JPS6237893Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、袖看板等の取付け、取外し、修理、
清掃等の作業を行なうときに使用する組立式の作
業用足場に関する。

従来のこの種の作業用足場は、丸太や鉄パイプ
を組立、解体作業を専問の職人に依頼しなければ
ならないし、組立、解体作業に時間を要し、従つ
て高価であつた。また、実際に足を載せる踏場が
２本の丸太又は鉄パイプで作られるから、袖看板
用の作業者の足元が不安定であり、従つて危険で
あるし、作業能率が悪い。さらに、丸太や鉄パイ
プ自体が重いから、運搬に不便であり、その上体
裁が悪い欠点があつた。

本考案は、はしご状の柱を用いることにより、
組立、解体作業が容易になり、作業者にとつて安
全でしかも作業能率が向上し、その上体裁のよい
軽量な作業用足場を提供することを目的とする。

上記目的は本考案によれば、２本の長尺部材を
その長手方向における複数個所において足掛材で
互いに連結固定してはしご状に作られた２本の主
柱にステージ台を前方に向けて水平に取付け、こ
のステージ台の前部にはしご状に作られた２本の
副柱を前記主柱と個々に対面させて立設し、前記
副柱同志及び対面する主柱と副柱を連結部材と取
付具で互いに連結し、足場板を対面する主柱と副
柱の足掛材にかけ渡して組立てられる作業用足
場。により達成される。

以下、図面に示す実施例に基いて本考案を説明
する。

第１図ないし第３図において、１，１は地面Ａ
から平行に立設された主柱２は主柱１，１の途中
から前方に向けて水平に取着されたステージ台、
３，３は主柱１，１の上部に継ぎ足された補助主
柱、４，４はステージ２の前部から主柱１，１、
補助主柱３，３に対面して立設された副柱であ
る。

各主柱１，１は、断面方形（又はコ字状）の型
材等で作られた一対の長尺部材５を長手方向にお
ける複数個所において複数の足掛材６により平行
に連結固定してはしご状に作られており、かつ長
手方向における複数個所においてパイプ等の連結
部材７と取付具８とにより分解可能に互いに連結
されている。

各取付具８は、図示の例では第４図に示すよう
に、Ｕ字状をした２本のボルト９と、このボルト
の先端部が貫通する孔１０を有する締板１１と、
前記ボルト９の先端側の雄ねじ部と螺合する４個
のナツト１２とで構成されており、各ナツト１２
を各ボルト９に螺合させて、第５図に示すように
各ボルト９と締板１１の間に長尺部材５と連結部
材７を挾圧することにより長尺部材５と連結部材
７を固定している。

各主柱１，１は、第６図に示すように、長尺部
材５の下端部に高さ調整具１３を各々設けてお
り、連結部材７と取付具８とにより互いに連結さ
れた状態で各高さ調整具１３を地面Ａに当てて建
物Ｂに立てかけられ、さらに第７図及び第８図に
示すように、建物Ｂの側壁に看板Ｃを固定するた
めのブラケツトＤに角パイプ１４，１５、複数の
通しボルト１６及び複数のナツト１７により分解
可能に取付けられて固定される。

ブラケツトＤの上側に位置する角パイプ１７
は、長尺であり、かつその両端部において第４図
に示す複数の取付具８により主柱１，１に分解可
能に取付けられて、主柱１，１及び補助支柱３，
３を互いに連結している（第２図参照）。

ステージ２は、主柱１，１から前方に延びる２
本の横桟１８と、両横桟を水平に維持する長短２
組の支持桟１９，２０と、両横桟を平行に維持す
る２本の連結桟２１とを備えており、横桟１８の
上側に踏板２２をボルト（図示せず）等により取
付けている。

各横桟１８は、第９図に示すように、主柱１，
１側に逆Ｕ字状の連結片２３と、支持桟１９用の
一対の連結片２４を溶接等により固着しており、
かつ先端側に支持桟２０用の一対の連結片２５を
溶接等により固着している。各連結片２３，２
４，２５にはボルト挿通用の孔２６，２７，２８
が形成されている。各横桟１８は、連結片２３が
主柱１，１の任意な足掛材６にかけられて、孔２
６に挿通されたボルトとこのボルトと螺合するナ
ツト（いずれも図示せず）により足掛材６からの
離脱を防止される。

各支持桟１９，２０は、その一つ１９を第１０
図に代表して示すように、角（又は丸）パイプ２
９の一端にＵ字状をした連結片３０を溶接等によ
り固着し、他端にボルト挿通用の孔３１を有して
いる。そして、各支持桟１９，２０は、一端側の
連結片３０が主柱１，１の所定の足掛材６にかけ
られ、孔３２に挿通されたボルトとこのボルトと
螺合するナツト（いずれも図示せず）により足掛
材６からの離脱を防止され、他端が支持桟１９は
連結片２４に、支持桟２０は連結片２５に各々ボ
ルトとナツト（いずれも図示せず）によつて連結
されて、各横桟１８を水平に維持している。

各連結桟２１は、ボルトとナツト（いずれも図
示せず）により横桟１８に取付けられており、ま
た両端部に一対の支持片３３を溶接又はボルト締
等により固着している。各支持片３３は、第１１
図に示すように、ほぼコ字状に作られており、か
つ対をなす支持片３３の凹溝３４が対面し、かつ
各支持片が主柱１，１の長尺部材５と対面する状
態に固着されている。各支持片３３には、ボルト
締め用の孔３５が複数個形成されている。

