JPS62360B2 - - Google Patents

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JPS62360B2
JPS62360B2 JP51153066A JP15306676A JPS62360B2 JP S62360 B2 JPS62360 B2 JP S62360B2 JP 51153066 A JP51153066 A JP 51153066A JP 15306676 A JP15306676 A JP 15306676A JP S62360 B2 JPS62360 B2 JP S62360B2
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JP
Japan
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fan
blade
auxiliary
fan blade
flow
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JP51153066A
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JPS5377319A (en
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Seiro Katagiri
Katsuhito Yamada
Kenji Fujikake
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication of JPS5377319A publication Critical patent/JPS5377319A/ja
Publication of JPS62360B2 publication Critical patent/JPS62360B2/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、フアンブレードの先端部にブレード
の吸込側もしくは吐出側のいずれか一方もしくは
両方の側に、遠心流補助ブレードを設けた軸流・
遠心流フアンに関するものである。 従来、補助ブレードをフアンブレードに配設し
ない一般の軸流フアンとしては、自動車のエンジ
ン冷却システムに適用する冷却フアンを例にとれ
ば、この冷却フアンは、第1図々示のように自動
車進行方向である前方から空気を吸い込み、フア
ンFの前方(以下吸込側という)に設けられたラ
ジエータ9の熱がフアンFによる気流と熱交換を
行ないその結果として発熱体であるエンジン3を
冷却している。しかしながら、この冷却フアンF
では、これより後方(以下吐出側という)に配設
するエンジン本体及び補機類等(図示せず)の障
害物により前記フアンを通過した後の空気流を上
下左右に大きく拡散して複雑な流れとしている。
このため、冷却フアンFでは、軸流フアンである
にもかかわらず、前記空気流の変動やフアンFの
吸込側16と吐出側17との間で生ずる大きな圧
力差やフアンFの吐出側17における障害物によ
る圧力抵抗などの影響を受けて、空気流をフアン
通過中に既に軸流方向から無理矢理に半径方向へ
と流通させ、しかもフアンFの径方向先端におい
てフアンFの吐出側17から吸込側16へとクリ
ヤランスCを通る逆流がある。一方、冷却フアン
Fでは、フアンブレードBの吸込側I面および吐
出側E面において、第2図、第3図々示のよう
に、本来の軸流方向の流れの他に、圧力インピー
ダンスの低い半径方向の流れが生ずるとともに、
またフアンブレードBの径方向先端において吐出
側E面から吸込側I面への先端渦が起るのであ
る。一般に現存する冷却フアンでは、第2図、第
3図々示のように三次元的な流線と前記吸込側I
および吐出側Eの各面上での渦生成が剥離が起り
複雑な流れのパターンとなつている。この流線
は、フアンFの吸込側と吐出側間の圧力抵抗が増
加すればする程、増々半径方向に指向する流れパ
ターンを示すのである。したがつて、冷却フアン
では、上記実用上の問題点を有するため、フアン
の効率が低下し、ラジエータ9、エンジン3等の
冷却効率を悪化させるという欠点があつた。従来
上記欠点を解消するものとして、フアンの径を増
大したり、高速で回転させるといつたものが種々
案出されているが、これは動力損失や騒音が大き
くなり、また、駆動力、騒音増大の割には風量が
増えず冷却効率を向上させるには至らなかつた。
また、従来の冷却フアンではフアンの吸込側16
と吐出側17との圧力抵抗を減じ、シユラウド付
のフアンではシユラウドとフアンとのクリアラン
スを小さくすることが上記実用上の問題点を幾分
解消できるものであるが、生産性、低コスト性や
エンジンルームにおける限られたスペースの面か
らフアンの吸込側16と吐出側17間の圧力抵
抗、クリアランスを調整することは難しい現状で
あつて、さらにエンジンルーム内は補機類が増々
多くなる一方で前記圧力抵抗も増大する傾向にあ
る現状では極めて難しい。したがつて従来の冷却
フアンにおいては、上述したような問題点を解消
し実用上満足するものは見当らない。 またフアンブレードの先端に補助ブレードを付
設するフアンもしくはプロペラ(実開昭50―
50404号)は以前から存在するが、フアン先端は
回転軸心を中心とする同心円上にあり、且つ補助
ブレードは遠心流を生じさせないようなブレード
面流れをつくるもの、すなわち同心円孤を形成す
るものであつた。このフアンを前記エンジン冷却
フアンとして使用した場合、フアン吸込・吐出側
