JPS6236904B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 車両のフレームと走行装置を支持し前記フレ
ームに揺動可能に枢支されたイコライザーバーと
を有する車両において、 弾性材料よりなるパツドと、 該パツドを上下から挟持するカバープレートお
よびベースプレーと、 前記パツド、カバープレートおよびベースプレ
ートを上下方向にクランプするクランプ装置とか
ら成り、 前記フレームとイコライザーバーの間に装着さ
れイコライザーバーを枢支する枢支点の左右にお
いて夫々該イコライザーバーに装着されるパツド
組立体。

２ 特許請求の範囲第１項のパツド組立体におい
て、前記クランプ装置は複数個の取付孔を有し前
記イコライザーバーに取付けられるベースプレー
トを含むパツド組立体。

３ 特許請求の範囲第１項のパツド組立体におい
て、前記カバープレートは前記パツド上部を嵌装
する凹部を有すると共に、両端部において前記ク
ランプ装置の一端をねじ込むねじ孔を有する凹部
を設けたパツド組立体。

４ 特許請求の範囲第１項のパツド組立体におい
て、前記クランプ装置は先端にねじを有する複数
個のタイロツドと該タイロツドを貫通する孔を有
する複数個のバーとから成り、タイロツドを前記
カバープレート両端部のねじ孔にねじ込むことに
より前記カバープレート、パツド、ベースプレー
トを一体に前記イコライザーバーに緊締して前記
パツドに予荷重を与えるパツド組立体。

５ 弾性材料より成るパツドと、該パツドを上下
から挟持するカバープレートおよびベースプレー
トと、前記パツド、カバープレートおよびベース
プレートを上下方向にクランプするクランプ装置
とから成るパツド組立体を、車両のイコライザー
バーに取付ける取付方法において、 (1) 前記カバープレート、パツドおよびベースプ
レートを前記クランプ装置によつて組立てて予
荷重を与え、 (2) 予荷重を予えたパツド組立体を前記イコライ
ザーバーに装着し、 (3) 車両フレームを前記イコライザーバーの枢支
点に整合させ、 (4) 前記クランプ装置を取外す手順から成り、こ
れによつて予荷重を与えられた前記パツドの弾
性により前記カバープレートが前記フレームを
押圧し車両の運転中、前記フレームとイコライ
ザーバーとの間において所定の摩擦力を保持す
るパツド組立体の取付方法。

技術分野 この発明は車両の構造に関するものであり、特
に車両に使用するイコライザーバーのパツド構造
に関するものである。

背景技術 ロバート エー・ピーターソンの米国特許
3759541は、現在その譲受人が所有しているが、
この特許に示すように、車両の揺動後軸部分の横
方向の安定性を改善するために、関節式ホイール
ローダのためのスタビライザーが設けられてい
る。このスタビライザーは、フレームに関する車
両の無抑制の揺動を防止するよう車両の後軸とフ
レームの間に取付けた弾性部材を含んでいる。前
記特許の第３図に示すように、この弾性部材は、
フレームと後軸との間に捕捉されている。この弾
性部材は円筒形のゴム製パツドを含んでいるが、
このパツドはその対向端部に下部プレートと上部
プレートが接着してあり、下部プレートはボルト
止め、溶接などにより軸のハウジングに固着させ
てあり、また上部プレートはフレームに係合する
ための軸受面を備えている中空のパツドが好まし
い。円筒ケーシングがパツドに関し周方向に離間
して、上部プレートから外方へ、部分的に下方に
向つて延びている。

このようなスタビライザー構造の据付けのさい
に生ずる問題は、クレーン、液圧ジヤツキ、ラツ
ク装置などを用いて、パツドを予荷重状態に圧縮
しなければならないことである。従来、軸は回動
自在に取付けられており、スタビライザーパツド
上に予荷重を維持しながら、軸の取付穴をピボツ
トピンと整合させるのはむずかしいことがわかつ
た。

発明の開示 この発明は、スタビライザーパツドが新規な改
良された方法で予荷重される車両組立体に使用す
る改良されたスタビライザー構造を含んでいる。

更に詳記すれば、この発明は、車両組立体のイ
コライザーバーに取付けたベースプレートを含む
予荷重されたパツド組立体を設けている。ベース
プレート上には弾性圧縮パツドが取付けてある。
カバープレートは接続部分を備えており、パツド
をおおつて車両フレームに係合している。

着脱可能なクランプは、カバープレートの連結
部分に着脱可能に装着される第１部分と、カバー
プレートとベースプレートとの間で、パツドを圧
縮して予荷重するためクランプ内に生じたクラン
プ力によりイコライザーバーに着脱可能にロツク
される第２部分とを含んでいる。