補助主柱３，３は、主柱１，１への継ぎ足し用
のものであり、かつ主柱１，１と同様に型材等で
作られた一対の長尺部材５と、複数の足掛材６と
によりはしご状に作られている。各補助主柱３，
３は、長尺部材５の下端が主柱１，１側に位置す
る支持片３３の凹溝３４に挿入されるとともに支
持片３３の孔３５に螺入されたボルト（図示せ
ず）により固定され、かつ長手方向の複数個所に
おいて連結部材７と取付具８により互いに連結さ
れている。さらに、各補助主柱３，３は、主柱
１，１及び又は補助主柱３，３を互いに連結して
いる取付具８により主柱１，１に分解可能に一体
化されている。

なお、補助主柱３，３は、主柱１，１が充分に
長尺である場合は不要であり、この場合、補助主
柱３，３用の支持片３３も不要である。また、補
助主柱３，３は、取付具８の代りに、他の同種の
取付具により主柱１，１に一体化してもよい。

副柱４，４も、主柱１，１と同様に、型材で作
られた一対の長尺部材５と複数の足掛材６により
はしご状に作られており、かつ長尺部材５の下部
が第１２図に示すように先端側に位置する支持片
３３，３３の凹溝３４に挿入されて支持片３３，
３３の孔３５に螺入されたボルト（図示せず）に
より固定され、さらに長手方向の複数個所におい
て連結部材７と取付具８により互いに連結されて
いるとともに対面する主柱１，１及び補助主柱
３，３と連結されている。

主柱１，１及び補助主柱３，３と、副柱４，４
の任意な足掛材６には、足場板３６がかけ渡され
ている。各足場板３６は、第１３図に示すよう
に、下面側に逆Ｌ字状をした長尺の２個の掛止金
具３７を取付けており、この掛止金具３７が足掛
材６と係合して水平方向の移動を防止されてい
る。

なお、ステージ台２の先端側に位置する連結桟
２１の両端に丸かん３８を固定し、主柱１，１又
は補助主柱３，３の足掛材６又は連結部材７のう
ち、ステージ台２よりも上方に位置する部材と前
記丸かん３８にワイヤ３９を張設して、ステージ
台２に加わる荷重をワイヤ３９によつても受ける
ようにしてもよい。

上述の作業用足場は、主柱１，１、補助主柱
３，３及び副柱４，４の各足掛材６を利用して地
面Ａとステージ台２又は所定の高さの足場板３６
の間を上り下りすることができ、また平坦な足場
板３６に乗つた状態で看板Ｃの取付け作業等を行
なうことができる。

第１４図は、作業者以外の者が夜間等の非作業
時間帯に作業用足場に上つていたずらをすること
を防止する保護カバーを示す。この保護カバー４
０は、断面コ字状をした二つの枠体４１，４１を
一側部において螺番４２，４２により開閉自在に
連結し、他側部側に錠用の孔４３を形成してい
る。この保護カバー４０は、主柱１，１の下部を
枠体４１，４１で包囲して地面Ａから２〜3m程
の高さにまで位置する足掛材６を隠すことによ
り、作業者以外の者が作業用足場に上れないよう
にするものである。

以上のように本考案は、２本の長尺部材をその
長手方向における複数個所において足掛材で互い
に連結固定してはしご状に作られた２本の主柱に
ステージ台を前方に向けて水平に取付け、このス
テージ台の前部にはしご状に作られた２本の副柱
を前記主柱と個々に対面させて立設し、前記副柱
同志及び対面する主柱と副柱を連結部材と取付具
で互いに連結し、足場板を対面する主柱と副柱の
足掛材にかけ渡して組立てられる作業用足場であ
るから、構造が簡単であるし、組立、分解が容易
で、素人でも短時間で組立、分解をすることがで
き、従つて組立、分解費用が廉価になる。また、
主柱と副柱がはしご状をしているから、より構造
が簡単で廉価になるのみならず、軽量になり、運
般、組立、分解及び保管がより簡単になるし、外
観が軽快、優美で、建物の外観を損なうことがな
いし、第三者に工事中であることを意識させるこ
とがなく、その上はしごとしても使用することが
できる。さらに、足場板として平板を用いること
ができるから、作業者の足元が安定し、従つて安
全であるし、作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の作業用足場の一実施例を示す
斜視図、第２図は同足場の正面図、第３図は同足
場の側面図、第４図は取付具の一実施例を示す分
解斜視図、第５図は第２図の部分の拡大図、第
６図は主柱の下部の拡大斜視図、第７図は第３図
の部分の拡大図、第８図は第３図の部分の拡
大正面図、第９図は横桟の斜視図、第１０図は支
持桟の斜視図、第１１図は連結桟の一部を示す拡
大斜視図、第１２図は第２図のXII部分の拡大図、
第１３図は足場板の斜視図、第１４図は保護カバ
ーの斜視図である。 １：主柱、２：ステージ台、４：副柱、５：長
尺部材、６：足掛材、７：連結部材、８：取付
具、３６：足場板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２本の長尺部材をその長手方向における複数個
   所において足掛材で互いに連結固定してはしご状
   に作られた２本の主柱にステージ台を前方に向け
   て水平に取付け、このステージ台の前部にはしご
   状に作られた２本の副柱を前記主柱と個々に対面
   させて立設し、前記副柱同志及び対面する主柱と
   副柱を連結部材と取付具で互いに連結し、足場板
   を対面する主柱と副柱の足掛材にかけ渡して組立
   てられる作業用足場。