にある圧力抵抗によりフアンブレードに発生する
斜め上方流れが先端にある補助ブレードにより阻
止され、送風量の大巾な減少動力増とともに斜め
流が補助ブレードに衝突して発生する渦、はくり
により異常騒音を起こすことがあつた。したがつ
て現在この種類のフアンもしくはプロペラは実用
化されていない。 一方補助ブレード付きフアン(実開昭51―
138705号)は補助ブレードにより斜め遠心流が生
成されるため、風量の増加が期待できるが、ブレ
ード外方側にある第1番目の補助ブレードによる
遠心流はその補助ブレードより外方にあるフアン
ブレードによる壁面摩擦の影響を受け弱体化す
る、またブレード面流れは遠心流のため、ブレー
ド外方で前縁側はほとんど送風の効果が発揮でき
ず、時として第2図に示すように前縁はく離を起
し、また回転による騒音発生場所でもある。 本発明は、補助ブレードが回転方向に対し傾き
を有する遠心流フアンであり、この補助ブレード
をささえるものがプロペラフアンであるという思
想から構成される軸流・遠心流フアンであるのを
特徴とするものである。 すなわち本発明は、フアンブレードの径方向先
端に、フアンブレードの吸込側と吐出側のいずれ
か一方もしくは両方の側で、補助ブレードを臨ま
して配設した軸流フアンで、その目的とするとこ
ろは、下記の通りである。 本発明は、前記補助ブレードによる遠心方向へ
の空気流を一段と効率良く流通推進するとともに
軸流フアン本来の軸流方向への空気流をも良好に
流通推進して整流し、送風量および送風効率の増
大強化を図り、かつ冷却すべき対象物の冷却効率
の向上を図つた軸流フアンを提供することを目的
とする。 また、本発明は、前記補助ブレードにて生成さ
れた遠心方向に流通する空気流によつて、フアン
径方向先端の吐出側から吸込側への逆流を減少し
送風能力を著しく高めるとともに騒音を低減する
ことを目的とする。 さらに、本発明は、前記補助ブレードにより、
フアンブレードからの流通する空気流の剥離や渦
や乱れを防止しこれらの相互干渉を除去して騒音
を著しく低減することを目的とする。 しかも、本発明は、前記補助ブレードによりフ
アンブレードの径方向先端でおこる、吐出側から
吸込側へと流通する先端渦の発生を防止して低騒
音となる軸流フアンを提供することを目的とす
る。 また、本発明は、フアンブレードの径方向先端
の前縁部を後縁部よりフアン回転中心に近く配設
するとともに、フアンブレードの径方向先端に補
助ブレードを臨ましめて設けることにより、前記
フアンブレードにおける前縁部と後縁部との径方
向の長さに差をもたせフアンブレードの径方向先
端の前縁部を除去したフアンを提供するとともに
補助ブレードも前縁部から後縁部に向かい滑らか
に径方向に増大させて臨ませることができること
から、従来の軸流フアンに比して径の小型化、軽
量化を図ることができ、かつ省資源の軸流フアン
を提供することも可能である。 さらに、本発明は、フアンブレードの径方向先
端に、補助ブレードを臨ましめて設け、これより
先端へのフアンブレードの配設を省略するため、
通常、補助ブレードで生成した遠心方向空気流が
ブレード径方向先端に位置するフアンブレードの
壁面における摩擦損失のために減速されるが、前
記補助ブレードで生成した空気流はフアンブレー
ドがないため、壁面摩擦を受けることなく遠心方
向へ損失なくスムースに流れる効果をもたらす。 また、本発明は、フアンブレードの径方向先端
に、補助ブレードを臨まして設けたことにより、
補助ブレードの遠心方向流生成に必要な周速の最
大値を利用でき、かつこの補助ブレードとフアン
ブレードとの径方向先端が同一面内に配設できる
ことから、遠心方向への空気流を生成する有効面
積としての補助ブレードとフアンブレードの厚み
を加味した、いわゆる幅を拡大できるので、遠心
方向へ吐出される空気流の流速と流量を増大し、
適確な遠心方向への空気流の流通推進が得られ、
送風量および送風効率の向上を図ることも可能で
ある。 さらに、本発明は、フアンブレードの径方向先
端に、補助ブレードを臨まして設けたことによ
り、これよりフアン回転中心側への複数の補助ブ
レードの配設を容易とし有効利用することを目的
とする。 しかも、本発明は、補助ブレードがフアンブレ
ードの径方向先端で前縁部が後縁部よりフアン回
転中心に近く配設されていることから補助ブレー
ド自体が一種の錘りの役目を果すため、従来の軸
流フアンに比しブレードの重心が遠心方向で、か
つフアンブレードの後縁側に存在する。そのた
め、高速で回転させたり、高温で高速回転させた
りする場合には、フアンブレードの反り(たわ
み)を激減しフレキシブル効果(該たわみ量が少
なくなること)を十分発揮させ騒音および動力の
低減を図ることも可能である。 以下、本発明を、実施例に基づき詳細に説明す
る。 本発明の軸流フアンは、第4図ないし第17
図々示のように、第1実施例ないし第9実施例か
らなる。 第1実施例の軸流フアンFは、第4図、第5
図々示のようにエンジン冷却フアンとして用いる
プロペラフアンに適用したものでフアンブレード
Bは回転軸心を中心として放射状に複数突設され
前記ブレードの前縁部18A、ブレード後縁部を
18Bとする。このフアンブレードBの径方向先
端は、前記ブレード前縁部18Aが、後縁部18
Bより回転軸中心に近く配設されている。そして
フアンブレードBは同一回転径での前縁部18A
と後縁部18Bとを結ぶ弦線と、回転方向(矢符
10方向)とのなすピツチ角を約10〜45度とし
てある。フアンブレードBには、その吸込側Iの
面で、フアンブレードBの径方向先端に、フアン
ブレードBの弦方向全域に亘つて前縁部19Aが
後縁部19Bよりフアン回転中心に近く配設され