車両組立体内にピボツトピンの装着が完了した
さいクランプを解放すると、パツドが、カバープ
レートをフレームに圧接させて、車両の運転中に
フレームとイコライザーバーとの間において所定
の摩擦抵抗を保持する。

このクランプはイコライザーバーを抱きかかえ
るようなＵ形構造となつていてもよい。クランプ
はカバープレート連結部分に着脱可能に装着させ
てある脚部分を含んでいて、車両の組立のさいパ
ツドに予荷重をかけるようになつている。組立が
完了すると、クランプはカバープレートから容易
に除去され、パツドはフレームとイコライザーバ
ーとの間を弾性支持する。

図示の実施例では、クランプはカバープレート
にねじで連結してある。

この好ましい実施例では、カバープレートは、
パツドを担持する上部部分と、前記上部部分から
イコライザーバーの一側に向つて下方へ延びてい
る垂下取付部分を含んでいる。

垂下取付部分はイコライザーバーの少くともほ
ぼ中央部分まで延び、ねじ付取付装置が、イコラ
イザーバーのほぼ中立軸において利用できるよう
にし、応力集中を効果的に最少にさせて車両構造
の有効寿命を長びかせるのが好ましい。

図示の実施例では、ベースプレートの取付部分
は上部部分の一縁から延びているだけである。

図示の実施例では、垂下取付部分は、イコライ
ザーバーの上部に関し、上部部分の限定された運
動を可能にする突出連結部により上部部分に連結
してある。

カバープレートは、パツドの上部部分を受容し
て、前記パツドを組立体内の位置に効果的に保持
する下向に開いた凹部を形成している。

この発明の他の形態においては、ベースプレー
トが１対の垂下フランジを備えており、前記ベー
スプレートの前部と後部に各１つのフランジが付
いていてイコライザーバーの上部を抱きかかえる
ようになつている。

ベースプレートの一端にはフレームの垂下スト
ツプ部分に係合して、イコライザーバーに沿うベ
ースプレートの運動を制約するようになつている
舌部が付いていてもよい。この実施例では、ベー
スプレートは、イコライザーバーを通して下向き
に作用している圧縮パツドの作用により、イコラ
イザーバーの上部へ効果的に摩擦保持されてい
る。

この発明によるイコライザーの構造は、極めて
簡単で、かつ構造上経済的であるにもかかわら
ず、前述のとおり、高度に改善された平衡機能を
果すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、フレームに回動可能に取付けられた
イコライザーバーを有し、フレームに関するイコ
ライザーバーの揺動運動が、この発明の実施によ
る１対のエネルギ吸収パツド組立体により安定さ
せられている車両の部分の部分立面図、第２図
は、この発明のエネルギ吸収パツド組立体の１つ
の部分分解図、第３図は、第１図のほぼ３―３線
による部分拡大縦断面図、第４図は、この発明の
他の実施例によるエネルギ吸収パツド組立体を示
す部分拡大立面図、そして第５図は、その部分分
解図である。

発明を実施するための最良の形態 添付図面の第１図ないし第３図に開示してある
ように、この発明の実施例においては、全体的に
１０で示す車両構造がフレーム１１を含むように
示してある。イコライザーバー１２は、その中央
部分１４が、ピボツト１３によりフレームに対し
て揺動するように取付けてある。イコライザーバ
ー１２は、フレーム１１に取付けてある適宜のス
トツプ１５および１６により、限られた揺動運動
を行うことができる。

ピボツト１３の対向側部には、全体的に１７で
示す予荷重された１対のエネルギ吸収パツド組立
体が各１つ設けてある。第１図に示すように、パ
ツド組立体１９は対称的に類似しており、その構
造は第２図および第３図によりくわしく示してあ
る。

更にくわしく述べれば、パツド組立体はそれぞ
れ、全体的に１８で示すベースプレート２０と、
全体的に２１で示す着脱可能のクランプ装置を含
んでいる。図示のとおり、ベースプレート１８
は、イコライザーバー１２上に横たわる上部部分
２２と、前記上部部分から垂下している取付部分
２３を備えている。取付部分２３は、イコライザ
ーバー１２の高さの少くとも約２分の１まで延び
イコライザーバーの中立軸Ｎとほゞ整合するよ
う、イコライザーバーの上部と底部との間のほぼ
中間に位置した１対の開口２４を備えているのが
好ましい。第３図に示すように、イコライザーバ
ーはベースプレート１８の開口２４と整する貫通
ねじ孔を有する。

