に向つて移動させる。第１スラ
イド部材２８のこの移動は、第２スライド部材３
０の反対方向の移動を惹起するから第２案内部材
２６も同時に第１案内部材２４の方に向けて移動
せしめられる。その結果、ストリツプ材１２は第
１案内部材と第２案内部材２６との間に把持され
る。ストリツプ材１２に作用する把持圧力を調節
可能にするために、第１スライド部材２８の移動
の停止体として機能する調節ねじ５６を取付フレ
ーム５８を貫通して取付ける。ねじ５６をスライ
ド部材２８に対して接近または離間する方向に位
置調節することによつて作動ロツド４０に応答す
るスライド部材２８の移動行程を変更することが
できる。作動ロツド４０には、ねじ５６によつて
規制される範囲内で移動したスライド部材２８を
元に戻すためのばね解放装置（図示せず）を装着
する。

案内装置１０は、また、ストリツプ材１２の異
る幅に適合するように調節自在の構成とする。通
常、原子炉の断熱材の製造に使用されるストリツ
プ材１２の幅は、３種類ある。これらの３つの規
格幅に適合するように案内装置の幅調節を可能に
するために、第１および第２案内部材２４，２６
にそれぞれ３つの取付穴を穿設し、同様に第１お
よび第２スライド部材２８，３０にも、上記取付
穴に整合させることができる３つの取付穴６２を
穿設する。第１図では、ストリツプ材１２に最も
近い穴６０と６２とを整合させ、ボルト３２，３
２ａによつて締付けている。第１図の案内部材の
位置は、最も幅の狭い標準ストリツプ材１２に適
合するように調節した位置である。これを中間幅
のストリツプ材に適合するように変える場合は、
ボルト３２，３２ａを外し、中間穴６０と６２を
整合させ、これらの穴にボルト３２，３２ａを通
せばよい。最大幅のストリツプ材に対しては、ス
トリツプ材から最も遠い側の穴６０，６２を用い
ればよい。

更に、案内装置１０を規格外の幅に調節するこ
とができるようにするために、第２スライド部材
３０の一端に衝接する調節ねじ６４をフレーム５
８を貫通して取付ける。ねじ６４を進退させるこ
とにより第１および第２スライド部材２８，３０
をいろいろな初期位置に設定することができ、そ
れによつて第１案内部材２４と第２案内部材２６
との間隔を設定することができる。

以上の説明から分るように、本発明は、１対の
案内部材の独特の移動機構によりいろいろな幅の
ストリツプ材に適合するように調節することがで
き、パンチ作業中ストリツプ材をしつかり把持す
ることができ、プレスのダイスに対して容易に心
合させることができるコンパクトな案内装置を提
供する。

以上、本発明を実施例に関連して説明したが、
本発明は、ここに例示した実施例の構造および形
態に限定されるものではなく、本発明の精神およ
び範囲から逸脱することなく、いろいろな実施形
態が可能であり、いろいろな変更および改変を加
えることができることは当業者には明らかであろ
う。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の案内装置の上からみた平面
図、第２図は第１図の線Ａ−Ａに沿つてみた側断
面図、第３図は第１図の線Ｂ−Ｂに沿つてみた断
面図、第４図は第３図の連結機構の上からみた平
面図である。 １２：ストリツプ材、１４：ダイス部、１６：
パンチプレス、１８：ベース、２０：台、２４，
２６：案内部材、２８，３０：スライド部材、４
０：作動ロツド、４２：ローラ、４４：連結器、
４６：円形プレート部材、４８，５０：ピン、５
２，５４：スロツト、５６：調節ねじ、６０，６
２：取付穴、６４：調節ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ストリツプ材をパンチプレスのダイスに対し
   て案内するための案内装置において、 前記パンチプレスに移動自在に取付けられた第
   １スライド部材と、 第１スライド部材に近接して配置され、パンチ
   プレスに移動自在に取付けられた第２スライド部
   材と、 前記ストリツプ材を間に挾んで位置づけするた
   めのものであつて、それぞれ前記第１スライド部
   材および第２スライド部材にそれと共に移動する
   ように取付けられた互いに平行な第１案内部材と
   第２案内部材と、 第１および第２スライド部材のどちらか一方の
   部材の移動に応答して両者を互いに反対の方向に
   移動させるように該両者を連結するための連結器
   と、 前記パンチプレスがパンチ作業を行う間前記ス
   トリツプ材を前記１対の案内部材の間に保持する
   ように該両案内部材を移動させるためのものであ
   つて、前記１対のスライド部材の一方に取付けら
   れたローラと、該ローラに近接して前記パンチプ
   レスに取付けられており、パンチプレスが閉じら
   れるたびに該ローラに係合しそれによつて該一方
   のスライド部材を移動させて前記１対の案内部材
   の間の間隔を狭めるようになされた作動ロツドと
   を含む把持手段と、 前記把持手段の移動を制限するためのものであ
   つて、前記一方のスライド部材の、前記ローラを
   取付けられている側とは反対側の端部のところに
   配置されており、該ローラが前記作動ロツドによ
   つて係合されることにより動かされる該一方のス
   ライド部材の移動行程を制限するようになされた
   調節自在のねじを含む調節自在停止手段とから成
   る案内装置。 ２ 第１および第２スライド部材はその面を横断
   するスロツトを有している特許請求の範囲第１項
   記載の案内装置。 ３ 前記連結器は前記プレスに取付けられた回転
   自在の円形プレートと、該プレートに突設され、
   第１および第２スライド部材の前記スロツトにそ
   れぞれ嵌入した１対のピンから成る特許請求の範
   囲第２項記載の案内装置。 ４ ストリツプ材をパンチプレスのダイスに対し
   て案内するための案内装置において、 前記パンチプレスに移動自在に取付けられた第
   １スライド部材と、 第１スライド部材に近接して配置され、パンチ
   プレスに移動自在に取付けられた第２スライド部
   材と、 前記ストリツプ材を間に挾んで位置づけするた
   めのものであつて、それぞれ前記第１スライド部
   材および第２スライド部材にそれと共に移動する
   ように取付けられた互いに平行な第１案内部材と
   第２案内部材と、 第１および第２スライド部材のどちらか一方の
   部材の移動に応答して両者を互いに反対の方向に
   移動させるように該両者を連結するための連結器
   と、 前記１対の平行な案内部材の間に異る幅のスト
   リツプ材を挾むことができるように両案内部材の
   間隔を変更するためのものであつて、第１案内部
   材に設けられた一連の穴と、第１スライド部材に
   設けられた一連の穴と、第１案内部材の選ばれた
   １つの穴と第２スライド部材の選ばれた１つの穴
   とを整合させ、それらの穴に通すことによつて第
   １案内部材と第１スライド部材とを締着するため
   のねじと、第１スライド部材を、前記１対の案内
   部材の間の一連の異る間隔を設定する一連の位置
   に保持するために第１スライド部材に対して設け
   られた調節自在の停止部材とを含む調節手段とか
   ら成る案内装置。