た補助ブレードSを臨ましめて設けてある。この
補助ブレードSは、ブレードの弦方向に対し第4
図、第5図々示のようにフアンブレードBの吸込
側Iの表面に沿う空気流11Aの流線に沿うとと
もに、フアンブレードBの前縁部18Aから後縁
部18Bに向つてフアン半径方向外方に湾曲して
長く、かつフアンブレードBの吸込側Iの面に対
しほぼ垂直に配設されている。また、補助ブレー
ドSはフアンブレードBの板厚方向に所定幅(高
さ約8〜20mmの範囲)を有する。この場合、補助
ブレードSは、前縁部19Aの流入角αを約0〜
15度とし、後縁部19Bの流出角βを約15〜60度と
なして、流入角α<流出角βの関係となし得る。
さらに補助ブレードSは、フアンブレードBに対
する取付角θを約5〜30度となし得る。 ここで、流入角αは、フアン回転方向に対する
補助ブレードSの前縁部19Aの傾きをいい、流
出角βは、フアン回転方向に対する補助ブレード
Sの後縁部19Bの傾きをいい、取付角θは、フ
アン回転方向に対する補助ブレードSの前縁部1
9Aと後縁部19Bを結ぶ線の傾きをいう。 本第1実施例軸流フアンFを第1図に示される
自動車のエンジン冷却システムに適用した場合に
つき説明する。 自動車1(全体図示省略)のエンジンルーム2
内において、エンジン3側に軸承された冷却用の
軸流フアンFは、ベルト・プーリ装置5を介して
エンジン3の出力軸6に連結されている。 この軸流フアンFから自動車進行方向である前
方には、自動車前端から軸流フアンFに向つてラ
ジエータグリル7、コンデンサ8およびラジエー
タ9が順に配設されている。前記軸流フアンFは
吸込型式の配置とされ、軸流フアンFの矢符10
方向への回転により、空気流11A,11Bが生
じ、これにより、前記グリル7、コンデンサ8お
よびラジエータ9を通過する冷却風12が起生さ
れるようになつている。またラジエータ9には、
軸流フアンFの最外径部の回転軌跡よりもやや大
きい内径のシユラウド13が一体的に固定され、
軸流フアンEの外周を被つている。これは、軸流
フアンFにより吸込まれた空気流が、必ずラジエ
ータ9を通過するようにして送風能力を大きくす
るためである。ここにおいて軸流フアンFの最外
径部分とシユラウド13の内周との間には所定の
間隔Cが設けられている。これは、軸流フアンF
がエンジン3側に軸承されてこれと一体的に振動
するのに対し、シユラウド13がラジエータ9側
に固定されていて、両者が相対振動を起し接触す
る恐れがあり、これを防止するため設けられてい
る。 また、軸流フアンFとエンジン3、ラジエータ
9等の軸流フアンFに隣接する部分との間には、
自動車1の急発進、急停止に伴う軸流フアンFの
軸方向の移動、熱、応力等による変形によつて軸
流フアンFが周囲に接触しないようにするため所
定の間隙(約20〜30mm)が設けられている。自動
車は、第1図に示されるように送行時には前面か
らラム風14を受けて、軸流フアンFの回転によ
る冷却風12とともにラジエータ、コンデンサ、
エンジンブロツクの冷却作用を行なわせている。 次に、上記自動車のエンジン冷却システムに適
用した第1実施例軸流フアンFの作用効果につき
以下説明する。 本第1実施例の軸流フアンFは、これを第1図
および第4図中矢符10方向に回転すれば、フア
ンブレードBにより、プロペラフアンとしての軸
方向空気流れ12が生じ、前記同様ラジエータ、
コンデンサ、さらにエンジンブロツクを冷却す
る。また、ラム風に対してもプロペラフアンであ
るため前記同様の効果が得られる。 さらに補助ブレードSがブレードの先端部にあ
つて、回転方向に対しθの傾きを有していること
から、補助ブレードSの面に沿う遠心方向への第
2の空気流が形成され、フアン回転中心から遠心
方向への空気流れが生ずる。そして軸流フアンF
の吐出側17では、軸流と遠心流との混合流とな
つて効率よく強力に吐出される。特に、第1実施
例の軸流フアンFは、補助ブレードSをフアンブ
レードBの径方向先端に臨まして設けたことによ
り、軸流フアンFで得られる周速の最大値を有効
利用できることと、補助ブレードSの径方向先端
側の上面とフアンブレードBの径方向先端の面と
が同一面内に配設され、遠心方向への空気流を生
成する有効面積としての補助ブレードの幅(フア
ンブレードBの吸込側Iの面より突出長さに、さ
らにフアンブレードBの厚みを加えた長さ)を拡
大できるので、遠心方向へ吐出される空気流の流
速と流量が増大され、適確に遠心方向の空気流の
流通推進が得られ、送風量および送風効率を良好
とする効果がある。また、本第1実施例の軸流フ
アンFは、補助ブレードSによりフアン回転中心
側に有るフアンブレードBの軸流方向へ流出され
た空気流の一部が、補助ブレードSによる速い遠
心流に引されフアンブレードBの吸込側Iの面上
を横切つて補助ブレードSのフアン回転中心側の
下面19Cに集まり流れ方向を安定、円滑に変更
されたのち、この下面19Cに沿つて効率良く案
内誘導されて、フアンブレードBの後縁部18B
から補助ブレードSによる遠心流とともに強力に
遠心方向へ流出されるため、吸込側Iの後縁部1
8Bに応々にしてみられた空気流の剥離や渦や乱
れを防止でき、騒音を著しく低減できる効果があ
る。 さらに、前記補助ブレードSは、フアンブレー
ドBの径方向先端に臨ましたことにより、フアン
ブレードBの径方向先端における吐出側Eから吸
込側Iへと流通する先端渦の発生を阻止できる。
また、本第1実施例の軸流フアンは、従来のよう
に軸流としては十分に役立つていない前記補助ブ
レードSより径方向先端へのフアンブレードBの
配設を省略するため、補助ブレードSによる遠心
