JPS6236725Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はラベルに価格等の所定の押印を施した
後、一枚づつ剥離して繰り出させるハンドラベラ
ーに関する。

（従来の技術） 従来、この主のハンドラベラーにおいては第３
図に示すようにハンドラベラー本体１の後端部に
グリツプ部２を一体に備え、その下部に回動レバ
ー３を鋏状配置にして回動自在に取り付けし、回
動レバー３と一体に印字体取り付け用アーム４を
備え、アーム４下にラベル保持テープ送り用の回
転ドラム５を備え、その回転ドラム５をラチエツ
ト機構６、連動リンク７及びアーム４を介して回
動レバー３と連動させるようにし、グリツプ部２
内にスプリング８を収容し、回動レバー３をグリ
ツプ部２に対して開く方向に附勢させており、そ
して巻体収容部８に収容したラベル保持テープ９
を回転ドラム５の上半部前方側、押印台１０上に
沿わせ、その押印台１０の先端のラベルセパレー
タ１１より折り返し回動レバー３の下側に沿わせ
て後方に引出し、回動レバー３を掴んで回動させ
ることによつて、アーム４の先端の印字体１２に
より押印台１０上のラベルに押印させ、その後回
動レバー３を放すことによりスプリング８の引張
力による回動レバー３の戻り動作に連動して回転
ドラム５が回動され、この回転ドラム５の回動に
よつてラベル保持テープ９が引出方向に移送され
押印後のラベルＡを押圧具１３下に繰り出させる
ようにしたものが広く知られている（例えば実公
昭53−43120号）。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来のハンドラベラーは、回転ドラ
ム５の送り方向の回転が回動レバー３の戻り動作
によりなされるようにし、回動レバー３の戻り位
置規制用ストツパー１５に回動レバーが当接する
ことによつて回転ドラム５の停止位置が規制され
るようにしているため、その戻り動作を連動させ
るための連動リンク７の枢着軸、ラチエツト機構
６ラチエツト爪車１４の回動中心軸等の各部に緩
みや摩耗が生じると回転ドラム５の停止位置に狂
いが生じ、このため押印しようとするラベルの停
止位置がずれて正確な押印ができなくなつてしま
うという問題があつた。

またグリツプ部２と回動レバー３の間にコイル
スプリング８があるため、グリツプ部２の後端側
よりラベル剥離後のテープを排出させようとする
と、テープを回動レバー３とスプリング８とで挟
んでしまい排出が不可能になる。このため、回動
レバー３の前方側にラベル剥離後のラベル保持テ
ープを排出させざるを得ず、排出されて垂れ下つ
たテープが繰り出されたラベルを貼着する際の障
害となるという問題があつた。

（問題を解決するための手段及びその作用） そこで本考案は、上述の如き問題を解決するた
め、ハンドラベラー本体のグリツプ部下に備えた
回動レバーを操作することにより、ラベル保持テ
ープに貼着されているラベルに対して印字体にて
押印するとともに前記ラベル保持テープを外周に
沿わせた送り用の回転ドラムを回動させ、押印さ
れた前記ラベルをラベルセパレーターにより剥離
させて繰り出すようにしてなるハンドラベラーに
おいて、前記ドラムの端面にラチエツト歯車を備
えるとともに前記回動レバーの往復動作に連動し
て往復回動され、前記ラチエツト歯車を一方向に
のみ間欠回転させるラチエツト爪車を備え、該ラ
チエツト爪車の回転ドラム動作方向側停止位置を
規制するストツパーをハンドラベラー本体に備
え、前記ラチエツト爪車に隣接させてラベル送り
駆動用スプリングを備え、該スプリングにより前
記爪車を前記ストツパーに当接させる方向に直接
的に附勢させるとともに前記レバーに対し復帰力
を与えるようにし、ラベルの停止位置に狂いが生
じるのを防止するとともにグリツプ部と回動レバ
ーの間を広くしてラベル保持テープの排出位置を
回動レバーの後端側となすことが容易にできるよ
うにしたのである。