パツド１９は、ゴムのような材料で形成した弾
性圧縮可能のパツドを備えており、このパツドは
加硫するなどにより、ベースプレートの上部部分
２２に接着することができる。第３図に示すよう
に、カバープレート２０は、パツド１９の上部部
分を受容する下向きに開いた凹部２７を形成して
いる。第２図に示すように、カバープレート２０
は更に端部２８を備えており、この端部は、第３
図に示すように、下向きに開いたねじ付き凹部２
９を有しクランプ組立体２１の部分を形成するタ
イロツド３１のねじ付き端部３０を受容してもよ
い。

第２図に示すように、クランプ組立体２１は更
に、ねじ付きタイロツド３１を通すための貫通孔
３３を備えた１対のプレツシヤーバー３２を備え
ている。第２図に示すように、硬化された鋼製座
金３４がボルト２６と組合せてあり、また硬化さ
れた鋼製座金３５がタイボルト３１と組合せてあ
る。

第３図で最もよくわかるように、取付部分２３
は、突出接続部分３６によつてベースプレート１
８の部分２２の上部に接続することができるが、
この突出接続部分により上部部分２２は、イコラ
イザーバーの上面３７に関し限定的に移動するこ
とができる。

図示の実施例においては、組立体１７のパツド
１９は、長さが約25cm（約10″）、高さが約10cm
（約4″）、そして厚さが約９cm（約３1/2″）であ
る。第３図に示すように、パツド１９は、クラン
プ構造２１により予荷重されるもので、フレーム
に関しイコライザーバーおよび関連車両構造が容
易に組立てられるようになつている。図示の実施
例では、パツド１９は、約3040Kg（約6700lbs.）
の予荷重力が掛つている。前記の予荷重力を掛け
るためには、クランプ構造２１により、パツドの
両端に約12Kg/cm²（約170psi）の圧力を加える。
車両を使用するさいに、イコライザーバーは、ピ
ボツト１３を中心にして約１゜揺動して、圧縮パ
ツド上に約1720Kg（約3800lbs.）の力を加えるの
で、総合した力は約4760Kg（約10500lbs.）とな
り、両端に加わる圧力は約19Kg/cm²（約267psi）
となる。

さて、第４図および第５図の実施例に関して
は、全体に１１７で示す他の形式のパツド組立体
が、パツド組立体１７に概ね類似しているが、し
かしイコライザーバー１２に対しベースプレート
１１８の移動を防止するため他の手段を利用する
パツド組立体を含むよう示してある。更に詳記す
れば、図示のように、ベースプレート１１８は、
イコライザーバーの上面３７を抱きかかえて、ベ
ースプレートが横に移動しないように保持する垂
下側部フランジ１２３ａおよび１２３ｂを有する
上部部分１２２を含んでいる。

ベースプレート１１８は、上部部分１２２の一
端から、第４図のストツプ１５に隣接するよう弧
状に延びている舌部１３８により、イコライザー
バー上で縦方向に移動しないよう保持されてい
る。

このように、パツド組立体１１７は、パツド組
立体１７に類似しており、かつそれと同じように
機能する。パツド組立体１７の対応部材に類似す
るパツド組立体１１７の部材は、１００から上の
参照番号によつて示してある。以上のような構成
を有するパツド組立体は次の手順によつて車両の
イコライザーバーに取付けられる。即ち、 (1) カバープレート、パツドおよびベースプレー
トをクランプ装置によつて組立てて予荷重を与
え、 (2) 予荷重を与えたパツド組立体をイコライザー
バーに装着し、 (3) 車両フレームをイコライザーバーの枢支点に
整合させ、 (4) クランプ装置を取外す。

この手順によつて組立てることにより予荷重を
与えられたパツドの弾性によつてカバープレート
がフレームを押圧し車両の運転中、フレームとイ
コライザーバーとの間において所定の摩擦力を保
持することができる。

産業上の利用可能性 この発明の予荷重されたパツド組立体は、車両
などで見られるような重構造の相対運動部分にお
ける揺動を安定化するためにエネルギを吸収し圧
縮可能な装置が設けられている広範な産業上の用
途で利用することができる。上記のように、産業
上の優れた一応用例は、これらのパツド組立体
が、トラツク型の車両のイコライザーバーと共に
利用された場合である。組立体のパツドの弾性が
比較的高いので懸架装置が硬直であるにもかかわ
らず、車両に対する衝撃荷重が弱められて、故障
知らずで車両寿命が確実に長くなる。その上、こ
のパツド組立体を利用すると、車両の使用効率が
更に高まり、車両のオペレータにとつて乗り心地
がよくなる。

車両の組立が容易になるので、上述したように
更にコストの節約が認められる。クランプ構造の
着脱可能の部分が再使用できるので、この発明の
利用により一層コストの節約ができる。

この発明の他の態様、目的および利点は、添付
図面と、発明の開示および添付の請求の範囲の検
討によつて得られる。前述の特定の実施例の開示
は、この発明が包含する広範な発明概念の例証で
ある。