方向への空気流が、前記フアンブレードBの壁面
摩擦損失を受けることなく安定、円滑にかつ効率
良く送風できる効果を有する。さらに、第1実施
例の軸流フアンFは、フアンブレードBの径方向
先端に、補助ブレードSを設けたことにより、従
来の冷却フアンに比して、これまで送風としては
十分活用していなかつたフアンブレードBの径方
向先端をして遠心流の生成を無駄なく効率的に行
うため、風量をより大にして、かつフアンブレー
ドBの前縁部18Aの径方向先端が後縁部18B
の径方向先端よりフアン回転軸中心側に設けたこ
とにより、フアン径を小にでき小型化、軽量化を
もたらすので、低動力、低騒音となし得て、さら
に材料上の節約もできるという特性と生産面とに
大きな効果がある。 上述のように、遠心方向へ吐出される空気流
は、流速と、遠心方向への流量が大となる程、第
1図図示の自動車の冷却用フアンとしての使用に
おいてクリヤランスCを塞ぐため吐出側17から
吸込側16への逆流を阻止でき、かつ最近の自動
車のエンジンルーム内が、エンジンの附属装置等
にて過密になつているときに、抵抗の少ない遠心
方向へ効率良く空気流を送風できるので、ラジエ
ータ9、コンデンサ8等を通過する風量の増大と
冷却性能の向上を図ることができる。さらに、前
記軸流方向および遠心方向への空気流は、エンジ
ンルーム2内を通過良好とするため、熱の溜をな
くしエンジンルーム2内が高温にさらされるのを
防ぎ各種トラブルの発生を抑止する効果がある。 自動車のエンジン冷却システムに適用した軸流
フアンは、送風効果に遠心効果が加えられ推進さ
れた遠心空気流が、エンジン3等の吐出側の障害
物を避けた方向へ強く流れ、さらに一部はシユラ
ウド13の内周面に衝突した後に吐出方向に進行
し、より強力な冷却性能が得られる。 自動車走行時のラム風に関して、補助ブレード
Sは、従来のブレード面における空気流れの流線
に沿つて形成されているため、ラム風の流通を阻
害することはなく自動車の高速走行時も冷却性を
悪化することはなく自動車の全走行域に有効に働
かせることができる。 本発明の軸流フアンは、補助ブレードSを前記
第1実施例に限らず、この他第6図々示のよう
に、フアンブレードB1の吐出側Eにおける径方
向先端に、または第7図々示のように、吸込側I
と吐出側Eの方向における径方向先端に、フアン
ブレードB2の幅方向全域に亘つて装備する態様
も採り得る。 すなわち、第6図図示のように、フアンブレー
ドB1の吐出側Eに、補助ブレードS1を設けたこ
とにより、フアン吐出側17においては、遠心方
向の送風作用を増大でき、かつこれと本来のフア
ンブレードB1による軸流送風作用との相乗効果
があり、フアンブレードB1とシユラウド13間
の空気流の逆流を防止して、軸流フアンの送風効
率、送風量を良好とし、フアンブレードB1およ
び補助ブレードS1の各面における渦流および空気
流の剥離を防止し、騒音を低減できるなど上記第
1実施例とほぼ同様の作用効果を奏することがで
きる。また、第7図図示のように、フアンブレー
ドB2の吸込側Iおよび吐出側Eの両方に補助ブ
レードS,S1を設けたことにより、遠心フアンを
形成しフアン吸込側および吐出側においては、遠
心方向への送風推進作用をさらに増大でき、軸流
フアンとしては、これらとフアンブレードB2
よる軸流送風作用との相乗効果を奏し、前述の第
6図図示のものに比して、さらに良好な作用効果
を奏することができる。 また、本実施例のフアンをシユラウドを付与し
ない扇風機のごとき使用においては、プロペラフ
アンとしての軸方向流と、補助ブレードにより遠
心方向流により、送風領域の拡大と送風量の増
大、先端渦の低減などが得られる。 また、補助ブレードは、前記第1実施例に限ら
ず、この他第8図々示の第2実施例のように、補
助ブレードの長手方向の寸法を短かくして、フア
ンブレードB3の吸込側Iと吐出側Eの両方にお
ける前縁部18Aに、または、第9図、第10
図々示の第3実施例のように、フアンブレードB
の吸込側Iと吐出側Eの両方における後縁部18
Bに配設する各態様を採り得る。 第2実施例の軸流フアンでは、補助ブレード
S3,S4を、フアンブレードBの吸込側Iと吐出側
Eの両方における前縁部18Aに配設したことに
より、フアンブレードB3の径方向先端の主とし
て前縁部18Aにおける吐出側Eから吸込側Iへ
と流通する先端渦の発生を完全に阻止し、フアン
ブレードB3の吸込側Iと吐出側Eにおける前縁
部18Aから遠心方向に強力な空気流を生起でき
る。また、この空気流は、補助ブレードS3,S4
沿つてフアンブレードB3の吸込側Iと吐出側E
との後縁部18Bへ強い遠心流となつて流通され
るため、この遠心流とこれにより外方へ誘起され
るフアンブレードBの面上の流れとができ、これ
らの流れによつて、前記後縁部18Bで発生する
先端渦と急激な圧力変化や乱れを防止でき渦騒音
を低減して風量を増大する効果がある。その他、
第2実施例の軸流フアンは、前記第1実施例とほ
ぼ同様の作用効果を奏する。 また、一般に軸流フアンでは、送風作用に大き
く寄与するのは、フアンブレードB4の後縁部1
8Bの部分であり、かつ空気流の剥離、乱れが生
ずるのも前記部分で起り易いので、第3実施例の
軸流フアンFは、補助ブレードS3,S4をフアンブ
レードB4の吸込側Iと吐出側Eの両方における
径方向先端の後縁部18Bに配設したことによ
り、フアンブレードB4の吸込側Iと吐出側Eに
おける後縁部18Bから直接遠心方向へ強力な空
気流を生起し、前記後縁部18Bで起り易い空気
流の剥離や乱れをうまく防止できる。 上記第3実施例の軸流フアンは補助ブレード