（実施例） 次に本考案の実施の一例を第１図乃至第２図の
図面について説明する。

図中２０はハンドラベラー本体であり、ハンド
ラベラー本体２０の後端にはグリツプ部２１が一
体に突設されている。ハンドラベラー本体２０の
上面中央には巻体収容部２２が備えられ、巻体支
軸２３にラベル保持テープ２４の巻体が支持され
るようにしている。グリツプ部２１下には回動レ
バー２５が軸２６を中心にして回動可能に取り付
けされグリツプ部２１とで鋏状を形成している。
回動レバー２５にはハンドラベラー本体２０内に
延長させて印字体取り付け用のアーム２７が一体
的に取り付けされ、アーム２７の先端に印字体２
８が下向きに取り付けされている。印字体２８は
多数の無端印字ベルトを回転自在に掛け回した通
常の印字体を使用している。

ハンドラベラー本体２０内には底蓋２９の上面
に接近した位置に印字体２８の押印用印字に対向
させて押印台３０が備えられている。この押印台
３０は一対の側板間に一体に形成され、その側板
の後端を中心にして回動自在に取り付けされてい
るとともに両側板間にあつて、押印台３０の後縁
部上方に延長させてラベル保持テープガイド片３
２が一体に備えられている。そしてハンドラベラ
ー本体２０の底蓋２９を閉じることによつて、底
蓋２９の上面により押印台３０の両側板の前端下
面が押し上げられて所定の角度に位置決めされ、
この状態でガイド片３２が後述する回転ドラム３
３の全面上部に当接されるようにしている。

ラベル保持テープガイド片３２の後方に位置し
て回転ドラム３３がそなえられている。回転ドラ
ム３３はラベル保持テープ２４に対しその上面に
貼着されたラベルの幅分の送りを与える為のもの
であり、ハンドラベラー本体２０に横架した支軸
３４に回転自在に支持されている。

回転ドラム３３はその両端面に備えたラチエツ
ト機構３５を介して間欠的に回転されるようにし
ており、ラチエツト機構３５は回転ドラム３３の
端面に一体成形したラチエツト歯車３６と、支軸
３４を中心にして回動自在に支持させたラチエツ
ト爪車３７から構成されている。ラチエツト歯車
３６は回転ドラム３３の端面に一体にこれと同軸
配置に形成したリング部の内面に断面が鋸歯状の
爪片系止段部３８が一体成形されてなり、またラ
チエツト爪車３７は中心に支軸３４を挿通した筒
部３９とその外周に一体に突設され、先端がラチ
エツト歯車３６リング部の内面に圧接されるよう
に湾曲させた弾性爪片４０からなつている。そし
てラチエツト爪車３７を爪片系止段部３８の幅分
だけ往復回動させることにより回転ドラム３３が
間欠的に回動されるようにしている。また、ラチ
エツト爪車３７にはその背面にストツパー当接用
の突起３７ａが一体に突設されており、この突起
３７ａがハンドラベラー本体２０の側板内面に突
設した爪車用ストツパー４１に当接することによ
つてラチエツト爪車３７の回転ドラム回動方向側
の停止位置が規制されるようにしている。

また、ラチエツト爪車３７と前述した印字体支
持用のアーム２７との間には動作連動用の連動リ
ンク４２が介在されている。連動リンク４２は一
端がラチエツト爪車３７に対してピン４３をもつ
て、他端がアーム２７に対してピン４４をもつて
それぞれ枢着されており、その連動リンク４２の
後縁はラベル剥離後のラベル保持テープ２４の排
出用ガイドとなつている。

一方、前述した支軸３４の外周にはラチエツト
爪車３７の背面側にスプリング４５が装着されて
いる。スプリング４５はラチエツト爪車３７の背
面の突起３７ａをストツパー４１に当接させる方
向、即ち、ラチエツト爪車３７がラチエツト歯車
３６に系合してこれを回転させる方向に附勢して
いる。更にこのスプリング４５の附勢力により、
連動リンク４２を介してアーム２７及び回動レバ
ー２５を戻す方向の動作がなされるようにしてい
る。

尚、図中４６はハンドラベラー本体２０の側板
内面に一端を固定した回転ドラム３３の逆転防止
用ばねであり、４７はグリツプ部２１内のラベル
保持テープガイド、４８は底蓋２９の上面に取り
つけされ、回転ドラム３３の下部後方側にラベル
保持テープ２４を沿わせるためのラベル保持テー
プガイド、４９は押印後、剥離されて繰り出され
たラベルＡを貼着のために押圧させる押圧具であ
る。