S3,S4の付設によるブレードのそりを減ずる効
果、いわゆるフレキシブル効果をも有する。これ
について第9図、第10図により説明する。 フアンの回転軸心をOとし、従来のプロペラフ
アンのブレード重心をNとする。フアンの回転に
より、ブレード重心から外方へ遠心力Fxが生ず
る。この遠心力Fxは垂直ないしは水平に分力さ
れFN,FMとなる。FNはブレードが外方へ飛ば
されないようにブレードに剛性を持たせ計され
る。FMはブレードのたわみ線をDOとすればさ
らに弦方向Foと垂直方向Fpに分割される。 たわみ中心線DOから重心Nまでの長さをlと
すれば、 フレキシブルモーメント=Ep×lとなるした
がつて、どんなフアンでもフレキシブルモーメン
トは働くが、ほとんどはブレードの剛性が大き
く、たわみはほとんど生じない。 一方本実施例のフアンにおいては、ブレードの
重心がブレードの後縁側でかつ先端側のN′に存
在する。前記同様の分力を考えればフレキシブル
モーメントはl′×F′pとなり、 l′F′p≫lFpが成立つ。 したがつて、フレキシブル効果が大きい。すな
わち高回転になればなる程、ブレードのたわみ量
が減少し、ほとんどフラツト化し、しかもピツチ
角θが減ずる。すなわち高回転で軸流フアンの駆
動力が減少、軸流フアンによる送風量の割に補助
ブレードS3,S4の送風量の割合が増大され遠心流
への流通推進が著しくなる。 前記第2および第3実施例では、補助ブレード
S3,S4を、フアンブレードBの吸込側Iと吐出側
Eの両方における径方向先端の前縁部18Aおよ
び後縁部18Bにそれぞれ配設するが、これに限
らずこの他に、前記長手方向の寸法が短い補助ブ
レードS3,S4を、フアンブレードの吸込側Iまた
は吐出側Eのいずれか一方もしくは両方における
前縁部18Aまたは後縁部18Bもしくはこれら
の間中央部18Cであり、かつそれらの径方向先
端に臨ましめて配設する態様も採り得る。これら
の場合、前記第2および第3実施例とほぼ同様の
作用効果を奏することができる。 また、第11図々示の第4実施例のように、補
助ブレードS5,S6をフアン回転方向に亘り、前記
フアンブレードB8の面に対し、垂直方向より平
行方向の範囲にてフアンブレード外方に指向する
ように偏して突設する態様も採り得る。 本第4実施例の軸流フアンでは、第11図々示
のように、補助ブレードS5,S6をフアンブレード
B8の吸込側Iと吐出側Eの両方で幅方向全域に
亘り配設する。この補助ブレードS5,S6は、フア
ンブレードB8の前縁部18Aから後縁部18B
にかけて、フアンブレードB8の吸込側Iの面に
対し垂直の軸線Xと、フアンブレードBの径方向
外方に指向して突設する補助ブレードの突設方向
の軸線Yとのなす傾斜角が、それぞれ順次γ
りγへと大にしてある。 この場合、補助ブレードS5,S6は、前縁部19
Aで、前記軸線XとYとのなす傾斜角γを約0
〜10度とし、後縁部19Bで、前記軸線XとYと
のなす傾斜角γを約15〜45度となし得る。 上記構成よりなる本第4実施例では、補助ブレ
ードS5,S6が前記フアンブレードB8の面に対し前
記傾斜角にて傾斜しているため、第11図々示の
ように空気流の速度三角形が生ずる。そこで、補
助ブレードS5,S6による流れの速度三角形を、吐
出側であるフアンブレードB8の後縁部18Bで
考えてみる(第11図はS6のみの場合を表わす)
と、フアンブレードB8の回転による周速uと、
補助ブレードS5,S6の径方向上面に沿い吐出側か
ら流出する相対速度wとが生じ、その合成として
絶対速度Gが生じる。該速度Gは補助ブレード
S5,S6による遠心流となるのである。そして該速
度Gは、補助ブレードS5,S6の面上に対し垂直方
向に働くのである。この絶対速度Gは、フアンブ
レードB8の面に垂直な方向の分速度Jと平行な
方向の分速度Hとに分割される。該垂直分速度J
は、補助ブレードS5,S6の頂端からフアンブレー
ドB8の面方向へ働くため、前述のフアンブレー
ドB8の面からの空気流剥離とは逆方向に作動す
る。したがつて、補助ブレードS5,S6の後縁部1
9Bで起る剥離は、前記垂直分速度Jが大きく貢
献して防止できるのである。また、平行分速度H
は、絶対速度Gと同様に考えられ、遠心流となる
のである。そして、本第4実施例軸流フアンF
は、補助ブレードS5,S6の後縁部19Bで起る剥
離がほとんどないが、極めて僅少のために遠心流
はかなり大きくなり、自動車の冷却用フアンのよ
うなフアン前後に圧力抵抗の大きい部所での使用
に最適の効果がある。また、本第4実施例の軸流
フアンFは、空気流による衝突、振動音が小さく
騒音著しく低減されるのである。 前記第4実施例では、補助ブレードS5,S6をフ
アンブレードB8の吸込側Iと吐出側Eの両方に
配設したが、この他に前記補助ブレードを、フア
ンブレードの吸込側Iまたは吐出側Eの片方にフ
アンブレードの幅方向全域もしくは一部領域に亘
り、かつ前記フアンブレードの面に対し、垂直方
向より平行方向の範囲にてフアンブレード外方に
指向するように偏倚して突設する態様も採り得
る。さらに、第4実施例の軸流フアンは、偏倚す
る補助ブレードをフアンブレードの吸込側Iもし
くは吐出側Eの一方に配設するとともに、これと
対向する反対側のフアンブレードにおける吐出側
Eもしくは吸込側Iの一方にこの面に対してほぼ
垂直に突設する補助ブレードを配設した組合せ態
様も採り得る。上述の各態様は、前記第4実施例
とほぼ同様の作用効果を奏する。 さらに、本発明の軸流フアンは、フアンブレー
ドの径方向先端に配設する補助ブレードの態様を
上記実施例に限定されるものでなく、例えば、第
12図のようになし得る。 すなわち、第12図々示の第5実施例軸流フア
ンは、補助ブレードS7,S8の幅(高さ)を、前記
各実施例と異なりフアンブレードB12の吸込側I
と吐出側Eの両方における前縁部18A側を小と
するとともに、フアンブレードB12の後縁部18
B側に至るにつれて漸次大としてある。この場
合、フアンの送風作用に大きく寄与するのは、フ
アンブレードB12の後縁部18Bの部分であるこ
と、かつ空気流の剥離・乱れが生ずるのも前記部
分であること、またフアンブレードB12の前縁部
18Aにある補助ブレードS7,S8の端部に、風切
り音の発生、流れの乱れが生ずることなどから、
これらが騒音の原因にもなつているためフアンブ
レードB12の前縁部18A側は補助ブレードS7
S8の巾をほとんど無くし、フアンブレードB12
後縁部18B側にむかつて徐々に大きくしていく
ことにより、騒音を更に一層低減でき、しかも送
風には何ら影響せず、充分の送風作用が得られ
る。また、幅が一様でないことから、補助ブレー
ドがフアンブレードの軸方向長さや、フアンブレ
ードの円周方向長さよりも突出せずに配置するこ
とができ、これによつてエンジンルームといつた
狭い場所での使用にも、フアンにより容積が増す
ことなく、補助ブレードを有しない軸流フアンと
同じレイアウトでフアンを装着できる利点をも
つ。また、補助ブレードが突出していないことか
ら取付けの際手などに損傷を受けることがなく、
また、大量生産の作業性は良好である。 次に第6実施例の軸流フアンは、前記各実施例
と異なりフアンブレードB18の吸込側Iに、その
径方向先端側とこれに所定間隔を有するフアン回
転中心側とに弦長方向全域に亘り複数の補助ブレ
ードS,Saが設けてある。これら補助ブレード
S,Saは、フアンブレードB18の板厚方向に所定
幅(高さ)を有し、第13図に示されるフアンF
の矢符10方向への回転時に同フアンFの表面に
沿う空気流れ11A,11Bの流線に沿い、か
つ、ブレードFの前縁部18Aから後縁部18B
に向つてフアン半径方向外方に湾曲して長く配設
されている。 この場合、フアンブレードB18の径方向先端に
設けた補助ブレードSは、前縁部19A近傍にお
ける流入角α(フアン回転方向に対する補助ブ
レードSの傾き)を約0〜15度とし、回転方向後
縁部19B近傍における流出角β(フアン回転
方向に対する補助ブレードSの傾き)を約15〜60
度として成る。また、該補助ブレードSよりフア
ン回転中心側に設けた補助ブレードSaは、第1
3図々示の如く、補助ブレードSに対してフアン
ブレードの前端側の端部間隔X′を後端部の端部
間隔Y′より大に(前記補助ブレードの前縁部と
後縁部の間隔を異にするものを、以下不等間隔と
いう)形成してある。すなわち、補助ブレード
Saは、回転方向に対する取付角θおよび流出
角βを該補助ブレードSの取付角θおよび流
出角βよりも大と成してある。 しかして、本第6実施例の軸流フアンは、一方
の補助ブレードSをフアンブレードBの径方向先
端に配設したことにより、前述したように遠心フ
アンとして働き、補助ブレードSの送風に関する
有効面積を拡大でき、遠心方向への空気流の流速
と流量を増大して送風量および送風効率を大巾に
向上する効果がある。この他前記補助ブレードS
は、フアンブレードの径方向先端を無駄なく効率
的に活用でき、かつ小型、軽量化をもたらすとと
もに低動力で騒音を低減し材料節約するという幾
多の効果がある。さらに、前記補助ブレードS
は、先端渦の発生をも防止できる。そのうえ、補
助ブレードS,Saは流出角βが流入角αより大
きくされているので、ブレードの役目を果し、空
気流20を、半径方向斜め外方に強力に推進す
る。特に、他方の補助ブレードSaは、前記補助
ブレードSに比し、フアンブレードB18の回転方
向に対する取付角θおよび流出角βを大とな
しフアン回転中心側の領域にある空気をより外方
へ流すことにより、遠心方向への強力な空気流が
形成でき補助ブレードSに沿つて、フアンブレー
ドB18の吐出側Eより強い遠心流となつて流通す
るとともに、流速の早い空気流を形成することが
できる。またフアンブレードB18の回転中心に近
い側を活用し、補助ブレードSaにより、吐出側
周囲へと送風作用をおこさせる。したがつて、軸
流フアンとしての送風効果に遠心効果が加えられ
推進された空気流は、エンジン3等の吐出側の障
害物を避けた方向へ強く流れ、さらに一部はシユ
ラウド13の内周面に衝突した後に吐出方向に進
行する。 このため、フアンFとシユラウド13の間隙C
を介して吐出側から吸込側への逆流は阻止され、
フアンによる吐出風のほとんどすべてがラジエー
タ9を通過し、より強力な冷却性能が得られる。 自動車走行時のラム風に関して、補助ブレード
S,Saは、従来のブレード面における空気流れ
の流線に沿つて形成されているため、ラム風の流
通を阻害することはない。 このように、本第6実施例の軸流フアンFは矢
符10方向に回転させれば、フアンブレードB18
の吸込側Iには、補助ブレードS,Saに沿つた
遠心方向の空気流れ20およびフアンブレード
B18による軸流方向の空気流が効率良く形成され
る。軸流フアンFは、通常フアンブレードの吸込
面(負圧側)は送風作用に貢献しないが、吸込側
Iの補助ブレードS,Saに沿つて空気流れが生
じ、流れの乱れ、はく離が解消するかまたは後縁
部18B近くに移動して吸込側Iの大部分を送風
に貢献させることとなる。よつて送風効率の増大
はもとより、従来送風作用をなしていない吸込側
Iが送風に貢献するので送風量も大幅に増大され
る。またはく離の防止により渦騒音が減じ、低騒
音フアンとなる。 ちなみに、前記第6実施例の軸流フアンFを用