このように構成されるハンドラベラーは、その
使用に際し、巻体支軸２３に支持させたラベル保
持テープ２４の巻体からその先端を引出してラベ
ル保持テープガイド片３２の背面側と回転ドラム
３３間から押印台３０の上面に通しその押印台３
０の前端縁のラベルセパレータ５０より押印台３
０の下面側に折り返し、回転ドラム３３の下部背
面に沿わせてを閉じることによりラベル保持テー
プガイド片３２及び押印具４８を回転ドラム３３
の外面に当接させてラベル保持テープ２４を装着
する。

この状態で回動レバー２５を掴んで回動させる
と、アーム２７が回動レバー２５とともに回動さ
れ印字体２８により押印台３０上にあるラベルＡ
に押印がなされる。またこのとき、ラチエツト爪
車３７が連動リンク４２を介し、スプリング４５
に抗して逆転される。このようにして押印後、回
動レバー２５を放すとスプリング４５の附勢力に
よりラチエツト爪車３７が戻り方向に回動され、
弾性爪片４０がラチエツト歯車３６の爪片系止段
部３８に系合して回動することによつて回転ドラ
ム３３を回動させ、ラベル保持テープ２４をラベ
ルの幅分だけ移送させる。またラチエツト爪車３
７の戻り動作に連動してアーム２７及び回動レバ
ー２５も同時にもどされる。

（考案の効果） 本考案のハンドラベラーは上述のように構成さ
れ、回動レバー、アーム回転ドラムを回転させる
ためのスプリングを従来のようにグリツプ部の内
部に設けるのではなく、回転ドラムを回転させる
ためのラチエツト機構のラチエツト爪車に隣接し
て備え、スプリングラチエツト爪車を直接的に動
作させるようにするとともに、ラチエツト爪車を
直接ストツパーに当接させて回転ドラムの停止位
置を規制させるようにしたことにより、ピンや軸
等の動作連動部が摩耗してがたつきが生じても、
ラチエツト爪車は常に所定の停止位置に戻される
こととなり、従つてラベル保持テープ送り用の回
転ドラムは常に所定の回転角度だけ回転されて停
止することとなり、押印位置に狂いの生じること
がなくなつたものである。

またグリツプ部と回動レバーの間にスプリング
ががなくなつたことにより、ラベルを剥離した後
のラベル保持テープをグリツプ部の後端から排出
させる構造とすることが容易となり、ラベル剥離
後のラベル保持テープが長く延びた場合でもラベ
ル貼着作業に支障を来すことが少ないハンドラベ
ラーを提供することができることとなつたもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の一例のハンドラベラー
の全体を示す縦断面図、第２図はラチエツト機構
部分の分解斜視図、第３図は従来のハンドラベラ
ーを示す縦断面図である。 ２０……ハンドラベラー、２１……グリツプ
部、２４……ラベル保持テープ、２５……回動レ
バー、２８……印字体、３０……押印台、３３…
…回転ドラム、３５……ラチエツト機構、３６…
…ラチエツト歯車、３７……ラチエツト爪車、４
１……ラチエツト爪車回動規制用ストツパー、４
２……連動リンク、４５……スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドラベラー本体のグリツプ部下に備えた回
   動レバーを操作することにより、ラベル保持テー
   プに貼着されているラベルに対して印字体にて押
   印するとともに前記ラベル保持テープを外周に沿
   わせた送り用の回転ドラムを回動させ、押印され
   た前記ラベルをラベルセパレーターにより剥離さ
   せて繰り出すようにしてなるハンドラベラーにお
   いて、前記ドラムの端面にラチエツト歯車を備え
   るとともに前記回動レバーの往復動作に連動して
   往復回動され前記ラチエツト歯車を一方向にのみ
   間欠回転させるラチエツト爪車を備え、該ラチエ
   ツト爪車の回転ドラム動作方向側停止位置を規制
   するストツパーをハンドラベラー本体に備え、前
   記ラチエツト爪車に隣接させてラベル送り駆動用
   スプリングを備え、該スプリングにより前記爪車
   を前記ストツパーに当接させる方向に直接的に附
   勢させるとともに前記レバーに対し復帰力を与え
   るようにしたことを特徴としてなるハンドラベラ
   ー。