いた実験によれば、エンジン冷却通風システムに
おいて、 1 フアン外径×枚数 (フアンブレード前縁部320φ、フアンブレー
ド後縁部360φ)×6枚 2 補助ブレード
【表】 の条件で、補助ブレードを有しない軸流フアン
(フアン外径×枚数=360φ×6枚)と比較した場
合、両者の特性線図は第14図、15図に示され
るごとくなり、本発明の軸流フアンは、従来の補
助ブレードなしの軸流フアンに比較して、風量に
おいて45%、通風効率において15〜25%の向上・
騒音1dB(A)の低下があり、逆流の著しい低下とラ
ジエータ冷却効率の向上などが観測された。 前記第6実施例の軸流フアンでは、補助ブレー
ドS,SaをフアンブレードB18の吸込側Iにおい
て、その径方向先端とこれよりフアン回転中心側
に不等間隔で配設するがこの他に、前記補助ブレ
ードS,SaをフアンブレードB18の吐出側Eにま
たはこれと吸込側Iの両方においてその径方向先
端とこれよりフアン回転中心側に不等間隔にて配
設する態様を採り得る。さらに、前記補助ブレー
ドS,Saは、それぞれフアンブレードB18の吸込
側Iまたは吐出側Eのいずれか一方もしくは両方
において不等間隔にて配設するに限らず、この他
前記複数の補助ブレードS,Saにおける相互の
前縁部19Aと後縁部19Bの間隔をほぼ等しく
(以下、これを等間隔という)フアンブレードB18
の径方向に平行してフアンブレードB18の吸込側
Iまたは吐出側Eのいずれか一方もしくは両方に
それぞれ配設装備する態様を採り得る。前記各態
様は、前記第6実施例とほぼ同様の作用効果を奏
する。 また、本発明の軸流フアンは、複数の補助ブレ
ードを前記第6実施例のようにフアンブレードの
弦方向全域に設けるものに限らず、この他に第1
6図及び第17図々示の第7実施例のように、各
補助ブレードS3,S4,Sb,Sb′は、その長手方向
の寸法を短かくして、フアンブレードB18の吸込
側Iと吐出側Eの両方における後縁部18Bで、
かつ径方向先端とこれによりフアン回転軸中心側
とに、それぞれ等間隔に配設する態様を採り得
る。この第7実施例の軸流フアンでは、前記各補
助ブレードS3,S4,Sb,Sb′によりフアンブレー
ドB19の吸込側Iと吐出側Eにおける後縁部18
Bから遠心方向へ強力な空気流を生起し、該後縁
部18Bでの先端渦の発生や空気流の剥離・乱れ
を大巾に防止できる。さらに、第7実施例の軸流
フアンでは、フアンブレードB19の重心N1が第1
7図々示のように、後縁部のN2に移動し回転に
よる遠心力E2が増加する。したがつて、第7実
施例の軸流フアンは、前記第3実施例とほぼ同様
にフアンブレードB19のモーメント増しによるた
わみ量が増加し、その結果軸流フアンの駆動力が
減少する。この他、第7実施例の軸流フアンは、
前記実施例とほぼ同様の作用効果を奏する。 前記第7実施例では、複数の長手方向の寸法が
短い補助ブレードS3,S4,Sb,Sb′をフアンブレ
ードB19の吸込側Iと吐出側Eの両方における後
縁部に等間隔に配設するが、これに限らずこの他
に、前記各補助ブレードを、フアンブレードの吸
込側Iまたは吐出側Eのいずれか一方もしくは両
方における後縁部または前縁部もしくはこれらの
間中央部に、等間隔または不等間隔にて配設する
態様も採り得る。これらの場合、前記第7実施例
とほぼ同様の作用効果を奏する。 第18図々示の第8実施例のように、複数の補
助ブレードS5,Scを前記フアンブレードB21の各
面に対し、垂直方向より平行方向の範囲にてフア
ンブレード外方に指向するように偏倚して突設す
る態様も採り得る。 本第8実施例の軸流フアンでは、第18図々示
のように、複数の補助ブレードS5,Scを、フア
ンブレードB21の吸込側Iの片方でその径方向先
端とこれよりフアン回転軸中心側とに設け、かつ
これらは弦長方向全域に亘り不等間隔にて配設す
る。この他第8実施例の軸流フアンは、傾斜角に
ついて前記第4実施例とほぼ同様である。 そして本第8実施例の軸流フアンは、前記複数
の補助ブレードS5,Scにより遠心方向への空気
流が前記各実施例に比してかなり大きくなり、送
風量および送風効率を大巾に改善でき騒音も著し
く低減できた。この他第8実施例の軸流フアン
は、前記第4実施例とほぼ同様の作用効果を奏す
る。 次に、第19図々示の第9実施例の軸流フアン
は、フアンブレードB22の径方向先端とこれより
フアン回転中心側とに設けた複数の補助ブレード
S7,S8,Sd,Sd′の幅(高さ)を、フアンブレー
ドB22の吸込側Iと吐出側Eの両方における前縁
部18A側を小とし、かつフアンブレードB22
後縁部18B側に至るにつれて漸次大としてあ
る。このため、第9実施例の軸流フアンは幅を異
にする複数の補助ブレードS7,S8,Sd,Sd′によ
り、フアンブレードB22の後縁部18Bを効率良
く活用して送風作用を大巾に向上でき、この他前
記各実施例、特に第5実施例とほぼ同様の作用効
果を奏する。 また、第20図および第21図々示のように、
複数の補助ブレードは、フアンブレードB32,B33
をプレス加工や射出成型等によりほぼ階段状もし
くはこれに類似する形状に一体成型となして径方
向先端側とこれよりフアン回転中心側とに複数の
段部50,51を形成しこれら段部50,51を
補助ブレードとなす態様を採り得て、これら各態
様は前記各実施例とほぼ同様な作用効果を奏する
ことができる。 前述した各軸流フアンは、従来の補助ブレード
なしの軸流フアンに補助ブレードを装着、溶接、
ねじ止め、リベツト止め等の手段により取付けて
形成できるが、プラスチツクによる一体成型も可
能である。自動車用冷却フアンをプラスチツク製
とした場合、エンジンルーム内の熱によるフアン
の熱歪みが考えられるが、補助ブレードがフアン
ブレードの強度を増してこれを防止する。 また、上記各実施例は、主に、自動車のエンジ
ン冷却システムにおける吸込型の軸流フアンにつ
いてのものであるが、本発明はこれに限定される
ものでなく、バス、産業用輸送機械等における吹
き出し型の軸流フアン、家庭用、工業用の換気
扇・エアコン用のフアンに適用されるものであ
る。さらに、上記各実施例は、主にプロペラフア
ン、後退翼フアンについて適用したのであるが、
本発明はこれに限定されず、この他斜流フアンに
も適用可能である。 上記のように、本発明の軸流フアンは、フアン
ブレードの径方向先端に、ブレード弦長方向に長
く、フアンブレードの吸込側と吐出側のいずれか
一方もしくは両方の側で、かつ回転方向の前縁部
が後縁部よりフアン回転中心に近く配設された補
助ブレードを臨ましめて設けたものである。そし
て、本発明のフアンは、前記補助ブレードによる
遠心方向への空気流を一段と効率良く流通推進す
るとともに、軸流フアン本来の軸流方向への空気
流をも良好に流通推進して整流でき、送風量およ
び送風効率を増大強化でき、かつ冷却すべき対象
物の冷却効率の向上を図ることができる。また、
本発明は、前記補助ブレードにて生成された遠心
方向に流通する空気流によつて、軸流フアンとシ
ユラウドとのクリアランスを積極的に埋めて、フ
アン径方向先端の吐出側から吸込側への逆流を防
止でき、送風能力を著しく高めることができる。
さらに、本発明は、前記補助ブレードを軸流フア
ンにおける空気流の流線に沿つて配設することに
より、フアンブレードおよび補助ブレードからの
流通する空気流の剥離や渦や乱れを防止でき、こ
れらの相互干渉を除去して比騒音を著しく低減で
きる。 しかも、本発明は、前記補助ブレードによりフ
アンブレードの径方向先端の前縁部で、吐出側か
ら吸込側へと流通する先端渦の発生を防止して低
騒音となる。また、本発明は、フアンブレードの
径方向先端の前縁部を後縁部よりフアン回転軸中
心に近く配設するとともに、フアンブレードの径
方向先端に補助ブレードを臨ましめて設ければ、
前記フアンブレードにおける前縁部と後縁部との
径方向の長さに差が生じるため、従来の軸流フア
ンに比して小径化、軽量化を図ることができ、か
つ低動力で省資源とすることができる。さらに、
本発明は、フアンブレードの径方向先端に、補助
ブレードを臨ましめて設け、これより先端へのフ
アンブレードの配設を省略するため、前記補助ブ
レードで生成した遠心方向の空気流が、フアンブ
レードによる壁面摩擦損失を受けることなく、安
定、円滑に、かつ効率よく送風作用を実奏する。 また、本発明は、フアンブレードの径方向先端
に、補助ブレードを臨ましめて設けたことによ
り、軸流フアンで得られる周速の最大値を利用で
き、かつ、この補助ブレードとフアンブレードと
の径方向先端が同一面内に配設でき、遠心方向へ
の空気流を生成する有効面積としての補助ブレー
ドの幅を拡大できるので、遠心方向へ吐出される
空気流の流速と流量を増大し、適確な遠心方向へ
の空気流の流通推進が得られ、送風量および送風
効率を向上できる。 しかも、本発明は、フアンブレードの径方向先
端に臨ましめて設けた補助ブレードが、一種の重
りの役目を果すため、従来の軸流フアンに比し重
心が遠心方向で、かつフアンブレードの後縁側に
あるため、高速で回転させたり、高温で高速回転
させたりする場合には、フアンブレードの反りを
激減しフレキシブル効果を十分発揮でき、騒音お
よび動力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、従来の軸流フアンをそ
れぞれ示す概要図、第4図ないし第21図は、本
発明の各実施例をそれぞれ示す概要図、前記図中
における第14図および第15図は、本発明の軸
流フアンおよび従来の軸流フアンを自動車エンジ
ン冷却システムに適用した場合の性能を比較して
示す特性線図である。 図中、F……軸流フアン、10……フアン回転
方向、B……フアンブレード、18A……フアン
ブレード回転方向前縁部、18B……フアンブレ
ード回転方向後縁部、E……フアンブレード吐出
側、I……フアンブレード吸込側、S……補助ブ
レード、19A……補助ブレード前縁部、19B
……補助ブレード後縁部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フアンブレードの径方向先端の前縁部を後縁
    部よりフアン回転軸中心に近接して形成すると共
    に、フアンブレードの吸入側と吐出側のいずれか
    一方もしくは両方の側で、前記フアンブレードの
    径方向先端に、前縁部が後縁部よりフアン回転軸
    中心に近く配設された補助ブレードを臨ましめて
    設けたことを特徴とする軸流フアン。 2 フアンブレードの径方向先端の前縁部を後縁
    部よりフアン回転軸中心に近接して形成すると共
    に、フアンブレードの吸入側と吐出側のいずれか
    一方もしくは両方の側で、前記フアンブレードの
    径方向先端に、前縁部が後縁部よりフアン回転軸
    中心に近く配設された補助ブレードを臨ましめて
    設けるとともに、この補助ブレードよりフアン回
    転中心側に、前縁部が後縁部よりフアン回転中心
    に近く配設された少なくとも一つの補助ブレード
    を設けたことを特徴とする前記特許請求の範囲第
    1項記載の軸流フアン。
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